Yoga Book C930 の特徴【概要】

更新日:2018年10月12日
CPU Core m3-7Y30
Core i5-7Y54
メモリ 4GB
ストレージ PCIe SSD
液晶サイズ 10.8型
液晶種類 2560x1600
質量 WiFiモデル:775g
LTEモデル:799g
バッテリー WiFiモデル:約11時間
LTEモデル:約10時間
LTE 対応
価格 10月12日予約開始
高解像度液晶とE-inkの2画面を搭載

Yoga Book C930は、レノボのYoga Bookから大きく進化した後継機種です。

旧モデルはちょっと変わり種的な感じのするPCでしたが、Yoga Book C930は実用的なPCとして仕上がっています。

最大の特徴は、高解像度液晶とE-inkの2つの画面を搭載している点です。特に、E-inkのディスプレイは、キーボードになったり、ペン入力画面、目の疲れない電子書籍のリーダーになったりすることが可能です。

CPUは、第7世代ではありますがYシリーズのプロセッサーを搭載しており、実際の使用に適したスペックを実現しています。

ペン入力も可能ですし、LTE対応モデルもあります。実物を触ってみたくなる、ガジェット好きの心をくすぐるようなPCです。

公式サイトはこちら

Yoga Book C930の特徴

旧モデルから大きく進化

Yoga Book C930の特徴を知っていただくために、まず、旧モデルのYoga Bookと比較してみました。

そもそも、前身のYoga Book(with Windows)は、Androidバージョンと同じ構成で、なんとかWindowsを動かしているような感じでした。そのため、CPUはAtom、ストレージも64GBしかなく、実用的なWindows PCとは言い難かったです。

しかし、Yoga Book C930は、CPUとして第7世代Yシリーズのプロセッサーを搭載し、ストレージも128GB、または256GBとなり、普通にWindowsの2 in 1 PCとして快適に使用できるスペックとなっています。ただし、メモリは旧モデルから変わらず4GBのままです。ちょっと心もとないので、8GB搭載モデルがあれば良かったと思います。

また、旧モデルのYoga Bookは、キーボード面が特殊で、キーボード面に紙を置いて文字や絵を描くと、PCの画面上にも入力される、という機能を備えていました。Yoga Book C930では、キーボード面がE-inkのディスプレイとなっており、そこに直接ペンで絵や文字を書くことができます。

Yoga Book C930の独特な機能も含めて、下記にご紹介いたします。

旧モデルとの比較
  [本製品]
Yoga Book C930
[旧モデル]
Yoga Book
CPU 第7世代Core m3 / i5 Atom x5-Z8550
メモリ 4GB
ストレージ PCIe SSD フラッシュメモリー
液晶 10.8型 2560x1600 IPS 10.1型 1920x1200 IPS
質量 約775g~ 約690g
サイズ 約260.4x179.44x9.9[mm] 約256.6x170.8x9.6[mm]
バッテリー 約10~11時間 約13時間
LTE 対応モデルあり 対応モデルあり
価格(税込) 12万円台~(予想価格) 6万円台~

 

デュアルディスプレイ

Yoga Book C930の最大の特徴は、10.8型のマルチタッチ対応IPS液晶と、10.8型のE-inkディスプレイのデュアルディスプレイ構成となっている点です。

まず、メイン画面となるマルチタッチ対応IPS液晶は、解像度が2560x1600となっており、一般的なノートPCのフルHDよりもより高精細なディスプレイです。高解像度の写真や動画を、より精細に表示できるメリットがあります。

次に、Yoga Book C930特有のE-inkディスプレイは、解像度がフルHDとなっています。このディスプレイは通常は、キーボードとして使用できます。また、表示を切り替えると、メモやスケッチを書き込むことができ、入力中に電子データとして自動的に保存されていきます。さらに、E-inkなので目に優しく、電子書籍を読むのにも適しています。このように、旧機種の手書き文字やスケッチを取り込むという、特別な機能を維持しつつ、よりブラッシュアップされており、機能が大幅にアップしています。

キーボードを表示させたとき
スケッチしたり、電子書籍を表示させたとき

 

第7世代Yシリーズプロセッサー搭載

旧モデルのYoga BookのCPUがAtomだったのに対して、Yoga Book C930はCore m3-7Y30、もしくはCore i5-7Y54を搭載しており、性能が飛躍的に向上しています。

形状的に、Uシリーズより省電力であるYシリーズプロセッサーを搭載しているのは納得なのですが、1世代前の第7世代のプロセッサーとなっています。ただ、サイズや形状を考えたときに、それほど重い作業をするようなPCではなく、あくまでサブ機として使用されることが多そうな機種なので、十分な処理性能だとは思います。

よく使われるCPUの性能の比較
~PassMark Performance Test 9.0 CPU MARK~
Core i5-8250U 8587
Core i3-8130U 5623
Core i5-7Y54 3625
Core m3-7Y30 3536
Celeron 3965U 2453
Celeron N4000 1541
Celeron N3060 1017
他の製品での計測値、またはPassmark社のサイトに掲載されていた計測値

 

Lenovo Precisionペンを使用可能

Yoga Book C930は、では、Lenovo Precisionペンを使用可能です。また、上位モデルのCore i5モデルには、このペンが付属しています。

このLenovo Precisionペンも高性能で、4096段階の筆圧感知と、傾き検知にも対応しています。簡単なスケッチ以上の描画にも使用できそうです。ただし、このペンが液晶とE-inkディスプレイの両方で使用できるのかは不明です。レノボのサイトの写真を見る限りでは、液晶画面にペンで入力しているような写真はありませんでした。両方の画面にペン入力ができるとベストだと思います。

なお、このLenovo Precisionペンは、使用しないときは磁石で天板に張り付けておくことができます。

Lenovo Precisionペンは天板に張り付け可能

 

キーボードの打ちやすさは?

