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HP ENVY x360 13-bfの実機レビュー
【PR】【貸出機材提供:株式会社日本HP】
CPU | Core i5-1230U Core i7-1250U |
---|---|
メモリ | 8GB / 16GB |
ストレージ | 512GB / 1TB SSD |
液晶サイズ | 13.3インチ |
液晶種類 | 2560x1600 IPS タッチ 2880x1800 OLED タッチ |
質量 | 約1.33kg |
バッテリー | 最大 約17時間 |
価格[税込] | 12万円台~ |
ENVY x360 13-bfは、画面比16:10の高解像度ディスプレイを搭載した2 in 1 PCです。
2880x1800ドットのディスプレイなら、有機ELを採用し、色鮮やかで、引き締まった黒を表現することができます。
タブレットなどの形状にできる2 in 1 PCで、ペンにも対応しており、様々な用途で使用することができます。
従来機種は、Enterキーが端にありませんでしたが、今回の新機種は端に配置されるようになりました。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は以下の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i7-1250U、16GBメモリ、1TB PCIe SSD、2.8K OLED
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目次
お忙しい方は、「ENVY x360 13-bfの特徴」のみお読みください。
ENVY x360 13-bfの特徴
画面比16:10の高解像度ディスプレイ
ENVY x360 13-bfは、人気の2 in 1 PC「ENVY x360 13」シリーズの後継機種です。従来モデルは16:9の画面比でしたが、新モデルでは16:10へ変化しました。
また、解像度も1920x1080から、2560x1600または2880x1800になっています。2880x1800ドットのディスプレイに関しては有機ELを採用し、色域がDCI-P3 100%と広くなっています。
これらの改善により、写真や映像などを綺麗に表示することができ、また簡単なクリエイティブワークもこなすことができます。
Enterキーが端になった
従来機種はEnterキーの右側に、「pg up」などのキーがあり、そこが嫌だという方も少なくありませんでしたが、新機種ではそれが改善され、Enterキーが右端に配置されるようになりました。Enterキーの右側を叩いてしまっても、間違って隣のキーが押される心配がありません。
2 in 1 PCなので、あらゆるシーンに対応
HP ENVY x360 13-bfは、ヒンジが360度回転するため、下の図のような形状で使うことができます。通常のノートPCの場合、オンライン授業など、動画を見ながら、ノートにメモをとったりする場合、キーボード部分が邪魔になると思いますが、本製品は下のような形状にすることで、手前側にノートなどを広げることが出来て便利です。
ペンでメモをとることができる
下図のようにタブレット形状にすれば、ペンでメモをとったりすることが可能です。オンライン授業の内容をデジタルデータとして残しておくのもいいでしょう。なお、ペンは同梱されておらず、別売りとなっています。
表示モードが変更可能
HP ENVY x360 13-bfの2880x1800ドットのモデルは、sRGBモード、Adobe RGBモード、DCI-P3モードなどが用意されており、このモードを変えることで色域が変わります。アプリがカラーマネージメントに対応していない場合など、色がおかしく表示されるのを防ぐことが出来ます。
各用途の快適度
各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 16:10の画面比で、解像度も高く作業しやすいと思います。 |
---|---|---|
オンライン会議 | ○ | 5MPのWebカメラ、マイク、スピーカーを備えており、問題なくオンライン会議に参加できます。 |
動画鑑賞 | ◎ | 綺麗な映像、比較的聞きやすいスピーカーで、動画鑑賞も快適です。特に有機ELディスプレイなら、綺麗な映像で動画を視聴できます。 |
RAW現像 画像編集 |
○ | CPU/GPUの性能はやや物足りないですが、色域が広めなので、RAW現像や画像編集もできるでしょう。ちなみに、2880x1800ドットのディスプレイの場合、当サイトの計測でAdobe RGB 97.6%でした。 |
動画編集 | △~○ | FHDの簡易的な動画編集ならできますが、頻繁に動画編集をするのであれば、もう少し性能の高い機種がおすすめです。 |
ゲーム | △ | ゲーム向きの製品ではありません。ただし、軽いゲームなら出来るものもあります。 |
ディスプレイのチェック
ENVY x360 13-bfは、以下の2種類のディスプレイがあります。いずれも13.3インチワイドの大きさで、画面比は16:10です。
選択できるディスプレイ
(1) 2560×1600、光沢、IPS、タッチ、400nit、100% sRGB
(2) 2880×1800、光沢、OLED、タッチ、400nit、100% DCI-P3
今回は、(2)についてチェックしました。OLED(有機EL)パネルなので、色鮮やかで、コントラスト比の高いディスプレイです。
その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 色域
- 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
このパネルは、sRGBモード、Adobe RGBモードなど色域変換することが可能です。 ネイティブモードのときの色域はご覧の通りです。非常に広い色域です。
