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HP Pavilion x360 14-dy(14-dy1000)の実機レビュー

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CPU | Core i5-1155G7 |
---|---|
メモリ | 8GB / 16GB |
ストレージ | 512GB PCIe NVMe SSD |
液晶サイズ | 14.0インチ |
液晶種類 | FHD IPS 光沢 |
質量 | 約1.59kg |
バッテリー | 約8.0時間 |
価格[税込] | 12万円台~ |
HP Pavilion x360 14-dyは、5Gに対応した2 in 1 PCです。
12万円台~と、5G対応機種としては、価格が非常に安いです。
第11世代Core i5、8GB/16GBメモリ、512GB SSDと、スペックも十分です。
コンバーチブル型で、アクティブペンにも対応しているので、一般的なラップトップPCよりも多用途に使用できます。
ただし、質量がやや重めなので、PCを持って車で移動する方や、自宅に固定回線を引きたくない方におすすめの機種です。
レビュー機は、当サイトの購入品です。今回は以下の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i5-1155G7、8GBメモリ、512GB PCIe SSD
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目次
お忙しい方は、「HP Pavilion x360 14-dyの特徴」のみお読みください。
HP Pavilion x360 14-dyの特徴
5G/LTE対応で12万円台~
HP Pavilion x360 14-dyの大きな特徴は、デフォルトで5G/LTEに対応していることです。しかも、12万円台~と、5G対応機としては価格が非常に安いです。他メーカーのPCで、5Gモジュールをオプションで追加すると、約5万円はするので、いかに本製品が安いかが分ります。
14インチサイズで、質量が約1.59kgと軽い機種ではないので、モバイルノートPCのように日常的に持ち歩くといった使い方よりも、家にネット回線を引いていない方、例えば、一人暮らしの大学生や、単身赴任の方などが、家でネットを使い、たまに持ち出しもできるノートPCとしての使用がおすすめです。また、車での移動が主で、仕事などで外でもネットにつながったPCを使用したいという方にもいいと思います。

SIMサイズは、一般的なnanoSIMです。対応バンドは、5G/LTEのどちらも、ドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルの主要なバンドを網羅しています。最近は、5Gのエリアも広がっているので、うまくいけば高速ネット通信が可能です。また、自宅が5Gのエリアでなくても、LTEで通信できますし、持ち出した先が5Gエリア内であれば高速通信を利用できます。


試しに秋葉原駅付近の5Gエリアで速度を計測してみましたが、かなり速いダウンロード速度が出ていました。ただ、室内に入ると、窓際などでなければ5Gエリアから外れることが多いです。


変形自在で使える場所が多い
HP Pavilion x360 14-dyは、360度回転するヒンジを備えた、コンバーチブル型のノートPCです。下の画像のように変形できるので、一般的なラップトップPCよりも多くのシーンで使用しやすいです。
例えば、テントモードやスタンドモードでは、奥行きが狭い場所でも使うことができます。オンライン授業の動画を流しながら、手前にノートを広げて、メモをとったりするときに便利です。
また、ペン入力の時はタブレットモード、ネット動画視聴やタッチ操作だけで使用するときはスタンドモードにする、といった使い方ができます。



アクティブペンに対応
上でも少し紹介しましたが、HP Pavilion x360 14-dyでは、アクティブペンも使用できます。
アクティブペン(別売)があれば、ペンでの操作に加えて、手書きのメモやスケッチが取りやすくなるので、おすすめです。Microsoft Penプロトコル対応のペンであれば使用できますが、よく分からなければ、HP Pavilion x360 14-dyと一緒に、HP MPPアクティブペンを購入するといいです。

この機種に限らず多くのアクティブペン対応ノートPCはジッターが発生するので、ガチでイラストを描くなら、iPadやワコムの板タブ、液タブのほうがいいと思いますが、メモ書きやラフ画程度のものを描くなら、本製品でも十分使えます。

選べるメモリ容量
HP Pavilion x360 14-dyでは、標準で8GBメモリを搭載していますが、カスタマイズで16GBメモリを選択することもできます。
一般的な使い方であれば、8GBメモリで十分かもしれませんが、複数のアプリを同時に起動して使用したり、ウェブ閲覧時にブラウザで多数のタブを使用するような方は、16GBメモリを選択しておくといいでしょう。

なお、メモリはスロットメモリなので、自信のある方であれば、購入後に自分でメモリを換装してもいいかもしれません。ただし、底面カバーが開けにくい上に、メモリのカバーに、シートやらシールやら貼られていて外しにくいので、最初から16GBにしておいたほうがいいと思います。

