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ASUS TUF Gaming A15の実機レビュー
CPU | Ryzen 7 4800H Ryzen 5 4600H |
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GPU | GeForce GTX 1660Ti GeForce GTX 1650Ti GeForce GTX 1650 |
メモリ | 8GB / 16GB |
ストレージ | 512GB PCIe SSD |
液晶サイズ | 15.6インチ |
液晶種類 | FHD 144Hz |
質量 | 約2.3kg |
バッテリー | 最大 約6.6時間 |
価格[税込] | 10万円台~ |
TUF Gaming A15は、Ryzen 4000シリーズのプロセッサーを搭載し、コストパフォーマンが抜群に高いゲーミングノートPCです。
特にGeForce GTX 1660Ti搭載モデルのコスパが高く、ミドルスペックのゲーミングPCが12万円台(税別)で購入できます。
また、実際にゲームをしてみると、パームレストおよびWASDキーの表面温度が低く、長時間ゲームをしていても手が熱くなりにくいのもメリットです。
製品名の通り、タフさも売りで、アクシデントにも強く、ゲーミングPCを持ち歩きたい方にもいいと思います。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は以下の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Ryzen 5 4600H、GeForce GTX 1650、8GBメモリ、512GB PCIe SSD
※一部のテストではメモリを32GBへ換装しています。
目次
お忙しい方は、「ASUS TUF Gaming A15の特徴」のみお読みください。
TUF Gaming A15の特徴
AMD Ryzen 4000 Hシリーズ搭載
TUF Gaming A15は、AMDの最新プロセッサーとなるRyzen 4000 Hシリーズを搭載したゲーミングノートPCです。搭載するのは、Ryzen 5 4600HもしくはRyzen 7 4800Hです。主流となるのは、より性能の高いRyzen 7 4800Hだと思われます。
CINEBENCH R20のベンチマークスコアは、下のようになっています。Ryzen 5 4600Hでも、現在のゲーミングノートの主流のCore i7-10750Hを軽く超える性能です。また、Ryzen 7 4800Hだと、インテルノート用CPU最高峰のCore i9-10980HKよりも高スコアです。
これまでも、AMD Ryzenプロセッサーを搭載したゲーミングノートPCはありましたが、種類が少なく、メジャーではありませんでした。しかし、今回インテルCPUの処理性能を超えるようなプロセッサーが出たことで、これからRyzenを搭載したゲーミングノートPCも増えてくるでしょう。
価格が安い!特にGeForce GTX 1660Tiモデル
TUF Gaming A15は、価格も安いです。
特にGeForce GTX 1660Ti搭載モデルが安く、レノボとデルの安いゲーミングノートよりも安価でした(下表)。しかも、この中ではCPU性能が高い点もメリットです。
ただ、劣っている点があるとすると、液晶の色域です。Legion 550PiはsRGBカバー率が100%であったのに対し、本製品は63.2%でした。残念ながらクリエイター向きではありません。
TUF Gaming A15 | レノボ Legion 550Pi |
デル Dell G3 15 |
|
画像 | |||
CPU | Ryzen 7 4800H | Core i7-10750H | Core i7-10750H |
メモリ | 16GB | 16GB | 16GB |
ストレージ | 512GB PCIe SSD | 512GB PCIe SSD | 512GB PCIe SSD |
液晶種類 | FHD 144Hz | FHD 144Hz | FHD 144Hz |
sRGBカバー率 | 63.2% | 100% | 63.4% |
質量 | 約2.3kg | 約2.3kg | 約2.34kg |
価格[税別] | 126,182円 | 133,080円 | 136,933円 |
際立つタフさ
TUF Gaming A15は、その名の通り、タフさも大きな特徴となっています。
米国国防総省の調達基準であるMIL-STD-810Hに準拠した、耐久性の高い作りゆえに、日常生活で直面する様々なアクシデントでも壊れにくいです。
例えば、落下試験、振動試験、高温試験、低温試験、高湿度試験などの過酷なテストをクリアしています。極端な環境で使用することはなくても、安定して動作し、場所を選ばずに使用でき、過度に神経質にならずに持ち運ぶこともできるというのは、大きなメリットです。
表面温度が低い
