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HUAWEI MateBook 13 2020の実機レビュー

更新日:2020年5月4日
CPU Core i7-10510U
Core i5-10210U
GPU GeForce MX250
Intel UHD
メモリ 16GB / 8GB
ストレージ 512GB PCIe SSD
液晶サイズ 13型 2K(2160x1440)
液晶種類 非タッチ / タッチ
質量 約1.3kg / 1.32kg
バッテリー i7:約13.1時間
i5:約12.4時間
価格[税別] 11万円台~
クリエイターも使えるモバイルノート

MateBook 13 2020は、sRGB 100%のディスプレイを搭載しクリエイターも使えるモバイルノートです。

解像度も2160x1440と高く、画像などが高精細に表示さるので、RAW現像や画像編集などにも使えます。

また、GeForce MX250搭載モデルであれば、やや現像時間はかかるかもしれませんが、FHD動画のカット編集くらいならスムーズにできるでしょう。

さらにアスペクト比が3:2となっており、縦の情報量が多いため、Webページや文書ファイルなどの縦長のコンテンツが見やすいです。ネット閲覧や、資料作成などもしやすいと思います。

公式サイトはこちら

 

レビュー機は、当サイトの購入品です。今回は以下の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Core i5-10210U、Intel UHD、8GBメモリ、512GB PCIe SSD

 

目次

お忙しい方は、「MateBook 13の特徴」のみお読みください。

 

MateBook 13の特徴

クリエイターも使えるスペック

MateBook 13は、sRGB 100%(メーカー仕様値)の液晶を搭載し、クリエイターも使えるモバイルノートPCです。CPUやグラフィックスの性能はそこまで高くはありませんが、外部グラフィックスを搭載している割には軽いので、持ち運びには便利だと思います。

※MateBook 13はGeForce MX250搭載モデルを記載

 

ダブルファンを搭載しており、GeForce MX250を搭載しても、それほど温度の上昇は無いでしょう。安心して使えます。

ダブルファン搭載

 

2160x1440の解像度で作業がしやすい

2160x1440の2K解像度の液晶を搭載し、画像を高精細に表示できます。ウィンドウが多いクリエイターソフトも、使いやすいと思います。

また、アスペクト比が3:2となっているため、縦の情報量が普通のノートPCよりも多く、Webページや文書ファイルなど、縦長のコンテンツが見やすいです。

アスペクトが3:2なのでWebページなども見やすい

 

5V充電器が使える

MateBook 13は、USB Type-Cの5V充電器で充電ができます。小さな充電器やモバイルバッテリーが使えるので便利です。カバンに入れておけば、急な充電切れなどのときに役立つでしょう。

 

インターフェースは少ない

インターフェースはかなり少ないです。USB Type-Cが2つとヘッドホン端子しかありません。しかも、USB Type-Cは、右側面がデータ転送用(映像出力も可能)で、左側面が充電専用となっています。1つのポートで充電と映像出力、データ転送ができないため、USB Type-CドックやUSB Type-Cディスプレイなどが使いにくいです。

インターフェース

 

GeForce MX250搭載モデルは軽いが・・・・

GeForce MX250搭載モデルは、約1.32kgとなっており、外部グラフィックスを搭載している割には軽い方だと思います。

ただし、内蔵グラフィックモデルは約1.3kgとなっており、外部グラフィックスを搭載していないモバイルノートとしては重いです。そのため、どちらかと言えば、GeForce MX250搭載モデルのほうがおすすめです。

※メーカーサイトには質量が逆に書かれていますが、楽天の販売サイトには上記のように書かれていました。

 

各用途の快適度

各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
十分なスペックです。前述の通り、アスペクト比が3:2なので、WebページやWordファイルなど縦長のコンテンツが表示しやすいです。
動画鑑賞 アスペクト比が16:9ではないため、画面の上下に余黒が出来るものの、ディスプレイの表示が綺麗で、音もまずまずなので、快適に動画を鑑賞できます。
RAW現像
画像編集
CPU性能はそこまで高くはないものの、sRGBカバー率が約100%(メーカー仕様値)と比較的広いので、RAW現像や画像編集にも適しています。
動画編集 GeForce MX250の外部グラフィックスを搭載したモデルなら、液晶も綺麗なので、重いエフェクトをかけなければ動画編集もできます。ただし、CPUおよび外部グラフィックスの性能は、そこまで高くないため、本格にやろうと思ったら、もう少し高い性能のPCがいいと思います。
ゲーム GeForce MX 250を搭載しているので、フレームレートはやや向上しますが、ゲーム向きの製品ではありません。

 

ディスプレイのチェック

ディスプレイのチェックです。

色域が比較的広くクリエイターも使えるスペックです。アスペクト比も3:2となっており、Webページなどが見やすく一般ユーザーも作業がしやすいでしょう。最大輝度は、当サイトの計測では377cd/m2と比較的高いです。その他の特性については以下のタブをご覧ください。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 画素・
    ギラつき
  • 映り込み
  • フリッカー

