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HUAWEI MateBook 14(2022年3月発売モデル)の実機レビュー

CPU | Core i5-1135G7 |
---|---|
メモリ | 8GB / 16GB |
ストレージ | 512GB PCIe SSD |
液晶サイズ | 14型 |
液晶種類 | 2K(2160x1440) |
質量 | 約1.49kg |
バッテリー | 最大10時間(56Wh) ※フルHDビデオ再生時 |
価格[税別] | 14万円台~ |
MateBook 14は、画面比3:2の2Kディスプレイを搭載している点が特徴的なノートPCです。
通常よりも縦方向の比率が高いため、WebページやWordファイルなどの縦長のコンテンツが見やすく作業しやすいです。
また、解像度が高い上に、色域も広めであるため、画像も綺麗に表示できます。動画視聴にも適しているでしょう。
レビュー機は、メーカーからのサンプル機ですので、実際に販売されているものとは異なる可能性がありますのでご了承下さい。また、今回は以下の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i5-1135G7、16GBメモリ、512GB PCIe SSD
目次
お忙しい方は、「MateBook 14の特徴」のみお読みください。
MateBook 14の特徴
3:2の2Kディスプレイを搭載
MateBook 14の最も大きな特徴は、3:2の2K(2160x1440)ディスプレイを搭載している点です。
通常の16:9や、最近多い16:10のディスプレイよりも縦の比率が高く、縦に長いWebページや文書ファイル等が見やすいです
また、解像度も高いため、画像データも高精細に表示できます。sRGBカバー率も100%あり、とても綺麗に画像や映像を表示することが出来ます。
ただし、光沢液晶となっています。艶感があり画像が綺麗に見えますが、周囲の物や自分の顔が映り込みやすいです。光沢液晶が苦手な方はご注意下さい。


タッチパネルに対応
MateBook 14はタッチパネルにも対応しています。若い方など、スマートフォンやタブレットは使ったことがあるけど、パソコンはあまり使ったことがないような方もいるでしょう。そのような方でも、タッチパネルで直感的に操作することができるので便利です。
なお、タッチパネルに対応しているのは、16GBメモリのモデルだけなので、ご注意下さい。

使わないときは隠せる埋め込み式カメラ
通常、ノートパソコンのWebカメラは、ディスプレイの上部にあることがほとんどですが、MateBook 14のWebカメラは、ファンクションキーのところにあります。ポップアップ式で、プッシュすると、下図のようにカメラが出てきます。使わないときは、もう一度プッシュすることでカメラを物理的に隠すことができ、セキュリティ対策にもなります。
ただし、Web会議などをする際、自分の顔が下からのアングルで映ってしまいます。また、身長が高めだと、顔の一部がカメラから出てしまいます。身長180cmの筆者の場合、目より上が見えなくなっていました。また、タイピングしていると、「指」も大きく映るのが気になります。

各用途の快適度
各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 十分なスペックで、快適に動きます。 |
---|---|---|
オンライン会議 | ○ | カメラ、マイク、スピーカーは搭載しています。ただし、前述した通り、顔全体が映らない場合もあります。 |
動画鑑賞 | ◎ | 画面が綺麗で、スピーカー音も悪くないので、動画鑑賞は快適です。 |
RAW現像 画像編集 |
○ | CPU性能はそこまで高くはないものの、色域が広めなので、RAW現像や画像編集にも使えるでしょう。ただし、メモリが16GBのモデルを購入したほうがいいです。 |
動画編集 | ○ | 簡易的な動画編集ならできます。ただ、外部GPUを搭載しておらず、CPU性能もそこまで高くないので、頻繁に行うなら、外部GPUを搭載したPCがおすすめです。 |
ゲーム | △ | 軽いゲームならできますが、ゲーム向きの製品ではありません。 |
ディスプレイのチェック
MateBook 14のディスプレイは、前述の通り見やすいです。
各特性の詳細は、以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
色域は比較的広いです。当サイトの計測ではsRGBカバー率は100%でした。なお、DCI-P3カバー率は76%、Adobe RGBカバー率も76%でした。

ガンマ補正曲線を確認すると、緑色がやや強めに発色しているのが分かります。画像編集などをするなら、キャリブレーションツールを使ってもいいと思います。

視野角は広いです。

光沢液晶であるため、画面への映り込みがあります。ギラつきは、ほとんど感じません。また、最大輝度はメーカー仕様値で、300nitとなっています。

PWM調光によるフリッカーはありませんでした。

※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測
キーボードおよびタッチパッドのチェック
MateBook 14のキーボードのチェックです。
実測で、キーピッチは横:19mm、縦:19mm、キーストロークは約1.3mmです。今回は、貸出機なので英語キーボードとなっており、Enterキーなどの形状は分かりません。なお、メーカーサイトには「バックライト付きフルサイズ日本語キーボード」とあるので、国内販売向けの製品は、日本語キーボードになると思います。
十分なキーピッチで、底付きの衝撃も低減されており、比較的押しやすいです。
タッチパッドも使いやすいです。

