Core i7-13700KF搭載のゲーミングPC、FRONTIER GHシリーズの実機レビュー

更新日:
CPU ~ Core i9-13900KF
~ Ryzen 9 7950X
GPU ~ GeForce RTX 4090
メモリ カスタマイズ可能
ストレージ カスタマイズ可能
OS Windows 11
価格 カスタマイズ内容による
インテル最新CPU「Core i7-13700KF」搭載モデル

FRONTIER GHシリーズは、PCケースがかっこよく、さらに価格も安いゲーミングPCです。セール品は特に安くなっており、お買い得です。

PCケースには、フロントとトップがメッシュパネルの通気性の良いPhanteks製のケースを採用。左側面は内部の見える強化ガラスパネルになっており、RGBライティングが映えるデザインです。

執筆:ゲーム記事担当"つむじ"

 

レビュー機は、当サイトの購入品です。今回は次の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成
OS Windows 11 Home
CPU Core i7-13700KF
ケース Phanteks タワーケース
マザーボード ASRock H670 PG Riptide
CPUクーラー LIQMAX III ARGB / ELC-LMT240-ARGB [水冷]
メモリ Crucial DDR4-3200 32GB(16GB×2)
グラフィックス MSI GeForce RTX 3070 Ti 8GB
ストレージ1 Intel SSD 670P 1TB [PCIe Gen4x4 NVMe 1TB]
電源 850W電源(80PLUS GOLD)

 

目次

お忙しい方は、「特徴」のみお読みください。

 

特徴

FRONTIERの特徴

FRONTIERは1993年に山口県で誕生した約30年の実績のあるBTOパソコンの老舗ブランドです。運営企業のインバースネット株式会社は、ヤマダ電機グループに属しており、 一部のヤマダ電機店舗でも実機を見ることができます。

 

価格が安い

FRONTIERのPCは、他社と比べて価格が安い点が特徴です。ライバルとなるドスパラ、パソコン工房、マウスコンピューター、ツクモといったメーカーより、同じ構成ならFRONTIERのほうが安いことがほとんどです。

下表は、似たような構成のモデルを、FRONTIER、ドスパラ、パソコン工房で比較したときのものですが、FRONTIERのパソコンは、メモリや電源容量が大きいにも関わらず、価格が安くなっているのが分かります。

ライバル機種との比較
  FRONTIER GH
FRGHZ790/B
ドスパラ
GALLERIA ZA7C-R37
パソコン工房
LEVEL-R779-
LC137KF-TAX
画像
チップセット Z790
CPU Core i7-13700KF Core i7-13700K Core i7-13700KF
グラフィックス GeForce RTX 3070
メモリ 32GB
DDR5-4800
16GB
DDR5-4800
16GB
DDR5-4800
SSD 1TB 1TB 1TB
電源 1200W 750W 700W
価格[税込] 319,800円 339,980円 332,800円

 

セール品はさらに安い

さらに、セールやキャンペーンの開催頻度が高く、セール対象のパソコンはもっと安くなります。

今回、レビュー用に購入した製品も、Core i7-13700KF、GeForce RTX 3070 Ti、16GBメモリ、1TB SSDという構成で、27万円台と非常に安かったです。

ただし、セール品は、通常モデルとは異なり、電源容量が少なかったり、メモリの規格が1つ前のものだったり、マザーボードのグレードが低かったりと、見えにくいところで、ややスペックが下げられているようです。今回、セールで購入した製品も、通常モデルとは異なり、電源は850Wとやや少なめで、メモリはDDR5ではなくDDR4、マザーボードは Z790ではなくH670でした。そこまでスペックが下がるわけではありませんが、一応気にかけておいたほうが良い思います。

頻繁にセールが開催されている

 

保証期間は短め

FRONTIERのパソコンは、1年の無料保証が付いています。また、オプションで最大3年保証も用意されています。ただ、カスタマイズ画面を確認してみると、3年保証へ変更できるパソコンはほとんどありません。1年保証の製品が多いと思ったほうがいいでしょう。長期の保証へ加入したい方は、別のPCショップのほうがいいと思います。

多くの製品は1年保証

 

今回のレビュー機の特徴

Raptor Lake-Sの「Core i7-13700KF 」を搭載

今回のレビュー機のプロセッサーには、新しく発売されたインテル第13世代「Raptor Lake-S」の上位モデル「Core i7-13700KF」を搭載しています。KFは内蔵グラフィックスを搭載していない分、少し価格を抑えることができます。

