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HP 14s-fqの実機レビュー
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CPU | AMD 3020e Ryzen 3 5300U Ryzen 5 5625U |
---|---|
メモリ | 4GB / 8GB |
ストレージ | SATA SSD / PCIe SSD |
液晶サイズ | 14.0インチ |
液晶種類 | FHD IPS 光沢 |
質量 | 約1.33kg |
バッテリー | 最大 約9.5時間 |
価格[税込] | 3万円台~ |
HP 14s-fqは、比較的見やすいIPS液晶を搭載しながら、約4万円~(税込)と安く購入できる機種です。
また、6万円台~となりますが、より快適に使用できる、Ryzen搭載モデルもあります。
約1.33kgと扱いやすい質量なので、宅内モバイルとして、気軽に普段使いすることができます。
ただし、エントリー機なので、ボディ素材や、機能などやや省かれている部分もあります。 また、約4万円のAMD 3020e搭載モデルは、処理性能が低めなので、用途を限定して使用した方がいいと思います。
レビュー機は、当サイトの購入品です。今回は以下の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
AMD 3020e、4GBメモリ、128GB SATA SSD
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目次
お忙しい方は、「HP 14s-fqの特徴」のみお読みください。
HP 14s-fqの特徴
IPS液晶を搭載し約4万円~
HP 14s-fqは、IPS液晶を搭載しながら、最安モデルであれば約4万円(税込)と価格が安いことが大きな特徴となっています。
一般的には、3~4万円台ぐらいの格安ノートPCでは、価格を抑えるために、視野角が狭く、視認性が低い、質の高くない液晶を搭載することが多いです。しかし、HP 14s-fqは、視野角が広いIPS液晶を搭載しています。色域は広くありませんが、フリッカーも発生しておらず、安くても、画面が比較的見やすく、少し長めの時間使用しても、目が疲れにくいです。ただし、光沢液晶なので、周囲の物が映り込み、ここは好みが分かれるところです。
約1.33kgと扱いやすい質量
HP 14s-fqは、約1.33kgと扱いやすい質量です。宅内の自由な場所に移動して使用する、といった使い方がしやすいです。また、1kg前後の質量のモバイルPCほどの軽さではありませんが、たまに、外に持ち出すといった用途にも対応できるでしょう。
清潔感のあるボディ
HP 14s-fqは、スタンダードなデザインのノートPCです。ボディカラーは、清潔感のあるピュアホワイトです。明るく、ライトなイメージです。
パームレスト部にはヘアライン加工が施されています。ただし、樹脂製のボディで、アルミボディのノートPCと比べると、耐久性にはやや劣りますし、高級感はありません。下の画像のように、キーボード面の端にボディの継ぎ目があるのも、少しチープな感じがしてしまいます。
デザイン性や、質感にもこだわりたい方は、やや物足りなさを感じると思います。
エントリーモデルは、控えめの性能
HP 14s-fqは安く入手できる機種ですが、約4万円で購入できる最安モデルは、AMD 3020e、4GBメモリ、128GB SSDと、控えめのスペック構成となります。無線規格も、Wi-Fi 5です。また、最安モデルのOSはWindows 11(Sモード)なので、Sモードを解除しないと、Microsoft Store以外のアプリをインストールできないことや、既定のブラウザがMicrosoft Edgeに、既定の検索エンジンがBingに固定されているなど、制限があります(Sモードの解除は無料で行えます)。
今回、このエントリーモデルを試用してみましたが、ネット閲覧ぐらいの作業であれば、それほどストレスなく使用できました。ただし、全体的な動きはややもっさりしていましたし、バックグラウンドで、各種アップデートが走ると重く感じます。
また、エントリーモデルでは、購入時にMicrosoft Officeを一緒に購入することができません。Officeソフトを一緒に購入したい場合は、上位モデルを選択する必要があるようです。
約4万円で購入できるエントリーモデルは、用途を限定して使用するなど、割り切って使う方がいいと思います。
各用途の快適度
各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、選択するモデル、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
〇~◎ | AMD 3020eモデル:Web閲覧ならば、それほどストレスなく使用できます。Officeは、場合によっては、やや重く感じるでしょう。 Ryzenモデル:十分なスペックで、快適に動きます。 |
---|---|---|
オンライン会議 | ○ | オンライン会議に特化した機能は特にありませんが、マイク、Webカメラを搭載し、普通にオンライン会議ができます。 |
動画鑑賞 | ○ | ディスプレイの色鮮やかさはイマイチで、光沢なので映り込みもありますが、問題なく動画鑑賞できます。スピーカー音は普通です。 |
RAW現像 画像編集 |
△ | ディスプレイの色域が狭いので、画像編集向きの製品ではありません。AMD 3020eモデルは、スペック的にも厳しいと思います。 |
動画編集 | △ | AMD 3020eモデル:動画編集には適していません。 Ryzenモデル:FHD動画の簡単な編集なら出来ると思いますが、ディスプレイの色域が狭いので、色調整までする方には適しません。 |
