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NVIDIAの次世代GPU「GeForce RTX 5000」シリーズのまとめ
2025年1月7日、NVIDIAはCES 2025基調講演にて、次世代GPUとなる「GeForce RTX 5000」シリーズを発表しました。併せてノートPC向けの「GeForce RTX 5000」シリーズも発表されています。
AI性能が大幅に強化!?
2025年1月7日、NVIDIAのCES 2025基調講演にて、「GeForce RTX 5090」「GeForce RTX 5080」「GeForce RTX 5070 Ti」「GeForce RTX 5070」の4製品が一挙に発表されました。
新GPUアーキテクチャ「Blackwell」を採用する次世代GPUで、2025年1月から順次発売予定です。
また、こちらはまだ詳細不明ですが、ノートPC向けの「GeForce RTX 5000」シリーズも発表されており、2025年3月より搭載モデルが順次販売される予定です。
RTX 50シリーズのBlackwellでは、より多くのコアに加え、Tensorコアは第5世代へ、RTコアも第4世代へと進化し、VRAMはGDDR7を採用。特にAI性能が大幅に向上しているようです。
さらに、進化したDLSS4による最大3つのフレーム生成技術「マルチフレーム生成」では、従来よりも最大8倍ものフレームレートの向上を可能にするそうです。このDLSS4に対応するゲームは、現在75タイトルほどを予定しており、今後も増えていく予定です。
GeForce RTX 5090
新たに発表されたRTX 50シリーズの中でもフラッグシップモデルとなる「GeForce RTX 5090」は、前世代のRTX 4090と比較すると、CUDAコアは21760基に増強、第5世代Tensorコアに、第4世代RTコアを搭載し、AI性能も3352TOPSと大幅に向上。GDDR7を採用した32GBもの大容量かつ高速なメモリを備え、帯域幅は1792 GB/sへと大幅に増え、メモリバス幅も2倍の512 bitへと拡大されています。
また、ビデオエンコーダであるNVENCでは、第9世代に進化しており、これを3基も搭載しているので、ゲーム配信や映像クリエイターにとっても大きな強みとなるでしょう。その分消費電力の指標であるTGPは575Wと、前世代より125Wもアップし、推奨電源はついに大台の1000Wとなりました。
なお、下記の画像の性能比較グラフ、前世代のRTX 4090より大幅に性能アップしているタイトルでは、RTX 5090はDLSS4(マルチフレーム生成)有効時、RTX 4090はDLSS3.5(従来のフレーム生成)有効時での比較なので、ネイティブではない点に注意。
価格は1,999ドルで市場想定価格は393,800円より。価格も性能もモンスター級ですね。
GeForce RTX 5090 | GeForce RTX 4090 | |
GPUアーキテクチャ | Blackwell | Ada Lovelace |
CUDAコア数 | 21760 | 16384 |
Tensorコア | 第5世代 | 第4世代 |
AI TOPS | 3352 | 1321 |
レイ トレーシング コア | 第4世代 | 第3世代 |
定格クロック | 2.01 GHz | 2.23 GHz |
ブーストクロック | 2.41 GHz | 2.52 GHz |
メモリタイプ | GDDR7 | GDDR6X |
メモリ容量 | 32 GB | 24 GB |
メモリバス幅 | 512 bit | 256 bit |
メモリ帯域幅 | 1792 GB/s | 1008 GB/s |
DLSS | DLSS4 | DLSS3 |
NVENC | 第9世代×3 | 第8世代×2 |
AV1 | 対応 | |
TGP | 575W | 450W |
推奨電源 | 1000W | 850W |
GeForce RTX 5080
新たに発表された「GeForce RTX 5080」は、前世代のRTX 4080と比較すると、CUDAコアは10752基と微増。第5世代Tensorコアに、第4世代RTコアを搭載し、AI性能は1801TOPSと2倍以上と大幅に向上。メモリではGDDR7を採用しつつも、容量は16GBと据え置きで、メモリバス幅も256 bitと据え置きですが、メモリ帯域幅は960 GB/sへと強化されています。
また、ビデオエンコーダであるNVENCは、第9世代を2基搭載。消費電力の指標であるTGPは360Wと、前世代より40Wアップしていますが、推奨電源は100Wアップの850Wとなっています。
なお、下記の画像の性能比較グラフ、前世代のRTX 4080より大幅に性能アップしているタイトルでは、RTX 5080はDLSS4(マルチフレーム生成)有効時、RTX 4090はDLSS3.5(従来のフレーム生成)有効時での比較なので、ネイティブではない点に注意。
価格は999ドルで市場想定価格は198,800円より。スペック比ではあまりパッとしませんが、約10万円差があるフラッグシップのRTX 5090と、どれほどの性能差があるのか見ものです。
GeForce RTX 5080 | GeForce RTX 4080 | |
GPUアーキテクチャ | Blackwell | Ada Lovelace |
CUDAコア数 | 10752 | 9728 |
Tensorコア | 第5世代 | 第4世代 |
AI TOPS | 1801 | 780 |
レイ トレーシング コア | 第4世代 | 第3世代 |
定格クロック | 2.30 GHz | 2.21 GHz |
ブーストクロック | 2.62 GHz | 2.51 GHz |
メモリタイプ | GDDR7 | GDDR6X |