第13世代インテルCoreプロセッサでは、第12世代で採用されたPerformance-Core(P-Core:高性能コア)と、Efficient-Core(E-Core:高効率コア)との2種類のコアを引き継ぎつつ、PコアとEコアの最大クロックの向上、Eコア数を2倍に増加、L2/L3キャッシュの容量増加など、大幅な改良が行われているのが特徴です。

下表には、デスクトップ用インテル第13世代Coreプロセッサー(Raptor Lake-S)の仕様を部分的に比較しています。なお、CPU型番の末尾がKFになっているものは、内蔵グラフィックスなしとなり、別途外部グラフィックスカードが必要になります。

デスクトップ用 インテル第13世代Coreプロセッサーの仕様比較
  Core i9-13900K
Core i9-13900KF
Core i7-13700K
Core i7-13700KF
Core i5-13600K
Core i5-13600KF
P-Core 8 8 6
E-Core 16 8 8
総合コア数 24 16 14
総合スレッド数 32 24 20
P-Core最大周波数 5.4 GHz 5.3 GHz 5.1 GHz
E-Core最大周波数 4.3 GHz 4.2 GHz 3.9 GHz
P-Coreベース周波数 3.0 GHz 3.4 GHz 3.5 GHz
E-Coreベース周波数 2.2 GHz 2.5 GHz 2.6 GHz
Thermal Velocity Boost 5.8 GHz
L2キャッシュ 32MB 24MB 20MB
基本電力 125W
最大電力 253W 181W
※CPU仕様の一部のみを記しています。グラフィックス仕様については割愛しています。

 

冷却性とデザイン性に優れたプレミアムタワーケース

FRONTIERで人気モデルのGHシリーズは、冷却性とデザイン性に優れた、Phanteksのプレミアムタワーケースを採用しています。カラーは白と黒から選択することができます。

左側面は内部の見える強化ガラスサイドパネルになっており、RGBライティングが映えるデザイン性の高いケースです。ワンポイントとして、ガラスパネル下部にあるRGB-LEDラインがかっこいいです。

内部の見える強化ガラスサイドパネルのRGBライティング
ガラスパネル下部のRGB-LEDラインがとてもクール

 

それでは、この構成での具体的なベンチマークスコア、騒音値、CPU温度などを、以下に掲載します。

 

 

パフォーマンスのチェック

それでは、各種ベンチマークソフトを実行し、パフォーマンスのチェックしていきます。

PL1の設定値

Core i7-13700KFの最大電力は253Wです。今回購入したモデルのPL1の初期設定値を確認すると、180Wに設定されていました。

PL1は標準では180Wに設定されている

 

CPU

まずは、CINEBENCH R23の結果を掲載します。

今回、インテル第13世代上位のCore i7-13700KFを搭載しています。マルチコア、シングルコアともに最上位のCore i9-13900Kよりはスコアが落ちますが、Ryzen 9 7900Xと比べるとマルチコアはほぼ同程度、シングルコアについては上回るスコアです。

前世代のCore i7-12700K(PL1=190W)と比較すると、マルチコア性能はPL1=180Wで21%、PL1=253Wで30%向上、シングルコア性能では最大9%向上していました。

今後、ハイクラス以上のゲーミングPCで最も多く搭載されるであろうCore i7-13700K(F)ですが、ご覧の通り、マルチコア、シングルコア性能ともに非常に高速で、ゲームだけでなく、写真や動画編集などのクリエイターソフトもサクサク動作するでしょう。