TUF Gaming A15は表面温度が低いのもメリットです。ゲーミングノートはボディが熱くなりやすく、ゲームをしていると手が熱くなって不快に感じるケースが多いですが、本製品はパームレストが低い温度で維持されており、さらにゲーム時によく使うWASDキーおよびその周辺のキーもあまり熱くなりません。2時間ほどゲームをしてみましたが、不快感がなく快適に楽しむことができました。
ただ、今回は、GeForce GTX 1650のローエンドグラフィックスであっため、より性能の高いGTX 1660Tiではまた変わってくるかもしれません。
高い冷却性能
TUF Gaming A15は、高い冷却性能を備えているので、タフに使える、つまり高負荷での長時間の使用が可能です。高冷却性能を支えているのは、以下のような特徴です。
・セルフクリーニング:冷却ファンにはアンチダストトンネルが備えられており、ファンにほこりなどのごみが付着することを防いでくれます。高い冷却性能を維持することができ、ハードの寿命の向上にもつながっています。
・ハニカム構造の排気口:この構造により、強度を確保しつつ、効率的に排熱を行うことができます。また、ディスプレイを開いたときに、排気口がふさがれないデザインとなっており、これも冷却性能の向上につながっています。
ストレージやメモリの増設が容易
TUF Gaming A15は、内部へのアクセスがしやすくなっています。
メモリの増設・換装だけでなく、機種によっては、M.2 SSDやHDDの増設といったことも可能です。
なお、追加のM.2 SSDスロットは、GTX 1660Ti以上の機種でのみ使用可能なようです。
当サイトでは、増設や換装による破損や故障に関して責任を負いかねますので、増設・換装は自己責任でご判断ください。
安心保証
ASUSでは、「ASUSのあんしん保証」というサービスを展開しています。この保証の特徴は、どんな理由の故障であれ部品代の20%のみで製品を修理してくれるという点です。もちろん、メーカー責任の自然故障については、保証期間内であれば、無償で修理してくれます。
例えば、PCパーツを交換する際にミスをしてPCが起動しなくなった場合、他社では保証対象外となるところですが、ASUSなら部品代の20%で修理してくれます。パーツの換装、増設を行おうと思っている方には心強いと思います。
なお、有効期限は1年ですが、有償で保証期限を3年に伸ばす「ASUSのあんしん保証 Premium 3年パック」 も用意されています。詳細はメーカーサイトをご確認下さい。
異なる2つのデザイン
TUF Gaming A15には、天板が異なる2種類のデザインモデルがあります。
フォートレス・グレイは、サンドブラスト加工が施されたメタル素材の天板となっており、高級感と重厚感があります。
ボンファイヤ・ブラックは、マット加工のプラスチック筐体です。横から見ると、赤のラインが入っており、シックなデザインです。
Wi-Fi 6には非対応
細かい点にはなりますが、TUF Gaming A15の無線機能は、Wi-Fi 5となっており、最近増えてきたWi-Fi 6には対応していません。
ゲームをする方は有線LANで接続する方が多いかとは思いますが、処理性能の高いプロセッサーや、高性能メモリにも対応しているので、より高速通信が可能なWi-Fi 6に対応していないのは、少し残念です。
17.3型のTUF Gaming A17もあり
兄弟機種として、17.3インチのTUF Gaming A17という製品もあります。基本的な設計は同じですが、ラインナップは少なく、GTX 1660Tiモデルのみとなっています。液晶サイズは大きくなりますが、価格はあまり変わらないのでお得だと思います。
TUF Gaming A15 | TUF Gaming A17 | |
CPU | AMD Ryzen 7 4800H AMD Ryzen 5 4600H |
AMD Ryzen 7 4800H |
GPU | GeForce GTX 1660Ti GeForce GTX 1650Ti GeForce GTX 1650 |
GeForce GTX 1660Ti |
液晶サイズ | 15.6インチ | 17.3インチ |
液晶種類 | FHD 144Hz | FHD 120Hz |
質量 | 約2.3kg | 約2.6kg |
価格 | [GTX 1660Tiモデル] 126,182円 |
127,091円 |
各用途の快適度
各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 十分なスペックで、快適に動きます。 |
---|---|---|
動画鑑賞 | ◎ | 問題ないスペックです。 |
RAW現像 画像編集 |
△ | 色域が狭いので画像編集などには向いていません。また、Lightroomに限っては、思ったほど現像時間が速くありませんでした。 |
動画編集 | ○ | 高速CPUに、外部グラフィックスを搭載し、動画編集も的快適に出来るスペックです。ただし、液晶の色域が狭いので、色調整までする方にはあまり適しません。 |
ゲーム | ◎ | GTX 1660Tiなどの外部グラフィックスに、144Hz駆動のディスプレイを搭載し、快適にゲームができるでしょう。ゲーム中でもパームレストやWASDキーの表面温度が低かったのも、良かった点です。 |
ゲームベンチマーク&フレームレート
ゲームのベンチマークスコアを下の表に掲載します。
