セキュリティソフトの指定文字列の不正送信防止機能の比較

更新日:2016年4月18日

指定文字列の不正送信防止機能とは?

指定した文字列の不正送信防止機能とは、あらかじめ登録しておいたクレジットカード番号や銀行口座番号などの"ユーザーが指定した文字列"が、自分の意志とは関係なく外部へ送信されるのを防ぐ機能です。

セキュリティソフトの機能名としては、「個人情報保護」と記載される場合が多いです。なお、この機能が無くても個人情報が全く保護されないわけではないです。ウイルス対策、ファイアウォール、パスワード管理機能等でも、個人情報は保護されます。ただし、ここで紹介している指定文字列の不正送信防止機能があれば、より強固に個人情報を保護してくれます。

セキュリティソフトの指定文字列の不正送信防止機能の比較

ノートン セキュリティ


個人情報保護の設定画面

ノートンセキュリティは、「ノートンファミリー」のソフトを別途インストールすることで、指定文字列の不正な送信を防ぐことが可能です。

ただし、基本的には子供の個人情報を守る機能です。大人も使用できなくはないですが、ノートンファミリーの設定をするときに、子供として自分を登録し、生まれ年を1998年以降(1999年、2000年、2001年・・・等)にする必要があるため、不自然です。

また、右図の通り、文字列は4つまでしか指定できません。

ウイルスバスター クラウド 10


個人情報保護の設定画面


マイナンバーにも対応

ウイルスバスター クラウドは、事前にクレジットカード番号などを登録しておき、外部にその情報が送信されようとすると警告画面が表示されるものです。

監視対象は、Webブラウザ、メール(Outlook、Outlook Express、Microsoft Live Mail、Windows Live メール、Thunderbird 3.0)、インスタントメッセンジャー(ICQ、Yahoo!メッセンジャー、Skype)です。

具体的には、右図のようにクレジットカード番号や、電話番号、メールアドレスなどをあらかじめ登録しておきます。登録した文字列が外部へ送信されようとすると、下のような画面が表示され、データ送信がブロックされます。

2016年版からは、マイナンバーの項目も追加されました。

カスペルスキー セキュリティ


個人情報保護の設定画面


登録した個人情報が送信されそうになったときの警告画面

カスペルスキー セキュリティは、「保護者による管理(ペアレンタルコントロール)」の設定項目の1つになっています。

基本的には子供の個人情報を守る機能です。もし、大人が使う場合は、大人向けのサイトがブロックされないように、ペアレンタルコントロール機能を有効にした後、 「セーフサーチの使用」と「Webサイトをブロックする」の部分をOFFにして下さい。

本機能は「個人情報送信の管理」と「キーワード管理」の2つの項目に分かれています。

「個人情報送信の管理」は、クレジットカード番号、口座番号、氏名、電話番号などの個人情報を登録しておき、これらの個人情報がインターネットやメッセンジャーで送信されそうになるとブロックしてくれる機能です。

「キーワード管理」は、わいせつな語句などを登録しておき、これらの語句が送信されると記録される(ブロックはしない)機能です。

状況によって使い分けると良いでしょう。

ただし、「個人情報送信の管理」については、本当に情報を送信したいときでも、完全にブロックされてしまう点が欠点です。他のセキュリティソフトのように警告画面に「許可」するボタンがあっても良かったと思います。

ZERO ウイルスセキュリティ


個人情報保護の設定画面


登録した個人情報が送信されそうになったときの警告画面

ZERO ウイルスセキュリティ の個人情報保護機能も、事前にクレジットカード番号などを登録しておきます。外部にその情報が送信されようとすると警告画面が表示されます。

監視対象は、不明です。少なくともWebブラウザはちゃんと監視していました。

登録した文字列が外部へ送信されようとすると、右図(下)のような画面が表示され、データ送信がブロックされます。

ESET セキュリティソフト

機能なし

マカフィー リブセーフ

機能なし

G DATA インターネットセキュリティ

機能なし

アバスト インターネットセキュリティ

機能なし

F-secure SAFE

機能なし

ZERO スーパーセキュリティ

Ver.20でこの機能は無くなったようです。設定項目が見当たらなくなりました。

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