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ASUS Vivobook Pro 16X OLEDの実機レビュー
CPU | Core i7-11370H Ryzen 9 5900HX |
---|---|
GPU | GeForce RTX 3050 |
メモリ | 16GB |
ストレージ | 512GB PCIe SSD |
ディスプレイ | 16.0インチ 4K 有機EL 光沢 |
質量 | 約1.94kg |
バッテリー | Intel : 約14.2時間 AMD : 約15.7時間 |
価格[税込] | 19万円台~ |
ASUS Vivobook Pro 16X OLEDは、4K有機ELディスプレイを搭載した、クリエイター向けの16型ノートPCです。
高解像度・広色域で、非常にきれいな表示ができるので、色や画質にこだわる必要があるクリエイティブな作業に適しています。
RTX 3050を搭載し、 4K動画の編集などにも快適に対応できます。
さらに、この構成で約1.94kgと比較的軽く、持ち運びしやすいです。外で使用することが多いクリエイターの方にも使いやすい機種です。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。一部部材は量産品と違う可能性があります。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i7-11370H、16GBメモリ、GeForce RTX 3050、512GB PCIe SSD
目次
お忙しい方は、「ASUS Vivobook Pro 16X OLEDの特徴」のみお読みください。
ASUS Vivobook Pro 16X OLEDの特徴
100% DCI-P3の広色域4K有機ELディスプレイ搭載
ASUS Vivobook Pro 16X OLEDの大きな特徴は、クリエイティブな作業に適した、16型の有機ELディスプレイを搭載していることです。
最近のハイクラスモデルで広がってきた、アスペクト比16:10の16型ディスプレイです。縦方向の表示面積が少し広く、ペイン(枠)の多いクリエイター向けソフトが使いやすいです。
また、当サイト計測で、DCI-P3カバー率100%、Adobe RGBカバー率98.6%と、色域が広いです。有機ELなので、漆黒を表現でき、メリハリのある、ハイコントラストな映像・画像を表示できます。
高画質の写真や動画の編集を行うような、クリエイターに適したディスプレイとなっています。
RTX 3050の最大グラフィックスパワーは50W
Vivobook Pro 16X OLEDは、外部グラフィックスにGeForce RTX 3050 Laptopを搭載しています。
実際のパフォーマンスを左右する最大グラフィックスパワーは50Wとなっており、他のノートPCと比較すると、やや低めの設定となります。
それでも、Premiere Pro CCでの4K動画の書き出しを実用的な速さで行うことができていました。3DCGなど、かなりのグラフィックスパワーが求められる作業にはあまり適していませんが、動画編集などであれば、十分快適に使用できると思います。
ASUS DialPadを搭載
Vivobook Pro 16X OLEDは、タッチパッドの一部をバーチャルなダイヤルとして使用できる、ASUS DialPadという機能を備えています。
ASUS DialPadを使用して、Adobe系のクリエイター向けソフトなどの様々なコントロールを行うことができます。また、音量の調整、ページのスクロールなどにも使用できます。使用している様子は、下の動画でご確認ください。
実際に使用した感じでは、マウスでの操作よりも微調整がしやすかったです。設定や、慣れ次第では、少し便利に使用できるかもしれません。
なお、本格的にダイヤルを使用するのであれば、バーチャルではなく、物理的なダイヤルを備えた、ProArt Studiobook 16 OLEDの方がいいかなと思います。
比較的スリムで軽いボディ
Vivobook Pro 16X OLEDは、上記のように高めの性能のノートPCの中では、約1.94kgと軽く、ボディの厚みは約18.9~19.5mmとスリムです。
また、96Whと大容量のバッテリーを搭載しているので、ライトな作業であれば、バッテリー駆動でも十分対応できます。
そのため、高めのスペックを比較的容易に持ち出すことができ、外で作業することが多い方にも適しています。
こだわりのデザイン
Vivobook Pro 16X OLEDは、デザインにもこだわりが見られます。
例えば、天板にある「ASUS Vivobook」のロゴは、立体的なプレートとなっています。また、キーボードには、異なる色のキーが配置されていますし、Enterキーには斜めの模様が入っています。
他の人とはちょっと違うデザインのノートPCを使用することができます。
さらに、天板、パームレスト部、底面には、アルミニウム合金が採用されており、質感と堅牢性も高いです。
なお、排気口は、下の画像のようにディスプレイヒンジに隠れるような場所に配置されています。この排気口がほとんど見えないような構造も、スッキリとしたデザインに一役買っていると思います。
このような構造なので、それほど放熱性能は高くありませんが、高い負荷をかけたときでも、極端なクロックダウンは発生しておらず、安定してパフォーマンスを発揮できるようになっていました。