CINEBENCH R23
~ CPU性能の評価 ~
Core i7-13700KF
他のCPUとの比較(マルチコア)
Core i9-13900K(KF) 36658 [PL1:253W]
Core i7-13700KF 29800 [PL1:253W]
27763 [PL1:180W]
Ryzen 9 7900X 29007
Core i9-12900K 26530 [PL1:241W]
23108 [PL1:125W]
Ryzen 9 5950X 25000
Core i7-12700K 22792 [PL1:190W]
Ryzen 9 5900X 20251
Core i5-12600K 約17500
Ryzen 7 5800X 15646
Core i9-11900K 15513
Core i7-11700K 12958
Ryzen 7 3700X 12273
Core i5-12400F 12164 [PL1:100W]
11505 [PL1:65W]
Core i5-11600K 11277
Ryzen 5 3600 9412
Core i5-11400 8025
Ryzen 5 3500 6421
他のCPUとの比較(シングルコア)
Core i9-13900K(KF) 2242
Core i7-13700KF 2130 [PL1:253W]
2129 [PL1:180W]
Core i9-12900K 2022 [PL1:241W]
2003 [PL1:125W]
Ryzen 9 7900X 2010
Core i7-12700K 1947 [PL1:190W]
Core i5-12600K 約1850
Core i5-12400F 1715 [PL1:100W]
1715 [PL1:65W]
Core i9-11900K 1672
Ryzen 9 5950X 1650
Ryzen 9 5900X 1611
Ryzen 7 5800X 1604
Core i7-11700K 1564
Core i5-11600K 1564
Core i5-11400 1398
Ryzen 7 3700X 1276
Ryzen 5 3600 1253
Ryzen 5 3500 1183
 :本製品で選択できるプロセッサー
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

グラフィックス

グラフィックカードはGeForce RTX 3070 Tiを搭載しています。ベンチマークスコアは次の通りです。4K解像度やレイトレーシングも視野に入れることのできる高性能グラフィックスです。

他のグラフィックスのスコアも掲載しておきますので、パーツ選択時の参考にしてください。

3DMark Time Spy
~ グラフィックス(ゲーム向け)性能の評価 ~
GeForce RTX 3070 Ti
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
RTX 4090 36298
RTX 4080 28098
RTX 3090 19568
RTX 3080 Ti 18607
RTX 3080 17064
RTX 3070 Ti 14496
RTX 3070 13393
RTX 3060 Ti 10945
RTX 3060 8581
RTX 3050 6140
GTX 1660 SUPER 6000
 :本製品で選択できるグラフィックス
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

メモリ

搭載できるメモリはマザーボードによって変わってきます。Z790のマザーボードではDDR5-4800メモリを搭載できます。今回搭載しているASRock H670 PG Riptideマザーボードでは、DDR4-3200メモリを搭載しており、帯域幅は普通です。

SiSoftware Sandra 2021
~メモリ性能の評価 ~
32GB DDR4-3200
他のメモリとの比較(帯域のベンチマーク)
DDR5-5200
デュアルチャネル
59.71GB/s
DDR5-4800
デュアルチャネル
58.58GB/s
DDR4-3200
デュアルチャネル
39GB/s
38.10GB/s
 :本製品で選択できるメモリ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※実際のデスクトップPCで計測した実測値で、理論的な最大値ではありません

 

ストレージ

ストレージには「Intel SSD 670P 1TB」を搭載しています。リード最大3500MB/sのGen3 SSDですが、ほぼ最大値に近い速度が出ており、多くの用途で十分な速度です。

CrystalDiskMark
~ ストレージ性能の評価 ~
Intel SSD 670P 1TB
他のストレージとの比較(シーケンシャルリード [MB/s] )
PCIe Gen4 SSD 7000
PCIe Gen3 SSD 3500
3394
SATA SSD 550
HDD 170
 :本製品で選択できるストレージ
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

ゲームベンチマーク

ゲームに付属のベンチマーク機能のスコア、または実際にゲームをプレイし、Afterburnerで計測したフレームレートを掲載します。PL1は、初期設定値の180Wで計測しています。

本製品は、ハイエンドクラスのGeForce RTX 3070 Tiを搭載しているので、負荷の重いゲームでも高いフレームレートで快適にプレイができます。タイトルによっては4K解像度でも快適に動作するでしょう。さらに、DLSS機能と併用でフレームレートを向上させることで、レイトレーシング環境でもプレイが可能です。

また、ここでは、GeForce RTX 3070 Tiのスコアにおいて、前世代最上位のCore i9-12900K搭載PCと、第13世代最上位のCore i9-13900K搭載PCのスコアも掲載しています。ただし、この2つのPCのGeForce RTX 3070 Tiは、GPUクロック/ブーストクロックなどは全く一緒であるものの、異なるカードです。またメモリなどの構成も異なっているので、参考程度にご覧ください。

Core i7-13700KFは、前世代最上位のCore i9-12900Kより、同じグラボでもややフレームレートが高い傾向がありました。ただ、第13世代最上位のCore i9-13900Kよりは、やや低い結果となっています。特に、負荷の軽いFHD解像度だとフレームレートの差が顕著に現れるようでした。