各用途の快適度
各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 十分なスペックで、快適に動きます。 |
---|---|---|
オンライン会議 | ○ | オンライン会議に特化した機能は特にありませんが、標準的な性能のマイク、Webカメラを搭載し、普通にオンライン会議ができます。 |
動画鑑賞 | ○ | ディスプレイの色鮮やかさはイマイチで、光沢なので映り込みもありますが、スペックは十分で、問題なく動画鑑賞できます。スピーカー音も比較的良いです。 |
RAW現像 画像編集 |
△ | ディスプレイの色域が狭いので、画像編集向きの製品ではありません。 |
動画編集 | △ | FHD動画の簡単な編集なら出来ると思いますが、4K動画の編集をするなら、外部グラフィックスを搭載した製品がいいでしょう。また、ディスプレイの色域が狭いので、色調整までする方には適しません。 |
ゲーム | △ | 軽いゲームをグラフィック品質を下げれば、プレイできるゲームもあります。ただし、ゲームがメインであれば、外部グラフィックスを搭載した製品がおすすめです。 |
ディスプレイのチェック
HP Pavilion x360 14-dyのディスプレイのチェックです。
色域は広くありませんが、視野角の広いIPS液晶で、フリッカーも発生しておらず、日常用途には使えると思います。ただし、光沢表面なので、画面には映り込みがあります。最大輝度は、当サイトの計測では219cd/m2とやや低めです。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
色域は狭いです。当サイトの計測ではsRGBカバー率は65.0%でした。

ガンマ補正曲線を確認すると、緑が少し強めに発色しています。

視野角は広いです。

光沢液晶なので、画面への映り込みがあります。ギラつきも、ほとんど感じません。

PWM調光によるフリッカー(ちらつき)の有無の確認結果です。輝度をいくつにしても、フリッカーは検出されませんでした。

※フォトディテクターにオシロスコープを繋げて計測
キーボードおよびタッチパッドのチェック
HP Pavilion x360 14-dyのキーボードサイズは、キーピッチ : 約19x18.7mm、キーストローク : 約1.5mmです。標準的なキー配置で、主要なキーのサイズも揃っている、普通の打ちやすさのキーボードです。
ただし、エンターキーの右側にもう一列キーが配置されているのは、好みが分かれる部分だと思います。特にBackspaceキーがやや小さいので、慣れないとタイプミスしやすいです。
タッチパッドの使い心地は普通です。クリックボタンも普通に押せます。

※画像をクリックすると拡大できます

キーボードバックライトも搭載しています。

パフォーマンスのチェック
HP Pavilion x360 14-dyのパフォーマンスのチェックです。
CPU
HP Pavilion x360 14-dyは、Core i5-1155G7を搭載しています。
ベンチマークのスコアは、以下の通りです。PL1が20Wとあまり高くないため、マルチコア、シングルコアともにほどほどのスコアでした。高いスコアではありませんが、一般用途には十分の処理性能だと思います。
~ CPU性能の評価 ~

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
なお、高負荷時のCPU電力、CPUクロック、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。
メモリ
メモリはDDR4-3200で普通の速さです。なお、スロットメモリなので換装も可能です。
~メモリ性能の評価 ~


:レビュー機で計測したスコア
グラフィックス
グラフィックスは、CPU内蔵グラフィックスです。ベンチマークの結果は、以下のとおりです。一般的な用途には、十分のグラフィックス性能を備えています。
~ グラフィックス性能の評価 ~

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
ストレージ
ストレージには、PCIe-NVMe SSDを搭載しており高速です。
~ ストレージ性能の評価 ~

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
USB Type-Cポートの動作チェック結果は、下表の通りです。
USB Type-Cポートは、Thunderboltには対応していませんが、DisplayPort、Power Deliveryに対応しています。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | ○ | ○ | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | ○ | × | × | |
PD充電器 ※1 |
61W RAVPower GaN充電器 | ○ | ― | ― |
45W Lenovoウルトラポータブル | ○ | ― | ― | |
30W RAVPower GaN充電器 | ○ | ― | ― | |
18W cheero充電器 | × | ― | ― | |
モニター ※2 |
EIZO ColorEdge CS2740 | ○ | ○ | ― |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
HDMIの動作チェック
4KテレビへHDMIで接続したときの詳細です。4K、60Hz、8ビット、RGBで出力出来ていました。

質量のチェック
HP Pavilion x360 14-dyの質量のチェックです。
メーカーサイトには「約1.59kg」とあります。当サイトの計測値は下表の通りで、仕様値とほぼ同じでした。14インチのノートPCとしては普通の重さです。ただし、モバイル用途に特化したノートPCと比べると、やや重いです。
質量 | |
PC本体 | 1.591kg |
ACアダプター+電源ケーブル | 341g |
バッテリー駆動時間のチェック
HP Pavilion x360 14-dyのバッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量は43.3Whです。