インテルモデルとAMDモデルの2タイプ
Vivobook Pro 16X OLEDには、搭載するCPUが異なる2つのモデルがあります。
今回チェックしたのは、Core i7-11370Hを搭載したインテルモデル N7600PCですが、Ryzen 9 5900HXを搭載したAMDモデル M7600QCもあります。
2モデルの主な違いは、下表のとおりです。
CPU以外では、外部ディスプレイの出力解像度と、USB-Cの機能が異なっています。
AMDモデルは、外部ディスプレイへの出力が、FHD解像度までしか対応していないのが、残念です。
「宅内では外部ディスプレイに接続して使用する」という場合は、4K解像度でも出力でき、Thunderbolt ドックも使用できる、インテルモデルの方がいいでしょう。
[インテルモデル] N7600PC |
[AMDモデル] M7600QC |
|
CPU | Core i7-11370H | Ryzen 9 5900HX |
GPU | GeForce RTX 3050 | |
ストレージ | 512GB PCIe SSD | |
メモリ | 16GB | |
外部ディスプレイ | 最大 5,120x3,200 | 最大 1,920x1,080 |
USB-Cポート | Thunderbolt 4 映像出力 本機への給電 |
データ転送のみ |
バッテリー | 約14.2時間 | 約15.7時間 |
カラー | クールシルバー | 0°ブラック |
ASUSのあんしん保証プレミアムをおすすめ
ASUSのPCでは、対象商品を購入後30日以内に「MyASUS」に製品登録をするだけで、1年間/1度、どんな故障でも理由を問わず、通常修理にかかる部品代の20%+消費税を負担するだけで、修理対応してもらえる、「ASUSのあんしん保証」に加入することができます。
また、「ASUSのあんしん保証プレミアム 3年パック」という有償(14,800円)の保証に加入することもできます。これは、1年間に1度、3年の間、どんな故障でも理由を問わず、負担金0円で修理してくれるというサービスです。
有機ELディスプレイの焼き付けが気になる方や、Vivobook Pro 16X OLEDを持ち運んで使用することを考えている方は、「ASUSのあんしん保証プレミアム 3年パック」に入ると、安心して使用することができると思います。
各用途の快適度
各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 十分なスペックで、快適に動きます。 |
---|---|---|
オンライン会議 | ○ | カメラ、マイク、スピーカーを備えており、普通にオンライン会議に参加できます。 |
動画鑑賞 | ◎ | 4K有機ELディスプレイなので、鮮やかで、綺麗な表示が可能です。スピーカー音は普通ですが、快適に動画鑑賞を行えます。 |
RAW現像 画像編集 |
◎ | sRGBカバー率 100%、Adobe RGBカバー率98.6%と広色域のディスプレイです。LightroomによるRAW現像は、爆速ではないものの、実用的なレベルの速度でした。ただし、色域変換機能はなく、sRGBの範囲の色域へ変換することができないので、Web向けの画像を中心に制作する方は、扱いにくいかもしれません。 |
動画編集 | ◎ | DCI-P3カバー率100%と、ディスプレイの色域も十分広いです。RTX 3050を搭載し、4K動画の書き出しも比較的速かったです。動画編集にも適した機種です。 |
ゲーム | ○ | RTX 3050を搭載し、重めのゲームでも、画質を落とせば普通にプレイできるタイトルは多そうです。ただし、ハイリフレッシュレートディスプレイではありませんので、ゲームメインであれば、ゲーミングノートPCの方がいいでしょう。 |
ディスプレイのチェック
Vivobook Pro 16X OLEDのディスプレイのチェックです。
パネルは、「ATNA60YV02-0」でした。
色域が広い、4K有機ELディスプレイで、クリエイティブな作業に適しています。最大輝度は、当サイトの計測では373cd/m2とやや高めです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
色域はご覧の通りで、とても広いです。
カバー率 | |
sRGBカバー率 | 100% |
---|---|
DCI-P3カバー率 | 100% |
Adobe RGBカバー率 | 98.6% |
残像
「UFO Test」のサイトの左から右へ移動するUFOを1/2000のシャッタースピードで撮影し残像を確認しました。
普通のノートPCは、2フレーム前くらいまで残像が表示されていたのに対し、本製品は、1フレーム前、しかもうっすら見える程度でした。本製品のディスプレイの残像は少ないと思います。
キーボードおよびタッチパッドのチェック
Vivobook Pro 16X OLEDのキーボードのチェックです。
実測で、キーピッチは横:約18.7mm、縦:約18mmです。キーストロークは約1.35mmです。キートップは、指にフィットするように、中央がわずかに(約0.2mm)くぼんでいます。キー配置は標準的で、メインキーでサイズが小さいものもありません。普通に打ちやすいキーボードです。
3列ですが、テンキーも付いています。
タッチパッドも普通の使いやすさです。
キーボードバックライトも搭載しています。
パフォーマンスのチェック
Vivobook Pro 16X OLEDのパフォーマンスのチェックです。
