※当サイトはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。
レノボ Legion C530 の実機レビュー
CPU | Core i5-8400 Core i5-9400F Core i7-8700 Core i7-9700 |
---|---|
GPU | GeForce GTX 1050Ti 4GB GeForce GTX 1060 6GB GeForce GTX 1650 4GB GeForce GTX 1660Ti 6GB |
メモリ | 8GB / 16GB |
価格 | 7万円台(税別)~ |
レノボ Legion C530は、斬新でクールなデザインのコンパクトゲーミングPCです。
天面が透過パネルになっており、電源を入れると赤いLEDが内部を照らす構造は、とてもクールです。
コンパクト型なのでデスク上に設置してもスペースを取らず、ハンドル+無線LAN内蔵で持ち運びが可能なので、屋内での移動やLANパーティーイベントなどにもおすすめの製品です。
片側だけですが、ツールレスで内部にアクセスが可能なので、メンテナンス性も良く、ユーザーの事を考えた使いやすい内部構造をしていると思います。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i7-8700、GeForce GTX 1060 6GB、メモリ16GB、2TB HDD + 16GB Optaneメモリー
Core i7-9700、GeForce GTX 1660Ti 6GB、メモリ16GB、1TB HDD + 1TB M.2 SSD
目次
お忙しい方は、「Legion C530の特徴」のみお読みください。
Legion C530の特徴
コンパクト型でもクールで斬新なデザインを実現
コンパクト型ゲーミングPCとなると、その小さなキューブ型BOXにゲーミング性能を詰め込むのが精一杯で、見た目は二の次になり、地味なデザインのものが多いのですが、Legion C530はクールで斬新なデザインです。
外観は一見シンプルに見えますが、トップは内部が見える透過パネルになっており、電源を入れると赤いLEDが内部を照らし、とてもかっこいいです。コンパクトながらもゲーミングPCらしい細工が施されています。
コンパクトモデルなのでデスク上に置いてもすっきり
本来ゲーミングPCは排熱効率重視のため、大きいケースが主流となっており、デスク上に置くとかなりのスペースを占めますが、コンパクト型のLegion C530は、デスク上に置いてもすっきりしています。デザインもかっこいいので見た目も良いです。
下の写真は幅120cm、奥行70cmのデスクに24インチの液晶モニターを配置し、実際に本機を設置してみたときの様子です。デスク上が非常にすっきりしているのがわかると思います。
デスク下に設置することも可能ですが、Legion C530のUSBポートは下の方に配置されているため、デスク下に設置するとUSBを抜き差しする際に厳しい姿勢を強いられることになります。
ハンドル+無線LAN内蔵で持ち運びが可能
Legion C530には天面に持ち運び用のハンドル(取っ手)がついており、筐体サイズもコンパクトなので、片手で持ち上げて楽に運ぶことができます。
またワイヤレスLAN(IEEE 802.11ac/a/b/g/n)を内蔵しているので、LANケーブルが届かない場所でも、無線WiFiに接続してのインターネット接続が可能です。特に屋内で移動して使用する方や、毎年開催されている「C4 LAN」などの、LANパーティーイベントに持って行くのにもおすすめのゲーミングPCです。
ツールレスで内部にアクセスが可能
Legion C530はツールレスで内部にアクセスすることが可能です。ただし、ツールレスなのは左側のみで、電源とストレージがある右側にはネジ2つを取り外す必要があります。
内部のアクセス方法は下記の写真のように、赤いレバーを引っ張るとロックが外れるので、そのままサイドパネルを引っ張ることで、簡単に取り外すことができます。
電源とストレージがある右側のサイドパネルはネジ2つを外すことでアクセスが可能。
HDDでもOptaneメモリーで高速化
Legion C530のストレージには様々なモデルがありますが、2TB HDD + 16GB インテル Optane メモリーモデルについて記載します。
HDDはSSDと比べるとアクセス速度はかなり遅いですが、16GBのインテル Optaneメモリーをキャッシュとして使用することで、HDDでもSSDに引けを取らない速度まで高速化することが可能となります。