以下のゲームのフレームレートについて
表示しているのは平均フレームレートです
 :レビュー機で計測したスコア( RTX 3070 Ti以外の他のスコアはCore i9-12900K搭載PCで計測した代表値)
重い部類のゲーム
サイバーパンク2077(DX12)(Patch 1.61)
品質 解像度 平均 fps
ウルトラ 1920x1080 124 fps
2560x1440 81 fps
3840x2160 40 fps(60 fps)
レイトレ : ウルトラ 1920x1080 82 fps
2560x1440 65 fps
3840x2160 41 fps
※カッコ内はDLSSを「自動」に設定
他のグラフィックスとの比較(1920×1080)
RTX 4090 184 fps
RTX 4080 180 fps
RTX 3080 Ti 163 fps
RTX 3090 160 fps
RTX 3080 146 fps
RTX 3070 Ti 127 fps [Core i9-13900K]
124 fps [Core i7-13700KF]
RTX 3070 104 fps
他のグラフィックスとの比較(2560x1440)
RTX 4090 167 fps
RTX 4080 147 fps
RTX 3080 Ti 109 fps
RTX 3090 107 fps
RTX 3080 96 fps
RTX 3070 Ti 83 fps [Core i9-13900K]
81 fps [Core i7-13700KF]
RTX 3070 71 fps
他のグラフィックスとの比較(3840x2160)
RTX 4090 86 fps
RTX 4080 72 fps
RTX 3090 55 fps
RTX 3080 Ti 54 fps
RTX 3080 47 fps
RTX 3070 Ti 40 fps [Core i9-13900K]
40 fps [Core i7-13700KF]
RTX 3070 36 fps
他のスコアはCore i9-13900Kで計測した代表値
重い部類のゲーム
Forza Horizon 5(DX12)
品質 解像度 平均 fps
エクストリーム 1920x1080 120 fps
2560x1440 102 fps
3840x2160 70 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080)
RTX 4090 244 fps
RTX 4080 203 fps
RTX 3090 130 fps
RTX 3080 Ti 122 fps
RTX 3080 114 fps
RTX 3070 Ti 131 fps [Core i9-13900K]
120 fps [Core i7-13700KF]
106 fps [Core i9-12900K]
RTX 3070 Ti 106 fps
RTX 3070 101 fps
他のグラフィックスとの比較(2560x1440)
RTX 4090 217 fps
RTX 4080 176 fps
RTX 3090 115 fps
RTX 3080 Ti 108 fps
RTX 3080 101 fps
RTX 3070 Ti 107 fps [Core i9-13900K]
102 fps [Core i7-13700KF]
91 fps [Core i9-12900K]
RTX 3070 Ti 91 fps
RTX 3070 88 fps
他のグラフィックスとの比較(3840x2160)
RTX 4090 168 fps
RTX 4080 111 fps
RTX 3090 86 fps
RTX 3080 Ti 83 fps
RTX 3080 76 fps
RTX 3070 Ti 74 fps [Core i9-13900K]
70 fps [Core i7-13700KF]
67 fps [Core i9-12900K]
RTX 3070 Ti 67 fps
RTX 3070 64 fps
他のスコアはCore i9-12900Kで計測した代表値
重い部類のゲーム
レッド・デッド・リデンプション2(VULKAN)
品質 解像度 平均 fps
ウルトラ 1920x1080 108 fps
2560x1440 87 fps
3840x2160 57 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080)
RTX 4090 170 fps
RTX 4080 151 fps
RTX 3090 122 fps
RTX 3070 Ti 120 fps
RTX 3080 113 fps
RTX 3070 Ti 109 fps [Core i9-13900K]
108 fps [Core i7-13700KF]
98 fps [Core i9-12900K]
RTX 3070 Ti 98 fps
RTX 3070 94 fps
他のグラフィックスとの比較(2560x1440)
RTX 4090 162 fps
RTX 4080 143 fps
RTX 3090 108 fps
RTX 3080 Ti 102 fps
RTX 3080 97 fps
RTX 3070 Ti 88 fps [Core i9-13900K]
87 fps [Core i7-13700KF]
81 fps [Core i9-12900K]
RTX 3070 Ti 81 fps
RTX 3070 77 fps
他のグラフィックスとの比較(3840x2160)
RTX 4090 127 fps
RTX 4080 99 fps
RTX 3090 74 fps
RTX 3080 Ti 70 fps
RTX 3080 66 fps
RTX 3070 Ti 58 fps [Core i9-13900K]
57 fps [Core i7-13700KF]
54 fps [Core i9-12900K]
RTX 3070 Ti 54 fps
