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デル Inspironデスクトップ(3670)の実機レビュー

CPU | Core i3-9100 Core i5-9400 Core i7-8700 Core i7-9700 |
---|---|
GPU | CPU内蔵 GTX 1050 GTX 1060 |
メモリ | 4GB / 8GB |
ストレージ | HDD / SSD+HDD HDD+Optane |
価格[税別] | 5万円台~ |
Inspiron デスクトップは、エントリー向けのミニタワー・デスクトップパソコンです。
奥行きが短いことが特徴で、デスクの上に置いたときに圧迫感が無く、パソコンの前のスペースが広くとれます。
グラフィックス性能は低めですが、CPUにはCore i7-9700を選択することが可能です。
また、スリムタワーのInspironスモールデスクトップと違い、標準サイズの拡張カードを増設可能です。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i7-9700、8GBメモリ、1TB HDD + 16GB Optaneメモリ
目次
お忙しい方は、「Inspironデスクトップの特徴」のみお読みください。
Inspironデスクトップの特徴
奥行きが短いミニタワー
本製品は、奥行きが29.4cmしかない、ミニタワーパソコンです。
一般的なミニタワーパソコンと比較したのが下の図です。奥行きがかなり短いことが分かります。

奥行きが45cmしかないテーブルに置いても、圧迫感が少ないです。奥行き60cmのテーブルなら、PCの前で資料を広げたりすることができます。

モニターも安くて高性能
デルは、安くて性能も高いモニターが揃っており、モニター単品でも人気があります。安いうえに、パソコンと一緒に購入することで、モニターが割引価格で購入できるため、さらにお得です。モニターも新調しようと思っている方は、一緒に買うといいと思います。

拡張性もある
Inspironデスクトップは、兄弟機種のInspironスモールデスクトップと異なり、標準サイズの拡張カードを増設することができます。後々、グラフィックカードや、サウンドカード、USB Type-C拡張カードなどを増設したいと思っているなら、スリムタワーよりも、本製品のようなタワー型PCがいいでしょう。


パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。本製品は、パーツをカスタマイズできるため、構成によってパフォーマンス(処理性能)は変わります。
CPU
CPUはCore i3からCore i7まで幅広く選択できます。標準的なのはCore i5で、ここを基準にして予算と用途次第でCPUを選ぶといいと思います。
今回、Core i7-9700でベンチマークを計測しましたが、このCPUにしてはやや低めのスコアでした。
~ CINEBENCH R15 マルチコア ~

※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です
※一部、pugetsystems様のサイトから引用しています
グラフィックス
グラフィックスは、基本的には、CPU内蔵のグラフィックスとなります。GeForce GTX 1050や GTX 1060も選択できますが、世代の古いグラフィックスであるため、あまりおすすめはしません。それなら、後からGeForce GTX 1650やGTX 1660などの新世代グラフィックスを購入し、増設したほうがいいと思います。
ストレージ
ストレージは、HDD、SSD + HDD、HDD+Optaneメモリーから選べます。
HDD+Optaneメモリーは、16GBのOptaneメモリーがHDDのキャッシュとして動作することで、読み書き速度が向上します。ただし、キャッシュにないデータを読み込むときや、キャッシュからあふれるほど大きなファイルの読み書き等、速度が向上しないケースもあります。
~ CrystalDiskMark Seq Q32T1 Read [MB/s] ~

※[レビュー機で計測]と書かれたストレージ以外は、他のPCで計測した代表値です
その他のベンチマークスコア
以下、その他のベンチマーク結果を掲載します。
- CINEBENCH R20
- SDカード
~ CPU性能の評価 ~


実際のソフトで計測した処理時間
次に、実際のソフトウェアで計測した各種処理時間を掲載します。
エンコード時間 | |
x265でエンコード (※1) | 12分41秒 |
NVENCでエンコード (※2) | ― |
QSVでエンコード (※3) | 3分15秒 |
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー

以下、静音性、パーツの温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
普通の動作音です。

部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
今回は、エンコード時のCPU温度のみ掲載します。80℃台前半で推移しておりやや高めの温度ですが、問題ない範囲かなと思います。

消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。
デスクトップPCとしては普通の消費電力です。

※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています
外観のチェック
外観のチェックです。
フロント面はややカーブしています。表面は光沢なので、ホコリが付着しやすくやや目立ちます。

天面上です。

左側面には、吸気口があります。

背面です。 映像出力ポートはVGAとHDMIとなっています。DVIやDisplayPortは搭載されていません。DisplayPortなどで接続したいときは、グラフィックカードを増設しましょう。

標準サイズの拡張カードを増設可能です。

ゴム足はそれほど大きくありません。

ケースの内部のチェック
ケース内部のチェックです。

CPUクーラーの画像です。ダクトが取り付けられており、外から新鮮な空気を取り込めるようになっています。

M.2 スロットおよび、PCIe Expressスロットです。

メモリスロットは2つあります。

スリムタイプの光学ドライブが搭載されています。

2.5インチハードディスクです。裏からネジで固定しているようです。他に、2.5インチベイはありません。

電源は290Wです。大きな容量ではないので、消費電力の高いハイエンド・グラフィックカード等は増設したりしないようにしましょう。

まとめ
以上が、Inspiron デスクトップのレビューです。
奥行きが短いため、テーブルに置いたときの圧迫感が少なく、机によってはPC本体の前を、作業スペースとして活用することができます。
価格も比較的安いです。
基本的にはエントリー向けの位置づけですが、Core i7-9700を選択できるので、「CPUは比較的性能の高いものを選びたい」というニーズにも対応することが可能です。
標準サイズの拡張カードを増設可能で、スリムタワーよりは拡張性があります。ただし、2.5インチベイが少なく、電源容量も少なめです。拡張できるカードや、ストレージ数は限られます。
奥行きが短いタワーPC
Inspironデスクトップ(3670)

特徴
- 奥行きが短い
- 比較的価格が安い
- 標準サイズの拡張カードを増設可能
こんなあなたに
- 拡張できる低価格デスクトップPCが欲しい方
- CPUだけは高性能なものを搭載したい方
- 価格5万円台[税別]~

1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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