ゲーム | △ | AMD 3020eモデル:ゲームには適していません。 Ryzenモデル:グラフィックス品質を下げれば、軽いゲームであればプレイできるものもあります。ただし、ゲームがメインであれば、外部グラフィックスを搭載した製品がおすすめです。 |
ディスプレイのチェック
HP 14s-fqのディスプレイのチェックです。
IPS液晶なので視野角が広く、見やすいです。色域は広くありませんが、フリッカーも発生しておらず、一般用途にちょうどいい液晶です。ただし、光沢表面なので、画面への映り込みがあります。最大輝度は、当サイトの計測では243cd/m2と普通です。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
キーボードおよびタッチパッドのチェック
HP 14s-fqのキーボードサイズは、キーピッチ : 約18.7x18.4mm、キーストローク : 約1.5mmです。主要なキーのサイズは揃っており、キーの配置も標準的です。ただし、エンターキーの列の右隣にもう一列キーが配置されているので、ユーザーによってはやや違和感を覚えるかもしれません。また、キーの材質がやや安っぽいですし、タイプ時には底付きの衝撃を感じます。そのため、総合的には、やや打ちにくさを感じるキーボードだと思います。
タッチパッドは、普通の使い心地ですが、縦方向のサイズがやや小さいです。また、クリックボタンを押し下げたときの音がやや大きいです。
パフォーマンスのチェック
HP 14s-fqのパフォーマンスのチェックです。
CPU
今回チェックしているのは、AMD 3020eを搭載したモデルです。
ベンチマークのスコアは、以下の通りです。マルチコア、シングルコアともに、非常に低いスコアでした。
AMD 3020e搭載モデルの場合、ネット閲覧など軽い作業であれば、それほどストレスなく使用できました。それでも、動作はややもっさりしているので、用途を決めるなど、割り切って使用した方がいいです。快適に使いたい場合は、Ryzen 3、もしくはRyzen 5搭載モデルを選択するといいでしょう。
~ CPU性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
なお、高負荷時のCPU電力、CPUクロック、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。
メモリ
今回チェックしているエントリーモデルが搭載するメモリはDDR4-2400で、速度は遅いです。スロットメモリなので、メモリの換装は可能ですが、1スロットしかないので、デュアルチャネル構成にはできません。
なお、Ryzen搭載の上位モデルでは、メモリスロットを2つ備えており、DDR4-3200のデュアルチャネル構成となるので、メモリ速度はもっと速くなるはずです。
~メモリ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア
グラフィックス
グラフィックスは、プロセッサー内蔵グラフィックスです。ベンチマークの結果は、以下のとおりです。最近の機種としては、非常に低いスコアでした。
Ryzen搭載モデルであれば、グラフィックス性能はもっと高くなるはずです。
~ グラフィックス性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
ストレージ
AMD 3020e搭載のエントリーモデルでは、ストレージに、SATA SSDを搭載しています。高速ではありませんが、HDDよりは速いです。
なお、Ryzen搭載モデルには、PCIe NVMe SSDを搭載しており、もっと速くなると思います。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
SDカードスロット
フルサイズのSDカードスロットを搭載しています。アクセス速度は遅いです。
USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
USB Type-Cポートの動作チェック結果は、下表の通りです。
USB Type-Cポートは、データ転送のみ対応しており、Thunderbolt、DisplayPort、Power Deliveryには対応していません。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | × | × | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | × | × | × | |
PD充電器 ※1 |
61W RAVPower GaN充電器 | × | ― | ― |
45W Lenovoウルトラポータブル | × | ― | ― | |
30W RAVPower GaN充電器 | × | ― | ― | |
18W cheero充電器 | × | ― | ― | |
モニター ※2 |
EIZO ColorEdge CS2740 | × | × | ― |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
HDMIの動作チェック
4KテレビへHDMIで接続したときの詳細です。4K、60Hz、8ビット、YCbCr444で出力出来ていました。
質量のチェック
HP 14s-fqの質量のチェックです。
メーカーサイトには「約1.33kg」とあります。当サイトの計測値は下表の通りで、仕様値とほぼ同じでした。家庭向けノートPCとしては軽いほうだと思います。宅内モバイルに適していますが、外に持ち出すこともできると思います。
質量 | |
PC本体 | 1.347kg |
ACアダプター+電源ケーブル | 288g |
バッテリー駆動時間のチェック
HP 14s-fqのバッテリー駆動時間のチェックです。
バッテリー容量は41.04Whと、普通の容量です。