カバー率 | |
sRGBカバー率 | 100% |
---|---|
DCI-P3カバー率 | 100% |
Adobe RGBカバー率 | 97.6% |
キーボードおよびタッチパッドのチェック
ENVY x360 13-bfのキーボードのチェックです。
前述しましたが、Enterキーが端に配置されるようになりました。「Backspace」や「半角/全角」キーなどがやや小さいものの、キー自体は押しやすく、タイピングのしやすさは普通だと思います。
キーピッチは約19.0mm x 18.7mmとなっており十分です。キーストロークが約1.3mmとなっており、深いわけではありませんが、最近のノートPCとしては標準的かなと思います。
タッチパッドの使いやすさは普通です。
キーボードバックライトも搭載しています。
パフォーマンスのチェック
ENVY x360 13-bfは、デバイスモードという設定で、いくつかモードを変更できます。最も高い性能がでる「パフォーマンス」にしても、デフォルトの「スマートセンス」とベンチマークスコアはほぼ一緒だったため、ここでは、「スマートセンス」にしたときの結果のみ掲載します。
CPU
インテルCoreプロセッサーにはいくつか種類がありますが、本製品はPBP(従来のTDP相当)が9WのCore i7-1250UまたはCore i5-1230Uを搭載しており、高いPBPではありません。
今回は、Core i7-1250Uを搭載しており、CINEBENCH R23のスコアは下のようになりました。PBP:28WのCore i5-1240Pよりは低いスコアであったものの、ブラウジングやOfficeの使用といった一般的な用途であれば、十分な性能を備えています。
~ CPU性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
なお、高負荷時のCPU電力、CPUクロック、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。
メモリ
メモリはLPDDR4X-4266のデュアルチャネルで、広めの帯域です。
~メモリ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア
グラフィックス
グラフィック性能は、CPU内蔵のグラフィックスとしては高めです。ただ、ゲームをしたり、動画編集をしたりするにはやや性能不足です。
~ グラフィックス性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
ストレージ
ストレージには、PCIe Gen4 SSDを搭載しており、高速でした。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
SDカードスロット
microSDカードスロットも搭載しています。カード挿入後の出っ張りはほとんどありません。アクセス速度は普通です。
クリエイターソフトの処理時間
以下、実際のソフトウェアで計測した各種処理時間です。
書き出し時間は28WクラスのCoreプロセッサーと比較するとそこまで短くありません。ただ、待てない時間ではありませんし、現像処理自体はそれほどストレスなく出来ます。
※プロファイル補正、露光量+1、シャドウ+10、自然な彩度+10、ノイズ軽減+10を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
処理に時間のかかるニューラルフィルターを実行しましたが、やや遅いです。ただ、こちらも一般的な編集であれば、それほどストレスなく動きます。
本製品 | 参考 Core i7-1260P |
|
ニューラルフィルター(肌をスムーズに) | 約3秒 | 約3秒 |
ニューラルフィルター(スーパーズーム(x2)) | 約5分8秒 | 約4分28秒 |
ニューラルフィルター(JPEGのノイズを削除) | 約3分33秒 | 約2分48秒 |
FHD動画の書き出しは、思いのほか速かったです。簡易的な編集であれば、編集作業自体もそれほど重くは感じません。
※ グラフィックスは全てノートPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
USB Type-Cポートは、Thunderbolt4 with USB4(40Gbps)を搭載しており、USB Power Delivery、DisplayPort1.4に対応しています。今回試したUSB Type-C対応の充電器やドックは全て使用できました。ただ、純正のACアダプター以外のものや電力の低いPD充電器を使うと警告が表示されます。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | ○ ※3 | ○ | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | ○ ※3 | ○ | ○ | |
PD充電器 ※1 |
65W Lenovo GaN充電器 | ○ ※3 | ― | ― |
61W RAVPower GaN充電器 | ○ ※3※4 | ― | ― | |
45W Lenovoウルトラポータブル | ○ ※3※4 | ― | ― | |
30W RAVPower GaN充電器 | ○ ※3※4 | ― | ― | |
18W cheero充電器 | ○ ※3※4 | ― | ― | |
モニター ※2 |
EIZO ColorEdge CS2740 | ○ ※3 | ○ | ― |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
※3 HP製の電源アダプターを推奨という旨の表示が出る
※4 低電圧の電源であるとの警告が表示される
HDMIの動作チェック
HDMIポートはありません。
質量のチェック
