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デル Alienware Aurora R13の実機レビュー
サイズ | ミニタワー |
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CPU | Core i5-12400F Core i5-12600KF Core i7-12700F / KF Core i9-12900F / KF |
GPU | GTX 1660 Ti RTX 3060 / 3060 Ti RTX 3070 / 3070 Ti RTX 3080 / 3080 Ti RTX 3090 |
メモリ | 16GB ~ 128GB DDR5-4400 (一部異なる) |
ストレージ | 256GB ~ 2TB M.2 SSD +2TB HDD |
電源 | 750W |
価格[税込] | 21万円台~ |
Alienware Aurora R13は、長円状のフロントパネルに斜めに傾いたボディと、LEDイルミネーションが特徴的な、かっこいいデザインのゲーミングPCです。
他にはないこのデザインが気に入るかどうかが、購入の大きなポイントになってくると思います。
最大で、Core i9-12900KF、GeForce RTX 3090の構成にすることができ、性能は非常に高いです。
また、ツールレスで内部にアクセスすることができ、掃除なども楽でしょう。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は以下の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i7-12700KF、GeForce RTX 3070、16GBメモリ
目次
お忙しい方は、「Alienware Aurora R13の特徴」のみお読みください。
Alienware Aurora R13の特徴
近未来的なデザイン
Alienware Aurora R13の特徴は、近未来的なPCケースデザインでしょう。フロント面が長円形状になっており、通気口はヘキサ形状で、ボディが少し斜めになっている点が独特です。フロントおよびサイドパネルから透けるラジエーターファンや上部の「ALIENWARE」などのロゴが光っているのポイントです。
デルはこの新しいデザインを「レジェンドデザイン 2.0」と呼んでいます。従来のAlienware Auroraよりも内部容積が50%増加したおかげで、内部が広くなり、ケーブル管理と静音性が向上しています。ただ、その分、ボディサイズは大きくなっています。
なお、モデルによっては、標準でクリアサイドパネルになっていないこともあります。その場合、オプションでクリアサイドパネルにすることができます。
水冷式CPUクーラーを選択可能
Alienware Aurora R13は、水冷式のCPUクーラーを選択することも可能です。ファンが光るので、クリアサイドパネルとよく合います。
また、Cryo-Techの水冷クーラーも選ぶことができ、こちらの場合、ヘッド部分のAlienロゴも光らせることができます。さらに、上の水冷クーラーと比較すると、ラジエーターは11%大きく、ポンプのデューティー サイクルは6%向上しています。より高い冷却性を目指すなら、こちらのほうがいいでしょう。
ライティングのカラーは変更可能
Alienware Aurora R13のライティングのカラーは、付属のソフトから変更することが可能です。部屋のイメージカラーに合わせた色に変えることができます。
高い性能
Alienware Aurora R13は、デルのフラグシップモデルのデスクトップPCだけあって、性能も非常に高いです。最大でCore i9-12900KF、GeForce RTX 3090の構成が可能です。
また、Core i5-12400F、GeForce RTX 1660 Tiといった、ミドルスペックの構成にすることも可能です。Alienwareシリーズのデザインは好きだけど、そこまで高いスペックは必要ないという方も、購入しやすくなっています。
ツールレスで内部にアクセス可能
Alienware Aurora R13は、ツールレスで内部にアクセスすることが可能です。背面のレバーを引くだけで、サイドパネルが外れます。メンテナンス性が良いので、掃除をするときや、パーツを増設・換装するときなどに便利です。
パフォーマンスのチェック
Alienware Aurora R13は、「Alienware Command Center」のソフトから、サーマル設定を変更することが可能です。
以下に掲載するCPUとグラフィックスのベンチマークについては、 サーマル設定を、デフォルトの「バランス」のときと、「パフォーマンス」のときとで計測しています。
CPU
今回、Core i7-12700KFを搭載していますが、非常に高いマルチコア性能およびシングルコア性能です。多くの用途で使えるでしょう。なお、パフォーマンスモードでも、バランスモードでも、スコアはあまり変わりませんでした。
他の機種で計測した結果ではありますが、Core i7-12700KF以外のベンチマークスコアも掲載しているので、CPUを選ぶときの参考にしてください。
~ CPU性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
なお、高負荷時のCPU電力、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。
グラフィックス
今回、グラフィックスには、GeForce RTX 3070を搭載していますが、ミドルハイクラスの性能となっています。このくらいの性能があれば、ゲームや動画編集などが快適です。