Vivobook Pro 16X OLEDは、MyASUSのファンモードで、動作モードを変更することができます。ここでは、通常の使用に適した「スタンダードモード」と、高いパフォーマンスが出る「パフォーマンスモード」で、各種ベンチマークスコアを確認していきます。
CPU
Vivobook Pro 16X OLEDには、Core i7-11370Hを搭載したインテルモデルと、Ryzen 9 5900HXを搭載したAMDモデルがあります。
今回チェックしているのは、Core i7-11370H搭載のインテルモデルです。Core i7-11800Hのような、8コア/16スレッドではなく、4コア/8スレッドのCPUなので、マルチコアのスコアはそこそこです。一方、シングルコアでは高めのスコアが出ていました。
~ CPU性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
なお、高負荷時のCPU電力、CPUクロック、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。
メモリ
メモリはDDR4-3200で、普通の速さです。
~メモリ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア
グラフィックス
グラフィックスには、GeForce RTX 3050 Laptopを搭載しています。
実際のパフォーマンスを左右する、最大グラフィックスパワーは50Wです。放熱性の高いボディではないので、抑えめの設定となっているようです。
ベンチマークでは、エントリークラスのゲーミングノートPCと同じ程度のスコアでした。
~ グラフィックス性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
W(ワット):最大グラフィックスパワー
GPU-Zで確認したGeForce RTX 3050 Laptopの情報は次の通りです。なお、動作モードを変更しても、ブーストクロック等に変化はありませんでした。
ストレージ
ストレージには、PCIe-NVMe SSDを搭載しており、読み・書きともに高速です。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
SDカードスロット
micro SDカードスロットを搭載しています。アクセス速度は遅いです。
クリエイターソフトの処理時間
各クリエイターソフトの処理時間を掲載します。ここでは、「パフォーマンスモード」 モードで計測した結果のみ掲載します。
Core i7-11370Hが4コア/8スレッドのCPUということもあり、RAW現像はそこまで速くありませんでした。それでも、十分実用的な範囲だとは思います。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
「Lightroomにおすすめノートパソコン」の記事も興味があればご覧ください
比較的重めの処理を試してみましたが、いずれの処理も比較的速かったです。Photoshopで快適に作業できると思います。
処理時間 | |
ニューラルフィルター(肌をスムーズに) | 3秒 |
ニューラルフィルター(スーパーズーム(x2)) | 1分15秒 |
ニューラルフィルター(スタイルの適用) | 3分00秒 |
スーパー解像度 | 7秒 |
約10分の4K/30pの動画を書き出してみましたが、十分な速度での書き出しができていました。4K動画の編集もできるスペックです。
※ グラフィックスは全てノートPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
DaVinci Resolveの書き出しには、思ったよりも時間がかかりました。
※ MacBook以外(Windowsノート)は、エンコーダーに、QSV、NVIDIA、AMD等を選択
TMPGEncのソフトウェアエンコード(x265)も、意外と時間がかかりました。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
ゲームベンチマーク&フレームレート
ここでは、最も高いパフォーマンスが出る「パフォーマンス」モードでの、ゲームの平均フレームレートを掲載します。
eスポーツタイトルのフレームレート
国内で人気の高いeスポーツタイトルの平均フレームレートを掲載します。すべて同じソフトのバージョン、同じCPU、ストレージ、同じ設定、同じ状況で計測しているわけではないので、あくまで参考値としてご覧ください。
RTX 3050を搭載しており、中程度の重さのファイナルファンタジー14 暁月のフィナーレでは、高画質設定でも60 fps以上出ていました。また、重めのゲームでも、画質を落とせば快適にプレイできるタイトルも少なくないと思います。息抜きに軽くゲームをプレイというのに、ちょうどいいと思います。
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15(DX11)
|
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 軽量品質 | 77 fps |
標準品質 | 61 fps | |
高品質 | 43 fps |
中程度の重さのゲーム
ファンタシースターオンライン ニュージェネシス
