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デル New Inspiron 14 7000 (7490)の実機レビュー

更新日:2019年11月20日
CPU 第10世代Core
メモリ 8GB ~ 16GB
ストレージ PCIe SSD
GPU CPU内蔵
GeForce MX250
液晶サイズ 14型
液晶種類 FHD 広視野角 光沢
タッチあり
質量 約1.095kg~ (WiFi)
約1.21kg~ (LTE)
バッテリー 約21時間 (WiFi)
約19時間 (LTE)
価格[税込] 10万円台~
GeForce MX250、LTEを搭載した14型軽量ノート

New Inspiron 14 7000 (7490)は、14型の液晶を搭載しながら、軽量なモバイルノートです。

しかも、sRGB約100%の液晶に、第10世代インテルCoreプロセッサーおよびGeForce MX250のグラフィックスを搭載しており、クリエイターも使用できるスペックです。

さらに、LTEに対応したモデルもラインナップされています。

Wi-Fi 6やHDMI2.0、Thunderbolt3にも対応しており、細かい部分もぬかりありません。

ただし、LTEモデルは、メモリが8GBしかない点が残念です。

公式サイトはこちら

 

レビュー機は、当サイトの購入品です。

レビュー機の構成

Core i5-10210U、8GBメモリ、512GB PCIe SSD、LTE

 

目次

お忙しい方は、「Inspiron 14 7000の特徴」のみお読みください。

 

New Inspiron 14 7000 (7490)の特徴

14型で約1.1kgの質量を実現

Inspiron 14 7000は、14型の大画面液晶を搭載していながら、約1.095kgの質量を実現したモバイルノートです。上位モデルにあたるXPSシリーズよりも軽い質量です。

なお、タッチパネルを搭載したモデル(LTE搭載モデル)は、約1.21kg~となっています。

14型でも軽い

 

sRGB100%液晶 + GeForce MX250

Inspiron 14 7000は、軽いだけでなく、sRGBカバー率 約100%の液晶を搭載し、さらにGeForce MX250の外部グラフィックスを搭載しています。このスペックであれば、画像編集や、ライトな動画編集にも使えると思います。外出先へ気軽に持ち運んで、クリエイティブワークができるノートパソコンです。

sRGB100%液晶 + GeForce MX250

 

LTEにも対応

デルのXPSシリーズでもまだLTEに対応していないのに、Inspiron 14 7000では今回、LTEにも対応してきました。外出先で手軽にインターネットに接続することが可能です。なお、SIMサイズはnano SIMです。

搭載されていたLTEモジュールは、「Fibocom L860-GL」でした。

LTEモジュール

 

実際に試してみたところ、au回線のUQmobileのSIMは問題なく使えていました。モダンスタンバイにも対応しているので、スリープ復帰後にすぐにインターネット接続できます。

ただ、ドコモ回線のIIJmioのSIMカードを使ったところ、たまにLTE接続が切れてそのまま繋がらなくなる現象が発生しました(3回確認)。au回線のSIMのほうが安定している印象です。

ただし、LTEモデルは、8GBのメモリしかありません。クリエイティブな作業をする場合、16GBのメモリは欲しいところなので、残念です。

 

LTEモデルはタッチパネルおよびペン対応

LTEモデルは、液晶がタッチパネルおよびアクティブペンに対応しています。

オプションのプレミアムアクティブペン(PN579X)を試しに使ってみましたが、使用することができました。

LTEモデルはペン対応

 

CPUは最新の第10世代CPU「Comet Lake-U」

CPUにはいち早く第10世代のインテルCoreプロセッサーを搭載してきました。具体的には、Comet Lake-UのCore i5-10210UまたはCore i7-10510Uを選択することが可能です。

 

各用途の快適度

各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによって快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
快適です。
動画鑑賞 液晶が見やすく、スピーカーの音質もまずまずで、動画鑑賞も快適です。ただ光沢液晶なので、暗いシーンは映り込みが気になります。
RAW現像
画像編集
スペックは悪くなく、色域もsRGBカバー率 約100%あるので、RAW現像に適していると思います。ただし、HシリーズのCoreプロセッサーと比べると処理性能が劣るので、何百枚もの高画質画像を一度に現像するような場合は、少し時間がかかるかもしれません。なお、メモリは16GBにすることをおすすめします。
動画編集 GeForce MX250を搭載すれば、簡単な編集をする程度なら大丈夫です。ただ、本格的にやろうと思うとスペック不足です。
ゲーム GeForce MX250を搭載し、ゲームのグラフィック設定を下げればまずまずのフレームレートが出るゲームもあります。ただし、ゲームをするなら、外部グラフィックスを搭載したモデルをおすすめします。

 

液晶ディスプレイのチェック

液晶ディスプレイのチェックです。

今回搭載されていた型番の型番は「2T3C8 LQ140M1」となっていました。光沢であるため映り込みはありますが、見やすい液晶だと思います。最大輝度は、当サイトの計測で、269cd/m2と普通です。詳細は以下のタブをクリックして下さい。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 画素・
    ギラつき
  • 映り込み
  • フリッカー