色域は比較的広いです。当サイトの計測ではsRGBカバー率は98.8%、sRGB比は100.3%でした。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線を確認すると、青と緑がやや強めに発色していることがわかりますが、それほど気にはなりません。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

画素形状です。ギラつきはありません。

画面拡大

光沢液晶であるため、画面への映り込みがあります。

画面への映り込み

正確な確認方法ではありませんが、輝度を下げてもフリッカーは確認できませんでした。

フリッカーのテスト
※カメラのシャッタースピードを1/800秒にして撮影したときの画面

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

MateBook 13のキーボードのチェックです。

十分なキーピッチがあり、キーストロークも実測で約1.5mmで、底付きの衝撃も少なく、比較的打ちやすいのではないかと思います。

キーボード全体図
キーの拡大図

 

キーボードバックライトも搭載しています。

キーボードバックライト

 

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。

CPU

普通の性能です。

CINEBENCH R20
~ CPU性能の評価 ~
Core i5-10210U
他のCPUとの比較(マルチコア)
Core i9-10980HK 3643
Core i7-10875H 3557
Core i7-10750H 2777
Core i7-9750H 2640
Core i7-10710U 2211
Ryzen 7 3700U 1526
Core i7-1065G7 1484
Core i7-10510U 1459
Core i5-1035G1 1424
Ryzen 5 3500U 1421
Core i5-10210U 1417 [レビュー機で計測]
Core i3-10110U 922
Ryzen 3 3200U 751
※緑色のバーが、本製品で選べるCPUです
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です

 

ストレージ

ストレージには、PCIe-NVMe SSDを搭載しており高速です。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
512GB PCIe SSD
他のストレージとの比較(シーケンシャルリード [MB/s] )
PCIe-NVMe SSD 3376 [レビュー機で計測]
SATA-AHCI SSD 550
HDD 140
※緑色のバーが、本製品で選べるストレージです
※[レビュー機で計測]と書かれたストレージ以外は、他のPCで計測した代表値です

 

クリエイターソフトの処理時間

以下、実際のソフトウェアで計測した各種処理時間です。

TMPGEnc Video Mastering Works 7 によるエンコード時間
  エンコード時間
x265でエンコード (※1) 30分00秒
QSVでエンコード (※2) 3分03秒
NVENCでエンコード (※3)
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換したときの時間
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
※3 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
x265でのエンコード時間
Core i7-10875H 11分54秒
Core i9-9980HK 12分25秒
Core i7-10750H 14分37秒
Core i7-9750H 15分37秒
Core i7-10710U 19分05秒
Core i7-10510U 28分32秒
Core i5-10210U 28分53秒 [他のPCで計測]
30分00秒 [レビュー機で計測]
Core i7-8565U 31分50秒
Core i5-8265U 32分07秒
Core i3-10110U 42分20秒
Core i3-8130U 45分24秒
※緑色のバーが、本製品で選べるCPUです
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です
x265でエンコード時間中のCPUクロック
Core i5-10210U

 

USB Type-C 充電器 / ドックの動作テスト

USB Type-Cポートを利用して、純正以外の充電器やドックが使えるかを試しました。

左側面のUSB Type-Cポートは充電専用、右側面のUSB Type-Cポートはデータ転送用になっています。各USB Type-Cポートの動作テスト結果は次のようになっています。

前述したように、充電用のポートは5V充電器に対応しています。小型充電器やモバイルバッテリーが使えるので、利用の幅が広がります。

左側面のUSB Type-Cポート(充電用)
  充電 モニター
出力
有線LAN
ドック ThinkPad USB Type-C ドック × ×
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック × ×
PD充電器
※1
65W ZHOULX充電器
45W Lenovoウルトラポータブル
30W RAVPower充電器
18W cheero充電器
5V充電器 ※2 5V/2.4A ANKER充電器
5V/2.4A AUKEY充電器
モニター
※3
EIZO ColorEdge CS2740 ×
Philips 258B6QUEB/11 × ×
※1 Power Delivery対応の充電器
※2 スマホやタブレット向けの5Vの充電器
※3Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター

 

右側面の動作テストの結果は次のようになっています。Thunderbolt 3には対応していませんが、映像出力には対応していました。

右側面のUSB Type-Cポート(データ転送用)
  充電 モニター
出力
有線LAN
ドック ThinkPad USB Type-C ドック × ×
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック × ×
PD充電器
※1
65W ZHOULX充電器
45W Lenovoウルトラポータブル
30W RAVPower充電器
18W cheero充電器
5V充電器 ※2 5V/2.4A ANKER充電器
5V/2.4A AUKEY充電器
モニター
※3
EIZO ColorEdge CS2740
Philips 258B6QUEB/11
※1 Power Delivery対応の充電器
※2 スマホやタブレット向けの5Vの充電器
※3Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター

 

質量のチェック

質量のチェックです。

当サイトの計測値は下表の通りです。外部グラフィックスを搭載していないノートPCとしてはやや重いです。

なお、GeForce MX250を搭載したモデルは、約1.32kgとなっており、こちらなら、外部グラフィックスを搭載していることを考慮すると、それほど重くはないと思います。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  Core i5モデル
PC本体 1.302kg
ACアダプター 196kg

