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サードウェーブ Lightning AV5 Ryzen5 4500/NOCTUA製静音ファン搭載モデルの実機レビュー

サイズ | ミニタワー |
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CPU | Ryzen 5 4500 |
GPU | GeForce RTX 4060 GeForce RTX 4060 Ti |
メモリ | 16 ~ 64GB |
ストレージ | 500GB SSD ~ |
電源 | 650W ~ 1000W |
価格[税込] | 109,980円~ ※ |
※2023年10月10日時点
ドスパラで販売しているサードウェーブのLightning AV5 Ryzen5 4500/NOCTUA製静音ファン搭載モデル(以下、Lightning AV5)は、静音性と冷却性に定評のあるNoctua製のCPUファンが標準で搭載されているデスクトップPCです。動作音が静かで、作業に集中しやすいです。
CPUは、旧世代のRyzen 5 4500ですが、その代わり価格はかなり安いです。GeForce RT 4060のミドルクラスGPUを搭載しているにも関わらず、109,980円(2023年10月10日時点の価格。価格は変動します)という安さで購入することができます。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Ryzen 5 4500、GeForce RTX 4060、メモリ16GB、500GB SSD
目次
お忙しい方は、「Lightning AV5の特徴」のみお読みください。
Lightning AV5 の特徴
Noctua製の静音ファンを標準搭載
Lightning AV5 Ryzen5 4500/NOCTUA製静音ファン搭載モデルは、その名前の通り、静音性と冷却性に信頼のあるNoctua製の静音ファンが、CPUクーラーに搭載されています。搭載されているのはトップフローのNoctua NH-L9a-AM4で、厚さ37mmのロープロファイル仕様。スリムな設計の割には静音性と冷却性に優れたCPUクーラーです。
騒音値の計測結果については「静音性のチェック」の項目で掲載しますが、グラボもセミファンレス仕様であることから、アイドル時や低負荷時の騒音値が非常に静かでした。ただし、グラボのファンはさすがにNoctua製ではないので、ゲーム実行時などグラボに負荷がかかったときは、それなりの動作音はします。

高いコストパフォーマンス
本製品は、GeForce RTX 4060のミドルスペックのグラボを搭載していながら、109,980円と非常に価格が安くなっています。他のこのグラボを搭載している機種は、安くても15万円前後はするので、その安さが分かると思います。

CPU性能が低いので、フレームレートはややダウン
価格を安くできている理由は、CPUに旧世代のRyzen 5 4500を搭載しているためです。CINEBENCH R23の結果を見ても、低めのスコアです。
性能の高いプロセッサーを搭載した他のPCと、FF15およびFF14のベンチマーク結果を比較すると、下のようにフレームレートが下がってしまいます。なお、他のゲームの結果について「ゲームベンチマーク」をご覧ください。
他のグラボと比較した場合、(ゲームにもよりますが)GeForce RTX 3050からRTX 3060の間くらいのフレームレートになるのかなと思います。
CPUグリスも選択できる
ドスパラ Lightningシリーズは、カスタマイズからCPUグリスを選ぶことができます。ノーマルグリスでも十分ですが、より熱伝導率の高いグリスを選ぶことで、CPUの冷却効率が増し、より静音性が高くなりますし、CPUの経年劣化を抑えることができます。
個体差もあると思いますが、CPU温度がやや高めだったので、グリスは少しいいものにしたほうがいいかもしれません。

パフォーマンスのチェック
Lightning AV5のパフォーマンスのチェックです。
CPU
CINEBENCH R23の結果を掲載します。
プロセッサーには6コア12スレッドのRyzen 5 4500を搭載しています。アーキテクチャは2世代前のZen2を採用した低価格モデルで、マルチコア、シングルコア性能は控えめのエントリークラスの性能となります。

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)

GeForce RTX 4060
グラフィックス
初期構成のグラボは、GeForce RTX 4060です。なお、カスタマイズ画面で、GeForce RTX 4060 Tiへ変更することも可能です。
3Dmark Time Spyの結果は次の通りです。グラフィックスのスコアについては高いです。CPUのスコアについては、あまり高くありません。

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
メモリ
標準で16GBのDDR4-3200メモリを搭載しており、帯域幅は普通です。カスタマイズから最大で64GBまで選択することができます。
~メモリ性能の評価 ~


:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※実際のデスクトップPCで計測した実測値で、理論的な最大値ではありません
ストレージ
ストレージは標準では、500GBのPCIe Gen3 SSDを搭載しており、速度は普通です。最大で、2TBのSSDへ変更することができます。さらに、2台のSSDまたはHDDを追加することもできます。
~ ストレージ性能の評価 ~

:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
ゲームベンチマーク
ゲームに付属のベンチマーク機能のスコア、または実際にゲームをプレイし、Afterburnerで計測したフレームレートを掲載します。
レビュー機では、最新世代ミドルクラスのGeForce RTX 4060を搭載しています。
GeForce RTX 4060に、インテル Core i9-13900Kを搭載した機種と比較すると、1~2割はフレームレートが落ちますが、それでもフルHD解像度なら負荷の重いゲームでも高めの設定で動作する性能です。
「サイバーパンク2077」などの最新のゲームも、高いグラフィック設定でプレイ可能ですし、DLSSやフレーム生成に対応した「ホグワーツ・レガシー」などのタイトルでは、より高いフレームレートが出ます。
その他、ストリートファイター6や中程度の重さの「ブループロトコル」や「FF 14」などのオンラインゲーム、軽めのゲームのAPEXも快適にプレイすることができます。フォートナイトは、やや設定を落とすか、パフォーマンスモードにするといいでしょう。
ただし、負荷が激的に重い「Starfield」に関しては、設定を落としても厳しいフレームレートです。
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値。別PCのCPUは、Core i9-13900K)
![]() 重い部類のゲーム
Starfield(スターフィールド)
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解像度 | 品質 | 平均 fps |
ウルトラ | 低 | 50 fps |
高 | 44 fps | |
ウルトラ | 42 fps |
![]() 重い部類のゲーム
ホグワーツ・レガシー(DX12)
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 低 | 87 fps |
高 | 67 fps | |
最高 | 58 fps(94 fps) |
![]() 重い部類のゲーム
FORSPOKEN(DX12)(Ver 1.22)
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 低 | 122 fps |
高 | 62 fps | |
最高 | 41 fps |
![]() 重い部類のゲーム
サイバーパンク2077(DX12)(アップデート 2.0)
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 低 | 93 fps |
高 | 85 fps | |
ウルトラ | 79 fps(121 fps) |
![]() 重い部類のゲーム
ストリートファイター6 ベンチマーク(DX12)
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解像度 | HIGHEST設定 | 平均 fps |
1920x1080 | FIGHTING GROUND | 60 fps(最大) |
BATTLE HUB | 83 fps | |
WORLD TOUR | 90 fps |
![]() 重い部類のゲーム
ファイナルファンタジー 15(DX11)
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解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 軽量品質 | 143 fps |
標準品質 | 126 fps | |
高品質 | 91 fps |
![]() 中程度の重さのゲーム
ブループロトコル(DX12)
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---|---|---|
解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 低 | 155 fps |
高 | 122 fps | |
最高 | 108 fps |
![]() 中程度の重さのゲーム
シャドウオブザトゥームレイダー(DX12)
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解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 低 | 116 fps |
高 | 115 fps | |
最高 | 113 fps |
![]() 中程度の重さのゲーム
ファイナルファンタジー 14 暁月のフィナーレ(DX11)
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品質 | 解像度 | 平均 fps |
最高 | 1920x1080 | 128 fps |
2560x1440 | 121 fps | |
3840x2160 | 120 fps |
![]() 中程度の重さのゲーム
フォートナイト [チャプター4 シーズン4]
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解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 低設定 | 141 fps |
高設定 | 67 fps | |
最高設定 | 58 fps |
![]() 軽い部類のゲーム
Apex Legends(DX11)
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解像度 | 品質 | 平均 fps |
1920x1080 | 低設定 | 260 fps |
最高設定 | 182 fps |
レイトレーシングとDLSS3のベンチマーク
サイバーパンク2077のベンチマークにおいて、レイトレーシングおよびDLSSを有効にしたときのフレームレートです。
「レイトレーシング:ウルトラ」設定では、フルHD解像度ならDLSSとフレーム生成により、快適にプレイすることができます。
レイトレーシング : ウルトラ
![]() 重い部類のゲーム
サイバーパンク2077(レイトレーシング : ウルトラ)
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:DLSS Super Resolution:バランス
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
その他のゲームのベンチマーク
上に掲載した以外のゲームのフレームレートについては、下を参考にしてください。

クリエイターソフトの処理時間
各クリエイターソフトの処理速度を計測したときの結果を掲載します。

ソフトウェアエンコードは遅いです。
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー


※プロンプトは内容や長さによって生成時間にそれほど影響がないため「Cat」のみで生成
※ステップ数は最大の75、10枚のイラストを生成し、3回計測して最も速かった時間で比較
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
パーツの温度のチェック
各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU電力およびCPU温度の推移を確認します。
Ryzen 5 4500のCPU温度は95℃で推移しており、高めの温度です。そのため、CPU電力も、最初は約87Wでしたが、70W辺りまで下がっています。