色域は比較的広いです。当サイトの計測ではsRGBカバー率が99.5%、sRGB比が102.8%でした。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線は下図のようになっています。素直な発色であることが分かります。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

画素形状です。ギラつきはありません。

画面拡大

光沢液晶であるため、映り込みがあります。

画面への映り込み

輝度を下げるとフリッカーが発生していました。

フリッカーのテスト
※カメラのシャッタースピードを1/2000秒にして撮影したときの画面

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

キーボードとタッチパッドのチェックです。

他のInspironと同様で、普通の打ち心地です。タッチパッドも普通です。

キーボード全体図
キーの拡大図

 

バックライトキーボードも搭載しています。

バックライトキーボード

 

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。

CPU

CPUは、第10世代Coreプロセッサー(Comet Lake)を搭載しています。

CPU性能
~ CINEBENCH R20 ~
Core i5-10210U
他のCPUとの比較(マルチコア)
Core i9-9980HK 3405
Core i7-9750H 2640
Core i5-9300H 1921
Core i7-1065G7 1484
Core i5-10210U 1465 [レビュー機で計測]
Core i5-1035G1 1424
Core i7-10510U 1387
Core i7-8565U 1268
Core i5-8265U 1252
Core i3-8145U 952
※緑色のバーが、本製品で選べるCPUです
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です

 

グラフィックス

CPU内蔵のグラフィックスまたは、GeForce MX250 を選択できます。軽いPCゲームをする場合や、クリエイター向けソフトを簡易的に使う場合は、GeForce MX250を搭載しておくといいでしょう。

グラフィックス性能の目安
~ 3D Mark Time Spy - Graphics score ~

GeForce MX250
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
RTX 2070 7495
RTX 2060 5821
GTX 1660Ti 5626
GTX 1650 3310
GTX 1050Ti 2201
GTX 1050 1689
GeForce MX250 1056 [レビュー機で計測]
Intel UHD 380
※緑色のバーが、本製品で選べるグラフィックスです
※[レビュー機で計測]と書かれたグラフィックス以外は、他のPCで計測した代表値です
※いずれもノートPC用のグラフィックスです

 

ストレージ

ストレージは、PCIe SSDを搭載しており高速です。

ストレージ性能の目安
~ CrystalDiskMark ~
512GB PCIe SSD
(TOSHIBA KBG40ZNS512G)
他のストレージとの比較(Seq Q32T1 Read [MB/s] )
PCIe SSD 2268 [レビュー機で計測]
SATA SSD 550
HDD 170
※緑色のバーが、本製品で選べるストレージです
※[レビュー機で計測]と書かれたストレージ以外は、他のPCで計測した代表値です

 

実際のソフトで計測した処理時間

次に、実際のソフトウェアで計測した各種処理時間を掲載します。

Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像時間

今回8GBメモリであったため、現像時間はあまり伸びませんでした。Lightroomのようなソフトを使うなら16GBのメモリが欲しいところですが、LTEモデルは8GBのメモリしかありません。LTEモデルも16GBメモリを搭載して欲しかったです。

Core i7-8700
32GBメモリ
71秒
Core i9-9980HK
16GBメモリ
79秒
Core i7-9750H
16GBメモリ
82秒
Core i7-8565U
16GBメモリ
130秒
Core i5-10210U
8GBメモリ
163秒 [レビュー機で計測]
※プロファイル補正を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測。
※「Lightroomにおすすめノートパソコン」の記事も興味があればご覧ください。
Adobe Premiere Pro CCによる書き出し時間
Core i7-9750H/16GB
RTX 2070
45秒
Core i7-9750H/16GB
GTX 1660Ti
46秒
Core i7-9750H/16GB
GTX 1650
69秒
Core i5-10210U/8GB
GeForce MX250
216秒 [レビュー機で計測]
Core i7-1065G7/16GB
Intel Iris Plus
265秒
Core i7-8650U/16GB
Intel UHD 620
473秒
※ 4K動画(約2分)に、「テキスト(ブラー付)」+「RGBカーブ補正」+「シャープ」+「自然な彩度」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え、H.264形式、YouTube 1080p HDのプリセットで書き出したときの時間
※ グラフィックスは全てノートPC用
TMPGEnc Video Mastering Works 7 によるエンコード時間
  Core i5-10210U
x265でエンコード (※1) 28分53秒
NVENCでエンコード (※2)
QSVでエンコード (※3) 3分12秒
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換したときの時間
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
x265でのエンコード時間
Core i7-8700 12分27秒
Core i7-8750H 16分40秒
Core i5-10210U 28分53秒 [レビュー機で計測]
Core i7-8565U 31分50秒
Core i5-8265U 32分07秒
Core i3-8130U 45分24秒
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です
x265でエンコード時間中のCPUクロック
Core i5-10210U

 

カードリーダー/ライターのチェック

内蔵カードリーダー/ライターのチェックです。  

micro SDカードのみ対応しています。カード挿入後の出っ張りはややあります。


SDカード挿入後の画像

 

SDカードリーダー/ライターの速度は普通です。

CrystalDiskMark(SDカード)
最大275MB/sのUHS-Ⅱのカードで測定

 