RTX 3070 50 fps
他のスコアはCore i9-12900Kで計測した代表値
重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15(DX11)
品質 解像度 平均 fps
高品質 1920x1080 146 fps
2560x1440 108 fps
3840x2160 66 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080)
RTX 4090 223 fps
RTX 4080 217 fps
RTX 3090 158 fps
RTX 3080 Ti 155 fps
RTX 3080 135 fps
RTX 3070 Ti 148 fps [Core i9-13900K]
146 fps [Core i7-13700KF]
133 fps [Core i9-12900K]
RTX 3070 127 fps
他のグラフィックスとの比較(2560x1440)
RTX 4090 214 fps
RTX 4080 189 fps
RTX 3090 133 fps
RTX 3080 Ti 131 fps
RTX 3080 116 fps
RTX 3070 Ti 113 fps [Core i9-13900K]
108 fps [Core i7-13700KF]
104 fps [Core i9-12900K]
RTX 3070 98 fps
他のグラフィックスとの比較(3840x2160)
RTX 4090 154 fps
RTX 4080 115 fps
RTX 3090 85 fps
RTX 3080 Ti 82 fps
RTX 3080 75 fps
RTX 3070 Ti 67 fps [Core i9-13900K]
66 fps [Core i7-13700KF]
63 fps [Core i9-12900K]
RTX 3070 59 fps
他のスコアはCore i9-12900Kで計測した代表値
中程度の重さのゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー(DX12)
品質 解像度 平均 fps
最高 1920x1080 187 fps
2560x1440 130 fps
3840x2160 71 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080)
RTX 4090 268 fps
RTX 4080 263fps
RTX 3090 168 fps
RTX 3080 Ti 164 fps
RTX 3080 157 fps
RTX 3070 Ti 194 fps [Core i9-13900K]
187 fps [Core i7-13700KF]
156 fps [Core i9-12900K]
RTX 3070 147 fps
他のグラフィックスとの比較(2560x1440)
RTX 4090 259 fps
RTX 4080 233 fps
RTX 3090 152 fps
RTX 3080 Ti 150 fps
RTX 3080 140 fps
RTX 3070 Ti 133 fps [Core i9-13900K]
130 fps [Core i7-13700KF]
129 fps [Core i9-12900K]
RTX 3070 117 fps
他のグラフィックスとの比較(3840x2160)
RTX 4090 183 fps
RTX 4080 135 fps
RTX 3090 96 fps
RTX 3080 Ti 93 fps
RTX 3080 83 fps
RTX 3070 Ti 72 fps [Core i9-13900K]
71 fps [Core i7-13700KF]
71 fps [Core i9-12900K]
RTX 3070 63 fps
他のスコアはCore i9-12900Kで計測した代表値
中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 暁月のフィナーレ(DX11)
品質 解像度 平均 fps
最高 1920x1080 209 fps
2560x1440 160 fps
3840x2160 85 fps
他のグラフィックスとの比較(1920×1080)
RTX 4090 280 fps
RTX 4080 271 fps
RTX 3090 192 fps
RTX 3080 Ti 189 fps
RTX 3080 187 fps
RTX 3070 Ti 214 fps [Core i9-13900K]
209 fps [Core i7-13700KF]
175 fps [Core i9-12900K]
RTX 3070 172 fps
他のグラフィックスとの比較(2560x1440)
RTX 4090 262 fps
RTX 4080 235 fps
RTX 3090 168 fps
RTX 3080 Ti 167 fps
RTX 3080 157 fps
RTX 3070 Ti 162 fps [Core i9-13900K]
160 fps [Core i7-13700KF]
141 fps [Core i9-12900K]
RTX 3070 137 fps
他のグラフィックスとの比較(3840x2160)
RTX 4090 188 fps
RTX 4080 144 fps
RTX 3090 110 fps
RTX 3080 Ti 108 fps
RTX 3080 97 fps
RTX 3070 Ti 86 fps [Core i9-13900K]
85 fps [Core i7-13700KF]
82 fps [Core i9-12900K]
RTX 3070 Ti 82 fps
RTX 3070 75 fps
他のスコアはCore i9-12900Kで計測した代表値