ENVY x360 13-bfの質量のチェックです。
メーカーサイトには「約1.33kg」とあります。当サイトの計測値もほぼ同じです。最近は1kgを切るモバイルノートも多いので、それらと比べると軽くはありません。ただし、そこまで重いわけでもなく、持ち運べる範囲の質量だと思います。
質量 | |
PC本体 | 1.338kg |
ACアダプター+電源ケーブル | 301g |
ACアダプター+L字ダイレクトプラグ | 236g |
バッテリー駆動時間のチェック
ENVY x360 13-bfのバッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量は66Whと大きめの容量です。
バッテリー駆動時間は下の通りです。メーカー仕様値はMobileMark 2018で計測した時間で、多くのメーカーが採用しているJEITA2.0よりも短めになる傾向があります。
当サイトの動画再生時による計測では、比較的長いバッテリー駆動時間でした。
2560×1600 | 2880×1800 | |
(1) MobileMark 2018 | 最大 17時間 | 最大 15時間 |
(2) 動画再生時 | ― | 17時間1分 |
(3) CPU20%、GPU8%の負荷 | ― | 6時間37分 |
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生(リピート)させたとき
Webカメラ・スピーカーのチェック
Webカメラ
本製品にはは、5MPのウェブカメラが搭載されており、高精細です。キーボードの電源ボタンの隣にカメラキルボタンもあります。ただ、露出が低めなので、オンラインミーティングアプリ側の設定で明るさを上げてやるといいと思います。
なお、付属のGlamCamのアプリから、オートフレーム(顔の追従)、ライティング補正、外観フィルタ(肌を滑らかにする)などを設定することができます。
スピーカー
スピーカーは底面の正面側にあります。音質は比較的よく、ノートPC基準で勝手に採点すると、10点満点中6点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。
パーツの温度のチェック
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。
CPU電力は4分間くらいは約29Wと高い数値ですが、その後、約23Wまで下がります。それでも、Core i7-1250UはPBPが9WのCPUなので、高いCPU電力で推移していると思います。
この時、CPU温度は80℃台後半で推移していますが、なんとか問題ない範囲でしょう。
静音性のチェック
ENVY x360 13-bfの動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時はほぼ無音です。高い負荷がかかっても、騒音値は低めです。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手の平を置くパームレストの温度変化は重要です。
高い負荷をかけるとキーボードの右上あたりが熱くなってきますが、パームレスト部分ではないので、そこまで気にはなりません。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。
9WのUシリーズのCoreプロセッサーなので、消費電力は低めです。
外観のチェック
ENVY x360 13-bfの外観のチェックです。
ナチュラルシルバーのシングルトーンボディです。指紋やホコリなどが目立たたないので実用的です。
天板には「hp」のロゴが入っています。
側面は背面側は角ばっていますが、それ以外は丸みを帯びており、素敵なデザインです。
ヒンジが360度回転するので、次のような形状で使用することも出来ます。
タブレット形状にしたときに、横から見たときの画像はこちらです。
側面には、フルサイズUSB、USB-C、micro SDカードスロットなどがあります。2 in 1 PCは側面に電源ボタンがあることが多いですが、本製品はキーボード面にあります。普通のノートPCの形状のときは押しやすいですが、タブレット形状にしているときは、一度ヒンジを回転させなくてはなりません。
底面はフラットですっきりとしています。
ACアダプターは65Wです。電源ケーブルが太いです。L字ダイレクトプラグも付属しているので、外出先へ持ち運ぶときはこちらを使ってもいいと思います。
まとめ
以上が、ENVY x360 13-bfのレビューです。
ディスプレイが16:10になり、Webページなどの縦長のコンテンツが見やすくなりました。また、解像度も2560×1600または2880×1800と高いです。有機ELディスプレイも選択することが出来ます。
有機ELディスプレイであれば、色域も広く、色域変換機能も搭載しているので、一般ユーザーはもちろん、クリエイターも使いやすいと思います。
また、従来機種は、Enterキーが端にありませんでしたが、今回の機種ではEnterが端に配置されるようになり、タイプミスをする可能性が減りました。
2 in 1 PCですので、多くのシーンで使うことが出来ますし、ペンにも対応しているので、手書き文字入力やイラストを描くことも可能です。
デザインもシンプルで、指紋などが目立たず実用的です。
円安の影響やディスプレイの品質が上がったこともあり、価格が従来機種よりも高くなりましたが、2560×1600以上の解像度のディスプレイを搭載して12万円台からであれば、それほど高くもないと思います。
やや気になる点を挙げると、質量が重くはありませんが、最近のモバイルノートとしては軽くもありません。もう少し軽いと良かったです。
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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