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HP TouchSmart 600 PCシリーズのレビュー
23型大画面のタッチパネル
HP TouchSmart 600 PC(以下、HP 600 PC)は、23型フルHDの大画面でタッチ操作ができる液晶一体型パソコンです。
以前、展示会で親子がタッチパネル液晶に触って楽しそうに遊んでいる光景を見かけたことがあります。マウスだと一人しか操作することができませんが、タッチパネル液晶だと2人で操作して遊ぶことができるので、親子の良いコミュニケーションツールになると感じました。
HP TouchSmart 600 PCの基本スペック
まずは、TouchSmart 600 PCの基本スペックをチェックします。ただし、2011年2月19日現在の情報です。
CPU Core i3からCore i7までを選択可能です。本機は、Core i5-520Mです。 |
グラフィックカード GeForce G210からGeForce GT230までを選択可能です。本機は、GeForce G210です。 |
ハードディスク 7200rpmを搭載可能です。容量は2TBまで選べます。本機は7200rpmの1.5TBです。 |
SSD SSDは搭載できません。 |
メモリ PC3-10600のメモリを搭載可能です。本機は4GBです。 |
光学ドライブ DVDスーパーマルチまたは、ブルーレイ再生ドライブを選択可能です。本機はブルーレイ再生ドライブ搭載です。 |
液晶
23 インチワイド BrightView タッチスクリーン(フルHD液晶)です。 |
テレビチューナー 3波シングルチューナーを搭載可能です。本機も搭載しています。 |
ここがすごい - 23型大画面でタッチ操作可能
マルチタッチ対応
HP 600 PC の最大の特徴は、23型の大画面でタッチ操作できる点です。
大画面であるため、複数人でパソコンを操作するときに便利です。また画面が小さいと指でタッチするときに、間違って別の部分を押してしまうときがありますが、HP 600 PCは画面が大きいのでそのような誤操作も少ないです。
HPはかなり前からタッチパネルのパソコンを販売しているので、製品の品質には定評があります。
タッチパネル専用のアプリケーションも用意されています(下図)。 「メモ」や「Paint it!」など手書きで遊ぶことができます。親子のコミュニケーションツールとして良いと思います。
タッチパネル用ソフト
タッチパネル用アプリケーション
ここがすごい - 大画面でも省スペース
設置スペースはこれだけ
HP 600 PC は、PC本体と液晶が一体となったパソコンなので、設置スペースが小さいです。
ノートパソコン並の設置スペースで済みながら、液晶画面はノートパソコンより遙かに大きいです。
ただし、重量は10kg以上あるので、気軽に設置場所を移動するのは難しいです。
パフォーマンスのチェック
HP 600 PCのベンチマーク結果を掲載します。尚、搭載している本機の主なパーツは、CPUがCore i5-520M、グラフィックカードがGeForce G210です。
Windows エクスペリエンス インデックス
HP 600 PCのWindows エクスペリエンス インデックスは次の通りです。平均的なスコアです。ただグラフィックスのスコアはそれほど良くありません。
CrystalMark 2004R3 ベンチ & PassMark Performance Test ベンチ
次は、HP 600 PCのCrystallMark 2004R3のベンチマークの結果と、PassMark Performance Testのベンチマーク結果です。こちらも平均的なスコアです。
ゲームのベンチマーク
HP 600 PCのゲームのベンチマークの結果を掲載します。今回、搭載しているグラフィックカードはGeForce G210です。結果は、ゲームをプレイするのは難しいです。また、GeForce G210はDirect X11に対応していません。
製品名 | HP TouchSmart 600 PC | ||
基本スペック | Core i5-520M、GeForce G210 | ||
重めの ゲーム |
ロストプラネット 2(テストB) | 1280*720 | RANK D(FPS:10.3) |
ファイナルファンタジー XIV | 1280*720 | 569(動作困難) | |
中程度の ゲーム |
バイオハザード5(テストB) | 1280*720 | RANK C(FPS:17.9) |
モンスターハンターフロンティア第二弾(絆) | 1280*720 | 1395 | |
軽めの ゲーム |
THE LAST REMNANT | 1280*720 | FPS:23.61 |
デビルメイクライ4 | 1280*720 | RANK D |
テレビチューナーのチェック
HP 600 PCは、地上・BS・110度CSのテレビチューナー(シングルチューナー)を搭載することが可能です。ソフトはWindows Media Centerを使用します。
Windows Media Centerは、長時間録画(録画ファイルを圧縮しディスク消費要領をおさえる録画方法)に対応していない点や、DTCP-IP(ネットワーク経由で他の機器から再生する技術)に対応していない点、番組表を全局一覧表示できない点など、やや不満はあります。しかし、録画しても、見たらすぐ消すタイプの人や、それほどテレビ機能にこだわりのない人はWindows Media Centerで十分です。
タイムシフトや、キーワード録画、画面の縮小など基本的な機能は持っていますし10フィートGUI(10フィート離れたとこからでも操作できるように文字を大きくし、画面を見やすくしているユーザーインターフェイス)も好評です。
Windows Media Centerの番組表。10フィート(約3m)離れた位置からでも文字が見やすいです。
液晶のチェック
HP 600 PC液晶画面は、やや黒が浮いていますが、発色は特に悪いと思いません。視野角は、おそらくTNパネルなのでそれほど良くはありません。