 

その他のゲームのベンチマーク

上に掲載した以外のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。

 

クリエイターソフトの処理時間

各クリエイターソフトの処理速度を計測したときの結果を掲載します。

Adobe Premiere Pro CCによる書き出し時間

GeForce RTX 3070 Tiを搭載したPCで比べると、速い書き出し時間です。

RTX 4090やRTX 4080を搭載したPCと比べると遅いですが、このくらいの速さで書き出しできればストレスなく使えます。4K動画編集自体も快適にできるでしょう。

Core i9-13900K/32GB
GeForce RTX 4090
2分27秒
Core i9-13900K/32GB
GeForce RTX 4080
2分30秒
Ryzen 9 7900X/64GB
GeForce RTX 4090
2分44秒
Core i9-12900K/32GB
GeForce RTX 3070 Ti
3分00秒
Core i7-13700KF/32GB
GeForce RTX 3070 Ti
3分08秒  [PL1=180W]
Core i7-12700K/16GB
GeForce RTX 3070 Ti
3分23秒
Core i9-11900K/16GB
GeForce RTX 3070 Ti
3分23秒
Core i5-12500/16GB
GeForce RTX 3070 Ti
3分26秒
Core i7-11700K/16GB
GeForce RTX 3070 Ti
3分33秒
Ryzen 7 5800X/16GB
GeForce RTX 3070 Ti
3分34秒
Core i9-11900K/16GB
GeForce RTX 3070
3分34秒
Core i5-12400F/16GB
GeForce RTX 3070 Ti
3分48秒
Core i5-12400F/16GB
GeForce RTX 3050
3分54秒
Ryzen 5 5600X/16GB
Radeon RX 6700XT
4分12秒
Ryzen 5 5600X/16GB
GeForce RTX 3060 Ti
4分19秒
Core i7-12700F/16GB
GeForce RTX 3060
4分47秒
Ryzen 7 3700X/16GB
Radeon RX 6700XT
5分03秒
Core i9-10900K/16GB
GeForce GTX 1660
5分32秒
Ryzen 5 3500/16GB
GeForce GTX 1660
6分05秒
Core i9-11900K/16GB
GeForce GTX 1650
6分22秒
※ 4K/30p動画(約10分)に、「テキスト」+「露光量」+「自然な彩度」+「トランジション」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え、H.264形式、YouTube 2160p 4K Ultra HDのプリセットで書き出したときの時間
※ グラフィックスは全てデスクトップPC用
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
TMPGEnc Video Mastering Works 7 によるエンコード時間

ソフトウェアエンコードは、非常に速いです。

x265でのエンコード時間
Core i9-13900K 3分48秒
Ryzen 9 7900X 3分58秒
Core i7-13700KF 4分08秒 [PL1=253W]
4分21秒 [PL1=180W]
Core i9-12900K 4分25秒 [PL1=241W]
5分03秒 [PL1=125W]
Ryzen 9 5900X 5分20秒
Core i7-12700K 5分36秒
Core i9-11900K 7分00秒
Ryzen 7 5800X 7分08秒
Core i7-12700F 7分09秒
Core i7-11700K 8分40秒
Ryzen 7 3700X 8分56秒
Core i5-12500 9分18秒 [PL1:65W]
Core i5-12400F 9分56秒 [PL1:65W]
Ryzen 5 5600X 10分00秒
Core i5-11400 11分00秒 [PL1:100W]
13分00秒 [PL1:65W]
Ryzen 5 3500 13分58秒
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換したときの時間
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
DaVinci Resolve Studio 18による書き出し時間

DaVinci Resolveの書き出しも、GeForce RTX 40シリーズほどではありませんが、十分速いです。

XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.264で変換したときの時間
Core i9-13900K/32GB
GeForce RTX 4090
2分25秒
Core i9-13900K/32GB
GeForce RTX 4080
2分27秒
Core i7-13700KF/32GB
GeForce RTX 3070 Ti
3分14秒  [PL1=180W]
Ryzen 9 7900X/64GB
GeForce RTX 3080 Ti
3分23秒
Ryzen 9 7900X/64GB
GeForce RTX 3080
3分23秒
Ryzen 9 7900X/64GB
GeForce RTX 3090
3分24秒
Ryzen 9 7900X/64GB
GeForce RTX 3070 Ti
3分26秒
Ryzen 9 7900X/64GB
GeForce RTX 3070 Ti
3分31秒
※ 4K/30p動画(約10分)に、「テキスト」+「明るさ(カーブ)の変更」+「彩度の変更」+「トランジション」のエフェクトおよびBGMとなるオーディオを加え、MP4、H.264、2160p 4K Ultra HD、29.97 fpsで書き出したときの時間
Blender Benchmark
OptiXで実行した時のスコア
Adobe Lightroom Classic CCによるRAW現像時間

