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ASUS VivoBook S15(S531FA)の実機レビュー

更新日:2019年12月12日
CPU Core i7-10510U
Core i5-10210U
メモリ 8GB / 16GB
ストレージ 512GB PCIe SSD
+1TB HDD
液晶サイズ 15.6型
液晶種類 FHD 広視野角 非光沢
質量 約1.85kg
バッテリー 最大約7.7時間
価格[税別] 11万円台~
5色の個性的なカラーをラインナップ

VivoBook S15(S531FA)は、一般ユーザーに最適なスタンダード・ノートパソコンです。

第10世代Coreプロセッサーに、大容量ストレージ、広視野角FHD液晶を搭載し、必要十分なスペックです。

また、ベゼルがとても狭く、他の15.6型ノートよりもコンパクトです。また、質量も比較的軽いです。別の部屋などへPCを移動することがある方は、持ち運びやすいと思います。

また、5色のカラーバリエーションがあり、ピンクやグリーンなど最近ではあまりないカラーも取りそろえています。

公式サイトはこちら

 

今回は、以下の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Core i7-10510U、16GBメモリ、512GB PCIe SSD + 1TB HDD

 

レビュー機はメーカーからの貸出機ですが、記事を書くことに対する報酬はいただいておりません。記事内の評価・感想も自由に書いています。ただし、公式サイトへのリンクはアフィリエイトリンクとなっています。

 

目次

お忙しい方は、「VivoBook S15(S531FA)の特徴」のみお読みください。

 

VivoBook S15(S531FA) の特徴

15.6型ノートの割には軽量・コンパクト

VivoBook S15(S531FA)は、15.6型液晶を搭載したノートPCとしては、軽量・コンパクトです。

質量は約1.85kgとなっています。極端に軽いわけではありませんが、一般的な15.6型ノートは2.0kg程度が多いため、本製品は軽いほうだと思います。

15.6型ノートにしては軽いボディ

 

液晶のベゼルは上下左右が狭く、15.6型液晶を搭載した他のノートPCと比較すると、サイズが非常に小さいことが分かります。

ライバル機種とのサイズ比較
  奥行 高さ
VivoBook S15(S531FA) 357.2 230.3 18.5
VivoBook S15(S530UA)旧モデル 361.4 243.5 18
レノボ IdeaPad S540 358 245 16.9
デル Inspiron 15 5000 363.96 249 18~19.9
HP Pavilion 15-cs3000 361 246 18~20.0
※ 単位はmm

 

豊富なカラーバリエーション

VivoBook S15(S531FA)は、5色ものカラーバリエーションがあるノートPCです。具体的には「トランスペアレントシルバー」、「ガンメタル」、「パンクピンク」、「コバルトブルー」、「モスグリーン」の個性的なカラーがラインナップされています。最近はシルバーのみや、ブラックのみという製品も増えており、5色から自分好みのカラーを選べるというのは珍しいです。

豊富なカラーバリエーション

 

しっかりした基本性能

VivoBook S15(S531FA)は、第10世代Coreプロセッサー(Comet Lake)に、512GB PCIe SSD+1TB HDDの大容量ストレージを搭載。さらに、Core i7モデルに関しては16GBのメモリを搭載しています(Core i5モデルは8GB)。十分なスペックで一般ユーザーであれば、困ることなく使用できると思います。

ただし、液晶の色域は広くないので、クリエイターには向かないと思います。

十分なスペック

 

その他 Wi-Fi 6や顔認証にも対応

VivoBook S15は、最新の無線LAN技術「Wi-Fi 6」に対応しています。(対応ルーターを用いば)高速で、ユーザーが多い場所でも繋がりやすくなっています。

また、顔認証にも対応し、外出先で使うときに、パスワードの入力を盗み見られる心配がありません。キーボードにあるボタン1つでWebカメラを隠すことも可能です。

 

