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HP OMEN 15-5100の実機レビュー

更新日:2015年6月5日

業界最薄15.5mmのゲームPC

HP OMEN 15-5100は、15インチクラスのゲーミングノートPCの中では最薄で、F1マシンを連想させるようなデザインの製品です。

薄型でありながら、キーストロークは約1.8mmあり、またWASDのキーのみ色を変えられるバックライトや、プログラマブルキーも搭載し、ゲームをしやすいキーボードになっています。

グラフィックスは人気のGeForce GTX 960Mを搭載しており、さらにビデオメモリが4GBと通常よりも多くなっています。

ストレージは、PCI Express接続のM.2のSSDを搭載しており、ゲームの起動なども非常に速いです。

液晶は、ゲーミングノートには珍しくタッチパネルに対応しています。

※レビュー機はメーカーからの貸出機です

目次

HP OMEN 15-5100の基本スペック

主な仕様は次の通りです。特徴的な部分は赤字にしています。※2015年6月4日時点の情報です。時期が経つと選択できるパーツは異なる可能性があります。詳細はメーカーサイトでお確かめ下さい。

CPU
インテル Core i7-4720HQです。
 
グラフィックカード
GeForce GTX 960M4GB)です。
 
液晶ディスプレイ
15.6型ワイドのIPSタッチパネル光沢液晶です。解像度はフルHD(1920x1080)です。
メモリ
8GBまたは16GBです。本機は16GBです。
 
ストレージ
512GB SSDPCI Express接続、M.2接続)す。
光学ドライブ
非搭載です。
 
バッテリー駆動時間
約4時間30分です。
 
その他
薄さ15.5-19.9mm、重量約2.15kgです。
 

特徴1 - 業界最薄約15.5mm

通常、ゲーミングノートPCは、放熱を良くするためにボディが分厚くなってしまいますが、OMEN 15-5100は、非常に薄いボディです。最薄部で15.5mm、最厚部でも19.9mmという薄さです。また、エッジが鋭角になっているため、さらに薄く感じます。

特徴2 - ビデオメモリ4GBのGeForce GTX 960Mを搭載

OMEN 15-5100は、ミドルスペックのGeForce GTX 960Mを搭載しています。

価格が約20万円の製品にしては、それほど高性能ではないグラフィックスですが、ボディがかなり薄いため、放熱性を考えてTDPが少ないGeForce GTX 960Mにしたのだと思います。ただし、通常のGeForce GTX 960Mは、2GBのビデオメモリを搭載しているのに対し、本製品は4GBのビデオメモリを搭載しています。

下の表に、各種ゲームのベンチマーク結果を掲載します。また、参考までにビデオメモリが”2GB"のGeForce GTX 960M搭載パソコンと、GeForce GTX 860Mを搭載した旧モデルのOMEN 15-5000のベンチマーク結果も合わせて掲載します。なお、OMEN 15-5100のNVIDIAドライバーは、執筆時点で最新の「347.52」です。

OMEN 15-5100は、中くらいのグラフィック品質設定であれば、快適にゲームをプレイできるスコアだと思います。

ビデオメモリが”2GB"のGeForce GTX 960M搭載パソコンと比較すると、大きな差はありませんが、やや高いスコアが出ているゲームが多かったです。旧モデルのOMEN 15-5000と比較した場合も同様です。