 

バッテリー駆動時間のチェック

バッテリー駆動時間のチェックです。

バッテリー容量をフリーソフトで確認すると、41.7Whでした。普通の容量です。

バッテリー容量

 

バッテリー駆動時間は下の通りで普通です。

バッテリー駆動時間
  バッテリー駆動時間
(1) JEITA2.0 約12.4時間~
(2) PCMark 10 Modern Office 10時間17分
(3) 動画再生時 8時間07分
(4) PCMark 8 Work 4時間39分
※画面輝度は約120cd/m2、電源モードは高パフォーマンス
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) ブラウザでのショッピング/画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャット等。やや重めの作業

 

カメラ・マイク・スピーカーのチェック

Webカメラ

Webカメラの解像度は1280x720です。画質はノートパソコンとしてはやや良いのでないかと思います。ただし、1万円台の少しいいWebカメラと比較すると、画質は落ちます。

なお、オンライン会議などで使用すると、アプリによって画質が落とされます。下の画像よりももっと荒くなるためご注意下さい。

Webカメラの前にマネキンなどを置いて、Windows 10標準のカメラアプリで撮影
Webカメラの画質
左:本製品、右:Logicool StreamCam

 

マイク性能

マイク性能については、Zoomでミーティング実行中の音声を確認しました。ややエコーがかかったような状態になりますが、割と聞きやすいと思います。ただし、1万円台の少しいいマイクと比べると、音質はやや落ちます。

Zoomでミーティング中の音声を録音
本製品のマイク
1万円台のマイク
audio-technica AT2020USB+
※音声を再生するには、audioタグをサポートしたブラウザが必要です。

 

スピーカー

スピーカーは底面に配置されています。テーブルの材質によって音がやや変わってくるものの、音質はまずまずで、10点満点で6点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。

スピーカー

 

 


 

 

以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は大きく変わります。

静音性のチェック

動作音(静音性)のチェック結果です。

アイドル時はほぼ無音です。高い負荷がかかっても、比較的低めの騒音値です。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:Filmora 9 の動画編集ソフトでプレビュー再生
左から3番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

パーツの温度のチェック

ここでは、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時の温度のみを掲載します。

60℃台で推移しています。今回、外部グラフィックスが無いモデルで、ダブルファンで冷却していることもあり、低めの温度です。

x265でエンコード中のCPU温度

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。

高めの負荷がかかった時は、右パームレスト部分がやや熱いです。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。

やや低めの消費電力です。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST7
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

外観のチェックです。

ボディ素材は分かりませんが、メタル感のあるボディで、高級感があります。少し前のMacBookにそっくりです。

 

画面占有率88%のディスプレイで、正面からみると、ベゼルがほとんどありません。

 

天板はシンプルです。

 

指紋センサー内蔵の電源ボタンを搭載し、ワンタッチでスリープ解除&ログインすることが可能です。

 

側面のポートの種類は少ないです。前述した通り、充電用とデータ転送用のUSB Type-Cポートが分かれているので、ドックが使いづらいです。

 

液晶が開く最大の角度です。

 

底面もシンプルです。

 

底面カバーを外すには、T5トルクスドライバーが必要です。さらに、ゴム足の下にあるネジも取る必要があります。

 

メモリはオンボードとなっており、メモリの交換や増設はできません。

 

M.2 SSDは換装できると思いますが、ネジにシールが貼られています。これを破くと動作保証対象外となると思われるのでご注意下さい。

 

ACアダプターは、比較的小さいです。

 

外観などについては、以下の動画でもまとめています。

 

まとめ

MateBook 13は、sRGB 100%のディスプレイを搭載し、モデルによってはGeForce MX250も搭載している点が特徴のモバイルノートPCです。クリエイターでも使えるスペックで、外出先でライトに編集作業を行いたい方や、サブ機として使いたい方におすすめです。

アスペクト比が3:2と縦の情報量が広く、Webページや文書ファイルなどの縦長のデータを開くときに見やすいです。ネット閲覧や文書作成もしやすいでしょう。

また、2Kと解像度も高いため、画像を高精細に表示できます。ウィンドウが多いクリエイターソフトを使用するときも便利でしょう。

ただし、GeForce MX250を搭載していないモデルは、約1.3kgとなっており、外部グラフィックスが無い割には重いです。本製品は、GeForce MX250を搭載したモデルこそ特徴が活きる製品ではないかと思います。

また、USB Type-Cポートは2つありますが、充電用とデータ転送用とが分かれています。1つのポートで充電、映像出力、データ転送を行うことができないため、USB Type-Cドックなどが使いにくいです。

クリエイターも使えるモバイルノート

MateBook 13 2020

特徴

  • sRGB 100%(当サイト計測ではカバー率98.8%)
  • GeForce MX250搭載モデルあり
  • 高解像度&3:2のアスペクト比

こんなあなたに

  • 外出先で簡単な編集作業をしたい方
  • 持ち出し用のサブ機が欲しいクリエイター
  • 価格11万円台[税別]~
公式サイトはこちら

 

 

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