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東芝 dynabook UZ63シリーズ(UZ63/F、UZ63/H)の実機レビュー

CPU | Core i7-8550U Core i5-8250U |
---|---|
メモリ | 8~16GB |
ストレージ | SATA SSD |
液晶サイズ | 13.3型 |
液晶種類 | FHD IPS 非光沢 FHD IPS 非光沢 タッチ |
質量 | 約1.06kg |
バッテリー | 約16.5時間 |
価格 | 約100,000円(税別)~ ※会員価格 |
dynabook UZ63シリーズは、全ての機能が高い水準の13.3型モバイルノートパソコンです。
質量は約1.06kg~、バッテリー駆動時間は最大約16.5時間、堅牢性も高く、液晶も見やすく、キーボードも比較的打ちやすく、音質も比較的良いと思います。
どこか1つの機能が飛びぬけて優れているわけではないですが、どれも平均以上の性能で、バランスの良いPCだと思います。 多くの方に適した製品でしょう。
タッチパネル液晶モデルも用意されています。バッテリー駆動時間は短くなりますが、それでも通常のモバイルPCと同等の時間はあり、しかも非タッチパネル液晶モデルより軽くなります。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i7-8550U、8GBメモリ、256GB SATA SSD、非タッチパネル
目次
お忙しい方は、「dynabook UZ63シリーズの特徴」のみお読みください。
dynabook UZ63シリーズの特徴
欠点の少ないバランス型のモバイルPC
dynabook UZ63シリーズは、欠点の少ないバランス型のモバイルノートPCです。
質量が比較的軽く、バッテリー駆動時間も比較的長く、堅牢性も高く、液晶も見やすく、キーボードの打ちやすさもそこそこで、処理性能もまずまずです。どこか突出して優れた個所は無いですが、欠点もなく無難に使える製品です。

欠点の少ないバランス型のPC
タッチパネル液晶モデルもあり
dynabook UZ63シリーズは、非タッチパネル液晶搭載のモデルと、タッチパネル搭載のモデルがあります。
通常、タッチパネルを搭載すると質量も増えるのですが、本製品はタッチパネルを搭載したほうが質量が軽くなります。ただし、タッチパネル液晶にするとバッテリー駆動時間が短くなります。
バッテリー駆動時間が短くなると言っても、通常のモバイルPCと同等程度の駆動時間はあるため、タッチパネル液晶モデルもおすすめです。
非タッチパネル液晶モデル | タッチパネル液晶モデル | |
---|---|---|
質量 | 約1.09kg | 約1.06kg |
バッテリー駆動時間 | 約16.5時間 | 約11.0時間 |
通常タッチパネルを搭載した液晶は、液晶表面が硬く光沢のあるガラスで覆われていることが多いですが、本製品のタッチパネル液晶の場合、非タッチパネルと変わらない見た目です。特に非光沢で映り込みが少ないため、実用的です。

タッチパネル液晶に見えない画面
現行モデルはUZ63/F と UZ63/H
執筆時点(2018年6月5日)での現行モデルは、UZ63/F と UZ63/Hとなります。
UZ63/Fは、OSがWindows 10 Homeとなり、非タッチパネルモデルとタッチパネルがラインナップされています。どちらかというとコンシューマ向け製品です。
UZ63/Hは、OSがWindows 10 Proとなり、非タッチパネルモデルのみとなります。どちらかというと法人向け製品です。
液晶ディスプレイのチェック
dynabook UZ63シリーズの液晶ディスプレイのチェックです。
本製品は、13.3型のFHD液晶を搭載しています。
非タッチパネル液晶
まずは、非タッチパネル液晶の特性を紹介します。
パネルの型番は不明です。最大輝度は、当サイトによる計測で、313cd/m2でした。やや明るいです。視野角は良いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)
カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線を確認すると、比較的素直な発色であることが分かります。


色域は、ノートPCとしてはやや広めです。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成
画素形状です。ギラつきは特に感じません。


