NEC LAVIE Direct N15(R)の実機レビュー

更新日:2020年7月24日
CPU Ryzen 7 EE ※1
Ryzen 7 4700U
Ryzen 5 4500U
メモリ 8GB ~ 32GB
ストレージ SSD / HDD /
SSD+HDD
画面サイズ 15.6インチ
画面種類 FHD /
FHD IPS 広視野角
質量 約2.2kg~
バッテリー 最大 約6.3時間
価格[税別] 12万円台~

※EE:Extreme Edition
※価格はクーポン適用後

Ryzen 7 Extreme Editionを搭載可能

LAVIE N15(R)は、国内に軸足を置いたPCメーカーとしては珍しく、AMD 第3世代Ryzen 4000 Uシリーズを搭載したスタンダードノートパソコンです。

最上位のモデルでは、NEC向けにカスタマイズされたRyzen 7 Extreme Editionというプロセッサーを搭載することができます。TDP 15Wのプロセッサーとしては最上位クラスの性能となっています。

また、最近のノートパソコンにはあまりない光学ドライブも搭載しています。

公式サイトはこちら

 

レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は以下の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Ryzen 7 Extreme Edition、16GBメモリ、1TB PCIe SSD

 

目次

お忙しい方は、「LAVIE Direct N15(R)の特徴」のみお読みください。

 

LAVIE Direct N15(R)の特徴

Ryzen 7 Extreme Edition プロセッサーを搭載可能

LAVIE Direct N15(R)は、Ryzen 7 Extreme Editionというプロセッサーを搭載しています。このプロセッサーと他のRyzen 7 4000 Uシリーズとを比較したのが下表の通りです。Ryzen 7 4800Uとそれほど仕様は変わりませんが、最大ブーストクロックが4.3GHzとわずかに高くなっています。

Ryzen 7 Extreme Editionと他のプロセッサーの比較
  Ryzen 7
Extreme Edition
Ryzen 7
4800U
Ryzen 7
4700U
CPUコア数 8 8 8
スレッド数 16 16 8
最大ブーストクロック 4.3GHz 4.2GHz 4.1 GHz
基本クロック 1.8GHz 1.8GHz 2.0 GHz
L2 4MB 4MB 4MB
L3 8MB 8MB 8MB
Shader 512 512 448
グラフィックス周波数 1750 MHz 1750 MHz 1600 MHz
メモリタイプ DDR4-3200 / LPDDR4-4266
TDP 15W
他のプロセッサーとの比較
HWiNFO

 

Ryzen 7 4800Uはテストしたことがないため、Ryzen 7 4700UとCINEBENCH R20のマルチコアのスコアを比較すると、Ryzen 7 Extreme Editionは約1.3倍も高かったです。

ただし、約20分くらいかかったエンコードの場合、CPUクロックが大きく上下し、Ryzen 7 4700Uよりもかなり時間がかかっていました(※CINEBENCH R20 マルチコアのベンチマークは、1分30秒程度で終わります)。

LAVIE N15の筐体では、高いCPUクロックを維持するのは難しく、短時間で終わる処理は速いけど、長時間かかる処理は苦手のようです。

CINEBENCH R20 マルチコア
Ryzen 7 Extreme Edition 3407
Ryzen 7 4700U 2585
TMPGEnc Video Mastering Works 7 によるエンコード時間
Ryzen 7 4700U 15分44秒
Ryzen 7 Extreme Edition 19分05秒 [レビュー機で計測]

 

光学ドライブを搭載

NEC LAVIE Direct N15(R)は、最近の最新ノートPCとしては珍しく光学ドライブを搭載しています。クラウドサービスなどの普及で、光学ドライブの使用機会は大分減りましたが、CDやDVDをレンタルしたり、CDをダビングしたり、データを保存したりなど、まだ光学ドライブを使用している方は一定数いると思います。そんな方には嬉しいのではないかと思います。

光学ドライブを搭載

 

ディスプレイのチェック

ディスプレイのチェックです。

液晶は次の2種類あり、Ryzen 7 Extreme Edition搭載モデルのみ(1)で、他のモデルは(2)になるようです。(2)は広視野角と書かれていないので、視野角が狭いのだと思います。Ryzen 5 4500Uに(1)液晶を搭載したモデルがあっても良かったと思います。

液晶の種類

(1) 15.6型ワイド スーパーシャインビューLED IPS液晶 (広視野角)(Full HD)

(2) 15.6型ワイド スーパーシャインビューLED液晶 (Full HD)

 

今回は、上の(1)の液晶の特性について記載します。

視野角は広いですが色域は狭いです。最大輝度は、当サイトの計測では290cd/m2と普通です。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 画素・
    ギラつき
  • 映り込み
  • フリッカー

色域は狭いです。当サイトの計測ではsRGBカバー率は61.8%でした。色鮮やかさに欠ける画面です。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