Lightroomの書き出しも速いです。

グラフィックプロセッサー : オフ
Ryzen 9 7900X 27秒
Core i9-12900K 30秒
Core i9-13900K 36秒
Core i7-13700KF 50秒 [PL1=253W]
50秒 [PL1=180W]
Core i5-12400F 64秒
グラフィックプロセッサー : 書き出し時にGPUを使用
Core i9-13900K/32GB
GeForce RTX 4090
23秒
Core i9-13900K/32GB
GeForce RTX 4080
26秒
Ryzen 9 7900X/64GB
GeForce RTX 3090
26秒
Ryzen 9 7900X/64GB
GeForce RTX 3080 Ti
30秒
Ryzen 9 7900X/64GB
GeForce RTX 3080
32秒
Ryzen 9 7900X/64GB
GeForce RTX 3070 Ti
48秒
Ryzen 9 7900X/64GB
GeForce RTX 3070
48秒
Core i7-13700KF/32GB
GeForce RTX 3070 Ti
51秒 [PL1=180W]
Core i5-12400F
RTX 3050
57秒
※プロファイル補正、露光量+1、シャドウ+10、自然な彩度+10、ノイズ軽減+10を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
 :レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

 

パーツの温度のチェック

高い負荷をかけたときの各パーツの温度をチェックします。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。なお、室温は26℃付近で計測しています。

また、本製品のCPUクーラーのラジエーターサイズは240mmです。ラジエーターを冷却するファンはPCケース内部に向かって吸気する様に配置されています。前面から新鮮な空気を取り入れられるのでCPUの冷却面では有利ですが、暖かくなった空気がケース内部に入り込むので、大型のグラボなどを搭載する場合、それらの冷却面はやや不利になります。

吸気タイプ、プル式で設置されたラジエーターファン

 

Prime95実行時のCPU温度

Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU電力およびCPU温度の推移を確認します。なお、本製品のCPUクーラーのラジエーターサイズは240mmです。

PL1=180Wの時は、CPU電力は180Wで推移し、CPU温度は76℃付近で問題ない温度です。

PL1=253Wの時は、CPU電力は最初は253Wで推移していますが、後半から80Wと253Wを行き来しています。CPU温度を見ると96℃付近で推移しており、こちらも後半から60℃と96℃を行き来しているので、サーマルスロットリングが発生してます。デフォルトのPL1=180Wで使ったほうが無難です。

  • PL1 : 180W
  • PL1 : 253W
CPU電力
CPU温度
CPU電力
CPU温度

 

ゲーム時のCPU、GPU温度

続いて、ファイナルファンタジー15のゲームベンチマーク実行中のCPUおよびGPU温度を計測しました。

ゲームの場合、先ほどのPrime95ほどCPUに負荷はかからないので、PL1=180W、PL1=253Wどちらも瞬間的に85℃を超えることはあるものの、概ね60~80℃台で収まっていました。GPU温度は、CPUのラジエーターが吸気タイプであることが影響し、PL1=253Wにするとやや温度が上がるものの、それでも70℃台で推移しており問題ありません。

  • PL1 : 180W
  • PL1 : 253W
CPU温度
GPU温度
CPU温度
GPU温度

 

静音性のチェック

本機の動作音(静音性)のチェックです。もし動作音が大きいと、ゲームや作業に集中しづらいです。

フロントパネルは通気性の良いメッシュパネルですが、アイドル時は30dBと低めで、エンコード中、ゲーム中も50dBを超えることなく、ハイエンド構成にしては低めの騒音値です。ゲームも作業も集中して行えると思います。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※約10分経過後に計測しています
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)
左から3番目:FF15 ベンチマーク実行(高品質、1920x1080、ウィンドウ)

 

当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。

今回、Core i7-13700KF+GeForce RTX 3070 Tiというハイクラス構成ということもあり、消費電力は高めです。ゲーム中は500Wを超えることもあります。今回、850W電源ですが、もう少し大きめの容量の電源でも良いと思います。セール品ではなく、通常モデルの場合、もっと大きな容量の電源ユニットが搭載されています。

消費電力
  アイドル時 エンコード時 FF15実行時
Core i7-13700KF
RTX 3070 Ti
約66W 約290W 約510W
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST8
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