※画像をクリックすると拡大できます

キーボードバックライトも搭載しています。ただ、明かりはやや暗いです。

パフォーマンスのチェック
MateBook 14は、下図の画面から、パフォーマンスを変更することが可能です。

CPU
CINEBENCH R23のベンチマークスコアは下の通りです。今回、Core i5-1135G7を搭載していますが、このCPUの割には高いスコアが出ていたと思います。
~ CPU性能の評価 ~

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
なお、高負荷時のCPU電力、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。
メモリ
メモリはDDR4-3200で普通の速さです。
~メモリ性能の評価 ~

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※実際のノートPCで計測した実測値で、理論的な最大値ではありません
グラフィックス
グラフィックス性能は、まずまずです。
~ グラフィックス性能の評価 ~

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
ストレージ
ストレージには、PCIe SSDを搭載しており高速です。
~ ストレージ性能の評価 ~

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
SDカードスロット
SDカードスロットはありません。
USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
USB Type-Cポートは、Power Deliveryおよび映像出力には対応しています。当サイトで周辺機器をテストした時の結果は次の通りです。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | ○ | ○ | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | ○ | × | × | |
PD充電器 ※1 |
61W RAVPower GaN充電器 | ○ | ― | ― |
45W Lenovoウルトラポータブル | ○ | ― | ― | |
30W RAVPower GaN充電器 | ○ | ― | ― | |
18W cheero充電器 | ○ | ― | ― | |
モニター ※2 |
EIZO ColorEdge CS2740 | ○ | ○ | ― |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
HDMIの動作チェック
4KテレビへHDMIで接続したときの詳細はご覧の通りで、問題なく出力出来ています。

質量のチェック
MateBook 14の質量のチェックです。
メーカーサイトには「約1.49 kg」とあり、当サイトの計測値もほぼ同じです。持ち歩くにはやや重いですが、部屋の中での移動なら楽にできる質量です。また、車での移動が主な場合など、そこまで歩かなければ、本製品の質量でも苦にはならないでしょう。
質量 | |
PC本体 | 1.488kg |
ACアダプター+電源ケーブル | 193g |
バッテリー駆動時間のチェック
MateBook 14のバッテリー容量は、56Whとなっており、比較的多い容量です。
当サイトで計測したバッテリー駆動時間は次の通りです。ディスプレイ解像度が高いので、消費電力は高くなりますが、バッテリー容量が多いので、まずまずの駆動時間です。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA2.0 | ― |
(2) PCMark 10 Modern Office | 8時間44分 |
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
急速充電はまずまずです。
パーツの温度のチェック
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。
「バランス」モードでは、CPU電力は約30Wと高めで推移しており、十分なパフォーマンスを引き出しています。CPU温度は80℃後半で推移しておりやや高めの温度ですが、頻繁にこのような極端な負荷をかけなければ問題ないでしょう。
「パフォーマンス」モードでは、ややCPU電力とCPU温度が上昇します。
- バランス時
- パフォーマンス時


静音性のチェック
MateBook 14の動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時はほぼ無音です。他は普通のノートPCと同等の騒音値です。

部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
※約10分経過後に計測しています
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:Filmora 9 の動画編集ソフトでプレビュー再生
左から3番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手の平を置くパームレストの温度変化は重要です。
キーボード面はそこまで高い温度ではありません。不快感なく使えるでしょう。裏面は高温になる部分があるので、膝の上に置いて作業をするときは気を付けましょう。

※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後に計測しています
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。
モバイル向けのプロセッサーなので、消費電力は低めです。

※約10分経過後から確認できた中で最も高い消費電力を掲載しています
※TAP-TST8は、従来使っていたTAP-TST7よりも、消費電力が低めに計測される傾向があります。他のPCと消費電力を比較するときは、ご注意ください。
外観のチェック
MateBook 14の外観のチェックです。
狭額ベゼルかつ、薄型のメタルボディで、とても美しい外観です。

天板には、HUAWEIのロゴが入っています。

厚さは約15.9 mmしかありません。

スピーカーは、底面の左右にあります。ノートPC基準で、10点満点で採点すると5~6点くらいです(普通が5点。あくまで筆者独自の判断です)。

指紋認証装置も搭載されています。

ポート類はご覧の通りです。主要なものは揃っていると思います。画像編集にも適した機種だったので、SDカードスロットがあれば、なお良かったです。


液晶は、下図の角度まで開きます。

底面はシンプルな見た目です。

ACアダプターは、比較的小さく、最大65Wです。



まとめ
以上が、MateBook 14のレビューです。
アスペクト比3:2の2Kディスプレイを搭載している点が大きな特徴です。文書ファイルなどが見やすいですし、画像も綺麗に表示できます。ディスプレイにこだわりたい方におすすめの製品です。
スピーカー音も比較的いいので、NetFlixやAmazonプライムなどの動画配信をよく視聴する方にもおすすめです。
ディスプレイはタッチパネルにも対応しているので、PCの操作に不慣れな方も、操作しやすいでしょう。ただし、光沢液晶なので、周囲の物が映り込みます。iPadのように反射防止コーティングが施されていると良かったです。
また、Webカメラがプッシュ式で隠せるのはいいのですが、自分が映るアングルが気になります。筆者は身長が高いので、目より上が隠れてしまいました。カメラの角度を変えられたら良かったです。
3:2の2Kディスプレイが魅力
MateBook 14

1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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