低スペックPCで遊ぶ『PUBG LITE』

更新日:2019年12月29日

執筆:ゲーム記事担当"つむじ"

2019.12.29 初稿

目次

 

「PUBG LITE」とは?

基本無料でライトに遊べる「PUBG LITE」

全世界で人気を博したバトルロイヤルシューター「PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS」、通称「PUBG」のライト版「PUBG LITE」が、12月13日についに日本でもサービス開始となりました。

「PUBG LITE」では、STEAM版の「PUBG」とは違い、基本無料でプレイでき、外部グラフィックカードを搭載していないような、スペックの低いPCでも動作する“軽量版”となっており、ライトに遊ぶことができる「PUBG」となっています。

この記事では、グラフィック性能が低めのノートPCで、「PUBG LITE」をどこまでプレイできるか確認しました。具体的には、CPU内蔵もしくはローエンドグラフィックス搭載のノートPCで、フレームレートを計測しました。

参考リンク
『PUBG LITE』公式サイト

 

「PUBG LITE」でPCゲームデビュー

STEAM版のPUBGやバトルロワイヤル系のPCゲームは、殺伐としていてガチ勢が多く、初心者お断りの印象ですが、「PUBG LITE」はモバイル版に寄せられており、PCゲーム初心者でも取っつきやすくなっています。

モバイル版同様、「日本語ボイスカード」や「ドン勝メダル」があり、クレート(衣装スキンなどが獲得できるガチャ)もゲーム内マネー(無償はBP、有償はL-COIN)から購入できるようになっています。

また、「PUBG LITE」では、始めた当初はBotと当たることが多く、比較的倒しやすくなっているので、初心者でもドン勝しやすいと思います。

何より軽量版というだけあって、動作も非常に軽く、起動も速いので、空き時間でもササッと気軽にプレイできちゃいます。もちろんフレンドとスクアッドを組んで、ガッツリ遊ぶこともできます。

操作方法も公式でわかりやすく説明されているので、現役モバイル版プレイヤーや、PCゲームに触れたことのない方も、「PUBG LITE」でPCゲームデビューしてみてはいかがでしょうか。

「PUBG LITE」でライトにPCゲームを楽しもう

 

「PUBG LITE」のグラフィック設定

「PUBG LITE」の動作環境、必要スペック

公式サイトにて公開されているPC動作環境は以下の通りです。必要動作環境ではCPUはCore i3以上、GPUでは内蔵グラフィックスである「Intel HD Graphics 4000」以上とかなり低いです。推奨動作環境でもGPUはGeforce GTX 660以上となっています。

容量はゲームランチャーを含めても3.8GB以内に収まっているので、空き容量を4GB確保していれば大丈夫そうです。

内蔵グラフィックスでゲームが起動しないという方は、ダウンロードページの下の方にある、「Microsoft Visual C++」、「DirectX 11 」のランタイム、最新のインテル HD グラフィックスのドライバーをインストールしてみてください。

「PUBG LITE」のPC動作環境、必要スペック
  必要動作環境 推奨動作環境
OS
Windows 7,8,10, 64bit
CPU Core i3(2.4GHz) Core i5(2.8GHz)
GPU Intel HD Graphics 4000 NVIDIA Geforce GTX 660
AMD Radeon HD 7870
DirectX DirectX11
メモリ  4GB 8GB
HDD容量 4GB
※「ダウンロード」のページを参照
インテル HD グラフィックスとは?

本来3Dゲームをする際は、CPUとは別にグラフィックカードなどの描画処理を行うGPUが必要となるのですが、CPUに内蔵された、統合型GPUのことを「内蔵グラフィックス」または「オンボード グラフィックス」と言います。

この内蔵グラフィックスは、CPUの世代によって性能がどんどん上がっており、最近では軽い3Dゲームなら、グラフィックカードが無くてもプレイできてしまいます。

 

「PUBG LITE」のおすすめグラフィック設定

「PUBG LITE」のグラフィック設定画面は以下の通りです。

ディスプレイモードはフルスクリーンが一番フレームレートが出やすいです。最大FPSは高リフレッシュレートモニターを使用している以外は、デフォルトの60 FPSで大丈夫です。

動的解像度(Dynamic Resolution)はシーンによって自動で解像度を調整する機能ですが、これもフレームレートが安定しないので"無効"がおすすめです。

レンダリングスケールもデフォルトの100でいいですが、フレームレートが低い場合は70~99で調整するとフレームレートが向上します。ただし、低いほど画質も荒くなります。

全体的なグラフィックの品質では、最新世代のGeForce GTXシリーズの外部グラフィックスを搭載している場合は“ウルトラ”、内蔵グラフィックスの場合は“非常に低い”がおすすめです。

垂直同期は、ティアリング(画面の同期ズレ)は発生しますが、表示遅延が少なくなるので、"無効"がおすすめです。

「PUBG LITE」のおすすめグラフィック設定
ディスプレイモード
フルスクリーン
解像度 1920×1080
最大FPS 60 fps
動的解像度 無効
レンダリングスケール 100
全体的なグラフィックの品質 非常に低い
垂直同期 無効

「PUBG LITE」のグラフィック設定画面

 

「PUBG LITE」のフレームレート表示方法

「PUBG LITE」のゲーム中にフレームレートを表示するには、設定画面から“ゲームプレイ”の“FPS情報”という項目を有効にします。

これでゲーム中画面の左に現在のフレームレートと、最小フレームレートが表示されます。ただ文字がかなり小さいのでちょっと見づらいです。

NVIDIAのグラフィックカードを搭載している方は、GeForce Experienceからフレームレートを表示した方が、見やすいと思います。


「PUBG LITE」のフレームレート表示

 

