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HUAWEI MateBook 13 2020の実機レビュー
CPU | Core i7-10510U Core i5-10210U |
---|---|
GPU | GeForce MX250 Intel UHD |
メモリ | 16GB / 8GB |
ストレージ | 512GB PCIe SSD |
液晶サイズ | 13型 2K(2160x1440) |
液晶種類 | 非タッチ / タッチ |
質量 | 約1.3kg / 1.32kg |
バッテリー | i7:約13.1時間 i5:約12.4時間 |
価格[税別] | 11万円台~ |
MateBook 13 2020は、sRGB 100%のディスプレイを搭載しクリエイターも使えるモバイルノートです。
解像度も2160x1440と高く、画像などが高精細に表示さるので、RAW現像や画像編集などにも使えます。
また、GeForce MX250搭載モデルであれば、やや現像時間はかかるかもしれませんが、FHD動画のカット編集くらいならスムーズにできるでしょう。
さらにアスペクト比が3:2となっており、縦の情報量が多いため、Webページや文書ファイルなどの縦長のコンテンツが見やすいです。ネット閲覧や、資料作成などもしやすいと思います。
レビュー機は、当サイトの購入品です。今回は以下の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i5-10210U、Intel UHD、8GBメモリ、512GB PCIe SSD
目次
お忙しい方は、「MateBook 13の特徴」のみお読みください。
MateBook 13の特徴
クリエイターも使えるスペック
MateBook 13は、sRGB 100%(メーカー仕様値)の液晶を搭載し、クリエイターも使えるモバイルノートPCです。CPUやグラフィックスの性能はそこまで高くはありませんが、外部グラフィックスを搭載している割には軽いので、持ち運びには便利だと思います。
ダブルファンを搭載しており、GeForce MX250を搭載しても、それほど温度の上昇は無いでしょう。安心して使えます。
2160x1440の解像度で作業がしやすい
2160x1440の2K解像度の液晶を搭載し、画像を高精細に表示できます。ウィンドウが多いクリエイターソフトも、使いやすいと思います。
また、アスペクト比が3:2となっているため、縦の情報量が普通のノートPCよりも多く、Webページや文書ファイルなど、縦長のコンテンツが見やすいです。
5V充電器が使える
MateBook 13は、USB Type-Cの5V充電器で充電ができます。小さな充電器やモバイルバッテリーが使えるので便利です。カバンに入れておけば、急な充電切れなどのときに役立つでしょう。
インターフェースは少ない
インターフェースはかなり少ないです。USB Type-Cが2つとヘッドホン端子しかありません。しかも、USB Type-Cは、右側面がデータ転送用(映像出力も可能)で、左側面が充電専用となっています。1つのポートで充電と映像出力、データ転送ができないため、USB Type-CドックやUSB Type-Cディスプレイなどが使いにくいです。
GeForce MX250搭載モデルは軽いが・・・・
GeForce MX250搭載モデルは、約1.32kgとなっており、外部グラフィックスを搭載している割には軽い方だと思います。
ただし、内蔵グラフィックモデルは約1.3kgとなっており、外部グラフィックスを搭載していないモバイルノートとしては重いです。そのため、どちらかと言えば、GeForce MX250搭載モデルのほうがおすすめです。
※メーカーサイトには質量が逆に書かれていますが、楽天の販売サイトには上記のように書かれていました。
各用途の快適度
各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 十分なスペックです。前述の通り、アスペクト比が3:2なので、WebページやWordファイルなど縦長のコンテンツが表示しやすいです。 |
---|---|---|
動画鑑賞 | ◎ | アスペクト比が16:9ではないため、画面の上下に余黒が出来るものの、ディスプレイの表示が綺麗で、音もまずまずなので、快適に動画を鑑賞できます。 |
RAW現像 画像編集 |
〇 | CPU性能はそこまで高くはないものの、sRGBカバー率が約100%(メーカー仕様値)と比較的広いので、RAW現像や画像編集にも適しています。 |
動画編集 | 〇 | GeForce MX250の外部グラフィックスを搭載したモデルなら、液晶も綺麗なので、重いエフェクトをかけなければ動画編集もできます。ただし、CPUおよび外部グラフィックスの性能は、そこまで高くないため、本格にやろうと思ったら、もう少し高い性能のPCがいいと思います。 |
ゲーム | △ | GeForce MX 250を搭載しているので、フレームレートはやや向上しますが、ゲーム向きの製品ではありません。 |
ディスプレイのチェック
ディスプレイのチェックです。
色域が比較的広くクリエイターも使えるスペックです。アスペクト比も3:2となっており、Webページなどが見やすく一般ユーザーも作業がしやすいでしょう。最大輝度は、当サイトの計測では377cd/m2と比較的高いです。その他の特性については以下のタブをご覧ください。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 画素・
