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Dell G5 15(5500)2020年モデルの実機レビュー
CPU | Core i7-10750H Core i5-10300H |
---|---|
GPU | RTX 2060 GTX 1660Ti GTX 1650Ti |
メモリ | 8GB / 16GB |
ストレージ | PCIe SSD |
液晶サイズ | 15.6型 |
液晶種類 | FHD 非光沢 60Hz / 120Hz / 144Hz / 300Hz |
質量 | 最小:2.34kg |
バッテリー | 51Wh / 68Wh |
価格[税込] | 13万円台~ |
Dell G5 15(5500)は、GeForce GTX 1650Tiのエントリー向けグラフィックスから、RTX 2060のミドルレンジグラフィックスまで取り揃えたゲーミングノートです。比較的安く購入することができます。
モデルによって変わりますが、最大で300Hzものリフレッシュレートに対応しています。ゲームを優位に進められることでしょう。
また、今回144Hzの液晶でしたが、色域も比較的広く、クリエイティブ作業にも使えると思います(ただし、他の液晶は不明)。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i7-10750H、16GBメモリ、GeForce RTX 2060、1TB PCIe SSD
目次
お忙しい方は、「Dell G5 15(5500)の特徴」のみお読みください。
Dell G5 15(5500)の特徴
300Hz液晶を選択することが可能
Dell G5 15(5500)は、いくつかモデルがありますが、60Hzだけでなく、120Hz、144Hz、300Hzのリフレッシュレートのモデルもラインナップされています。120Hz以上の高リフレッシュレートであれば、エイムを素早く行えたり、動き出しが速くわかったりと、ゲームを優位に進められるでしょう。
色域も広め
今回、144Hzの液晶を搭載していますが、色域も比較的広めでした。sRGBカバー率が95.8%あり、ゲームだけでなく、画像編集や動画編集などの用途にも使用できると思います。
価格も比較的安い
Dell G5 15(5500)は、価格も比較的安いです。
下表は、GeForce GTX 1660Tiを搭載したゲーミングノートPCにおいて、できるだけ構成を合わせて価格を比較したものです。Dell G5 15(5500)は、最安ではありませんでしたが、この中では価格が比較的安いです。さらに、本製品は翌日出荷の短納期モデルもあるので、購入しやすいと思います。
デル Dell G5 15 |
レノボ Legion 550Pi |
ASUS ROG Strix G15 G512LU |
マウス G-Tune E5 |
GeForce GTX 1660Ti | |||
Core i7-10750H | |||
16GBメモリ、512GB SSD | |||
144Hz液晶 | 60Hz液晶 | ||
138,593円 | 126,426円 | 163,455円 | 156,500円 |
各用途の快適度
各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによって快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | スペックは十分で快適です。 |
---|---|---|
動画鑑賞 | ◎ | 液晶の色域が広めで、残像も少なく見やすいです。スペックも問題ありません。 |
RAW現像 画像編集 |
○ | 高性能CPUを搭載し、液晶の色域も比較的広いので、RAW現像・画像編集などの用途にも使えると思います。ただし、Adobe RGBをカバーするほどの色域はないため、印刷用途の画像編集などには適しません。 |
動画編集 | ◎ | 高性能CPUに外部グラフィックスを搭載しており、動画編集用途にも使用できます。可能ならばRTX Studioに対応したRTX 2060の外部グラフィックスを選ぶといいでしょう。 |
ゲーム | ◎ | 高リフレッシュレートに対応したディスプレイに外部グラフィックスを搭載し、ゲームも快適です。グラフィックスはエントリー向けのGTX 1650Tiからミドル向けのRTX 2060まで選べます。 |
ディスプレイのチェック
ディスプレイのチェックです。
本製品は、60Hz ~ 300Hzの液晶がありますが、今回は144Hzの液晶をチェックしています。
高リフレッシュレートには対応し、色域も比較的広く、ゲームからクリエイティブ作業まで使えるディスプレイです。最大輝度は、当サイトの計測では263cd/m2と普通です。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 画素・
ギラつき - 映り込み
- フリッカー
表示遅延
キーを押してから、メモ帳に文字が表示されるまでの時間をハイスピードカメラで撮影し計測しました。計測毎にばらつきがあるので、3回計測した平均値を求めています。なおこれは、液晶だけでなくPC全体の遅延となります。
一般的なノートPCは80ms前後が多かったですが、本製品は約36msでした。Dell G5 15の遅延は少ないと思います。
残像
「UFO Test」のサイトの左から右へ移動するUFOを1/2000のシャッタースピードで撮影したところ、普通のノートPCは2フレーム前くらいまで残像が表示されていました。それに対し、本製品の液晶は単位時間あたり2倍以上のフレームを表示しているにも関わらず、2フレーム前の残像までしか表示されていました。このことから、残像感は比較的少ないと思います。
キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードとタッチパッドのチェックです。
Dell Gシリーズのキーボードは、ゲーミングノートにしては簡素な作りになっています。
実測で、キーピッチは横:約19mm、縦:約18mm、キーストロークは約1.5mmです。キートップはほぼフラットです。底付きの衝撃は少ないです。1つの枠に複数のキーが入っている箇所があり、見た目が悪く、一部のキーは一般的なノートPCよりもやや小さくなっています。実際に打った感覚としては、ややキーストロークが浅く感じるのと、「Backspace」と「Enter」のキーが小さく感じました。
タッチパッドの指の動かしやすさは普通ですが、クリックボタンは固く指が痛くなります。
キーボードバックライトも搭載しています。
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