その他の特徴として、輝度ゼロ保証というものをやっており、常時点灯する画素が1つでもあった場合、無償で交換してくれます(ただし黒点は6つ以上)。
正面から撮影した液晶画面(上)と、下部および横から撮影した液晶画面(下)
スピーカーのチェック
HP 600 PCのスピーカー
HP 600 PCのスピーカーは、音量はかなり大きく出せますが、音質はノートPC並です。
尚、2Wの内蔵ステレオスピーカーを搭載しています。
静音性のチェック
HP 600 PCの静音性はわりと良く、静かな動作音です。
アイドル時の騒音は42.1dB、高負荷時(バイオハザード5ベンチ実行時)の騒音も42.1dBでした。私の部屋を極力無音にしても41.1dBはあり、その差は+1.0dBでした。私の環境では少ない数字です。尚、無反響室で測定したわけではないので全く 正確な値ではありません。値は参考程度にしてください。
動作音は静か
パーツの温度のチェック
HP 600 PCのCPUとGPUの温度をチェックしました。
(1)DVD画質の動画を1時間再生した後の温度と、(2)バイオハザード5のベンチマークソフトを5分間実行させた後の温度を計測しました。計測ソフトはHWMonitorをもちいました。
結果、動画再生時もバイオハザード5ベンチ実行時も、温度は低めの値でした。本体は小さいですがノートPCのパーツを使用しているため発熱は抑えられています。
消費電力のチェック
デスクトップPCにしてはやや低めの消費電力
HP 600 PCの消費電力を計測しました。
アイドル時と、バイオハザード5実行時の消費電力をワットチェッカーで計測しました(右図)。
ノートPCのパーツを使ってあるだけあって、低めの消費電力です。
外観をチェック - 光沢のある美しいデザイン
HP 600 PCの外観です。
液晶の枠は光沢で指紋が付きやすいですが、高級感があります。液晶ディスプレイと本体とを接続するケーブルが必要ないので、セパレートタイプのデスクトップPCよりも配線がすっきりします。最低限、電源ケーブルを接続するだけでPCは起動します。無線LANも搭載しているのでLANケーブルを接続する必要もありません。あとは場合によってテレビケーブルなどを接続します。
HP 600 PC は液晶の傾きを下図のように変えることができます(下図)。ただし高さ調節はできません。
正面から見て左側の側面です。オーディオ入力端子やHDMI入力端子などを搭載しているのが特徴です。HDMIは入力端子なので、ノートPCやゲーム機をHDMIケーブルでつなぎ、HP 600 PCへ投影することが可能です。
正面から見て右側の側面です(下図)。スロットイン型のDVDスーパーマルチや、ボリュームボタン、メモリカードリーダーなどがあります。
キーボードは薄型のワイヤレス製品です。薄っぺらいのでそれほど打ちやすいとは思いません。
マウスもワイヤレスです。一般的な使用感です。
パーツの選び方
ここでは、2011/2/19現在、HP 600 PCにおいて選択できるパーツの選び方を考察します。尚、選択できるパーツが時期によって変わる点はご了承ください。
CPU
2011/2/19時点で選択できるCPUは、下記の表の2つです。
PassMark CPU ベンチを見ると、Core i5-520MとCore i5-450Mとではそれほど差がない(というか、なぜかCore i5-520MよりCore i5-450Mのほうがスコアが高い)ので、個人的にはCore i5-450MのCPUが、コストパフォーマンスが高いと思います。Core i7-820QMの性能は、この中では群を抜いていますが、本体価格が20万円くらいになってしまうので、個人的には高すぎると思います。
仕様 | Core i7-820QM | Core i5-520M | Core i5-450M | Core i3-370M |
---|---|---|---|---|
コア数 | 4 | 2 | 2 | 2 |
スレッド数 | 8 | 4 | 4 | 4 |
動作周波数 | 1.73GHz | 2.40GHz | 2.40GHz | 2.40GHz |
Turbo Boost時周波数 | 3.06GHz | 2.93GHz | 2.66GHz | ― |
キャッシュ | L2:1MB L3:8MB |
L2:512KB L3:3MB |
L2:512KB L3:3MB |
L2:512KB L3:3MB |
消費電力 | 45W | 35W | 35W | 35W |
PassMark CPU ベンチ | 3,520 | 2,336 | 2,471 | 2,227 |
グラフィックカード
2011/2/19時点で選択できるグラフィックカードは、下記の表の2つです。CPUを決めるとグラフィックカードも決まってしまう機種なので、あまり考えることはないです。ちなみに、地デジを観る程度なら、GeForce G210で十分です。
仕様 | GeForce GT230 | GeForce G210 |
---|---|---|
シェーダープロセッサ数 | ? | 16基 |
グラフィッククロック | ? | 589MHz |
メモリ | ? | DDR2 512MB |
メモリインターフェイス | ? | 64bit |
対応DirectX | ? | 11 |
最大消費電力 | ? | 30.5 |
PassMark GPU ベンチ | 568 | 215 |
まとめ
以上が、HP 600 PCのレビューでした。
23型フルHDの大画面でタッチパネルを搭載している点が最大の特徴です。子供と一緒に画面に触れて遊ぶには非常に良い製品だと思います。ノートPCのパーツを使っているだけあって、動作音も静かで、消費電力も多くないです。
ただし、タッチパネルを使わないなら、他の液晶一体型パソコン(ボードPC)も検討してみたほうが良いと思います。特に、HP Omni 200なんかは、タッチパネルを搭載していないもののフルHD液晶で価格も7万円程度から購入できるのでおすすめです。
まとめると、HP 600 PCは、次のようなメリットがあります。
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