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低 | 34355 / 139 fps |
高 | 6562 / 58 fps | |
ウルトラ | 4352 / 49 fps |
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 暁月のフィナーレ(DX11)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 標準(ノート) | 96 fps |
高(ノート) | 85 fps | |
最高品質 | 71 fps |
軽い部類のゲーム
Apex Legends(DX11)
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低設定 | 124 fps |
高設定 | 77 fps |
軽い部類のゲーム
VALORANT
|
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低設定 | 197 fps |
高設定 | 163 fps |
軽い部類のゲーム
フォートナイト
|
||
---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均fps |
1920x1080 | 低設定 | 176 fps |
高設定 | 80 fps | |
最高設定 | 68 fps |
USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
USB Type-Cポートを利用して、純正以外の充電器やドックが使えるかを試しました。
USB-Cポートは、Thunderbolt 4、映像出力、本機への給電に対応しており、下表のように、今回試した機器は全て使用することができました。給電時には、出力の低いUSB-CのPower Deliveryでは警告が表示されましたが、動画編集をしていても、100Wを超えることはほとんどないので、出力が高めのUSB-C充電器であれば割と使えると思います。外出用に携帯しておくのもいいでしょう。
なお、Ryzen搭載モデルの場合、USB-CポートはThunderbolt 4には対応せず、映像出力、本機への給電にも対応していませんので、ご注意ください。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | ○ ※3 | ○ | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | ○ ※3 | ○ | ○ | |
PD充電器 ※1 |
61W RAVPower GaN充電器 | ○ ※3 | ― | ― |
45W Lenovoウルトラポータブル | ○ ※3 | ― | ― | |
30W RAVPower GaN充電器 | ○ ※3 | ― | ― | |
18W cheero充電器 | ○ ※3 | ― | ― | |
モニター ※2 |
Philips 258B6QUEB/11 | ○ ※3 | ○ | ○ |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
※3 低速ケーブルという警告が表示
HDMIの動作チェック
4KテレビへHDMIで接続したときの詳細です。4K、60Hzでの表示が出来ていますが、色の形式はYCbCr420でした。一応、Core i7-11370Hモデルの外部ディスプレイ出力は最大5,120x3,200ドットとなっていたのですが、YCbCr420でしか表示できないのは、仕様なのか、設定が悪いのか、サンプル機だからなのかは分かりません。
なお、Ryzen 9 5900HXモデルの外部ディスプレイ出力は最大1,920x1,080ドットとなっており、4K出力は確実に出来ないのでご注意下さい。
質量のチェック
Vivobook Pro 16X OLEDの質量のチェックです。
メーカーサイトには「約1.94g」とあり、16型のスペック高めのノートPCとしては、比較的軽めです。当サイトの計測値は下表の通りで、仕様値とほぼ同じでした。
質量 | |
PC本体 | 1.949kg |
ACアダプター+電源ケーブル | 440g |
バッテリー駆動時間のチェック
Vivobook Pro 16X OLEDのバッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量は、96Whと大容量です。
バッテリー駆動時間は下の通りで、長めの駆動時間です。
Intelモデル | AMDモデル | |
(1) JEITA2.0 | 約14.2時間 | 約15.7時間 |
(2) PCMark 10 Modern Office | 9時間37分 | ー |
(3) 動画再生時 | ー | ー |
(4) PCMark 10 Gaming | 2時間37分 | ー |
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) PCMark 10 Battery内のゲームを実行。NVIDIAの設定で最大30fpsに制限
当サイトで計測した1時間あたりの充電容量は次の通りです。充電速度は普通です。
Webカメラ・スピーカーのチェック
Webカメラ
Webカメラシールドが有り、使用しないときはカメラを物理的にカバーすることができます。なお、IRカメラは非搭載なので、顔認証は使用できません。