ゲームベンチマーク
製品名 HP
OMEN 15-5100
他社製品 HP
OMEN 15-5000
基本スペック Core i7-4720HQ
GeForce GTX 960M (4GB)
Core i7-4710MQ
GeForce GTX 960M(2GB)
Core i7-4710HQ
GeForce GTX 860M (4GB)
FF XIV 蒼天のイシュガルド (DirectX 11) 標準 ★ 9107 (非常に快適) 未計測 未計測
高 ★ 6194 (とても快適) 未計測 未計測
最高 4319 (快適) 未計測 未計測
FF XIV 新生エオルゼア
キャラクター編
標準 ★ 12757 (非常に快適) 10995 (非常に快適) 12431 (非常に快適)
最高 6445 (とても快適) 5894 (とても快適) 6083 (とても快適)
ファンタシースターオンライン2 ver.2 描画:3 23043 (快適) 16386 (快適) 22756 (快適)
描画:5 15325 (快適) 10764 (快適) 14207 (快適)
バイオハザード6 最高 RANK S(6361) RANK A (5977) RANK A(5841)
モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐) 9279 8056 8677
ドラゴンクエストX 標準 14205 (すごく快適) 13253 (すごく快適) 9660 (とても快適)
最高 12362 (すごく快適) 11643 (すごく快適) 7604 (とても快適)
GRID Autosport ウルトラロー 173 fps 163 fps 182 fps
ミディアム 94 fps 85 fps 100 fps
ウルトラ 48 fps 47 fps 45 fps
トゥームレイダー LOW 148 fps 151 fps 140 fps
HIGH 68 fps 68 fps 65 fps
ULTIMATE 34 fps 31 fps 32 fps
Metro Last Light Low 69 fps 67 fps 69 fps
High 45 fps 46 fps 45 fps
Very High 37 fps 37 fps 36 fps
スリーピングドッグス 114 fps 112 fps 116 fps
47 fps 50 fps 48 fps
最高 24 fps 23 fps 22 fps
ドラゴンエイジ:インクイジション 65 fps 64 fps 68 fps
32 fps 31 fps 32 fps
最高 21 fps 21 fps 22 fps
★デスクトップPCの場合は「標準品質(デスクトップPC)」と「高品質(デスクトップPC)」、ノートPCの場合は「標準品質(ノートPC)」と高品質(ノートPC)の設定にしています。
※フレームレート(fps)の掲載値は、平均値です。最小値や最大値ではありません
※CPUやメモリなどの環境によってスコアが変わる点はご了承ください。
※ファイナルファンタジー XIV 新生エオルゼア は、約7000スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※ファイナルファンタジー XIV 蒼天のイシュガルド は、約7700スコアで平均60fps(当サイト調べ)

※ファンタシースターオンライン2 ver.2は、約2700スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※バイオハザード6は、約9000スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐)は、約6000スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※ドラゴンクエストXは、約5500スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※通常の液晶ディスプレイは60Hz駆動であるため、ゲームを快適にプレイするには最低でも平均60fpsは欲しいです。ただし、平均fpsが60でも最小fpsはもっと小さいため、60fpsを切らないようにプレイするには平均80~100fpsは欲しいです。また、120Hz駆動の液晶ディスプレイを使用している方は、最低でも平均120fpsは欲しいです。

 

また、本製品はファン速度を、ソフト上から簡単に変更することが可能です。熱でGPUがクロックダウンし、画面がカクついた場合など、ファン速度を上げてみてください。動作音は高くなるかもしれませんが、カクつきは改善されるかもしれません。


ファン速度を変更可能

 

OMEN 15-5100のGeForce GTX 960Mを、GPU-Zで取得した情報は次の通りです。


GeForce GTX 960Mのグラフィックカードのスペック

 

ベンチマークスコアについては「ゲームノートパソコンの比較」も参考にして下さい。他のグラフィックスでのベンチマーク結果や、他のゲームのベンチマーク結果も掲載しています。

特徴3 - ゲームをしやすいキーボード

OMEN 15-5100は、ショートカットなどの割り当てができるプログラマブルキーを6つ(下図のP1~P6)搭載しています。また、Fn、Shift、Ctrl、Altとの同時押しでのキー登録も可能で、合計30個のショートカットを登録できます。さらに、マクロの割り当ても可能になりました。

なお、プログラマブルキーの設定は、「HP OMEN Control」というソフトより行います。


プログラマブルキー


キーの割り当て(HP OMEN Controlのソフトより設定)

 

また、本製品はバックライトキーボードも搭載しています。キーボードは「左」、「中央」、「右」の3つの領域の他に、ゲームでよく使うWASDキーのみ色を変えることも可能です。さらに、キーボードだけでなく、プログラマブルキーや電源ボタン、スピーカーのライトも点灯させることが可能です。

バックライトキーボードの設定も、「HP OMEN Control」のソフトより行います。



キーボードバックライト


ライトの点灯領域 (HP OMEN Controlのソフトより設定)

