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HP 17s-cu(17s-cu0000)の実機レビュー
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CPU | Core i5-1135G7 Core i7-1165G7 |
---|---|
メモリ | 16GB |
ストレージ | PCIe NVMe SSD |
液晶サイズ | 17.3インチ |
液晶種類 | FHD IPS 非光沢 |
質量 | 約2.1kg |
バッテリー | 約8.0時間 |
価格[税込] | 9万円台~ |
HP 17s-cuは、17.3型液晶を搭載した、スタンダードなスペックのノートPCです。
大きな画面なので、ウェブ閲覧、動画視聴などがしやすく、小さな文字に見づらさを感じておられる方にも使いやすい機種です。
また、第11世代Core + 16GBメモリという余裕のあるスペック構成なので、長く快適に使用できると思います。
見やすい大きな画面と、ノートPCの扱いやすさのどちらも諦めたくない方におすすめです。
レビュー機は、当サイトの購入品です。今回は以下の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i5-1135G7、16GBメモリ、512GB PCIe SSD
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目次
お忙しい方は、「HP 17s-cuの特徴」のみお読みください。
HP 17s-cu (AMD) の特徴
宅内で快適に使えるスタンダードノートPC
HP 17s-cuは、17.3型液晶を搭載した、宅内での使用に適したスタンダードノートPCです。
ノートPCとしては大きめとなる17.3型液晶で、画面が見やすいのが特徴となっています。ネット動画の視聴も大画面で楽しむことができます。また、ウェブ閲覧や、Officeソフトの使用においては、小さな文字が比較的見やすくなるのもメリットです。最近、パソコンの文字が見づらくなってきた・・と感じる方や、ご年配の方にもおすすめです。
日常使いにちょうどいい性能
HP 17s-cuには、下表のような2つのモデルがあります。
第11世代Coreを搭載し、日常的な用途に快適に使える処理性能を備えています。ウェブ閲覧やネット動画の視聴など、日常的な用途であれば、Core i5モデルでも十分です。バックグラウンドで、アップデートなど行われていても、それほどストレスなく使用できると思います。ストレージ容量にも余裕があります。
また、スタンダードモデルの構成で、約10万円(税込)という価格は、17.3型ノートPCとしてはリーズナブルだと思います。
スタンダード | パフォーマンス | |
CPU | Core i5-1135G7 | Core i7-1165G7 |
メモリ | 16GB | |
ストレージ | 512GB SSD | 1TB SSD |
価格[税込] | 99,900円 | 119,900円 |
余裕のあるメモリ構成
上の表でもわかるように、HP 17s-cuは、Core i5搭載モデル、Core i7搭載モデルのどちらも、16GB・デュアルチャネル構成のメモリを搭載しています。
一般用途には十分な余裕のあるメモリ容量なので、ブラウザでタブを利用してたくさんのページを開いたり、複数のアプリを同時に起動して作業を行ったりしても、快適に使用できるでしょう。
最初から十分な容量のメモリを搭載しているのは、初心者の方などにとっても嬉しい特徴です。
オーソドックスなデザイン
HP 17s-cuは、良くも悪くも、オーソドックスなデザインです。特別高級感はありません。
やや気になる点としては、キーボード面の端にボディのつなぎ目があります。つなぎ目はやや丸みを帯びているので、手はそれほど引っ掛かりませんが、あまり見た目が良くありません。
少し残念な部分
HP 17s-cuのウェブカメラには、物理シャッターが付いていません。物理シャッターがあると、ウェブカメラを使用した覗き見や、オンライン会議などで意図せずに映像が映ってしまうことを避けることができ、安心感があります。そのため、できれば物理シャッターが付いていると良かったです。
また、ポート類として、USB-Cポートも備えていますが、機能がデータ転送のみとなっています。Power Deliveryにも対応していませんし、映像出力もできません。
もう一点、Microsoft Office Home & Businessを40%OFFの価格で付けることができますが、バージョンが2019でした。Office 2019は、メインストリームのサポートが2023年10月10日、延長サポートが2025年10月14日までとなっており、やや短めです。サポートが終わっても使えなくなるわけではありませんが、最新のOffice 2021の方がよかったです。
各用途の快適度
各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 十分なスペックで、快適に動きます。 |
---|---|---|