ゲーム時のCPU、GPU温度
続いて、ファイナルファンタジー15のゲームベンチマーク実行中のCPUおよびGPU温度を計測しました。
ゲームの場合、上のPrime95ほどCPUに負荷はかからないので、CPU温度は最高でも61℃と、問題ない温度です。GPU温度は85℃付近で推移しており、やや高めですが、問題ない温度です。


静音性のチェック
本機の動作音(静音性)のチェックです。
外部グラフィックスを使用しないアイドル時と動画再生時では、グラボのファンが停止するセミファンレス仕様なので、とても静かです。Premiere Proの動画プレビュー時、エンコード時ももそれほど騒音値は上がりません。ゲーム時はグラボのファンが高回転するので、それなりに騒音値が高くなりますが、ゲーミングPCとしては普通の騒音値です。

部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※約10分経過後に計測しています
上段の左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
上段の左から2番目:ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
上段の左から3番目:Premiere Proで編集中の動画をプレビュー再生(リピート)
下段の左から1番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)
下段の左から2番目:FF15 ベンチマーク実行(高品質、1920x1080、ウィンドウ)
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。
CPUはエントリークラス、GPUにはミドルクラスのパーツを搭載しているので、ゲーミングデスクトップとしては低めの消費電力です。

※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)
左から3番目:FF15 ベンチマーク実行(高品質、1920x1080、ウィンドウ)
外観のチェック
外観のチェックです。
シンプルなデザインのPCケースです。

天面はフラットです。

右側面の画像です。通気口はありません。

左側面には通気口があります。

正面と背面の画像です。

フロント面には電源ボタン、USB3.0が2ポートあります。

現在ではあまり見かけない光学ドライブも標準で搭載されています。

底面です。インシュレーターはゴムではなくプラスチックです。

ケース内部のチェック
ケース内部です。
なお、以下、搭載されていたパーツを紹介しますが、毎回同じ型番のパーツが搭載されるわけではありませんので、ご注意下さい。基本的にはパーツの型名を指定することはできません。
Lightning AV5では「ASRock A520M TW」のマザーボードが搭載されていました。
Noctua製のCPUクーラー「Noctua NH-L9a-AM4」です。トップフローのロープロファイル仕様です。
M.2 SSDにはWestern Digital製のWD_Blue SN570 500GB M.2 SSD (PCIe Gen3 SSD)が搭載されていました。ヒートシンクは装着されていません。他に空きのM.2スロットはありません。

グラフィックカードにはPalit製のシングルファン「GeForce RTX 4060 StormX」が搭載されていました。ブーストクロックなどは標準です。


電源ユニットにはAcBelのP3B 650Wが搭載されていました。カスタマイズから最大で1000Wまで選ぶことができます。

ドライブベイは、5インチベイが2つ、3.5インチオープンベイが2つ、3.5インチシャドウベイが2つです。

斜めから見た画像はご覧のようになっています。


まとめ
以上が、Lightning AV5 Ryzen5 4500/NOCTUA製静音ファン搭載モデルのレビューです。
CPUクーラーに、Noctua製の静音ファンを搭載し、動作音が静かなデスクトップPCです。静かな環境で作業したい方におすすめです。ただし、ゲーム時など、グラボに負荷がかかるとそれなりの動作音になります。
コストパフォーマンスが高い点も魅力です。GeForce RTX 4060のミドルクラスのグラボを搭載していながら、10万円台で購入することができます。
その代わり、CPU性能は低めです。そのため、GeForce RTX 4060を搭載している割には、フレームレートは低めになります。ただ、フルHD解像度なら、多くのゲームが快適に動いていました。また、DLSSやフレーム生成機能に対応しているゲームなら、フレームレートを底上げすることもできます。10万円前後で購入できるゲーミングPCとしては、かなり高いフレームレートが出る機種だと思います。予算があまりないけれど、FHD環境でゲームを快適にしたい方におすすめです。
Noctua製ファン搭載で、高い静音性
Lightning AV5 Ryzen5 4500/NOCTUA製静音ファン搭載モデル

特徴
- 静音性に優れたNoctua製CPUファン搭載
- GeForce RTX 4060搭載
- 高いコストパフォーマンス
こんなあなたに
- 低価格でも快適にゲームができるPCが欲しい
- 静かな環境で作業をしたい方
- 価格10万円台[税込]~

三度の飯よりゲームが好き。 面白ければどんなゲームもプレイするが、中でも好きなジャンルは2D格闘ゲーム。2009年からSteamでPCゲーム漁りを始めてからゲーミングPCに興味を持ち、ライター業を経てレビュアーへ。これまで300台以上のゲーミングPCを実機でテストし、レビュー記事を執筆。おじいちゃんになってもPCゲーマーでありたい。

1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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