レノボ ThinkPad P15v の特徴レビュー

更新日:2020年8月7日
CPU Xeon W-10855M
第10世代8コアCore i7(H)
Core i7-10750H
Core i5-10300H
GPU Quadro P620
メモリ 最大 64GB
ストレージ PCIe SSD
液晶サイズ 15.6インチ
液晶種類 FHD IPS 非光沢 /
FHD IPS 非光沢 タッチ /
UHD IPS 非光沢
質量 約2.07kg
バッテリー 不明
価格[税別] 241,000円~
低コストで導入できる15型ワークステーション

ThinkPad P15vは、ThinkPad Pシリーズに新しく登場したラインナップです。

現時点で、価格は24万円台からとなっていますが、導入しやすい価格を追求したワークステーションと銘打たれて登場したので、割引された後の実売価格は、結構安くなると思われます。

もちろん、ワークステーションとしてふさわしいスペックを備えており、最大8コアの第10世代Core i5/i7 (H)、もしくはXeon W-10855Mを選択でき、高処理性能のCPUを搭載できます。

グラフィックスにはQuadro P620を搭載し、液晶には広色域の4K UHD液晶も選択できます。

公式サイトはこちら

ThinkPad P15vの特徴

新ラインナップ

ThinkPad P15vは、新しく登場したラインナップとなります。

ThinkPad Pシリーズには、第10世代Core i5/i7 (U) + Quadro P520という構成のThinkPad P15sや、第10世代Core i5/i7 (H) or Xeon + Quadro T1000 / T2000という構成のThinkPad P1 Gen 3という機種がありますが、ThinkPad P15vは、この間に入るようなスペック構成となります。下図に示す通りです。

なお、ThinkPad Pシリーズは、Quadro搭載のワークステーションとしては、下位のグラフィックス性能を搭載したシリーズです。

 

おそらく低コストで導入可能

ThinkPad P15vは、「高性能CPUを搭載し、コストパフォーマンスを追求したモバイルワークステーション」と、紹介されています。

価格が高いというイメージの強いワークステーションであるため、ThinkPad P15vは、比較的低コストでの導入が可能となることを期待できそうです。

販売価格は241,000円(税別)よりとアナウンスされており、そのままの価格であれば、コストパフォーマンスは高くはありません。ただ、例えば、同じThinkPad Pシリーズで、上位のGPUを搭載したThinkPad P53だと、販売価格30万円台のモデルの実売価格が20万円を切っていたりするので、ThinkPad P15vでも割引が適用された後の実売価格が20万円を割ってくるモデルがあるのではないかと思われます。

 

Xeonや8コアプロセッサーも搭載可能

ThinkPad P15vは、最大8コアの第10世代Core i7/i5 Hプロセッサー、もしくはXeon Wプロセッサーが搭載可能となっています。

販売代理店モデルの仕様を見ると、Core i5-10300H、Core i7-10750H、Xeon W-10855Mを搭載したモデルがあります。

加えて、8コアの第10世代Core i7 (H)となると、Core i7-10875Hも選択できるのではないかと思われます。

下表では、ThinkPad P15vで選択可能と予想されるCPUの仕様を比較しています。

Core i7-10750Hと、Xeon W-10855Mの基本性能の差は小さいです。そのため、Xeonを選択するメリットは、多コアではなく、ECCメモリを使用しメモリエラーに起因するトラブルの抑制や、より安定した動作が可能なことになるでしょう。

搭載CPUの仕様比較
  Core i5-10300H Core i7-10750H [参考]
Core i7-10875H
Xeon W-10855M
開発コード名 Comet Lake
製造プロセス 14nm
コア / スレッド数 4 / 8 6 / 12 8 / 16 6 / 12
ベース動作周波数 2.5 GHz 2.6 GHz 2.3 GHz 2.8 GHz
ターボ・ブースト利用時の最大周波数 4.5 GHz 5.0 GHz 5.1 GHz 5.1 GHz
インテル ターボ・ブースト・マックス・テクノロジー 3.0 の動作周波数 4.8 GHz 4.9 GHz 4.9 GHz
キャッシュ 8MB 12MB 16MB 12MB
TDP 45W
メモリ DDR4-2933
内蔵GPU UHD Graphics
※選択可能と予想されるCPU

 

次に、搭載可能と思われるCPUの性能比較も行いました。

標準的で最も選ばれると思うのは、Core i7-10750Hです。(Xeon W-10855Mも同程度の性能と予想しています)

そこまで高い処理性能を必要としない場合は、Core i5-10300Hを選択するといいでしょう。一方、RAW現像のようなCPUの性能に依存する作業を頻繁に行う場合は、Core i7-10875Hだと思われる8コアプロセッサーを選択するとより快適に作業を行うことができます。

CPUの性能比較 ~ CINEBENCH R20(マルチコア) ~
Ryzen 9 4900HS 4250
Core i9-10980HK 3990
Ryzen 7 4800H 3944
Core i7-10875H
[予想]
3557
Ryzen 5 4600H 3260
Core i7-10750H 2965
Ryzen 7 4700U 2585
Core i7-10710U 2211
Ryzen 5 4500U 2180
Core i5-10300H 2154
Ryzen 3 4300U 1558
Ryzen 7 3700U 1526
Core i7-1065G7 1484
Core i7-10510U 1459
スコアは他のノートPCで測定した代表値です