ガンマ補正曲線を確認すると、やや寒色系の画面になっていることが分かります。色域が狭いと画面が黄色っぽく見えるので、少し青みが強く出ているこの設定のほうがバランスはいいと思います。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

画素形状です。ギラつきはありません。

画面拡大

光沢液晶であるため、画面への映り込みがあります。

画面への映り込み

正確な確認方法ではありませんが、輝度を0に下げてもフリッカーは確認できませんでした。

フリッカーのテスト
※カメラのシャッタースピードを1/2000秒にして撮影したときの画面

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

LAVIE Direct N15(R)のキーボードのチェックです。

十分なキーピッチで、配列も素直で、比較的打ちやすいキーボードだと思います。

キーボード全体図
キーの拡大図

 

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。

CPU

高い性能の薄型ノートPC用「Ryzen 4000 Uシリーズ」を搭載しています。一般ユーザーならRyzen 5 4500Uでも十分です。

CINEBENCH R20
~ CPU性能の評価 ~
Ryzen 7 Extreme Edition
他のCPUとの比較(マルチコア)
Ryzen 9 4900HS 4250
Ryzen 7 4800H 3944
Core i9-10980HK 3713
Core i7-10875H 3557
Core i9-10885H 3516
Ryzen 7 Extreme Edition 3407 [レビュー機で計測]
Ryzen 5 4600H 3260
Ryzen 7 Pro 4750U 3197
Core i7-10750H 2965
Ryzen 7 4700U 2585
Core i7-10710U 2211
Ryzen 5 4500U 2180
Ryzen 3 4300U 1637
Core i7-1065G7 1484
Core i7-10510U 1459
Core i5-1035G1 1424
Core i5-10210U 1418
Ryzen 3 3200U 751
Pentium Gold 5405U 516
Celeron N4100 459
Core m3-8100Y 434
Celeron 4205U 304
他のCPUとの比較(シングルコア)
Core i9-10885H 514
Ryzen 9 4900HS 488
Core i7-10750H 478
Ryzen 7 Pro 4750U 467
Ryzen 7 4700U 465
Ryzen 7 4800H 457
Ryzen 5 4600H 452
Ryzen 5 4500U 448
Core i7-10710U 447
Core i7-10510U 444
Ryzen 7 Extreme Edition 442 [レビュー機で計測]
Ryzen 3 4300U 430
Core i3-10110U 413
Ryzen 7 3700U 366
※緑色のバーが、本製品で選べるCPUです
※[レビュー機で計測]と書かれていないCPUは、他のPCで計測した代表値です

 

メモリ

メモリはデュアルチャネルですが、DDR4-3200ではなくDDR4-2666です。

本製品のメモリ

 

グラフィックス

内蔵グラフィックスにしては高い性能です。

3DMark Night Raid
~ グラフィックス性能の評価 ~

Ryzen 7 Extreme Edition
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
GeForce GTX 1050 25325
GeForce MX330 16714
Radeon Graphics
(Ryzen 9 4900HS)
16322
GeForce MX250 15406
Radeon Graphics
(Ryzen 7 Pro 4750U)
14302
Radeon Graphics
(Ryzen 7 Extreme Edition)
13913
Radeon Graphics
(Ryzen 7 4700U)
13861
Radeon Graphics
(Ryzen 5 4500U)
11999
Intel Iris Plus
(Core i7-1065G7)
11084
Radeon Vega 8
(Ryzen 5 3500U)
10014
Radeon Graphics
(Ryzen 3 4300U)
9800
Intel Iris Plus
(Core i5-1035G4)
9188
Intel UHD
(Core i5-10210U)
5800
Intel UHD 620
(Core i5-8265U)
5274
※緑色のバーが、本製品で選べるグラフィックスです
※[レビュー機で計測]と書かれていないグラフィックスは、他のPCで計測した代表値です
※いずれもノートPC用のグラフィックスです

 

GPU-Zで確認した内蔵グラフィックスの情報は次の通りです。

本製品のグラフィックカードのスペック

 

ストレージ

ストレージは、SSDとHDDが選択できます。SSD+HDDにすることも可能です。SSDはPCIe接続で非常に高速です。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
1TB PCIe SSD
他のストレージとの比較(シーケンシャルリード [MB/s] )
PCIe-NVMe SSD 1500 ~ 3600
3570 [レビュー機で計測]
SATA-AHCI SSD 550
HDD 140
※緑色のバーが、本製品で選べるストレージです
※[レビュー機で計測]と書かれていないストレージは、他のPCで計測した代表値です

 