実際に「インテル ラピッド・ストレージ・テクノロジー」からOptaneメモリーの有効化の場合と無効化の場合でのアクセス速度の違いを測定した結果を下に記します。読み込み(Read)速度に関しては、かなり高速になっているのが分かります。書き込み(Write)も、ライトバックキャッシュ方式にしていれば高速になります。
PCの起ち上げ時間やアプリ、ゲームなどの起動時間、読み込み時間も高速になり、ストレスも軽減されます。また、2TBのPCIe SSDを搭載しようと思うと、かなり価格が高くなってしまいますが、Optaneメモリー + HDDなら低価格で済むのも魅力です。
ただし、キャッシュに無いデータを読み込むときや、書き込みサイズが大きい場合など、状況によっては速くなりません。その点は、SSD単体よりも劣ります。
※Optaneメモリー 有効 |
※Optaneメモリー 無効 |
ゲームベンチマーク
Legion C530は、GeForce GTX 1050TiからGTX 1660Tiまでのミドルクラスのグラフィックスを中心に選択可能です。
当サイトでレビューした、GeForce GTX 1060とGeForce GTX 1660Ti搭載モデルのベンチマークスコアは以下の通りです。
重い部類のゲームも最高設定でプレイ可能なGeForce GTX 1660Tiモデルがおすすめです。
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15
|
|||
---|---|---|---|
解像度 | 品質 | Core i7-9700 | Core i7-8700 | |
GTX 1660Ti | GTX 1060 | ||
1920 x 1080 |
軽量品質 | 114 fps | 79 fps |
標準品質 | 86 fps | 56 fps | |
高品質 | 65 fps | 41 fps | |
2560 x 1440 |
軽量品質 | 78 fps | 未実施 |
標準品質 | 59 fps | ||
高品質 | 47 fps |
※灰色のバーは、他の製品で計測した参考値です
重い部類のゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー
|
|||
---|---|---|---|
解像度 | 品質 | Core i7-9700 | Core i7-8700 | |
GTX 1660Ti | GTX 1060 | ||
1920 x 1080 |
最低 | 134 fps | 84 fps |
中 | 89 fps | 53 fps | |
最高 | 74 fps | 45 fps | |
2560 x 1440 |
最低 | 96 fps | 未実施 |
中 | 61 fps | ||
最高 | 50 fps |
重い部類のゲーム
ゴーストリコン ワイルドランズ
|
|||
---|---|---|---|
解像度 | 品質 | Core i7-9700 | Core i7-8700 | |
GTX 1660Ti | GTX 1060 | ||
1920 x 1080 |
低 | 126 fps | 96 fps |
高 | 83 fps | 59 fps | |
ウルトラ | 47 fps | 33 fps | |
2560 x 1440 |
低 | 93 fps | 未実施 |
高 | 61 fps | ||
ウルトラ | 37 fps |
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 漆黒のヴィランズ
|
|||
---|---|---|---|
解像度 | 品質 | Core i7-9700 | Core i7-8700 | |
GTX 1660Ti | GTX 1060 | ||
1920 x 1080 |
標準(デスク) | 156 fps | 未計測 |
高(デスク) |
110 fps | ||
最高品質 | 102 fps | ||
2560 x 1440 |
標準(デスク) | 124 fps | 未計測 |
高(デスク) |
79 fps | ||
最高品質 | 68 fps |
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 紅蓮のリベレーター
|
|||
---|---|---|---|
解像度 | 品質 | Core i7-9700 | Core i7-8700 | |
GTX 1660Ti | GTX 1060 | ||
1920 x 1080 |
標準(デスク) | 146 fps | 126 fps |
高(デスク) |
109 fps | 82 fps | |
最高品質 | 101 fps | 71 fps | |
2560 x 1440 |
標準(デスク) | 123 fps | 未実施 |
高(デスク) |
76 fps | ||
最高品質 | 66 fps |
