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Tobii アイトラッキング機能を試す
NEW ALIENWARE 17でTobii アイトラッキングを試す
Tobii アイトラッキングとは
「Tobii EYETRACKING」アプリケーション
Tobii アイトラッキング機能とはトラッキングカメラでユーザーの視線を認識することにより、その『視線の動き』だけでパソコン上の様々な操作や機能を使用可能にする最新視線追跡技術の次世代ユーザーインターフェースです。
以前レビューした「NEW ALIENWARE 17(R4)」は、上の写真のように本体の液晶下パネルにトラッキングカメラを搭載しており、このTobii アイトラッキング機能を使って様々な操作が可能です。できる操作は以下の通りとなっており、それぞれ「Tobii EYETRACKING」アプリケーションからオンオフで切り替えることができます。
いずれも視線だけでPCをがっつり操作できるというわけではなく、あくまでもサポート程度の機能ですが、これが慣れてくると意外と、利便性の高さに驚きます。
画面オフ機能やスリープ機能は、PCの電力をより抑え、視線操作と合わせたタッチパッド操作は、普段の作業や画像編集などをより円滑にし、アプリケーション・スイッチャーやタスク・ビューでの視線操作でのハイライト表示は、無駄なマウス操作を省いてくれます。その他にも、「Tom Clancy’s The Division」、「Watchdogs 2」、「Deus Ex: Mankind Divided」などの
Tobiiアイトラッキング対応ゲームでは、視線の動きを使ってゲームの様々な機能を拡張させたり、UIを操作したりすることが可能となっています。
まずはキャリブレーション
「Tobii EYETRACKING」アプリケーション
「NEW ALIENWARE 17(R4)」でTobiiアイトラッキング機能を使うには、まずプリインストールされている「Tobii EYETRACKING」アプリケーションからアイトラッキングカメラを自身の視線に調整(キャリブレーション)し、ユーザー設定を保存します。このキャリブレーションは下記の写真のように青く丸いドットが爆発するまで画面を見ているだけなので、10秒ほどで終わります。
キャリブレーションが終わったら、右の「はじめに」と書いてある宇宙船のようなマークをクリックします。すると、下記の写真のようなアイトラッキングを使った宇宙船のゲームを体験できます。
この宇宙船のゲームでは、左に視線を動かせは、左にカメラが自動で向き、右に視線を動かせば、右にカメラが自動で向きます。視線を動かしていると、カメラが追従してくるというわけではなく、画面端に視線を逸らすと動くという感じです。カメラもすぐに動くわけではなく、ワンテンポ遅れて動いてくるので、視線方向の認識から、ゲームへの操作反映まで多少のラグがあるみたいです。
少しゲームを進めると小惑星群に突入します。この小惑星それぞれに視線を向けると、カーソルが自動でロックオンし、スペースキーで破壊することができます。視線に合わせてロックオンする機能は意外と正確で、2つ3つ密集している小惑星もそれぞれロックオンすることができました。
キャリブレーションをしてユーザープロフィールを保存
宇宙船でアイトラッキング機能を体験
視線の向きでオブジェクトをロックオン
Tobii アイトラッキング機能を使ってゲームをプレイ
「ウォッチドッグス 2」をプレイしてみる
NEW ALIENWARE 17でウォッチドッグス 2をプレイ
Tobii アイトラッキングに対応しているゲームは
「http://tobiigaming.com/games」から確認ができ、最新のタイトルだと「Watch Dogs 2」や「STEEP」、
「Tom Clancy’s The Division」などがあります。まだまだタイトル数が少なく、どれも海外タイトルですが、日本語対応タイトルも今後どんどん増えていくと思います。
今回は発売されたばかりの三人称視点オープンワールド型ゲーム「ウォッチドッグス 2」をプレイしてTobii アイトラッキング機能を試してみました。
まずTobii アイトラッキング機能をオンにしていると、「ウォッチドッグス 2」の設定画面にアイトラッカーという項目が現れます。アイトラッカーで使える機能は以下の通りとなっており、それぞれオンオフで切り替えることができます。またこの設定画面からは最大視野角度をパーセントで調整することもできます。
・視線でハッキング
視線でハッキングのターゲットおよびスキャンするキャラクターを選ぶ
・視線でカバー選択
視線で次のカバーを選択
・視線で照準
照準モード時に視線の方向で狙いをつける
・視線で射撃
乗り物使用時、視線で武器の射撃方向を決める
・拡大視野
マウスやゲームパッドによる通常のカメラ操作に加えてゲームカメラを目で操作する
設定画面にアイトラッカーという項目が出現
アイトラッキング設定画面
痒いところに手が届くアイトラッキング機能
まず視線でカメラ移動ができる"拡大視野"ですが、こういったオープンワールドゲームだと、街を散歩しながら視点を見回すだけでカメラが自動で動いてくれるので、少し周りを見回したいときなど物理操作いらずでとても楽です。ただ車やバイクなど乗り物で走っているときは、左下のマップを見ながら操作するので、アイトラッキング機能でカメラが左下に動いてしまうのはちょっと難点です。またゲームによるのかもしれませんが、ウォッチドッグス 2に関しては、ワンテンポ遅れるというカメラ動作は特に気にならず、反応は良い方だと思います。
"視野でハッキング"はハッキングできる対象物、もしくは人に視線を合わせることで、ハッキングの照準を合わせることができます。これが意外と感度が良く、信号機や車、人など視点の切り替わりに合わせて、思っていたより正確に対象を選択してくれます。ただ人が密集している所などは、細かく選択することはさすがに難しかったです。
"視線でカバー選択"も、物陰に隠れて壁越しの視点を視線移動だけでカメラを動かすことができるので、特に忙しい戦闘中などはカメラ操作がなくなり、かなり楽になります。
"視線で射撃"は、あらかじめ敵に視線を合わせておいて武器を構えるだけで、照準があらかた合ってくれるので、ゲームパッドでプレイしている場合はエイムが非常に楽です。マウス操作のような細かい微調整は難しいですが、慣れると快適になります。
視線だけでカメラ移動やハッキング対象の選択ができる
視線でカバー先の選択や照準合わせができる
マップを見ながら移動するとカメラが左下に寄ってしまう
以上、アイトラッキング機能を使ってひと通りプレイした感じでは、普段のプレイをさらに快適にサポートする機能としてかなり優秀です。大まかなカメラ操作はコントローラーで、細かな見回しや照準合わせはアイトラッキングでといった、痒いところに手が届く機能だと思います。マップを見ていたり、手元に視点を落としたときなど思いがけない勝手なカメラ操作もありますが、慣れればこの機能なしではプレイできないくらいには便利になるのではないでしょうか。今回は三人称視点でのゲームで試しましたが、FPSなどの一人称視点のゲームだとさらにプレイヤーのサポート面で役立つと思います。
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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■ウォッチドッグス 2 のベンチマークとおすすめPC(後日掲載)