Yoga Book C930のキーボードは、E-inkのディスプレイに表示されます。キー配列は、通常配列のクラシックレイアウトと全体的にキートップが大きいモダンレイアウトから選択できます。

表示されたキーボードを指で押しても実際にキーがへこむわけではありません。しかし、キーを押したときにバイブレーション、音、アニメーションにより、実際にキーを押した感覚を得ることができるようです。このあたりは、実際に触って確認してみたい部分です。

さらに、このキーボードは使用者のタイピングのくせを学習して、最適なタイピングができるようにサポートしてくれるようです。

このような工夫が施されており、物理キーボードとまではいかなくても、思ったより打ちやすいかもしれません。

 

インターフェイス

Yoga Book C930は、折りたたみ時の厚みが約9.9mmしかなく、非常に薄いため、インターフェイスもかなり限られています。主なインターフェイスはUSB 3.1 Type-C x2、microSDカードリーダーとなります。

写真で見ると、Type-Cポートでもギリギリのように見えるので、インターフェイスの種類が少ないのは仕方ないでしょう。逆に、薄型ながらmicroSDカードリーダーを搭載しているので、頑張っているなと思います。

なお、USB Type-Cポートを利用して、充電、外部ディスプレイへの出力が可能です。

 

1年間のADP保守サービス付き

Yoga Book C930には、日常的に持ち運んでの使用環境を想定されたPCであるため、通常の1年間の基本保証に加えて、1年間のADP保守サービスが付いています。

ADP保守サービスとは、ThinkPadやThinkPad Tablet向けのアクシデント・ダメージ・プロテクション(ADP)保証です。つまり、落下、水濡れ、自然災害、火災、盗難、紛失、海外でのトラブルに対応してくれるサービスです。

通常は有償ですが、この保証が付いているので、少なくとも1年間は安心して持ち運ぶことができます。

ADP保守サービスの内容

 

バッテリー駆動時間はほどほど

Yoga Book C930は、バッテリー駆動時間は、Wifiモデルだと約11時間、LTEモデルで約10時間です。驚くほど長いわけではありませんが、コンパクトで軽量なPCの割には、十分な駆動時間を確保していると思います。十分モバイルPCとして活用できるでしょう。

 

LTEに対応

Yoga Book C930は、LTEにも対応しています。スロットは、nanoSIM対応です。

格安SIMなどを用意すると、どこでも気軽にインターネットに接続できます。外出先で電子書籍をダウンロードして、E-inkディスプレイで読書をする、という使い方もできます。

なお、下表の通り、国内キャリアで使われている重要なLTEバンド(ピンクの部分)には全て対応しています。

LTEバンド対応表
国内キャリアで使われている主なLTEバンド
1 3 8 11 18 19 21 26 28 41
   
特に重要なバンドは次の通り
ドコモ回線の重要なバンド・・・バンド1、19
au回線の重要なバンド・・・バンド1、18(26)
ソフトバンク回線の重要なバンド・・・バンド1、3、8

 

コンバーチブル型なので変形自在

最後になりますが、Yoga Book C930は、コンバーチブル型の2 in 1 PCなので、変形自在で、多くの場面で快適に使用できます。でも、これまでのコンバーチブル型PCとは一味違った使い方ができそうです。

変形自在

 

また、薄型なので、開くときに手間取りそうだと感じたのですが、Knock to Openといって、天板を2回軽くたたくとディスプレイが持ち上がり、開きやすくなるようです。細部まで工夫がなされています。

こうして特徴を挙げると、実際に使用してみたくなりますし、サブ機のサブとして使うのもありだなとも感じます。ちょっと新しい領域に踏み込んだ、非常に興味を引くPCです。

各モデルの違い

購入画面を確認すると、次のようなモデルがラインナップされていますが、違いがかなり分かりにくいです。

特に、1番目と2番目は構成を見ると全く同じです。3番目と4番目も同様です。

ラインナップ

 

上には書かれていない仕様をまとめると次のようになります。大きく異なるのは、LTEに対応しているかどうかと、Lenovo Precision Penが付属するかどうかです。

本製品は、E-Ink画面にペンで描いたものが、自動で電子データとして保存される点も大きな特徴の1つとなっているため、是非ともペン対応の製品を購入したいところです。

各モデルの違い
  ZA3S0006JP ZA3T0015JP ZA3S0090JP ZA3T0005JP
LTE 非対応 対応 非対応 対応
Lenovo
Precision Pen
なし なし あり あり
質量 約 775g 約 799g 約 775g 約 799g
バッテリー 約 11時間 約 10時間 約 11時間 約 10時間

 

当サイトでも予約しました

当サイトでは、Yoga Book C930のZA3T0005JPのモデルを予約しました。製品が到着したら、実機レビュー記事を掲載します。記事公開後、通知しますので、よろしければブックマークや、twitterfacebookでのフォローをしていただけると、嬉しいです。

詳細・購入はこちら

【公式サイトはこちら】
レノボ Yoga Book C930

 

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