バッテリー駆動時間のメーカー仕様値は、「最大 8時間」となっています。ただ、多くのメーカーが採用しているJEITA2.0測定法での計測ではなく、MobileMark 2018のソフトでの計測となります。
当サイトで計測した(2)や(4)のバッテリー駆動時間を見ると、他のノートPCと比較して、バッテリー駆動時間はそれほど長くはありません。ただ、宅内での使用や、時々持ち出す程度であれば、バッテリー駆動でも使用できると思います。
バッテリー駆動時間 | |
(1) MobileMark 2018 | 最大8時間 |
(2) PCMark 10 Modern Office | 7時間31分 |
(3) 動画再生時 | ー |
(4) PCMark 8 Work | 2時間27分 |
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) ブラウザでのショッピング/画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャット等。やや重めの作業
当サイトで計測したアイドル状態での1時間あたりの充電容量は次の通りです。充電速度は普通です。
Webカメラ・スピーカーのチェック
Webカメラ
Webカメラには物理シャッターはありません。また、IRカメラも非搭載なので、Windows Helloの顔認証には対応していません。

Webカメラは、約92万画素のHDカメラを搭載しています。やや広角の画像で、色味は自然な感じでした。ノートパソコンに搭載されるWebカメラとしては、標準的な性能だと思います。

※クリックすると拡大できます。
※Webカメラの前にマネキンを置いて、約40cm離し、Windows 10標準のカメラアプリで撮影

※クリックすると拡大できます。
※撮影方法は上と同じ
スピーカー
スピーカーは、側面左右の斜めにカットされた部分に配置されています。音質は比較的良く、ノートPC基準で10点満点で6点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。

パーツの温度のチェック
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。
CPU電力は19W前後とそこまで高くありませんが、CPU温度は94℃前後と高めです。動画のエンコードなど、高い負荷をかけて使用する用途には、あまり向いていません。
長時間の高負荷作業を頻繁に行うのでなければ、問題なく使えると思います。

静音性のチェック
HP Pavilion x360 14-dyの動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時はほぼ無音です。負荷がかかったときでも、普通の騒音値です。

部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
※約10分経過後に計測しています
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:Filmora 9 の動画編集ソフトでプレビュー再生
左から3番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手の平を置くパームレストの温度変化は重要です。
高めの負荷がかかると、パームレスト部分が少し暖かく感じますが、低めの負荷であれば、特に気にはなりません。

※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後に計測しています
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。
モバイル向けプロセッサーを搭載しているので、低めの消費電力です。

※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※約10分経過後から確認できた中で最も高い消費電力を掲載しています
外観のチェック
HP Pavilion x360 14-dyの外観のチェックです。
ナチュラルシルバーのスタンダードなデザインです。ナローベゼルを採用し、モダンなイメージです。

天板には、「hp」のロゴマークが大きく入っています。

パームレストの右側には、指紋認証センサーが搭載されています。

HP Pavilion x360 14-dyのインターフェイス構成は、下の画像のとおりです。
USB(5Gbps) x2、USB-C(10Gbps、Power Delivery、DisplayPort対応)、HDMI、SIMカードスロットを備えています。一般用途には不足のないインターフェイスです。


閉じた状態です。厚みは18.9-22mmと普通です。

液晶面をほぼフラットにすることもできます。

ヒンジには、光沢感のある素材が使用されています。


ラップトップ形状で背面にあたる部分には、PAVILIONのロゴが入っています。

底面です。ネジが隠されており、綺麗です。

底面カバーを外すには、ゴム足の下にあるネジを外します。合計5箇所にネジがあります。

内部はご覧のようになっています。シングルファンで、側面1か所からの排気なので、放熱性能はあまり高くありません。

メモリはスロットにはカバーがついています。カバーを開けるには、貼り付けられている黒いサーマルシートを剥がします。奥側はシルバーのテープでとめられており、メモリの換装はややしにくいです。
なお、8GB / 16GBのどちらを選んでも、デュアルチャネル構成となっています。


ストレージには、Type 2280のM.2 SSDを搭載していました。

5Gの通信モジュールには、Fibcom FM350-GLを搭載しています。

ACアダプターは65Wです。


まとめ
以上が、HP Pavilion x360 14-dyのレビューです。
HP Pavilion x360 14-dyの最大の特徴は、5G対応に対応していながら、12万円台~と安いことです。
自在に変形できるコンバーチブル型なので、場所を選ばずに使うことができます。また、アクティブペン(別売)に対応しており、手書きでのメモやスケッチなども行え、普通のラップトップPCよりも多目的に使用できます。
Core i5-1155G7、8GBメモリ、512GB SSDという十分な構成で、メモリは16GBへ変更することも可能です。ベンチマークのスコアはそれほど高くはありませんでしたが、ネットやOfficeソフトの使用など、一般的な用途には不足を感じません。
質量がやや重めなので、徒歩での移動が主で、パソコンを持ち歩くのにはあまりおすすめしませんが、車での移動が主であれば、そこまで苦ではないでしょう。また、家にネット回線を引いていない方が、格安SIMなどを使用して、インターネットへ接続するのにも適しています。

1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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