中程度の重さのゲーム
ファークライ ニュードーン
|
|||
---|---|---|---|
解像度 | 品質 | Core i7-9700 | Core i7-8700 | |
GTX 1660Ti | GTX 1060 | ||
1920 x 1080 |
低品質 | 111 fps | 未計測 |
高品質 | 93 fps | ||
最高品質 | 85 fps | ||
2560 x 1440 |
低品質 | 80 fps | 未計測 |
高品質 | 69 fps | ||
最高品質 | 64 fps |
軽い部類のゲーム
Apex Legends
|
|
---|---|
解像度 | Core i7-9700 |
GTX 1660Ti | |
1920x1080 | 106 fps |
2560x1440 | 81 fps |
軽い部類のゲーム
ドラゴンクエストX
|
||
---|---|---|
解像度 | Core i7-9700 | Core i7-8700 |
GTX 1660Ti | GTX 1060 | |
1920x1080 | 22052 | 22057 |
3840x2160 | 17560 | 未実施 |
※約5500で60fps
GPU-Zで確認した各グラフィックカードの情報は次の通りです。GPU Clockやメモリ等、普通の仕様だと思います。
- GTX 1660Ti
- GTX 1060
上に掲載した以外のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。他のPCでの計測値ではありますが、ほとんど変わらないと思います。
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
CPU
本製品で選択できる代表的なCPUは次表(緑色のバー)の通りです。
~ CINEBENCH R15 マルチコア ~
|
|
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です
※一部、The Guru3D.comのサイトから引用しています
グラフィックス
本製品で選択できる代表的なグラフィックスは次の通りです。重いゲームも高設定以上でプレイするなら、GTX 1660Tiがおすすめです。
~ 3D Mark Time Spy - Graphics score ~
※[レビュー機で計測]と書かれたグラフィックス以外は、他のPCで計測した代表値です
ストレージ
PCIe-NVMe SSD搭載時のスコアです。インテル Optaneメモリーに関しては、「特徴」を参照してください。
~ CrystalDiskMark Seq Q32T1 Read [MB/s] ~
※[レビュー機で計測]と書かれたストレージ以外は、他のPCで計測した代表値です
その他のベンチマークスコア
以下、その他のベンチマーク結果を掲載します。
- SPECviewperf 13
- CINEBENCH R20
- その他 3D Mark
- TMPGEnc
Office Modeで計測 | Core i7-9700 | Core i7-8700 |
---|---|---|
x265でエンコード (※1) | 12分38秒 | 13分34秒 |
NVENCでエンコード (※2) | 52秒 | 52秒 |
QSVでエンコード (※3) | ― | ― |
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
以下、静音性、パーツの温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。
静音性のチェック
本機の動作音(静音性)のチェックです。もし動作音が大きいと、ゲーム等に集中しづらいです。
GeForce GTX 1060搭載モデルは"やや低め~普通"の騒音値ですが、GeForce GTX 1660Tiはシングルファンのせいか、高負荷時の騒音値がかなり高めです。
- Core i7-9700
- Core i7-8700
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
CPU温度は"普通"です。GPU温度は"普通~やや高め"です。コンパクト型にしては冷却性能は高いと思います。
- Core i7-9700
- Core i7-8700
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。
ゲーミングPCとしては普通の消費電力です。
- Core i7-9700
- Core i7-8700
外観のチェック
外観のチェックです。
シンプルなキューブ型ですが、穴あき加工のフロントパネルがかっこいいです。
正面です。