Webカメラは、約92万画素のカメラです。自然な色味の画像でした。細部の画像はやや粗いですが、ノートパソコンに搭載されるWebカメラとしては、一般的な性能かと思います。
スピーカー
スピーカーは、底面の手前側に配置されています。タイピング時は、手がスピーカー付近を覆ってしまうので、ややこもった感じになります。音質は普通です。ノートPC基準で10点満点で5点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。
パーツの温度のチェック
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。
「スタンダードモード」では、2分ほど経過すると、CPU温度は32W~43Wぐらいの範囲で変動しています。その間、CPU温度は70℃~80℃台となっています。やや高めの温度ではありますが、それほど心配なく使用できるレベルだと思います。
一方、「パフォーマンスモード」では、CPU電力が約48W前後と高めを維持しており、CPU温度も約94℃と高めで推移しています。
動作モードを変更しても、パフォーマンスにはそれほど大きな差は出ていないので、通常は、CPU温度が少し抑えられる「スタンダードモード」で使用するといいと思います。
- スタンダードモード時
- パフォーマンスモード時
静音性のチェック
Vivobook Pro 16X OLEDの動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時はほぼ無音です。高い負荷がかかると、騒音値が上がります。また、パフォーマンスモードにすると、ファンの回転数がアップするため、騒音値はさらに高くなります。それでも、同等他機種とほぼ同じ程度の騒音値だと思います。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手の平を置くパームレストの温度変化は重要です。
表面温度は、やや低めにキープされています。パームレスト部分の温度も、ほとんど変化していないので、作業中でも不快に感じることはないでしょう。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。
モバイル向けの省電力プロセッサーを搭載した機種よりは高いですが、ゲーミングノートPCと比べると、低めの消費電力です。
外観のチェック
Vivobook Pro 16X OLEDの外観のチェックです。
カラーリングの異なるキーが目を引きます。
ボディカラーは、クールシルバーです。仕事にも使いやすいと思います。
天板には、ASUS Vivobookのロゴが入っています。立体的なロゴで、かっこいいです。
閉じた状態です。厚みは18.9~19.5mmと比較的スリムです。
側面のポート類です。USB3.2、USB2.0 x2、USB-C、HDMI、microSDカードリーダーを備えています。
USB-Cポートは、インテルモデルはThunderbolt 4、映像出力、本機への給電に対応しています。一方、AMDモデルは、データ転送のみサポートとなります。
microSDカードリーダーを搭載していますが、フルサイズのSDカードリーダーであれば、なおよかったです。
電源ボタンに、指紋認証センサーが統合されてるので、Windows Helloの指紋認証を使用できます。
ディスプレイが開く最大の角度です。
底面です。
ACアダプターは、120Wです。
まとめ
以上が、ASUS Vivobook Pro 16X OLEDのレビューです。
Vivobook Pro 16X OLEDの大きな特徴の一つは、搭載するディスプレイにあります。16型と大きめのアスペクト比16:10の画面で、作業がはかどります。また、高精細、かつ広色域の4K有機ELディスプレイなので、高解像度の写真や、4K動画の編集といった、グラフィックス系のクリエイティブな作業に適しています。
また、高性能CPU + RTX 3050という構成ながら、質量が2kgを切っており、比較的軽く、持ち運びがしやすいです。加えて、96Whと大容量のバッテリーを搭載しており、ライトな作業であれば、バッテリー駆動でも比較的長い時間使用できます。外出先でクリエイティブな作業を行いたいクリエイターの方にも使いやすいと思います。
ただ、クリエイターが使いそうなPCなだけに、フルサイズのSDカードスロットがあれば良かったです。また、(有機ELで非光沢というのは、有機ELの特徴を損なうので見たことがありませんが)光沢なので映り込みがやや気になります。
なお、インテルモデルと、AMDモデルがあり、多少異なる部分があります。使うアプリや、使用する環境などを考慮して、目的に合ったモデルを選ぶことをおすすめいたします。
4K有機EL搭載のクリエイター向け16型ノートPC
ASUS Vivobook Pro 16X OLED
特徴
- 100% DCI-P3の広色域4K有機ELディスプレイを搭載
- 外部GPU搭載の16型ノートで、2kg切りの軽いボディ
- ASUS DialPadを搭載
こんなあなたに
- 動画編集を日常的に行う方
- デザイナー等、色にこだわるクリエイターの方
- 価格19万円台[税込]~
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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