クリエイターソフトの処理時間

エンコード時間は、前述の通り、そこまで速くなかったです。

TMPGEnc Video Mastering Works 7 によるエンコード時間
  エンコード時間
x265でエンコード (※1) 19分31秒
QSVでエンコード (※2) 1分01秒
NVENCでエンコード (※3)
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換したときの時間
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
※3 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
x265でのエンコード時間
Ryzen 9 4900HS 10分55秒
Ryzen 7 4800H 11分00秒
Core i9-10980HK 11分11秒
Core i7-10875H 11分54秒
Ryzen 5 4600H 13分10秒
Core i7-10750H 13分29秒
Core i7-9750H 15分37秒
Ryzen 7 4700U 15分44秒
Core i7-10710U 19分05秒
Ryzen 7 Extreme Edition 19分31秒 [レビュー機で計測]
Ryzen 5 4500U 19分49秒
Ryzen 3 4300U 25分22秒
Core i7-10510U 28分32秒
Core i5-10210U 28分53秒
Core i7-8565U 31分50秒
Core i5-8265U 32分07秒
Core i3-10110U 42分20秒
Core i3-8130U 45分24秒
※[レビュー機で計測]と書かれていないものは、他のPCで計測した代表値です
x265でエンコード時間中のCPUクロック

 

USB Type-C / HDMIの動作テスト

USB Type-Cポートは、Thunderbolt 3、Power Delivery、映像出力には対応していません。

USB Type-C充電器/ドックの動作テスト
  充電 モニター
出力
有線LAN
ドック ThinkPad USB Type-C ドック × ×
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック × × ×
PD充電器
※1
65W ZHOULX充電器 ×
45W Lenovoウルトラポータブル ×
30W RAVPower充電器 ×
18W cheero充電器 ×
5V充電器 ※2 5V/2.4A ANKER充電器 ×
5V/2.4A AUKEY充電器 ×
モニター
※3
EIZO ColorEdge CS2740 × ×
Philips 258B6QUEB/11 × ×
※1 Power Delivery対応の充電器
※2 スマホやタブレット向けの5Vの充電器
※3Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター

 

HDMIの動作チェック

4KテレビへHDMIで接続すると、4K、YCbCr444、60Hzで表示できていました。

4Kテレビ(ビエラ TH-55CX800)へ接続したときの詳細

 

 


 

 

以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は大きく変わります。

静音性のチェック

動作音(静音性)のチェック結果です。

アイドル時でも動作音が聞こえます。エンコード時は他のノートPCと比較して普通の騒音値です。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
※約10分経過後に計測しています
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から3番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

パーツの温度のチェック

ここでは、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時の温度のみを掲載します。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。

90度後半まで上がると、CPUクロックが一気に落ちて40度台まで下がり、また90度台後半まで上がるというのを繰り返しています。LAVIE Direct N15の冷却性能では、Ryzen 7 Extreme Editionを冷やしきれなかったのかなという印象です。

x265でエンコード中のCPU温度

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。

やや低めの温度です。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後に計測しています

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。

TDP 15Wのプロセッサーであるため、消費電力はそれほど高くありません。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST7
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後から、確認できた中で最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

外観のチェックです。

パールホワイト、パールブラック、カームレッド、ネイビーブルーのカラーラインナップです。今回は、ネイビーブルーのカラーとなっています。液晶周りはブラックで、プラスチック感があります。

 

天板の画像です。

 

スピーカーは左右のパームレストの端にあります。最大音量は大きいですが、音質は普通です。ノートPC基準で、10点満点で採点すると5点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。

 

ボディはやや薄いです。

 

側面のインターフェースです。光学ドライブを搭載してる点が特徴です。1000BASE-T対応の有線LANポートも搭載しています。Wi-Fi 6にも対応しています。

 

液晶が開く最大の角度です。

 

底面です。

 

ACアダプターは、45Wです。

 

まとめ

LAVIE Direct N15(R)は、Ryzen 4000 Uシリーズを搭載したスタンダードなノートPCです。

このノートPCにしかない「Ryzen 7 Extreme Edition」を搭載できる点が特徴で、かなり高い性能です。ただし、3分くらいで終わる処理は非常に速いですが、数十分かかる処理は、CPUクロックが大きくダウンしまた戻るのを繰り返し、そこまで速くはありませんでした。

光学ドライブを搭載しているのはメリットです。

また、キーボードも比較的打ちやすいと思います。

液晶は、Ryzen 7 Extreme Editionモデルならまずまずの見やすさです。他のプロセッサーを搭載したモデルは視野角が悪くなるようなので、見やすさは落ちてしまいます。10万円以上する安くはない製品なので、どのモデルも視野角の広い液晶を選択できたら良かったです。

 

Ryzen 7 Extreme Editionを搭載可能

LAVIE Direct N15(R)

特徴

  • Ryzen 7 Extreme Editionを搭載可能
  • 光学ドライブを搭載
  • キーボードが比較的打ちやすい

こんなあなたに

  • 国内で知名度の高いメーカーがいい方
  • プロセッサー性能の高い製品が欲しい方
  • 価格12万円台~
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