オンライン会議 | ○ | オンライン会議に特化した機能は特にありませんが、標準的な性能のマイク、Webカメラを搭載し、普通にオンライン会議ができます。 |
動画鑑賞 | ○ | ディスプレイの色鮮やかさはイマイチですが、大きめの画面で鑑賞することができます。スピーカー音は比較的良いです。 |
RAW現像 画像編集 |
△ | ディスプレイの色域が狭いので、画像編集向きの製品ではありません。 |
動画編集 | △ | FHD動画の簡単な編集なら出来ると思いますが、4K動画の編集をするなら、外部グラフィックスを搭載した製品がいいでしょう。また、ディスプレイの色域が狭いので、色調整までする方には適しません。 |
ゲーム | △ | 軽いゲームをグラフィック品質を下げれば、プレイできるゲームもあります。ただし、ゲームがメインであれば、外部グラフィックスを搭載した製品がおすすめです。 |
ディスプレイのチェック
HP 17s-cuのディスプレイのチェックです。
IPS液晶なので視野角が広く、フリッカーも発生していません。画面の映り込みも抑えられていて、日常使いに適した見やすい液晶です。色域は狭いですが、家庭用のノートPCとしては、普通のレベルのディスプレイです。最大輝度は、当サイトの計測では247cd/m2と普通です。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
キーボードおよびタッチパッドのチェック
HP 17s-cuのキーボードサイズは、キーピッチ : 約18.7×18.4mm、キーストローク : 約1.3mmとなっています。標準的なキー配置で、主要なキーのサイズは揃っており、目立ってサイズが小さいキーもありません。総じて、普通の打ちやすさのキーボードだと思います。
一般的な4列テンキーも付いており、数字の入力もしやすいです。
タッチパッドは、指をタッチパッドに触れた瞬間など、タッチパッドが揺れる感じがあり、少し違和感を感じました(ちょっとカチッとなる。ただクリックはされない)。クリックすると、2段クリックみたいになり、カチカチと2回クリックしているような感触がありました。気になる場合は、マウスを使うといいと思います。
キーボードバックライトも搭載しています。
パフォーマンスのチェック
HP 17s-cuのパフォーマンスのチェックです。
CPU
HP 17s-cuは、第11世代Coreプロセッサーを搭載しています。
今回は、Core i5-1135G7を搭載しており、マルチコア、シングルコアともに標準的な範囲のスコアが出ていました。一般用途において快適に使用するための十分な処理性能を備えています。
~ CPU性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
メモリ
メモリはDDR4-3200で、速度も十分です。スロットメモリなので、メモリの換装が可能です。
~メモリ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア
グラフィックス
グラフィックスは、CPU内蔵グラフィックスです。ベンチマークの結果は、以下のとおりです。一般用途としては、十分なグラフィックス性能を備えています。
~ グラフィックス性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
ストレージ
ストレージには、PCIe-NVMe SSDを搭載しており、速度は普通です。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
USB Type-Cポートの動作チェック結果は、下表の通りです。
USB Type-Cポートは、データ転送にのみ対応しています。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | × | × | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | × | × | × | |
PD充電器 ※1 |
61W RAVPower GaN充電器 | × | ― | ― |
45W Lenovoウルトラポータブル | × | ― | ― | |
30W RAVPower GaN充電器 | × | ― | ― | |
18W cheero充電器 | × | ― | ― | |
モニター ※2 |
EIZO ColorEdge CS2740 | × | × | ― |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
HDMIの動作チェック
4KテレビへHDMIで接続したときの詳細です。4K、60Hz、8ビット、RGBで出力出来ていました。
質量のチェック
HP 17s-cuの質量のチェックです。
メーカーサイトには「約2.1kg」とあります。当サイトの計測値は下表の通りで、仕様値とほぼ同じでした。17インチクラスのノートPCとしては、扱いやすい質量だと思います。
質量 | |
PC本体 | 2.105kg |
ACアダプター+電源ケーブル | 280g |
バッテリー駆動時間のチェック
HP 17s-cuのバッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量は約41Whです。