液晶は非光沢となっており、映り込みは少ないです。

画面への映り込み
タッチパネル液晶
続いて、タッチパネル液晶の特性を紹介します。非タッチパネル液晶とほぼ同等の特性です。
こちらは、旧モデルのUZ63/Dで計測した結果を掲載します。もしかすると現行機種は異なるパネルが搭載されている可能性があります。
視野角は良いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)
カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線を確認すると、どの色もずれが少なく、ほぼ1:1の直線となっており、自然な発色であることがわかります。
色域は、ノートPCとしてはやや広めです。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成
画素形状です。ギラつきは特に感じません。


液晶は非光沢となっており、映り込みは少ないです。

画面への映り込み
キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードとタッチパッドのチェックです。
メーカーの仕様表を確認すると、「キーピッチ:19mm、キーストローク:1.5mm」と書かれています。仕様表のキーピッチは横方向のキーピッチを示しています。縦方向のキーピッチは、当サイトで計測したところ、約18mmでした。
従来のdynabookのモバイルノートPCは、縦方向のキーピッチが狭い傾向にありましたが、本製品は十分にあり、タイピングしやすくなりました。キーストロークも最近のモバイルノートPCは1.2mmくらいしかありませんが、本製品は1.5mmあり、"ストン"とキーが落ちる感覚があり、打ちやすいです。
ただし、"\"や":"などの一部のキーのキーピッチが狭い点はやや残念です。

キーボード全体図

キーの拡大図1

キーの拡大図2
タッチパッドの指の動かしやすさは普通です。クリックボタンは独立しており、普通の力で押せるため、押しやすいです。

タッチパッド
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
CPU
モバイルノートPCに多い第8世代UシリーズのCore i プロセッサーを搭載しています。Core i7とCore i5がありますが、どちらを選んでも体感速度はそれほど変わりません。

CPU性能の目安
※灰色のバーのパーツは、本製品では選択できません
ストレージ
ストレージは、SATA SSDを搭載しています。PCIe-NVMe SSDは搭載できませんが、SATA SSDでも十分な速度です。

ストレージ性能の目安
※灰色のバーのパーツは、本製品では選択できません
実機で計測したベンチマーク
以下、Core i7-8550U、8GBメモリ、256GB SATA SSDの構成で計測したベンチマーク結果を掲載します。わずかですが、他のCore i7-8550U搭載PCよりも、低めのスコアになっています。
(CPU性能の評価)

Core i7-8550U
(x265がCPU性能の評価、NVENC、QSVが主にグラフィックス性能評価)
Core i7-8550U | |
---|---|
x265でエンコード (※1) | 31分04秒 |
NVENCでエンコード (※2) | ― |
QSVでエンコード (※3) | 4分12秒 |
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
(ストレージの評価)

256GB SSD(東芝 KSG60ZMV256G)
エンコード中のCPUクロックです。Core i7-8550Uの割には、若干動作クロックが低めに推移しているのが分かります。

エンコード時のCPUクロック
カードリーダー/ライターのチェック
内蔵SDカードリーダー/ライターのチェックです。
対応しているカードサイズは、microSDとなります。通常サイズのSDカードは挿入できませんので、カメラユーザーなどはご注意下さい。
カードスロットは右側面にあります。カード挿入後の出っ張りはほとんどありません。