なお、本製品は、いくつか動作モードを選択できますが、ここでは「Turbo」モードにして計測しています。動作モードを変更するには、Fn+F5を押すか、「ARMOURY CRATE」のソフトを起動し、ここから変更します。
ここでは、GeForce GTX 1650で計測したベンチマークスコアを掲載します。目安として、おおよそ60 fpsを超えていれば、快適に動作すると思って下さい。
フォートナイトやApex Legendsのような軽いゲームなら、エントリークラスのGTX 1650でも60 fpsを超えてきます。ただ、144Hzのディスプレイを活かすために、144fps近いフレームレートを出したいなら、GeForce GTX 1660Tiのモデルがいいと思います。
なお、今回、マルチコア性能の高いRyzen 5 4600Hを搭載していますが、シングルコア性能はそれほどでもないため、ゲーム時のフレームレートは特別高くはありませんでした。
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15
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1920x1080 | 軽量品質 | 6930 / 69 fps |
標準品質 | 5410 / 54 fps | |
高品質 | 3968 / 39 fps |
重い部類のゲーム
ボーダーランズ3
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1920x1080 | 低 | 70 fps |
高 | 39 fps | |
バッドアス | 29 fps |
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 漆黒のヴィランズ
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---|---|---|
1920x1080 | 標準(ノート) | 11807 / 98 fps |
高(ノート) | 10783 / 82 fps | |
最高品質 | 9353 / 65 fps |
中程度の重さのゲーム
PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS
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1920x1080 | 非常に低い | 112 fps |
中 | 94 fps | |
ウルトラ | 67 fps |
軽い部類のゲーム
フォートナイト
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---|---|---|
1920x1080 | 低設定 | 151 fps |
高設定 | 95 fps | |
最高設定 | 70 fps |
軽い部類のゲーム
Apex Legends
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---|---|---|
1920x1080 | 高設定 | 69 fps |
軽い部類のゲーム
ドラゴンクエストX
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---|---|---|
1920x1080 | 最高品質 | 14119(すごく快適) |
他のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。
ディスプレイのチェック
ディスプレイのチェックです。
144Hz駆動の液晶を搭載しておりゲーム向けのディスプレイです。ただし、色域はそれほど広くないため、クリエイターには向きません。最大輝度は、当サイトの計測では283cd/m2と普通です。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 画素・
ギラつき - 映り込み
- フリッカー
遅延
キーを押してから、メモ帳に文字が表示されるまでの時間(表示遅延)をハイスピードカメラで撮影し計測したところ、約28msでした。他の一般的なノートPCで計測したところ80ms前後が多かったので、遅延は少ないです。なおこれは、ディスプレイだけでなくPC全体の遅延となります。
残像
本製品の液晶パネル(144Hz)について「UFO Test」のサイトの左から右へ移動するUFOを1/2000のシャッタースピードで撮影したところ、4~5フレーム前まで残像が映っていました。一般的な液晶パネルは、60Hz駆動で2フレーム前くらいまで残像が表示されていたので、残像感は普通かなと思います。
キーボードおよびタッチパッドのチェック
ASUS TUF Gaming A15のキーボードのチェックです。
実測で、キーピッチは横:19mm、縦:19mmです。キーストロークは約1.8mmです。十分なキーストロークがあり、キートップもやや湾曲しているの、キーは打ちやすいです。やや「Backspace」と「\」キーがやや小さいものの、この2つのキーの間が、他よりも広く取られているため、タイプミスは少なかったです。矢印キーも逆T字で少し下がった位置にあるため、見なくても押しやすいです。また、WASDキーはスケルトンなので、視認性が高く、FPS系のゲームなどがしやすくなっています。