USB Type-C 充電器 / ドックの動作テスト

USB Type-Cポートを利用して、純正品以外の充電器やドックが使えるか試した結果を、下表に掲載します。なお、純正品以外の機器で充電し故障しても、当サイトでは責任を負えませんのでご注意下さい。

充電器/ドックとの互換性
  充電できるか? 外部モニター /
有線LANの拡張
ドック ThinkPad USB Type-C ドック
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック
PD充電器
※1
ZHOULX 充電器(65W)
AUKEY 充電器(46W)
cheero 充電器(18W) ×
5V充電器
※2
ANKER 充電器(5V/2.4A) ×
AUKEY 充電器(5V/2.4A) ×
その他 USB C-DPケーブルで外部モニター接続
※1 Power Delivery対応の充電器
※2 スマホやタブレット向けの5Vの充電器

 

質量のチェック

質量は、タッチパネルのモデル(LTEモデル)が約1.21kg~、非タッチパネルのモデルが約1.095kg~となっています。

当サイトで計測した質量は次の通りです。メーカー公表値よりもやや重かったです。また、ACアダプターの質量はやや重いです。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  LTEモデル
PC本体 1296g
ACアダプター(+電源ケーブル) 321g

 

バッテリー駆動時間のチェック

本製品のバッテリー容量は52Whとなっており、大きめの容量です。

当サイトで計測したバッテリー駆動時間は次のようになっており、やや長めのバッテリー駆動時間だと思います。

バッテリー駆動時間
  バッテリー駆動時間
(1) MobileMark 2014
(2) PCMark 10 Modern Office
(3) 動画再生時 11時間33分
(4) PCMark 8 Work 6時間4分
※画面輝度は約120cd/m2、電源モードは高パフォーマンス
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) ブラウザでのショッピング/画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャット等。やや重めの作業

 

当サイトで計測した充電時間は次の通りです。普通の充電速度かなと思います。

1時間あたりの充電容量
純正ACアダプター
アイドル時
50%(約37Wh)
※PCの充電残量が10%から充電を開始し、1時間でどのくらい充電残量が増えたかを計測

 


 

以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。

静音性のチェック

動作音(静音性)のチェック結果です。

アイドル時はほぼ無音です。他の状態の時は普通の騒音値です。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:動画再生時(解像度:720x480で実行)
左から3番目:Filmora 9 の動画編集ソフトでプレビュー再生
左から4番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

パーツの温度のチェック

各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。

普通の温度です。

各パーツの温度
測定環境:室内温度 約26℃、 測定ソフト:HWMonitor
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

エンコード時の温度の詳細

下図は、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時のCPU温度の詳細です。70℃前後で推移しており問題ありません。

CPU温度
x265でエンコード中のCPU温度

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。

全体的に低めの温度でした。安心して使えます。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。

全体的に、一般的なノートパソコンよりもやや低めの消費電力です。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST7
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

外観のチェックです。

カラーは、プラチナシルバーとアイスベリーがラインナップされています。

 

以下、プラチナシルバーのカラーの外観を掲載します。

ボディにはマグネシウム合金を採用しており、高級感があるとともに、堅牢性も高いです。

 

天板です。

 

スピーカーは底面に配置されています。音質は、勝手に点数をつけると、10点満点で5~6点といったところです(音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。

 

液晶はこの角度まで開きます。

 

 

キーボード上部に排気口があります。

 

側面のインターフェースです。USB Type-Cで給電します。HDMIやmicro SDカードスロットもあります。

 

底面の画像です。

 

底面カバーを取り外したときの画像です。メモリはオンボードで換装ができないため、出来るだけ大きい容量を搭載したほうがいいです。

 

M.2 SSDは、Type 2230で、長さが短いのでご注意下さい。

 

ACアダプターは、GeForce MX250も搭載できるノートPCであることから、65Wとやや大きめの容量になっています。

 

まとめ

以上が、New Inspiron 14 7000 (7490)のレビューです。

14型の大画面に、GeForce MX250 を搭載しながら、軽いモバイルノートです。

さらに、液晶はsRGBカバー率 約100%に対応し、LTEモジュールも搭載できます。LTEモデルはタッチパネルおよびアクティブペンにも対応しています。

画像編集、動画編集、Webデザインなど多くのことができるモバイルノートPCです。

ただし、LTEモデルは8GBのメモリしか搭載していない点が残念です。しかもメモリはオンボードなので換装もできません。クリエイターも使えるスペックであるので、16GBのメモリを搭載したLTEモデルも欲しかったです(WiFiのモデルは16GBメモリを搭載しているのもあります)。

また、今回、LTEモデルの質量が、1296gと、メーカー仕様値よりもやや重かったです。

外出先で気軽に持ち運んでクリエイティブワークができるPC

New Inspiron 14 7000 (7490)

特徴

  • 14型で約1.095kg~と軽量
  • GeForce MX250搭載可能
  • LTEに対応モデルもあり

こんなあなたに

  • 外でクリエイティブワークをしたい
  • 少しスペック高めのモバイルノートが欲しい
  • 価格10万円台[税別]~
公式サイトはこちら

 

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