内部にメッシュが張られており、スタイリッシュです。
天面は内部の見える透過パネルになっており、電源を入れると赤いLEDが点灯します。
電源スイッチです。透過パネルの奥はメッシュ状になっています。
天面には持ち運び用のハンドルがあり、しっかりした作りで片手で持ち上げても頑丈です。
側面です。
底面です。
ゴム足は丸型です。
GeForce GTX 1060搭載時の背面の画像です。
GeForce GTX 1660Ti搭載時の背面の画像です。
電源辺りにはケーブル類をまとめることができるゴムバンドがあります。USBケーブルなどがあちこち行かないよう、すっきりまとめることができます。
ケースの内部のチェック
右側のケース内部のチェックです。電源とストレージがあります。
3.5インチシャドウベイはラッチを上げて手前に引っ張ることで、アクセスできる構造になっています。とても便利です。
ただし、コンパクト型なので仕方がないですが、ドライブベイは2つしかありません。
以下、パーツの画像を掲載していきますが、必ずこのパーツが搭載されるとは限りません。
GeForce GTX 1060搭載モデル
GeForce GTX 1060搭載時の左側のケース内部です。グラフィックカードは上に配置されています。
今回搭載されていたLenovo独自のマザーボードです。メモリスロットは2つです。
16GBのインテル Optaneメモリーです。
搭載されていたグラフィックカードです。取り外すには少し手間がかかります。
ケースファンはフロントにはなく、リアのみになります。
GeForce GTX 1660Ti搭載モデル
GeForce GTX 1660Tiの搭載時の左側のケース内部です。グラフィックカードはシングルファンのミニサイズです。
グラフィックカードがミニサイズの場合、上から内部が見えないように前方にガードがあります。
Core i7-9700搭載時のLenovo独自のマザーボードです。メモリスロットは2つです。
1TBのM.2 SSD搭載時は大きめのヒートシンクが貼られているので、発熱にも安心です。
搭載されていたGeForce GTX 1660Tiのグラフィックカードです。シングルファンのミニサイズです。
斜めから見た画像
斜めから見たケース内部の画像です。
反対側の斜めから見た画像です。
まとめ
以上が、レノボ Legion C530のレビューです。
コンパクトながらもゲーミングPCらしいクールなデザインです。ハンドル付きで無線LANを内蔵しているので、持ち運びでの使用が可能なのも特徴です。何よりコンパクト型なので、置き場所に困らないのは大きいと思います。
ツールレスでアクセスできたり、内部構造がしっかりしていてメンテナンス性も良いです。
選択できるグラフィックカードはGeForce GTX 1050TiからGTX 1660Tiまでとなっており、ミドルクラスのグラフィックスを中心に選択可能です。フルHDなら中~最高のグラフィック品質設定で快適にゲームをすることができるでしょう。
搭載できるならSSDが最も良いですが、2TB HDD + 16GB インテル Optane メモリーモデルなら、大容量で価格も抑えられ、SSDにも劣らない高速なゲーム環境を可能にしてくれます。
その他いくつかモデルが用意されてはいるものの、CPU、グラフィックス、ストレージ、電源などのパーツのカスタマイズができないのは欠点です。その代わり、価格が手頃で、ゲーミングPC初心者の方や、持ち運びのできるゲーミングPCを求めている方にはおすすめの製品です。
今回レビューしたGTX 1660Ti搭載モデルでは、グラフィックカードがミニサイズでした。また、高負荷のファンの騒音値が高めで、人によってはゲームに集中できないほどなのでご注意ください。
詳細・購入はこちら
最新レノボPCのレビューはこちら
三度の飯よりゲームが好き。 面白ければどんなゲームもプレイするが、中でも好きなジャンルは2D格闘ゲーム。2009年からSteamでPCゲーム漁りを始めてからゲーミングPCに興味を持ち、ライター業を経てレビュアーへ。これまで300台以上のゲーミングPCを実機でテストし、レビュー記事を執筆。おじいちゃんになってもPCゲーマーでありたい。
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
関連ページ
レノボのパソコンの一覧ページです。売れ筋のThinkPadや、コストパフォーマンスの高いideapadなど掲載し、おすすめのPCも書き込んでいます。
ゲーミングPCの比較ページ。各社のゲーミングデスクトップパソコンについて、カテゴリ、グラフィックス別におすすめの製品を紹介。
パソコンに必須のセキュリティソフトの比較ページ。セキュリティソフトの選び方や、比較一覧表、用途ごとのおすすめ製品などを掲載。