ギラつき - 映り込み
- フリッカー
キーボードおよびタッチパッドのチェック
MateBook 13のキーボードのチェックです。
十分なキーピッチがあり、キーストロークも実測で約1.5mmで、底付きの衝撃も少なく、比較的打ちやすいのではないかと思います。
キーボードバックライトも搭載しています。
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
CPU
普通の性能です。
~ CPU性能の評価 ~
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です
ストレージ
ストレージには、PCIe-NVMe SSDを搭載しており高速です。
~ ストレージ性能の評価 ~
※[レビュー機で計測]と書かれたストレージ以外は、他のPCで計測した代表値です
クリエイターソフトの処理時間
以下、実際のソフトウェアで計測した各種処理時間です。
エンコード時間 | |
x265でエンコード (※1) | 30分00秒 |
QSVでエンコード (※2) | 3分03秒 |
NVENCでエンコード (※3) | ― |
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
※3 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です
USB Type-C 充電器 / ドックの動作テスト
USB Type-Cポートを利用して、純正以外の充電器やドックが使えるかを試しました。
左側面のUSB Type-Cポートは充電専用、右側面のUSB Type-Cポートはデータ転送用になっています。各USB Type-Cポートの動作テスト結果は次のようになっています。
前述したように、充電用のポートは5V充電器に対応しています。小型充電器やモバイルバッテリーが使えるので、利用の幅が広がります。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | 〇 | × | × |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | ○ | × | × | |
PD充電器 ※1 |
65W ZHOULX充電器 | 〇 | ― | ― |
45W Lenovoウルトラポータブル | 〇 | ― | ― | |
30W RAVPower充電器 | 〇 | ― | ― | |
18W cheero充電器 | 〇 | ― | ― | |
5V充電器 ※2 | 5V/2.4A ANKER充電器 | 〇 | ― | ― |
5V/2.4A AUKEY充電器 | 〇 | ― | ― | |
モニター ※3 |
EIZO ColorEdge CS2740 | 〇 | × | ― |
Philips 258B6QUEB/11 | 〇 | × | × |
※2 スマホやタブレット向けの5Vの充電器
※3Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
右側面の動作テストの結果は次のようになっています。Thunderbolt 3には対応していませんが、映像出力には対応していました。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | × | 〇 | × |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | × | × | ||
PD充電器 ※1 |
65W ZHOULX充電器 | ― | ― | |
45W Lenovoウルトラポータブル | ― | ― | ||
30W RAVPower充電器 | ― | ― | ||
18W cheero充電器 | ― | ― | ||
5V充電器 ※2 | 5V/2.4A ANKER充電器 | ― | ― | |
5V/2.4A AUKEY充電器 | ― | ― | ||
モニター ※3 |
EIZO ColorEdge CS2740 | 〇 | ― | |
Philips 258B6QUEB/11 | 〇 | 〇 |
※2 スマホやタブレット向けの5Vの充電器
※3Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
質量のチェック
質量のチェックです。
当サイトの計測値は下表の通りです。外部グラフィックスを搭載していないノートPCとしてはやや重いです。
なお、GeForce MX250を搭載したモデルは、約1.32kgとなっており、こちらなら、外部グラフィックスを搭載していることを考慮すると、それほど重くはないと思います。
Core i5モデル | |
PC本体 | 1.302kg |
ACアダプター | 196kg |
バッテリー駆動時間のチェック
バッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量をフリーソフトで確認すると、41.7Whでした。普通の容量です。
バッテリー駆動時間は下の通りで普通です。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA2.0 | 約12.4時間~ |