 

グラフィックス性能は控えめ

ThinkPad P15vは、外部グラフィックスとしてQuadro P620を搭載します。

Quadro P620のグラフィックス性能は、エントリークラスです。単純に比較できませんが、CUDAコア数だけを見ると、旧世代のエントリーゲーミングPCに搭載されていたGeForce GTX 1050よりも少ないです。

複雑な作業は荷が重いですが、写真や動画の編集、ライトなCAD作業などを快適にこなすのにちょうどいいと思います。

GPUの簡易比較
  Quadro P620 GTX 1050
[参考]
CUDAコア 512 640

 

4K液晶も選択可能

ThinkPad P15vは、液晶として少なくとも、FHD IPS液晶、FHD IPS タッチ液晶、4K UHD IPS液晶を選択できるようです。

4K UHD IPS液晶は、600nitと高輝度なので、外の光が入るような明るい場所でも見やすいです。また、色域はAdobe RGB 100%と広く、ファクトリー・カラー・キャリブレーションにも対応しているため、色表現の正確さを重視する方にも適しています。(上記の広色域と、カラーキャリブレーション対応は、搭載液晶によって異なると思われます。)

ただし、販売代理店モデルの仕様を見る限りでは、4K UHD IPS液晶を含め、いずれの液晶も10bitカラーには対応していません。Quadroを選択する理由として、10bitカラー表示を目的としているのであれば、注意が必要です。

なお、ディスプレイはフラットになるまで開くので、使いやすいです。

4K IPS液晶も選択可能

 

質量はやや重め

ThinkPad P15vの質量は、約2.07kgとやや重めです。

外に持ち出せなくもないですが、宅内での使用に向いていると思います。据え置きにするほどではないので、使用する時に取り出し、使い終わったら収納する、といった使い方がいいと思います。

 

テンキー付きキーボード

ThinkPad P15vは、テンキー付きキーボードを搭載しています。

ワークステーションをExcelなどへの数値入力メインで使用することはないと思いますが、テンキーがあると、CADソフトで座標を入力したりもしやすく、便利です。

テンキー付きキーボード

 

ThinkShutter付きカメラ搭載

ThinkPad P15vは、下の画像のようにカメラにThinkShutterという物理的なシャッターが付いています。意図せずに、ウェブカメラを通して覗き見されたり、盗撮されたりするリスクを低減することができます。

なお、HD 720P + IRカメラも選択できるようなので、顔認証でWindowsへのログインを行いたい場合は、選択することを忘れないようにしてください。

ThinkShutter付きカメラ

 

LANポート搭載

ThinkPad P15vには、LANポートも搭載しており、仕事場でも使いやすいです。

その他のインターフェイスとしては、USB 3.1 x2、USB-C(Thunderbolt 3対応)、HDMI出力、microSDカードリーダーを備えています。そこまで軽量化を意識した機種ではないのに、フルサイズのSDカードリーダーでないのは、少し残念です。

なお、USB-C端子を使用して外部ディスプレイとの接続も可能です。HDMI接続時は3840x2160なのに対して、USB-C接続時は最大4096x2304での表示が可能です。

 

LTE対応かは不明

ThinkPad P15vの海外モデルを見ると、オプションでFiboCom L850-GL CAT9を選択でき、LTEにも対応しているようですが、日本で販売されるモデルがLTEに対応しているかは不明です。

ただ、そこそこ質量があり、外で使用するのにはあまり適していないようなので、LTE対応の有無はあまり問題にならないかと思います。

外で使用することが多い場合は、ThinkPad P1 Gen 3などがいいかもしれません。

 

ライバル機種の紹介

似たような構成が選択できるライバル機種として、デルのPrecision 3551があります。

Precision 3551は、第10世代Core i5/i7 (H) + Quadro P620という構成です。質量は約1.89kgと、ThinkPad P15vよりも軽量です。価格は、Core i5-10300Hモデルであれば18万円台からとなっています。ただし、ミニマム構成だと、ディスプレイがHD液晶、ストレージがHDDとなります。また、8コアプロセッサーや、Xeonは選択できません。

コスパの高さなどを検討するため、ThinkPad P15vと比較してみるといいと思います。

デルのPrecision 3551(ライバル機種)

 

まとめ

ThinkPad P15vは、ThinkPad Pシリーズに新しく加わったラインナップです。

最大8コアの第10世代Core i5/i7 (H)、もしくはXeonに、Quardo P620を搭載し、そこまで高いグラフィックス性能を必要としない作業であれば、ちょうどいいスペック構成を選択できます。

ディスプレイには、OLEDは選択できないものの、広色域の4K UHD IPS液晶を搭載できます。高解像度の写真や、4K動画の編集などにも対応できそうです。

レノボのアナウンスによると、「高性能CPUを搭載しながら、コストパフォーマンスを追求したモデル」とのことなので、実売価格がどの程度になるのかが気になります。高級機種ではなさそうなので、細かい点では妥協が必要かもしれませんが、実売価格次第では、初めてのQuadro搭載ワークステーションとしてもいいかもしれません。

高性能と高コスパの両立を目指した15型ワークステーション

ThinkPad P15v

特徴

  • 低コストを目指したワークステーション
  • 8コアのCore i7 (H)やXeonを搭載可能
  • エントリークラスのQuadro P620搭載

こんなあなたに

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