各用途の快適度

VivoBook S15の各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
CPU、メモリ、ストレージとも十分です。
動画鑑賞 液晶の色鮮やかさはやや物足りないですが、スペックは十分です。
RAW現像
画像編集
液晶の色域が狭いので、画像を扱う用途には向いていません。外部モニターに接続したほうがいいと思います。
動画編集 動画編集をするにはCPUおよびグラフィックス性能が性能不足です。YouTuberになりたい方も、もう少しスペックの高いPCがおすすめです。ただし、家庭向け動画編集ソフトでライトに編集するくらいなら問題ないです。
ゲーム 外部グラフィックスを搭載していないためゲーム向きのPCではありません。ただし、軽めのPCゲームやブラウザゲームならプレイ可能です。

 

液晶ディスプレイのチェック

VivoBook S15(S531FA)は、フルHDの非光沢液晶を搭載しています。

普通の液晶です。最大輝度は当サイトの計測では264cd/m2と普通です。以下詳細を記載します。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 画素・
    ギラつき
  • 映り込み
  • フリッカー

色域は狭いです。当サイトの計測ではsRGBカバー率は64.8%でした。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線を確認すると、やや青と赤が強く発色していることが分かります。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

画素形状です。ギラつきはややありますが、ほとんど気になりません。

画面拡大

非光沢液晶ですので、映り込みは低減されています。

画面への映り込み

正確な確認方法ではありませんが、フリッカーは感じませんでした。

フリッカーのテスト
※カメラのシャッタースピードを1/2000秒にして撮影したときの画面

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

VivoBook S15(S531FA)のキーボードのチェックです。

実測で、キーピッチは横:約19mm、縦:約18.5mmと十分な間隔です。キーストロークは1.4mmと普通です。キートップはやや湾曲しており、底付きの衝撃も少なく、比較的押しやすいキーボードです。

テンキーも搭載されていますが、3列しかなく、「+」や「-」などの位置も独特なので、使いやすくはありません。

タッチパッドは普通の使いやすさです。

キーボード全体図
キーの拡大図

 

バックライトも付いています。

バックライトキーボード

 

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。

CPU

第10世代Coreプロセッサーを搭載し、性能は標準的です。一般ユーザーであれば十分な性能です。

CPU性能の目安
~ CINEBENCH R20 マルチコア ~
Core i7-10510U
他のCPUとの比較(マルチコア)
Core i9-9980HK 3552
Core i7-9750H 2640
Core i7-10710U 2211
Core i5-9300H 1880
Core i7-10510U 1459 [レビュー機で計測]
Core i5-10210U 1418
Core i7-8565U 1268
Core i5-8265U 1252
Core i3-10110U 922
Celeron 3867U 294
※緑色のバーが、本製品で選べるCPUです
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です

 

ストレージ

ストレージは、PCIe SSDを搭載しており高速です。さらにHDDも搭載しており、多くのデータを保存できます。

ストレージ性能
~ CrystalDiskMark ~
512GB PCIe SSD
他のストレージとの比較(Seq Q32T1 Read [MB/s] )
PCIe SSD 1867 [レビュー機で計測]
SATA SSD 550
HDD 140
※緑色のバーが、本製品で選べるストレージです
※[レビュー機で計測]と書かれたストレージ以外は、他のPCで計測した代表値です

 

実際のソフトで計測した処理時間

次に、実際のソフトウェアで計測した各種処理時間を掲載します。

Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像時間
Core i7-9700
16GBメモリ
69秒
Core i9-9980HK
16GBメモリ
79秒
Core i7-9750H
16GBメモリ
86秒
Core i7-10510U
16GBメモリ
109秒 [レビュー機で計測]
Core i7-8565U
16GBメモリ
136秒
※プロファイル補正を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測。
※「Lightroomにおすすめノートパソコン」の記事も興味があればご覧ください。
Adobe Premiere Pro CCによる書き出し時間
Core i7-9750H/16GB
RTX 2070 Max-Q
42秒
Core i7-9750H/16GB
GTX 1660Ti
47秒
Core i5-9300H/8GB
GTX 1650
103秒
Core i7-8565U/16GB
GeForce MX250
147秒
Core i7-10510U/16GB
Intel UHD
416秒 [レビュー機で計測]
Core i7-8650U/16GB
Intel UHD 620
473秒
※ 4K動画(約2分)に、「テキスト(ブラー付)」+「RGBカーブ補正」+「シャープ」+「自然な彩度」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え、H.264形式、YouTube 1080p HDのプリセットで書き出したときの時間
※ グラフィックスは全てノートPC用
TMPGEnc Video Mastering Works 7 によるエンコード時間
  エンコード時間
x265でエンコード (※1) 28分32秒
NVENCでエンコード (※2)
QSVでエンコード (※3) 2分52秒
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換したときの時間
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
x265でのエンコード時間
Core i7-9700 12分21秒
Core i9-9980HK 12分25秒
Core i7-9750H 15分37秒
Core i7-10710U 21分43秒
Core i7-10510U 28分32秒 [レビュー機で計測]
Core i5-10210U 28分53秒
Core i7-8565U 31分50秒
Core i5-8265U 32分07秒
Core i3-8130U 45分24秒
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です
x265でエンコード時間中のCPUクロック