タッチパッドについても、クリックボタンが独立しているため押しやすいです。
キーボードバックライトも搭載しおり、カラーを変えることもできます。
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
本製品は、以下のように動作モードを変更できますが、ここでは、最も高い性能が出る「Turbo」と、デフォルト設定の「パフォーマンス」で計測した結果を掲載します。
CPU
Ryzen 5 4600HまたはRyzen 7 4800Hを搭載しており、高いベンチマークスコアです。なお、「Turbo」モードと「パフォーマンス」モードでは、スコアはほとんど変わりませんでした。
マルチコアのスコアは非常に高いです。一方、シングルコア性能はそれほどでもなかったです。
~ CPU性能の評価 ~
※[Turbo]、[パフォーマンス]と書かれていないCPUは、他のPCで計測した代表値です
メモリ
メモリは、DDR4-3200に対応しています。Core i7-10750HなどのComet LakeはDDR4-2933までの対応なので、高速なメモリに対応しています(ちなみに、Ice LakeはDDR4-3200まで対応)。
ただし、8GBメモリ搭載のモデルは、メモリの1枚挿し(シングルチャネル)であったためご注意下さい。
グラフィックス
グラフィックスについては、ミドルスペックのGeForce GTX 1660Ti、エントリースペックのGTX 1650Ti、GTX1650を選択できます。今回は、GTX 1650を搭載していますが、「Turbo」モードにすることで、ややベンチマークスコアが上がりました。
~ グラフィックス性能の評価 ~
※[Turbo]、[パフォーマンス]と書かれていないグラフィックスは、他のPCで計測した代表値です
GPU-Zで確認したGeForce GTX 1650の情報は次の通りです。Shaders(コア数)が896とやや少なめ(通常は1024であることが多い)ですが、最近試したGTX 1650搭載ノートPCはこのコア数が多いです。
ストレージ
ストレージには、PCIe-NVMe SSDを搭載しており高速です。ただ、PCIe SSDにしてはそこまで速くはありません。
~ ストレージ性能の評価 ~
※[レビュー機で計測]と書かれていないストレージは、他のPCで計測した代表値です
クリエイターソフトの処理時間
以下、実際のソフトウェアで計測した各種処理時間です。以下のグラフでは、レビュー機で計測したもののみ緑色にしています。
RAW現像時間については、メモリを8GBから32GB(デュアルチャネル)へ換装して計測しています。ただ、現像速度は思ったほど速くはありませんでした。以前、Ryzen 9 4900HSをテストしたときも同様なので、ソフトとの相性が悪そうです。
※[レビュー機で計測]と書かれていないものは、他のPCで計測した代表値です
※「Lightroomにおすすめノートパソコン」の記事も興味があればご覧ください
こちらも、メモリを8GBから32GB(デュアルチャネル)へ換装して計測しています。グラフィックスはエントリースペックですが、CPU性能が高いため、Premiere Proの書き出しは高速でした。
※ 4K/30p動画(約10分)に、「テキスト」+「露光量」+「自然な彩度」+「トランジション」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え、H.264形式、YouTube 2160p 4K Ultra HDのプリセットで書き出したときの時間
※ グラフィックスは全てノートPC用
※[レビュー機で計測]と書かれていないものは、他のPCで計測した代表値です
こちらも、メモリを8GBから32GB(デュアルチャネル)へ換装して計測しています。非常に速いです。
エンコード時間 | |
x265でエンコード (※1) | 12分50秒 |
VCEでエンコード (※2) | 1分31秒 |
NVENCでエンコード (※3) | 1分9秒 |
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 AMD APU内蔵のハードウェアエンコーダー(AMD Media SDK)
※3 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
CPUクロックは上下しており、あまり安定しません。
バッテリー駆動時間のチェック
バッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量は約48Whでした。
バッテリー駆動時間は下の通りで、やや短いです。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA2.0測定方法 | 最大約6.6時間 |
(2) 動画再生時 | 4時間53分 |
(3) PCMark 8 Work テスト | ― |