microSDカードスロット挿入後の画像
速度は普通です。

SDカードのベンチマーク(UHS-Ⅰのカードで測定)
バッテリー駆動時間のチェック
バッテリー駆動時間の仕様は、上の表の通りです。
バッテリー容量は48Whです。
当サイトによるバッテリー駆動時間の計測結果は下表の通りです。 比較的長めの駆動時間です。
なお、タッチパネル液晶モデルの場合は、この数値よりも約2割は駆動時間が減ると思って下さい。
非タッチパネル液晶モデル | |
---|---|
PCMark 8 Home のテスト ※1 | 5時間52分 |
PCMark 8 Work のテスト ※2 | 8時間04分 |
動画再生時 ※3 | 10時間25分 |
※1 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、画像編集、ビデオチャット、軽いゲームなどを実行
※2 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
※3 ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
質量のチェック
dynabook UZ63シリーズの質量のチェックです。
メーカー仕様値
上でも掲載しましたが、メーカー仕様値は次の通りです。
最近は1kgを切るモバイルノートPCも出てきているため、非常に軽いとは言えませんが、平均よりは軽いと思います。
非タッチパネル液晶 | タッチパネル液晶 | |
---|---|---|
質量(仕様値) | 約1.09kg | 約1.06kg |
当サイトの計測値
当サイトでの非タッチパネル液晶モデルの計測値は下図の通りです。メーカー仕様値よりもやや軽くなっています。また、他のモバイルPCと比べても比較的軽量です。
ACアダプターも比較的軽いです。

質量の実測結果(PC本体)
以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。うるさいと図書館や講義室などで使うときに、周りの人の迷惑になります。
動作音は普通です。


参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
20dB |
ほぼ無音 |
21~25dB |
PCに近づかないと音が聞こえないレベル |
26~30dB | PCから少し離れても音が聞こえるレベル |
31~35dB | 静かな扇風機くらいの音 |
36~40dB | PCの近くにいると、ややうるさく感じるレベル |
41~45dB | 風量を上げた扇風機くらいの音。一般的なデスクトップPC音 |
46~50dB | 一般的なエアコン音くらい。うるさい |
50dB以上 | エアコンをハイパワー運転にしたような音。とてもうるさい |
パーツの温度のチェック
温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
普通の温度です。


エンコード時の温度の詳細
エンコード時のCPU温度の詳細です。

エンコード中のCPU温度
表面温度のチェック
表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。
普通の温度です。


消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。
低めの消費電力です。


外観のチェック
dynabook UZ63シリーズの外観のチェックです。
素材はマグネシウム合金です。パームレスト部分は、ねじれやひねりに強いハニカムリブ構造を採用しています。
液晶部分などはひねると結構曲がりますが、MIL規格に準拠した耐久テストをクリアしており、堅牢性は高いです。
カラーは「オニキスブルー」という色で、かなり黒に近いですが、光を強く当てると濃い青色に見えてかっこいいです。
天板です。
ヒンジ部分です。
指紋認証装置も搭載しています。
天板を閉じたときの画像です。薄いボディです。
側面です。USB Type-C(Thunderbolt 3兼用)が2つに、USB3.0、HDMI、microSDカードスロットなどがあります。
液晶は下図の角度まで開きます。
底面はフラットです。
底面の正面側にスピーカーが搭載されています。勝手に点数をつけると、10点満点で5~6点の音質です(普通が5点で、筆者の独断の評価です)。
ACアダプターは、PC本体のUSB Type-Cポートに接続します。正方形の小型のACアダプターです。
まとめ
以上が、東芝 dynabook UZ63シリーズのレビューでした。
質量が700g台だとか、バッテリー容量が60Whであるとかいった飛びぬけた性能を持っているわけではありませんが、全ての機能が高い水準で、バランスの良い製品であると思います。
質量、バッテリー駆動時間、キーボードの品質、堅牢性、液晶、音質など、いずれも高性能です。
タッチパネル液晶と、非タッチパネル液晶があります。非タッチパネル液晶のほうがバッテリー駆動時間は長くなりますが、質量は重くなります。タッチパネル液晶モデルは、バッテリー駆動時間が短くなりますが、それでも通常のモバイルノートPCと同等程度の駆動時間はあります。
強いて欠点を言えば、SDカードスロットが、microSDのみ対応であることです。フルサイズのSDカードが使えないため、カメラユーザーなどはご注意下さい。
また、LTEモデルもあればよかったなと思います。
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dynabook UZ63シリーズ
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1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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