外観のチェックです。 ケースにはPhanteksのタワーケースを採用しています。サイズはミドルタワーです。カラーは白と黒で選択することができます。

 

トップパネルには無数の通気孔があり、通気性は非常に良いです。防塵フィルターはマグネットで吸着しているので、簡単に取り外すことができます。

 

トップパネルのインターフェースには、上からヘッドホン端子、マイク端子、USB3.2 Gen1 Type-A×2、LED制御ボタンがあります。

 

メッシュ状のトップパネルは引っ張ることで簡単に取外すことができ、下部には3.5インチストレージを2台搭載できるシャドウベイがあります。

 

RGB-LEDラインはフロントパネルから配線されています。

 

右側面はフラットです。

 

左側面は強化ガラスサイドパネルです。透明のガラスパネルです。

 

ガラスパネルは背面のネジ×2を緩めることで取外すことができます。結構薄いので、落下破損に注意です。

 

フロントと背面です。

 

マザーボード「ASRock H670 PG Riptide」と、GeForce RTX 3070 Tiのインターフェースです。

 

底面です。底面からも吸気できるようにインシュレーターは高めです。

 

電源ユニット下部には防塵フィルターがあります。スライド式で取外すことができるので、ホコリの掃除が楽です。

 

ケース内部のチェック

右側面のケース内部です。ケーブル類はこちらで綺麗にまとめられています。2.5インチSSDを3台までマウントできるスペースがあります。

 

搭載されていた電源は不明です。モジュラー式ではないので、不要なケーブルは多くなりますが、綺麗にまとめられていると思います。

 

左側面のケース内部です。裏面配線により、左側面内部はすっきりしています。エアフローも良さそうです。

 

マザーボードには「ASRock H670 PG Riptide」を搭載しています。最新の第13世代インテルCPUでは、前世代のH670マザーボードが流用できるので、その分価格を抑えることができます。

 

CPUクーラーには簡易水冷の「LIQMAX III ARGB / ELC-LMT240-ARGB」を搭載しています。RGBライティングに対応しています。また、前述の通り、ラジエーターファンは、外から中へ吸気するように取り付けられています。

 

メモリにはCrucialのDDR4-3200を搭載しています。

 

M.2 SSDにはマザーボード付属の黒いヒートシンクが装着されています。SSDには「Intel SSD 670P」が搭載されています。

 

グラフィックカードには「MSI GeForce RTX 3070 Ti Ventus 3X OC」を搭載しています。ブーストクロックの数値はやや高めに設定されています。

 

ケース内部底面には、VGA用の8ピンケーブルを通す穴があるので、内部がすっきりしています。

 

ケース内トップにもケースファンを2基設置できるスペースがあります。ラジエーターを設置するには少し窮屈かもしれません。

 

斜めから見た写真はご覧のようになっています。

 

まとめ

以上が、FRONTIER GHシリーズのゲーミングPCのレビューです。

Phanteksのタワーケースを採用し、ガラスサイドパネルを採用したRGBライティングや、フロントカバーの形状がかっこいいです。また、通気性がよく、他のハイエンドゲーミングPCに比べると、比較的静かなので、ゲームや作業に集中しやすいと思います。

比較的しっかりとしたPCケースであるにも関わらず、価格が安い点もメリットです。頻繁にセールを開催しており、セール品は特に安くなっています。ただし、セール品は、メモリ規格やチップセット、電源容量などがグレードダウンしていることが多いので、そのあたりは気を付けましょう。

今回、はじめてCore i7-13700KFを使ってみましたが、マルチコア、シングルコアともにトップクラスの性能でした。価格もそこまで高いわけではないのでおすすめです。PL1=253Wにすると、今回の冷却性能では、サーマルスロットリングが発生していましたが、デフォルトの180Wなら、問題なく動かせます。

注意点としては、保証が1年のみである点です。長期保証を望む方は、別のPCショップがいいでしょう。

 

インテル第13世代「Core i7-13700KF」搭載

FRONTIER GHシリーズ

ショップの特徴

  • 価格が安い
  • セール頻度が高く、さらに安くなる

今回のレビュー機の特徴

  • インテル第13世代のCore i7-13700KF搭載
  • ガラスパネルとRGB-LEDラインがかっこいい
  • 見た目と通気性が良く、比較的静か
公式サイトはこちら

 

 

 

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