 

また、Windowsキーの無効化設定、タッチスクリーンの無効化設定、トラックパッドの無効化設定、ファンクションキーの割り当て設定なども行うことが可能です。


Windowsキーやトラックパッドの無効化などの設定 (HP OMEN Controlのソフトより設定)

特徴4 - PCI Express接続のM.2 SSD搭載

本製品は、PCI Express接続のM.2の高速なSSDを搭載しています。

下図にCrystalDiskMarkのベンチマーク結果を掲載します。なお、CrystalDiskMarkは最近バージョンが上がり計測項目が変わりました。テスト名に書かれている「Q32T1」とは、マルチキュー&スレッドによるリード&ライト速度、とのことです(詳細はこちら)。

シーケンシャルアクセスが800MB/sを超すほどで、非常に高速です。ただし、「4K」のスコアは、一般的なSSDとそれほど変わらないため、PCの起動・停止時間は、普通のSSDとそれほど変わりません。


512GB M.2 SSDのベンチマーク結果

液晶ディスプレイのチェック

液晶ディスプレイのチェックです。

IPSパネルを搭載しているため、視野角は良いです。


視野角(斜めから見たときの見やすさ)

 

カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線を確認すると、やや逆S字の補正がかかっているため、実際のガンマ曲線はS字になっており、メリハリのある画面であることが分かります。



※見方の詳細については、miyahan.com様、DOS/V Power Report様のページをご確認ください

 

色域は広めです。


ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

 

画素形状はシンプルで、ギラつきもありません。


本製品はタッチパネル光沢液晶を搭載しています。好みが分かれる点ではありますが、個人的には、ゲームをするなら映り込みの少ない非光沢液晶のほうが良かったです。


光沢液晶であるため画面への映り込みがある

キーボードおよびタッチパッドのチェック

キーボードとタッチパッドのチェックです。

キーボードは標準的な配列です。メーカーのスペック表を確認すると、キーピッチが約18.6x18.6mm、キーストロークが約1.8mmとなっています。十分な数値と言えるでしょう。実際に打ってみても、薄型PCの割には、しっかりとした打鍵感があります。


キーボード全体図


キーの拡大図1


キーの拡大図2

 

タッチパッドの指の動かしやすさは普通です。面積が広いためジェスチャー操作もしやすいです。クリックボタンはタッチパッドと一体になっていますが、比較的軽い力で押せます。


タッチパッド

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。

CPUは、Core i7-4720HQを搭載し高性能です。グラフィックスは、ノートパソコン用の中ではミドルレンジの性能です。ストレージはM.2 SSDを搭載しており高速です。

Core i7-4720HQ、8GBメモリ、GeForce GTX960M (4GB)、512GB M.2 SSDでのベンチマーク結果は下の通りです。

PassMark Performance Test 8.0

3DMark


※ FIRE STRIKE:高性能GPU向け、SKY DIVER:ミドルレンジGPU向け、
CLOUD GATE:一般ノート向け、ICE STORM:タブレットやスマホ等のモバイル向け

参考:旧モデルOMEN 15-500のFIRE STRIKEのスコアは「3583」

PCMark 8 - Home accelerated

動画のエンコード時間

TMPGEnc Video Mastering Works 5 によるエンコード時間
  Core i7-4720HQ
x264でエンコード 13分20秒
クイック・シンク・ビデオでエンコード 6分43秒
AVCHDの動画(ファイルサイズ:1.54GB、再生時間:約13分、解像度:1920x1080)を、
iPhone 4で視聴可能なMPEG-4 AVC(解像度:1280x720)へ変換

ストレージのベンチマーク

特徴5 - M.2 SSD搭載」の欄でベンチマークを掲載

カードリーダー/ライターのチェック

内蔵カードリーダー/ライターのチェックです。

リーダー/ライターは、右側面にありますが、斜めになっている位置にあります。本体を浮かせないと挿入しづらいです。


SDカードスロットの位置(底面から見た画像)

 

速度は速いです。ただし、UHS-Ⅱには対応していません。


SDカードのベンチマーク(UHS-Ⅰのカードで測定)

 


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