メモリ容量 | 16 GB | |
メモリバス幅 | 256 bit | |
メモリ帯域幅 | 960 GB/s | 717 GB/s |
DLSS | DLSS4 | DLSS3 |
NVENC | 第9世代×2 | 第8世代×2 |
AV1 | 対応 | |
TGP | 360W | 320W |
推奨電源 | 850W | 750W |
GeForce RTX 5070 Ti
新たに発表された「GeForce RTX 5070 Ti」は、前世代のRTX 4070 Tiと比較すると、CUDAコアは8960基と微増。第5世代Tensorコアに、第4世代RTコアを搭載し、AI性能は1406TOPSと2倍以上に。メモリではGDDR7を採用しつつ、容量は16GB、メモリバス幅も256 bitへと拡大され、メモリ帯域幅も896 GB/sへと強化されています。
また、ビデオエンコーダであるNVENCは、第9世代を2基搭載。消費電力の指標であるTGPは300Wと、前世代より15Wアップしただけで、推奨電源は50Wアップの750Wとなっています。
なお、下記の画像の性能比較グラフ、前世代のRTX 4070 Tiより大幅に性能アップしているタイトルでは、RTX 5080はDLSS4(マルチフレーム生成)有効時、RTX 4090はDLSS3.5(従来のフレーム生成)有効時での比較なので、ネイティブではない点に注意。
価格は749ドルで市場想定価格は148,800円より。
GeForce RTX 5070 Ti | GeForce RTX 4070 Ti | |
GPUアーキテクチャ | Blackwell | Ada Lovelace |
CUDAコア数 | 8960 | 7680 |
Tensorコア | 第5世代 | 第4世代 |
AI TOPS | 1406 | 641 |
レイ トレーシング コア | 第4世代 | 第3世代 |
定格クロック | 2.30 GHz | 2.31 GHz |
ブーストクロック | 2.45 GHz | 2.61 GHz |
メモリタイプ | GDDR7 | GDDR6X |
メモリ容量 | 16 GB | 12 GB |
メモリバス幅 | 256 bit | 192 bit |
メモリ帯域幅 | 896 GB/s | 504 GB/s |
DLSS | DLSS4 | DLSS3 |
NVENC | 第9世代×2 | 第8世代×2 |
AV1 | 対応 | |
TGP | 300W | 285W |
推奨電源 | 750W | 700W |
GeForce RTX 5070
新たに発表された「GeForce RTX 5070」は、前世代のRTX 4070と比較すると、CUDAコアは6144基と微増。第5世代Tensorコアに、第4世代RTコアを搭載し、AI性能は988TOPSと約1.5倍に。メモリではGDDR7を採用しつつも、容量は12GBと据え置きで、メモリバス幅も256 bitと据え置きですが、メモリ帯域幅は672 GB/sへと強化されています。
また、ビデオエンコーダであるNVENCは、第9世代を1基のみ。消費電力の指標であるTGPは250Wと、前世代より50Wアップしていますが、推奨電源は650Wと据え置きのままなので、ワットパフォーマンスはかなり良さそうです。
なお、下記の画像の性能比較グラフ、前世代のRTX 4070より大幅に性能アップしているタイトルでは、RTX 5070はDLSS4(マルチフレーム生成)有効時、RTX 4090はDLSS3.5(従来のフレーム生成)有効時での比較なので、ネイティブではない点に注意。
価格は549ドルで市場想定価格は108,800円より。
基調講演では、「GeForce RTX 5070」は、GeForce RTX 4090と同等の性能を実現できると発表されていましたが、これが事実ならRTX 4090と同等の性能が3分の1の値段で手に入ることになります。ただ、こちらはおそらくDLSS4(マルチフレーム生成)有効時での性能比だと思われます。
2月末にモンスターハンターワイルズの発売が控えてる現状、まだグラボやゲーミングPCを買い替えていない方には、個人的にはこの「GeForce RTX 5070」を推したいところ。DLSS4にも対応してくるかもしれません。
GeForce RTX 5070 | GeForce RTX 4070 | |
GPUアーキテクチャ | Blackwell | Ada Lovelace |
CUDAコア数 | 6144 | 5888 |
Tensorコア | 第5世代 | 第4世代 |
AI TOPS | 988 | 641 |
レイ トレーシング コア | 第4世代 | 第3世代 |
定格クロック | 2.16 GHz | 1.92 GHz |
ブーストクロック | 2.51 GHz | 2.48 GHz |
メモリタイプ | GDDR7 | GDDR6X |
メモリ容量 | 12 GB | |
メモリバス幅 | 192 bit | |
メモリ帯域幅 | 672 GB/s | 504 GB/s |
DLSS | DLSS4 | DLSS3 |
NVENC | 第9世代×1 | 第8世代×1 |
AV1 | 対応 | |
TGP | 250W | 200W |
推奨電源 | 650W |
「GeForce RTX 5000」シリーズ発表まとめ
「GeForce RTX 5000」シリーズが発表
- 新GPUアーキテクチャ「Blackwell」
- AI性能が大幅に向上
- GDDR7メモリを採用
- 新技術DLSS4によるマルチフレーム生成
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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