~ グラフィックス(ゲーム向け)性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
メモリ
メモリはDDR5-4400を搭載しています。DDR5-4400の割には帯域はそこまで広くありませんでしが、実用上は十分でしょう。
~メモリ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※実際のデスクトップPCで計測した実測値で、理論的な最大値ではありません
ストレージ
ストレージには、PCIe Gen4の高速SSDが搭載されていました。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
ゲームベンチマーク
いくつかのゲームの平均フレームレートを掲載します。他のグラフィックスとも比較していますが、すべて同じバージョン、同じ状況で計測しているわけではないので、あくまで参考値としてご覧ください。
今回は、GeForce RTX 3070でテストしましたが、フルHD(1920x1080)の解像度であれば、どんなゲームも快適に動くでしょう。4K(3840x2160)の場合は、ゲームによっては60fps出ないこともあるので、もう少し上の性能のビデオカードのほうがいいと思います。また、レイトレーシング環境でゲームをする場合も、もう少しVRAMが多いビデオカードのほうがおすすめです。
重い部類のゲーム
サイバーパンク2077(DX12)
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品質 | 解像度 | 平均fps |
ウルトラ | 1920x1080 | 92 fps |
2560x1440 | 59 fps | |
3840x2160 | 28 fps | |
レイトレ : ウルトラ | 1920x1080 | 68 fps |
重い部類のゲーム
Forza Horizon 5(DX12)
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品質 | 解像度 | 平均fps |
エクストリーム | 1920x1080 | 102 fps |
2560x1440 | 89 fps | |
3840x2160 | 64 fps |
重い部類のゲーム
ウォッチドッグス レギオン(DX12)
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品質 | 解像度 | 平均fps |
最大 | 1920x1080 | 89 fps |
2560x1440 | 68 fps | |
3840x2160 | 39 fps |
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15(DX11)
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品質 | 解像度 | 平均fps |
高品質 | 1920x1080 | 129 fps |
2560x1440 | 95 fps | |
3840x2160 | 56 fps |
中程度の重さのゲーム
PSO2 ニュージェネシス(DX11)
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品質 | 解像度 | 平均fps |
最高 | 1920x1080 | 32832 / 137 fps |
2560x1440 | 20192 / 104 fps | |
3840x2160 | 6491 / 60 fps |
中程度の重さのゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー(DX12)
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品質 | 解像度 | 平均fps |
最高 | 1920x1080 | 153 fps |
2560x1440 | 105 fps | |
3840x2160 | 58 fps |
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ(DX11)
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品質 | 解像度 | 平均fps |
最高 | 1920x1080 | 23648 / 170 fps |
2560x1440 | 19320 / 133 fps | |
3840x2160 | 10787 / 73 fps |
中程度の重さのゲーム
フォートナイト
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解像度 | 品質 | 平均fps |
最高設定 | 1920x1080 | 178 fps |
2560x1440 | 118 fps | |
3840x2160 | 60 fps |
軽い部類のゲーム
Apex Legends(DX11)
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品質 | 解像度 | 平均fps | |
高設定 | 1920x1080 | 232 fps | |
2560x1440 | 168 fps | ||
3840x2160 | 100 fps |
軽い部類のゲーム
PUBG: BATTLEGROUNDS
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品質 | 解像度 | 平均fps | |
ウルトラ | 1920x1080 | 269 fps | |