「PUBG LITE」の画質比較

「PUBG LITE」の全体的なグラフィックの品質、“非常に低い”と“ウルトラ”の画質比較です。テクスチャと影の品質に差がありますが、グラフィックの品質が高いほど有利というわけでもないので、こだわりがないのなら“非常に低い”でも十分です。

グラフィック品質 : 非常に低い
グラフィック品質 : ウルトラ

 

各ローエンドグラフィックスのフレームレート

計測方法

今回、フレームレートの計測に使用したPCは、下表の通り、主に外部グラフィックスを搭載していない(ゲーム目的でない)、内蔵グラフィックスで動作するノートPCです。

計測は、トレーニングモードの射撃練習場で一周走って計測した際の平均フレームレート、実際に各マップのパブリックマッチをプレイしてみての平均フレームレートと、最小/最大フレームレートになります。

テストしたノートパソコンのスペック
機種名 CPU グラフィックス
機種1 Core i5-8265U GeForce MX250
機種2 Ryzen 5 3500U AMD Radeon Vega 8 Graphics
機種3 Core i7-1065G7 Intel Iris Plus Graphics
機種4 Core i5-8265U Intel UHD Graphics 620
フレームレート計測でのグラフィック設定
ディスプレイモード
フルスクリーン
解像度 1920×1080
最大FPS 144 fps
動的解像度 無効
レンダリングスケール 100
全体的なグラフィックの品質 非常に低い、中、ウルトラ
垂直同期 無効

 

トレーニングモードで計測

まずは、トレーニングモードでの平均フレームレートです。目安として、平均フレームレートが60 fps以上出ていれば、快適に動作すると思ってください。

GeForce MX250は、性能があまり高くはない外部グラフィックスですが、それでも平均フレームレートは高めです。グラフィック設定“中”でも楽に60 fpsを超えてきます。

グラフィック設定“非常に低い”において、CPU内蔵グラフィックスで60 fpsを超えてきたのは、Intel Iris Plus Graphics、AMD Radeon Vega 8 Graphicsでした。爆発シーンや車両での移動でもカクつくことなく、かなり快適にプレイができました。

Intel UHD Graphics 620でもプレイすることは可能ですが、シーンによってカクつくことがあります。そういう場合は、画質は荒くなりますが、レンダリングスケールを下げることで、60 fpsを超え、カクツキを抑えることができます。

トレーニングモードで計測
  1920x1080
非常に低い ウルトラ
GeForce MX250 120 fps 105 fps 50 fps
AMD Radeon Vega 8 82 fps 54 fps 30 fps
Intel Iris Plus 80 fps 50 fps 20 fps
Intel UHD 620 45 fps 26 fps 15 fps
※平均フレームレート
※60 fps以上のセルはピンク色
グラフ比較(グラフィック設定:非常に低い)
GeForce MX250 120 fps
AMD Radeon Vega 8 82 fps
Intel Iris Plus 80 fps
Intel UHD 620 45 fps

 

パブリックマッチで計測

パブリックマッチで計測結果も、平均フレームレートはトレーニングモードとほぼ同じです。

ここでは、平均フレームレートの他、最小/最大のフレームレートも計測しています。残念ながら、最小フレームレートまで60fpsを超えたグラフィックスはありませんでした。最小フレームレートまで60fpsを超えさせたい場合は、ある程度新しい世代のGeForce GTXシリーズの外部グラフィックスを搭載している必要があると思います。

GeForce MX250
  1920x1080、非常に低い
平均 fps 最小 fps 最大 fps
Erangel(通常マップ)
119 fps 47 fps 174 fps
Miramar(砂漠マップ) 103 fps 57 pfs 188 fps
Sanhok(小型マップ) 116 fps 52 fps 175 fps
AMD Radeon Vega 8 Graphics
  1920x1080、非常に低い
平均 fps 最小 fps 最大 fps
Erangel(通常マップ)
78 fps 44 fps 99 fps
Miramar(砂漠マップ) 83 fps 51 pfs 118 fps
Sanhok(小型マップ) 76 fps 44 fps 105 fps
Intel Iris Plus Graphics
  1920x1080、非常に低い
平均 fps 最小 fps 最大 fps
Erangel(通常マップ)
79 fps 30 fps 134 fps
Miramar(砂漠マップ) 74 fps 51 pfs 88 fps
Sanhok(小型マップ) 76 fps 49 fps 97 fps
Intel UHD Graphics 620
  1920x1080、非常に低い
平均 fps 最小 fps 最大 fps
Erangel(通常マップ)
55 fps 32 fps 87 fps
Miramar(砂漠マップ) 49 fps 17 pfs 73 fps
Sanhok(小型マップ) 44 fps 25 fps 60 fps
※60 fps以上のセルはピンク色

 

付録:Steam版のPUBGとの違い

「PUBG LITE」のMAPは、初期からある通常マップの「ERANGEL」に、砂漠マップの「MIRMAR」、小型マップの「SANHOK」の3マップのみです。雪山マップの「VIKENDI」は今のところ実装されていません。また、キルカメラやリプレイ機能もありません。

マッチングは時間帯にもよりますが、100人集まるのも早く、参加者待ちによるストレスもありません。これはサービス開始当初ということもありますが、Botも含まれるからかも知れません。

何度かパブリックマッチで遊んでみましたが、接近戦でも棒立ちのプレイヤーがいれば、おそらくBotっぽいです。Botの特徴として、無意味な威嚇射撃、動作や反応が遅い、単発撃ち、棒立ちなどの挙動が見られます。

グラフィック品質の違いはもちろんですが、銃のリコイル(射撃時の反動)はSTEAM版に比べて左右にあまりブレない印象です。公式ツイッターにて、MOBILE版、LITE版、Steam版の比較動画がありますので、そちらをご覧ください。

 

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