F-Secure SAFE iOS版のレビュー
F-Secure SAFE iOS版は、高機能のセキュリティアプリです。
危険なWebサイトをブロックする機能だけでなく、バンキング保護や、ペアレンタルコントロール機能なども備えおり、家族で安心してiOSデバイスを使用するための助けとなります。
ただし、2015年のエフセキュア元社員による、Twitterでの不適切なツイートが問題になり、日本での口コミ評価と人気が下がってしまいました。
また、マルチデバイス版しかなく、価格も高めです。
目次
機能一覧
F-Secure SAFE iOS版を立ち上げると、下の画像のようなステータス画面が表示されます。
最初に大人のユーザー用として設定するか、チャイルド ユーザー用として設定するかによって、ステータス画面が異なります。
詳細な機能は、機能一覧にある通りです。
主な機能は、Web保護(不正なWebサイトからの保護)と、紛失・盗難対策機能です。
チャイルド ユーザー用として設定すると、コンテンツブロック、インターネットの使用時間制限という、ペアレンタルコントロール機能を使用できます。
機能 | 説明 |
セーフブラウジング | 危険のあるWebサイトをブロック |
---|---|
ファミリールール | Webコンテンツのブロックとネットの使用時間制限 |
Finder | デバイスの現在地の確認・アラームの再生による紛失、盗難対策 |
マイロケーション | 自分の現在地をメールやSNSで他の人と共有 |
バンキング保護 | 信用できる銀行サイトかをチェック |
統計情報 | ネットの使用時間やブロックされたWebサイト数を確認 |
性能
F-Secure SAFE iOS版の各種機能を実際に使用してみました。
それぞれの機能や、画面は以下のとおりです。
セーフブラウジング
セーフブラウジングとは、フィッシングサイトや詐欺サイト等の危険なサイトをブロックしてくれる機能です。
左の画像が、設定画面です。デスクトップモードやプライバシーモードも使用できます。
実際に危険なサイトへのアクセスがブロックされると、右の画像のような表示になり、接続がブロックされます。
意図せず危険なサイトにアクセスすることを防ぐことができるので、安心感があります。
ただし、ブロックしてくれるのは、F-Secure SAFEのブラウザを使用しているときだけです。LINEなどで送られてきたリンクなどを開くときは、セーフブラウジングの機能は働きませんので、注意が必要です。
ファミリールール
ファミリールールとは、ペアレンタルコントロール機能のことです。
ファミリールールを使用することで、子どもに不適切なWebサイトのブロック、インターネットの使用時間の制限を行えます。
不適切なWebサイトをブロックした時は、下の左の画像のような表示になります。
制限時間に近づくと、真ん中の画像のように「インターネットを使用できる残り時間:5分」という表示が出て、制限時間に達すると、右端の画像のようにネットの接続がブロックされます。
ちなみに、インターネットの使用制限としては、1日の使用時間と、ベッドタイム(使用できない時間帯)の設定が可能です。
Finder
Finderを利用することで、紛失・盗難したデバイスの検索、アラームの再生が可能です。
Finderの画面にある「位置の共有」は、次に紹介するマイロケーションの機能と同じです。
Finderを使う場合、PCなどの他のデバイスからMy F-Secureにアクセスします。下の画像のように、Googleマップ上でデバイスの位置を確認することができます。
マイロケーション
マイロケーションでは、自分の現在地をSMSやメールで他の人に送信することができます。
右の画像は、実際に現在地をメールで送信するときの画面です。GoogleマップのURLと、現在地の地図画像を送信することができます。
バンキング保護
バンキング保護機能は、アクセスしている銀行のWebサイトが信頼できるサイトかを判定します。
右の画像が、実際の画面で、「信頼できるバンキング サイトにアクセスしました」というメッセージが表示され、偽サイトではないことを確認できます。
ただし、メジャーな銀行サイトしか判定してくれませんでした。ローカルな信用金庫などは判定されないようです。
統計情報
統計情報では、訪れたWebサイト数、ブロックされたサイト数、インターネットを使用していた時間の確認ができます。
自分のネット利用状況を把握するために使用するとよいでしょう。
インストール・設定画面
初期設定を行うには、F-Secure SAFEのアカウントが必要になります。
初期設定のときに作成することもできますが、ここで紹介しているのは、こちらからすでに無償トライアル用のアカウントを作成している場合の手順です。
大人のユーザー用設定
初期設定の流れは、下の画像のようになっています。
難しくはありませんが、位置情報の利用の許可設定で「常に許可」を選択しておかないと、デバイス位置検索ができなくなります。
チャイルド ユーザー用設定
ペアレンタルコントロール機能を利用し、Webコンテンツのブロックや、インターネットの使用時間の制限設定を行う場合は、以下のような手順で設定を行います。
子どもの年齢の選択肢としては、0~6歳、7~12歳、13~16歳、17~18歳、18歳以上、と細かく分かれています。年齢に合わせて、コンテンツフィルタネットと制限時間のデフォルトの設定がありますが、それぞれの項目を子どもに合わせて手動で調整することも可能です。
ネットの使用時間制限については、1時間までは15分単位、1時間以上は30分単位で設定することができます。
この後、チュートリアルが表示されるので、その手順に従ってiPhoneの機能制限を用いて、F-Secure SAFE以外のブラウザ(Safariなど)、およびアプリのインストールの制限設定を行います。
サポート
電話とチャットでの問い合わせが可能となっています。
ただし、平日の電話対応時間内でしたが、「チャット機能は現在利用できません」と表示されることもありました。
メジャーなセキュリティメーカーと同等のサポートは期待できないのかもしれません。
問い合わせ窓口:F-Secure サポート
電話対応時間:月~金 9:30~12:00, 13:00~17:30
価格
F-Secure SAFE iOS版は、マルチデバイス版のF-Secure SAFEを購入することで使用できます。マルチデバイス版なので、iOS端末だけでなく、Windows、Mac、Android端末も保護することができます。
価格は下表のようになっており、”やや高め”です。
下表以外に最大25台までのライセンスが用意されており、数多くのデバイスを持っている方や、SOHO、個人事業主などで、デバイスをたくさん管理しなければならない方には、管理が簡単だと思います。
台数 | 年数 | 標準価格 |
3台 | 1年 | 6,755円 |
---|---|---|
2年 | 12,499円 | |
5台 | 1年 | 9,570円 |
2年 | 18,135円 | |
7台 | 1年 | 11,900円 |
2年 | 22,800円 |
まとめ
F-Secure SAFE iOS版は、多機能で使用しやすいセキュリティアプリです。
Web閲覧やネットバンキングを頻繁に行う方には、心強い機能が揃っています。
また、別アプリを導入しなくてもペアレンタルコントロール機能が使えるのも、特徴となっています。
ただし、セーフブラウジング機能やバンキング保護、ペアレンタルコントロール機能を使うためには、F-Secure SAFEのブラウザを使用する必要があります。そのため、Safafiや、LINEのブラウザ機能などを使用すると、これらの保護機能の恩恵を受けることができないのが、少し残念です。
また、価格が高めなので、使用のハードルがやや上がっています。
気になる方は、30日の無料トライアルがあるので、試してみるといいでしょう。
ダウンロード
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