2560x1440 | 180 fps | ||
3840x2160 | 93 fps |
その他のゲームのベンチマーク
上に掲載した以外のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。
クリエイターソフトの処理時間
以下、実際のソフトウェアで計測した各種処理時間を掲載します。高いスペックなので、いずれも高速です。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※ グラフィックスは全てデスクトップPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU電力およびCPU温度の推移を確認します。
時間が経つと、CPU電力は約160Wに落ちつき、このときのCPU温度は80℃台なので、問題ないでしょう。パフォーマンスモードにすると、CPU電力はあまり変わりませんが、ファンの回転速度が速くなるので、CPU温度は下がります。
- バランスモード時
- パフォーマンスモード時
ゲーム時のCPU温度、GPU温度
ファイナルファンタジー15のゲームベンチマーク実行中のCPU温度およびGPU温度は下図の通りです。
CPU温度は変動しますが、おおよそ70℃台で推移しており問題ないでしょう。GPU温度も70℃台で推移しており問題ありません。また、パフォーマンスモードにすると、CPU温度がやや下がります。
- バランスモード時
- パフォーマンスモード時
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時は比較的静かです。バランスモードのときは負荷をかけたときも、そこまでうるさくはありません。パフォーマンスモードにするとやや騒音値は上がりますが、一般的なゲーミングPCの動作音と同じくらいだと思います。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご確認下さい。
一般的に、電源ユニットは、最大消費電力の約2倍が目安と言われています。今回、750Wの電源を搭載していますが、ゲームをすると400W以上の消費電力になっていたので、電源ユニットの容量がやや少なめかなと思います。今回、Core i7+RTX 3070の構成ですが、Core i9+RTX 3090などの構成にした場合、さらに心配です。
外観のチェック
PCケースは、ルナライト(シルバーホワイト)とダークサイド オブ ザ ムーン(ダークグレー)のカラーがありますが、今回レビューしているのは前者のカラーです。
「0」の形状をした独特のフロント面に、オプションのクリアサイドパネルを搭載。AlienFX RGB カラーの照明が近未来的でかっこいいです。
天面は丸みを帯びたデザインです。
左側面は、今回はクリアパネルですが、ソリッドパネルも選択できます。
右側面には何やら文字が入っています。
フロントパネルには、ヘッドホン、USB、USB-Cポートが搭載されています。
背面のマザーボードに付いている端子はご覧のようになっています。
今回搭載しているビデオカードの映像端子はご覧のようになっています。なお、搭載するビデオカードによって端子は変わります。
底面側はこのようになっています。
背面のレバーを手前に引くと、サイドパネルが空くようになっています。
ケース内部のチェック
ケース内部はご覧のようになっています。
マザーボードは、独自のもので、PCI Expressスロットはそこまで多くありません。
フロント側には、ファンが2つ搭載されています。
天面側にもファンが搭載されています。
今回は、水冷式クーラーを搭載しています。
上部には3.5インチベイがあります。マウンターもあるので、後から増設することもできると思います。
底面側には、2.5インチベイもありました。
メモリスロットは4つです。その隣に、空のM.2スロットもあります。
CPUの下にはM.2 SSDが搭載されています。
今回搭載されていたGeForce RTX 3070には、サポートステイが取り付けられていました。なお、ビデオカードのメーカーは不明です。
電源ユニットは薄型で、80PLUS PLATINUM認証の750Wです。GeForce RTX 3090などを選択できる割には、そこまで大きな容量ではありません。また、一般的な大きさの電源ユニットは入らないので、交換は難しいと思います。
まとめ
以上が、Alienware Aurora R13のレビューです。
Alienwareシリーズらしく、派手めのデザインが特徴的なゲーミングPCです。部屋にかっこいいデザインの光るPCを置きたい方に最適です。
デザインがかっこいいだけでなく、最大でCore i9-12900KF、GeForce RTX 3090の構成が可能で、性能も非常に高いです。水冷式CPUクーラーを選択することもできます。
また、Core i5やGeForce GTX 1660 Tiなどのミドルクラスのパーツも選択できるので、「デザインは気に入ったけれど、そこまで高い性能は要らない」という方にもいいでしょう。
ツールレスで内部にアクセスでき、メンテナンス性も高いです。掃除をするときやパーツを増設するときなどに便利です。
ただ、性能が高めの構成の時に、電源ユニットが750Wで大丈夫なのかやや心配です。また、電源ユニットの形状が独特なので、違う電源ユニットに交換しにくいのも残念です。
近未来的デザインのデスクトップPC
Alienware Aurora R13
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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