(2) PCMark 10 Modern Office | 10時間17分 |
(3) 動画再生時 | 8時間07分 |
(4) PCMark 8 Work | 4時間39分 |
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) ブラウザでのショッピング/画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャット等。やや重めの作業
カメラ・マイク・スピーカーのチェック
Webカメラ
Webカメラの解像度は1280x720です。画質はノートパソコンとしてはやや良いのでないかと思います。ただし、1万円台の少しいいWebカメラと比較すると、画質は落ちます。
なお、オンライン会議などで使用すると、アプリによって画質が落とされます。下の画像よりももっと荒くなるためご注意下さい。
マイク性能
マイク性能については、Zoomでミーティング実行中の音声を確認しました。ややエコーがかかったような状態になりますが、割と聞きやすいと思います。ただし、1万円台の少しいいマイクと比べると、音質はやや落ちます。
スピーカー
スピーカーは底面に配置されています。テーブルの材質によって音がやや変わってくるものの、音質はまずまずで、10点満点で6点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。
以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は大きく変わります。
静音性のチェック
動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時はほぼ無音です。高い負荷がかかっても、比較的低めの騒音値です。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
パーツの温度のチェック
ここでは、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時の温度のみを掲載します。
60℃台で推移しています。今回、外部グラフィックスが無いモデルで、ダブルファンで冷却していることもあり、低めの温度です。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。
高めの負荷がかかった時は、右パームレスト部分がやや熱いです。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。
やや低めの消費電力です。
外観のチェック
外観のチェックです。
ボディ素材は分かりませんが、メタル感のあるボディで、高級感があります。少し前のMacBookにそっくりです。
画面占有率88%のディスプレイで、正面からみると、ベゼルがほとんどありません。
天板はシンプルです。
指紋センサー内蔵の電源ボタンを搭載し、ワンタッチでスリープ解除&ログインすることが可能です。
側面のポートの種類は少ないです。前述した通り、充電用とデータ転送用のUSB Type-Cポートが分かれているので、ドックが使いづらいです。
液晶が開く最大の角度です。
底面もシンプルです。
底面カバーを外すには、T5トルクスドライバーが必要です。さらに、ゴム足の下にあるネジも取る必要があります。
メモリはオンボードとなっており、メモリの交換や増設はできません。
M.2 SSDは換装できると思いますが、ネジにシールが貼られています。これを破くと動作保証対象外となると思われるのでご注意下さい。
ACアダプターは、比較的小さいです。
外観などについては、以下の動画でもまとめています。
まとめ
MateBook 13は、sRGB 100%のディスプレイを搭載し、モデルによってはGeForce MX250も搭載している点が特徴のモバイルノートPCです。クリエイターでも使えるスペックで、外出先でライトに編集作業を行いたい方や、サブ機として使いたい方におすすめです。
アスペクト比が3:2と縦の情報量が広く、Webページや文書ファイルなどの縦長のデータを開くときに見やすいです。ネット閲覧や文書作成もしやすいでしょう。
また、2Kと解像度も高いため、画像を高精細に表示できます。ウィンドウが多いクリエイターソフトを使用するときも便利でしょう。
ただし、GeForce MX250を搭載していないモデルは、約1.3kgとなっており、外部グラフィックスが無い割には重いです。本製品は、GeForce MX250を搭載したモデルこそ特徴が活きる製品ではないかと思います。
また、USB Type-Cポートは2つありますが、充電用とデータ転送用とが分かれています。1つのポートで充電、映像出力、データ転送を行うことができないため、USB Type-Cドックなどが使いにくいです。
クリエイターも使えるモバイルノート
MateBook 13 2020
特徴
- sRGB 100%(当サイト計測ではカバー率98.8%)
- GeForce MX250搭載モデルあり
- 高解像度&3:2のアスペクト比
こんなあなたに
- 外出先で簡単な編集作業をしたい方
- 持ち出し用のサブ機が欲しいクリエイター
- 価格11万円台[税別]~
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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