CPU
CPUには、HシリーズのCoreプロセッサーを搭載し、高い処理性能です。
~ CPU性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
グラフィックス
グラフィックスには、GeForce GTX 1650Ti、GTX 1660Ti、RTX 2060のグラフィックスを選択することが可能です。
各グラフィックスの性能差は次のようになっています。ライトにゲームができればいいというのであればGeForce GTX 1650Ti、高めのフレームレートでゲームをしたいならGeForce GTX 1660Ti、レイトレーシングやRTX Studioを使いたいならRTX 2060を選ぶといいと思います。
~ 3DMark Time Spy - Graphics score ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
本製品のGeForce RTX 2060のスペックは次の通りです。
ストレージ
ストレージには、PCIe-NVMe SSDを搭載しており高速です。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
SDカードスロット
SDカードスロットの速度は遅いです。また、カード挿入後の出っ張りがあります。
エンコード時間
以下、実際のソフトウェアで計測した各種処理時間です。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
ゲームベンチマーク
ゲームのフレームレートについては以下のリンク先をご覧ください。他のノートPCで計測した結果ではありますが、それほどスコアは変わらないはずです。
質量のチェック
質量のチェックです。
メーカーサイトには「最小重量 2.34kg」と記載されています。当サイトの計測値は下表の通りで割と重いです。外出先への持ち運びにはあまり適していません。
質量 | |
PC本体 | 2.574kg |
ACアダプター | 952g |
バッテリー駆動時間のチェック
バッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量は51Whのモデルと、68Whのモデルがあります。今回68Whのモデルで計測したバッテリー駆動時間は下表の通りです。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA2.0測定方法 | ― |
(2) 動画再生時 | ― |
(3) PCMark 8 Work テスト | 4時間17分 |
(4) PCMark 10 Battery (Gaming) | ― |
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
(4) PCMark 10 Battery内のゲームを実行。NVIDIAの設定で最大30fpsに制限
以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時はほぼ無音ですが、高負荷時はやや高めの騒音値です。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。なお、F7のボタンを押すとファンが高速回転し温度がやや下がりますが、52dBとかなりうるさくなるのでここではテストしていません。
エンコード時のCPU温度の詳細
下図は、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時のCPU温度の詳細です。最初は約100℃まで温度が上がり、その後、CPUクロックがダウンするとともにCPU温度も80℃台まで下がります。やや高めの温度です。
FF XIVベンチ(fps制限なし)実行時のGPU温度の詳細
下図は、FF XIVベンチマーク(fps制限なし)実行時のGPU温度の詳細です。80℃近くまで温度が上昇しており、高めの温度です。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。
表面温度は高めです。ゲームをしているとやや熱く感じます。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。
高性能CPUおよびグラフィックスを搭載しているため、一般向けのノートPCと比較すると、高い消費電力です。
外観のチェック
外観のチェックです。
ブラックを基調とした落ち着いたカラーですが、正面側はLEDが搭載されておりゲーミングPCらしさがあります。
天板はラメのようなものが入っており、また「DELL」のロゴは光の加減で色が変化します。
スピーカーは、最大音量は大きいですが、音質は普通です。ノートPC基準で、10点満点で採点すると5~6点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。
液晶を閉じたときの画像です。排気口はやや小さいです。
液晶が開く最大の角度です。
左右のインターフェースです。主要なものは揃っています。なお、GTX1060 Tiモデルのみ、 miniDisplayポートが搭載されていないようです。
底面です。吸気口はそこまで大きく取られていません。もう少し大きくても良かったかなと思います。
ACアダプターはやや大きいですが薄型です。容量は240WとGeForce RTX 2060シリーズ搭載モデルとしては大きめです。
まとめ
以上が、Dell G5 15(5500)のレビューです。
GeForce GTX 1650TiからRTX 2060まで選択できるゲーミングノートです。
液晶のリフレッシュレートはモデルによって異なりますが、最大で300Hzもの高リフレッシュレートに対応しています。
今回試した144Hz液晶は、色域も比較的広く、動画編集や画像編集などにも適しています。
価格も比較的安くお買い得です。
ただし、ゲーミングノートにしてはキーボードがやや安っぽいのと、CPUおよびGPU温度がやや高めでした。表面温度もやや高めです。
色々なモデルがあり、いずれも安いゲーミングノート
Dell G5 15(5500)
特徴
- GTX 1650Ti ~ RTX 2060のグラフィックス
- 最大300Hzのリフレッシュレート液晶
- 比較的広い色域
こんなあなたに
- やや高い性能のゲーミングPCを安く買いたい方
- 動画編集もしてみたい方
- 価格13万円台[税込]~
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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