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Core i7-8750Hのベンチマーク
このページでは、Core i7-8750Hのベンチマークスコアを掲載します。
【結果概要】旧CPUより約1.6倍速い!
結果の概要だけ先に紹介します。
「CINEBENCH R15」のマルチコアのベンチマーク結果を確認すると、Core i7-8750Hは、旧世代のCore i7-7700HQよりも約1.6倍スコアが上昇していました。かなりの性能UPです。
驚いたことに、ちょっと前まで、デスクトップPCによく搭載されていたCore i7-7700Kよりもスコアが高いです。
CPUパワーを使うような編集系の作業でも快適に行えることでしょう。ゲーミングノートPCの用途にも最適です。
Core i7-8750Hの仕様
Core i7-8750Hは、Coffee Lakeこと第8世代 インテルCoreプロセッサーで、主にゲーミングノートPCや、クリエイティブ向けノートPCに採用されるノート用CPUです。
旧世代は4コアでしたが、今回から6コアとなり、2コアも増えています。ベースクロックは下がっているものの、ターボブースト時のクロックは上がっています。
第8世代プロセッサー | 第7世代プロセッサー | |
---|---|---|
Core i7-8750H | Core i7-7700HQ | |
開発コード名 | Coffee Lake | Kaby Lake |
コア数 / スレッド数 | 6 / 12 | 4 / 8 |
ベースクロック | 2.20 GHz | 2.80 GHz |
ターボブースト時 | 4.10 GHz | 3.80 GHz |
キャッシュ | 9MB | 6MB |
内蔵グラフィックス | Intel UHD Graphics 630 |
Intel HD Graphics 630 |
TDP | 45W | 45W |
Core i7-8750Hの主なベンチマークスコア
Core i7-8750Hの主なベンチマークスコアを掲載します。
計測したPCは、ドスパラ GALLERIA GCF1070GFで、メモリはデュアルチャンネルの8GB、SATA SSDを搭載しています。
Core i7-8750HとGeForce GTX 1070を搭載し、120Hz駆動のディスプレイにも対応した15.6型のゲーミングノートPC。
CINEBENCH R15(マルチコア)は、約1.6倍スコアUP
Core i7-8750HのCINEBENCH(マルチコア)のスコアは「1133」でした。他の機種で計測したCore i7-7700HQのスコアは690であったため、旧世代CPUより約1.6倍はスコアが伸びたことになります。
また、シングルコアのスコアは約1.1倍伸びていました。ほとんど変わりませんが、スコアが悪くなっていないだけで、一安心です。躊躇なく、Core i7-8750Hを選べます。
Passmark(CPU Mark)は、約1.3倍スコアUP
Core i7-8750HのPassmark(CPU Mark)スコアは「12422」でした。他の機種で計測したCore i7-7700HQのスコアは約9872であったため、旧世代CPUより約1.3倍はスコアが伸びたことになります。
TMPGEnc Video Mastering Works 6によるエンコード時間
次は、ベンチマークソフトではなく、市販のソフトウェア「TMPGEnc Video Mastering Works 6」を使ってエンコードにかかった時間を計測します。テストでは、XAVC Sの動画をH.265/HEVCへ変換する処理を実行しています。
Core i7-8750Hのエンコード時間は「17分40秒」でした。Core i7-7700HQは、22分12秒かかったため、旧世代CPUより2割ほど速くエンコードが終わっています。
エンコード中のクロック周波数は下図のようになりました。数十秒間は4.0GHz前後で駆動しますが、それ以降は落ち着いて、2.8GHz前後で推移しているのが分かります。落ち着いた状態でも、Core i7-7700HQのベースクロックくらいは出ています。
ベンチマークスコアのまとめ
最後に、上で掲載したベンチマークスコアを含め、今回計測したベンチマークスコアをすべて掲載します。
旧世代の「Core i7-7700HQ」のスコアも合わせて掲載します。
CPU処理性能の比較
Core i7-8750Hは、マルチコアでのベンチマークスコアがかなり向上しています。シングルコアもCore i7-7700HQと同等以上あり、マルチコアの対応が不十分なソフトも安心して使えます。
テスト内容 | Core i7-8750H | Core i7-7700HQ |
---|---|---|
Passmark - CPU Mark | 12422 | 9872 |
CINEBENCH R15 - CPU (Multi-Core) | 1103 cb | 690 cb |
CINEBENCH R15 - CPU (Single-Core) | 176 cb | 160 cb |
Geekbench 4 - CPU (Multi-Core) | 20060 | 13625 |
Geekbench 4 - CPU (Single-Core) | 4897 | 4633 |
x265でH.265/HEVCエンコード | 17分40秒 | 22分12秒 |
グラフィック性能の比較
Core i7-8750Hのグラフィック性能については、Core i7-7700HQとほぼ変わりません。向上したスコアもあれば、下回ったスコアもあります。
ただ、Core i7-8750Hを搭載したハイエンド向けPCは、外部グラフィックスも搭載されることがほとんどなので、その場合、このスコアはあまり気にしなくても良いです。
テスト内容 | Core i7-8750H | Core i7-7700HQ |
---|---|---|
3DMark Sky Diver - Graphics score | 4084 | 4431 |
3DMark Cloud Gate - Graphics score | 8981 | 9913 |
CINEBENCH R15 - OpenGL | 53.63 fps | 54.91 fps |
ドラゴンクエスト X (1280x720) | 10171 | 8961 |
QSVでH.265/HEVCエンコード | 3分17秒 | 3分9秒 |
Core i7-8750H 搭載パソコンの紹介
Core i7-8750Hは、現時点で、ゲーミングノートPCに搭載されることが多いです。
2018年5月12日時点で、ドスパラのGALLERIAノートPCや、デルのALIENWAREシリーズ、ASUSのROGシリーズなどに搭載されているのを確認しています。
今後は、マウスコンピューターなどからも、このCPUを搭載したパソコンが登場することでしょう。
まとめ
Core i7-8750Hは、「CINEBENCH R15」のマルチコアで、旧世代CPUに比べて約1.6倍もスコアが向上しました。
CPUパワーを使う編集系の作業やゲームも、高速・快適に動作するでしょう。
これからのハイエンドPCに搭載されるスタンダードなCPUになると思われます。