(4) PCMark 10 Battery (Gaming) | 59分 |
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
(4) PCMark 10 Battery内のゲームを実行。NVIDIAの設定で最大30fpsに制限
以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。また、以下のチェックでは全て「Turbo」で計測しています。
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
動作音は高めです。なお、「Turbo」モードから「パフォーマンス」モードへ変更すると、FF14ベンチ(fps制限なし)の場合、48dBまで騒音値は下がります。なお、その際、フレームレートは3%前後落ちる程度なので、音が気になるなら「パフォーマンス」モードにするのがいいと思います。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
エンコード時の温度の詳細
下図は、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時のCPU温度の詳細です。約90℃~100℃の間を上下しており、高めのCPU温度ではありますが、別のRyzen 5 4600H搭載ノートPCで計測したときよりは低めの温度です。
FF XIVベンチ(fps制限なし)実行時の温度の詳細
下図は、FF XIVベンチマーク(fps制限なし)実行時のGPU温度の詳細です。CPU温度はやや高めですが、GPU温度は70℃前後で推移しており、問題ありません。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。
前述の通り、表面温度はあまり熱くなりません。優秀です。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご確認下さい。
ゲーミングノートであるため、普通のノートPCよりも高い消費電力ですが、エントリー向けのGTX 1650を搭載していたこともあり、ゲーミングノートの中では低めの消費電力です。
外観のチェック
ASUS TUF Gaming A15の外観のチェックです。
パームレストやボトムカバーの素材はおそらく樹脂製で、ゴツゴツした感じのあるデザインです。
天板は、メタル素材のフォートレス・グレイのカラーです。
スピーカーは底面側にあります。ややこもった感じはしますが、音質はやや良いと思います。ノートPC基準で、10点満点で採点すると5~6点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。
ゲーミングノートとしては一般的な厚さだと思います。
側面のポート類です。DisplayPortに対応したUSB Type-Cポートを備えています(USB PDには非対応)。G-SYNC対応の外部ディスプレイを接続すると、より大きな画面で、ティアリングやカクつきのないスムーズなゲームプレイも可能となります。また、HDMI端子からの4K UHDでの出力も可能です。
液晶が開く最大の角度です。
底面です。
底面カバーの外しやすさは普通です。ねじを外して、隙間にオープナーなどの薄くて固めのものを刺し、側面を1周させるとツメが外れます。
メモリスロットは2つです。試しに16GB(DDR4-3200)x2枚に換装してみましたが、問題なく認識されました。
M.2 SSDも換装できると思います(未検証)。
ACアダプターは、150Wです。薄型であるため、カバンに入れやすいでしょう。
まとめ
以上がTUF Gaming A15のレビューです。
高い処理性能を誇るAMD Ryzen 4000 Hシリーズを搭載しており、価格も安い点が特徴です。特にGeForce GTX 1660Ti搭載モデルは、競合の他社PCと比べて、安くしかもCPU性能が高いです。
ディスプレイも、144Hzに対応しており、人気のバトルロワイヤルゲームなどを有利に進められるでしょう。
ゲーム中でも、パームレストなどの表面温度があまり上がらない点も良かったです。手が熱くならずにゲームに集中できます。
また、ミリタリーグレードの耐久性を備えた耐久性も特徴的です。PCを外出先へ持ち運ぼうと考えている方は安心なのではないかと思います。
ただし、ディスプレイの色域があまり広くなく、クリエイターにはおすすめできません。ゲームや、仕事で資料を作る程度の用途なら、問題ないでしょう。
Ryzen 4000搭載でコスパの高いゲーミングノートPC
TUF Gaming A15
特徴
- AMD Ryzen 4000 Hシリーズ搭載
- 144Hz駆動の液晶
- 高いコストパフォーマンス
こんなあなたに
- 安くて性能もそこそこのゲーミングPCが欲しい方
- 手が熱くならず快適にゲームをしたい方
- 価格10万円台[税込]~
- 一言ゲーミングPCにもAMDの波が!
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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