バッテリー駆動時間は下の通りです。メーカー仕様値では「最大 8時間」と書かれています。HPのノートPCはMobileMark 2018のソフトでバッテリー駆動時間を計測していますが、多くのメーカーが採用しているJEITA2.0測定法での計測であれば、バッテリー駆動時間はもう少し延びるはずです。
バッテリー駆動時間は長くはありませんが、常時ACアダプターに接続しなくても使用できそうです。
バッテリー駆動時間 | |
(1) MobileMark 2018 | 最大 8時間 |
(2) PCMark 10 Modern Office | 7時間3分 |
(3) 動画再生時 | ー |
(4) PCMark 8 Work | 2時間51分 |
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) ブラウザでのショッピング/画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャット等。やや重めの作業
当サイトで計測したアイドル状態での1時間あたりの充電容量は次の通りです。充電速度はやや速いです。
Webカメラ・スピーカーのチェック
Webカメラ
Webカメラには物理シャッターはありません。また、IRカメラも搭載していません。
Webカメラは、約92万画素のHDカメラを搭載しています。赤みがやや強めの画像です。細部には粗さもありますが、ノートパソコンに搭載されるWebカメラとしては、標準的な性能だと思います。
スピーカー
スピーカーは、キーボード面の上部にデュアルスピーカーを搭載しています。音質は比較的良く、ノートPC基準で10点満点で6点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。
パーツの温度のチェック
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。
CPU電力は約18Wで推移し、CPU温度は70℃以下に収まっています。
CPU温度が低めに抑えられているので、心配することなく使用できます。
静音性のチェック
HP 17s-cuの動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時はほぼ無音です。負荷がかかったときでも、普通の騒音値です。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手の平を置くパームレストの温度変化は重要です。
高めの負荷がかかっても、パームレスト部分の温度はほとんど変化していないので、不快感はないと思います。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。
モバイル向けプロセッサーを搭載しているので、低めの消費電力です。
外観のチェック
HP 17s-cuの外観のチェックです。
高級感はありませんが、オーソドックスなデザインと、ナチュラルシルバーのカラーで、どんな部屋にもなじみそうです。
天板には、「hp」のロゴマークが入っています。
パームレストの右側には、指紋認証センサーが搭載されています。
HP 17s-cuのインターフェイス構成は、下の画像のとおりです。
USB(5Gbps) x2、USB-C(5Gbps)、HDMIを備えています。
液晶が開く最大の角度はご覧の通りです。
底面です。
底面カバーを外すには、ゴム足の下にあるネジを外す必要があります。
内部はご覧のようになっています。
メモリはスロットメモリです。最初から16GBのデュアルチャネル構成なので、一般用途には十分だと思いますが、換装も可能ではあります。
ストレージには、Type 2280のM.2 SSDを搭載していました。
2.5インチドライブが入りそうなスペースもありますが、ケーブルやマウンタは付属していませんでした。
ACアダプターは45Wです。
まとめ
HP 17s-cuは、17.3型液晶を搭載した、スタンダードノートPCです。
ノートPCとしては大きい17.3型の液晶を搭載することで、ウェブ閲覧、ネット動画の視聴などが快適です。最近、パソコンの文字が見えにくくなってきたという方にとっては、15.6型のノートPCよりも文字が見やすくなります。
第11世代Core + 16GBメモリという余裕のあるスペック構成なので、日常用途に快適に使用できます。また、17.3型と大きめのサイズですが、約2.1kgとそこまで重くありません。取り扱いがしやすく、使うときだけ取り出したり、別の部屋に移動して使用する、といった使い方もしやすいです。17.3型のノートPCとしては、価格が高くないのも嬉しいです。
気になる部分としては、ウェブカメラに物理シャッターが付いていないこと、USB-Cポートの機能がデータ転送のみといった点がありました。この辺りが気にならなければ、初心者の方や、ご年配の方を含め、家族で使う宅内用のノートPCとして使いやすい機種だと思います。
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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