AMD 3020e搭載モデルのバッテリー駆動時間は、メーカー仕様値で「最大 8時間30分」となっています。ただ、MobileMark 2018のソフトでの計測なので、多くのメーカーが採用しているJEITA2.0測定法での計測であれば、もう少し長い時間になるはずです。
当サイトで計測したバッテリー駆動時間は、以下の通りです。モバイルノートPCほどの長さではありませんが、宅内での使用や、時々持ち出すといった使い方であれば、バッテリー駆動でも使用できそうです。
バッテリー駆動時間 | |
(1) MobileMark 2018 | 最大8時間30分 |
(2) PCMark 10 Modern Office | 9時間1分 |
(3) 動画再生時 | ー |
(4) PCMark 8 Work | 7時間31分 |
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) ブラウザでのショッピング/画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャット等。やや重めの作業
当サイトで計測したアイドル状態での1時間あたりの充電容量は次の通りです。充電速度は普通です。
Webカメラ・スピーカーのチェック
Webカメラ
Webカメラには物理シャッターはありません。また、IRカメラも非搭載なので、Windows Helloの顔認証には対応していません。
Webカメラは、約92万画素のHDカメラを搭載しています。やや暖色系の色味でした。それほど精細な画像ではありませんが、ノートパソコンに搭載されるWebカメラとしては、標準的な性能だと思います。
スピーカー
スピーカーは、キーボード面の上部にデュアルスピーカーを搭載しています。音質は普通で、ノートPC基準で10点満点で5点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。
パーツの温度のチェック
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度およびCPU電力の推移を確認します。
CPU電力が7W前後と非常に低く、CPU温度も49℃前後と低めで落ち着いています。
低処理性能のプロセッサーなので、高負荷作業には適していませんが、CPU温度は心配することなく使用できます。
静音性のチェック
HP 14s-fqの動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時はほぼ無音です。負荷がかかったときでも、騒音値は低いです。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手の平を置くパームレストの温度変化は重要です。
高めの負荷がかかっても、パームレスト部分はほとんど温度が変化していないので、不快感はありません。底面は少し温度が上がっています。
ただし、高性能なRyzen搭載モデルの場合は、もう少し温度が上昇するかもしれません。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。
モバイル向けのプロセッサーで、性能も高くないので、消費電力は低いです。
外観のチェック
HP 14s-fqの外観のチェックです。
スタンダードなデザインです。樹脂製のボディで高級な感じではありませんが、ピュアホワイトのボディカラーで、清潔感があります。
天板には、鏡面仕上げの「hp」ロゴマークが入っています。
パームレストの右側には、指紋認証センサーが搭載されています。
HP 14s-fqのインターフェイス構成は、下の画像のとおりです。
USB(5Gbps)x2、USB-C(5Gbps)、HDMI、SDカードリーダーを備えています。USB-Cポートを備えていますが、Power Deliveryや、DisplayPortに対応していないのが、やや残念です。
閉じた状態です。厚さは17.9-21mmと普通です。
液晶の開く角度です。
底面です。給排気孔が設けられています。
底面カバーを外すには、ゴム足の下にあるネジを外します。
内部はご覧のようになっています。
メモリスロットを1つ備えています。換装もできそうです。なお、AMD 3020eモデルでは、メモリスロットが1つですが、Ryzen搭載モデルでは、2つのメモリスロットを備えているようです。
ストレージには、Type 2280のM.2 SSDを搭載していました。
ACアダプターは45Wです。本体はコンパクトですが、コンセント側のケーブルが太くて、ややかさばります。
まとめ
以上が、HP 14s-fqのレビューです。
HP 14s-fqの最大の特徴は、IPS液晶を搭載した機種を約4万円から購入できることです。色域は広くありませんが、視野角が広く、フリッカーも発生しておらず、比較的見やすい、日常用途にちょうどいい液晶を搭載して、約4万円~という価格は安いです。
約1.33kgと、扱いやすい質量なので、リビングや自室などいろいろな場所で普段使いをする、宅内モバイルPCとして適しています。時々であれば、持ち出して使用してもよさそうです。
今回チェックしたのは、約4万円で購入できるAMD 3020e搭載モデルですが、抑えめの性能なので、ネット閲覧など、軽めの作業に限定して使用した方がいいです。Ryzen搭載モデルであれば、多目的に、そこそこ快適に使用できると思います。
ただし、HP 14s-fqは、HPのノートPCの中でもエントリー機に位置づけられていて、USB-Cの機能がデータ転送のみであったり、ウェブカメラに物理シャッターが付いていなかったりと、省かれている部分もあります。ボディには、高級感もありません。
これらの特徴を理解して使用するのであれば、気軽に普段使いでき、重宝する機種となりそうです。
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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