 

質量のチェック

メーカー仕様値では約1.85kgです。当サイトの計測値は下表の通りです。

ACアダプターは軽いです。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 1.812kg
ACアダプター 146g

 

バッテリー駆動時間のチェック

VivoBook S15(S531FA)のバッテリー容量は、約42Whです(ソフトウェア上で確認したので誤差がある可能性があります)。

バッテリー駆動時間は普通です。

バッテリー駆動時間
  バッテリー駆動時間
(1) JEITA2.0測定方法 ※1 最大約7.7時間
(2) 動画再生時 ※2 7時間07分
(3) PCMark 8 Work テスト ※3 5時間49分
※画面輝度は約120cd/m2、電源モードは高パフォーマンス
※1 メーカー公表値
※2 ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
※3 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行

 

 


 

以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。

静音性のチェック

動作音(静音性)のチェック結果です。

アイドル時でもやや動作音が聞こえます。全体的に普通の騒音値です。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:動画再生時(解像度:720x480で実行)
左から3番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

パーツの温度のチェック

各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。

普通の温度です。

各パーツの温度
測定環境:室内温度 約26℃、 測定ソフト:HWMonitor
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

エンコード時の温度の詳細

下図は、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時のCPU温度の詳細です。CPUクロックが落ち着いたときは60~70℃で推移しており、問題ない温度です。

CPU温度
x265でエンコード中のCPU温度

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。

低めの温度なので、快適に使えます。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。

比較的低めの消費電力です。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST7
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

VivoBook S15(S531FA)の外観のチェックです。

今回は、「ガンメタル」のカラーを掲載します。

 

天板はアルミニウム合金で、底面はプラスチックの素材で出来ています。

 

harman/kardonの認定を受けたスピーカーが底面に配置されています。音質は普通で、10点満点で5点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。

 

エルゴリフトヒンジを採用しており、液晶を開くと、キーボードの後方が持ち上がって、少し傾くようになっています。

 

液晶が開く最大の角度です。

 

インターフェースは、一般的なポートは揃っていますが、SDカードはmicro SDのみ対応です。

 

底面です。

 

ACアダプターは小型で持ち運びやすいです。容量は45Wです。

 

まとめ

VivoBook S15(S531FA)は、スタンダードな性能の15.6型ノートパソコンで、一般ユーザーにちょうどいいスペックです。

4辺のベゼルが狭くコンパクトで、15.6型液晶ノートPCにしては軽量です。室内での移動が手軽にできるでしょう。

カラーバリエーションも多く、好みにあったカラーを選べます。

ストレージが高速のSSDの他に、大容量の1TB HDDも搭載しているため、多くのファイルを保存する方でも安心でしょう。

ただ、液晶の色域がやや狭いです。一般ユーザーはこの液晶でも十分かと思いますが、クリエイターには物足りない色域だと思います。

 

5色の個性的なカラーをラインナップ

VivoBook S15(S531FA)

特徴

  • 豊富なカラーバリエーション
  • 第10世代CPUに大容量ストレージ搭載
  • 15.6型ノートの割にはコンパクトで軽量

こんなあなたに

  • 多くの一般ユーザー
  • 室内でPCを持ち運ぶことがある方
  • 価格11万円台[税別]~
公式サイトはこちら

 

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