ドスパラ Critea DX-W7の実機レビュー
(DX-W3もボディは同じ)

更新日:2020年3月31日
CPU Core i7-8565U
メモリ 8~16GB
ストレージ HDD / SSD /
SSD+HDD
光学ドライブ なし
液晶サイズ 15.6型
液晶種類 FHD 非光沢
質量 約1.7kg
バッテリー 約7.8時間
価格[税込] 8万円台~
500GB SSD搭載で8万円台。しかも軽い

Critea DX-W7は、500GBの大容量SSDを搭載した一般ユーザー向けノートパソコンです。

また、発売記念として、メモリが無料アップグレードされており、16GBも搭載されています。

この大容量ストレージ、大容量メモリの構成で、価格は8万円台からと、コストパフォーマンスは高いです。

質量はメーカー仕様値で約1.7kgと比較的軽く、当サイトの実測では1.551kgとさらに軽かったです。別の部屋、別のデスクでPCを使うことがある方は移動が楽だと思います。

 

レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Core i7-8565U、16GBメモリ、500GB SATA SSD

 

目次

お忙しい方は、「Critea DX-W7の特徴」のみお読みください。

 

Critea DX-W7の特徴

16GBメモリ、500GB SSD搭載で8万円台

Critea DX-W7は、16GBメモリ、500GB SSDの大容量メモリ&ストレージを搭載していながら、8万円とコスパの高いノートPCです。

 

海外メーカーのコスパの高いノートPCと価格を比較しても遜色ありません。本製品はCPUの世代が古いですが、そこまで大きく性能は変わりません。一般ユーザーであれば十分な性能でしょう。

ライバル機種との価格比較
  本製品
Critea DX-W7
Inspiron 15
5593
IdeaPad S540
(15)
CPU Core i7-8565U Core i7-1065G7 Core i5-10210U
メモリ 16GB 16GB 8GB
SSD 500GB 512GB PCIe 512GB PCIe
価格(税別) 79,980円 95,183円 68,200円
価格は2020年2月1日のものです。価格は変動します
CPU性能の比較(CINEBENCH R20 マルチコア)
Core i7-1065G7 1484
Core i7-10510U 1459
Core i5-10210U 1418
Core i7-8565U 1275

 

軽量で持ち運びも楽

Critea DX-W7は、メーカー仕様値で約1.7kgと比較的軽く、ACアダプターも小型で軽いので、屋内での移動が楽です。モバイルノートと比較するとやや重いですが、外出先へ持ち出せないこともないでしょう。また、PC本体を当サイトで計測したところ、1.551kgとメーカー仕様値よりも大分軽い質量でした。

約1.7kgと比較的軽量

 

ダブルストレージ構成が可能

Critea DX-W7は、M.2 スロットと2.5インチベイを搭載しており、ダブルストレージ構成にすることが可能です。

ダブルストレージ構成が可能

 

同じ筐体にCore i3を搭載したモデルもあり

同じ筐体にCore i3を搭載した「Critea DX-W3」という機種もあります。高い性能は必要ないので、安く買いたいという方には、こちらでもいいと思います。

Core i3モデルもあり

 

各用途の快適度

本製品の各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
十分なスペックで快適です。
動画鑑賞 液晶の品質、CPUなどのスペックは十分です。スピーカー音は悪くもありませんが、良くもありません。
RAW現像
画像編集
液晶の色域、CPU性能が物足りないですが、簡単に現像・編集する程度なら大丈夫じゃないかと思います。
動画編集 動画編集をするにはグラフィック性能が物足りないです。ただし、軽い動画編集ソフトでライトに編集するくらいなら問題ないです。
ゲーム 外部グラフィックスを搭載していないためゲーム向きのPCではありません。ただし、軽めのPCゲームやブラウザゲームならプレイ可能です。

 

液晶ディスプレイのチェック

まずまずの色域で、比較的見やすい液晶です。最大輝度は当サイトの計測では273cd/m2と普通です。以下詳細を記載します。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 画素・
    ギラつき
  • 映り込み
  • フリッカー

色域はやや広いです。当サイトの計測ではsRGBカバー率は91.1%、sRGB比は101.1%でした。一般的な作業なら十分な品質でしょう。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線を確認すると、やや寒色系の画面であることが分かりますが、ほとんど気になりません。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

画素形状です。ギラつきはほとんどありません。

画面拡大

非光沢液晶ですので、映り込みは低減されています。

画面への映り込み

正確な確認方法ではありませんが、フリッカーは確認できませんでした。

フリッカーのテスト
※カメラのシャッタースピードを1/2000秒にして撮影したときの画面

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

キーボードとタッチパッドのチェックです。

当サイトの計測では、キーピッチは横:約18.5mm、縦:約19mm、キーストロークは約1.3mmです。キートップはほぼフラットです。キー配列は普通ですが、Enterキー周りのキーは、サイズが小さくなっています。やや安っぽい感じはしますが、普通に打てると思います。

テンキーも搭載していますが、「+」や「-」などの配置が通常とは異なるため、見なくてもテンキーをタイピングできるような方は使いにくいと思います。

キーボード全体図
キーの拡大図

 

タッチパッドの指の動かしやすさは普通です。クリックボタンも普通の押しやすさです。

タッチパッド

 

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。

CPU

第8世代Core i7-8565Uを搭載しています。CPU世代は古いものの、一般ユーザーには十分な性能でしょう。

CPU性能の目安
~ CINEBENCH R20 マルチコア ~
Core i7-8565U
他のCPUとの比較(マルチコア)
Core i9-9980HK 3552
Core i7-9750H 2640
Core i7-10710U 2211
Core i5-9300H 1880
Core i7-1065G7 1484
Core i7-10510U 1459
Core i5-10210U 1418
Core i7-8565U 1275 [レビュー機で計測]
1268 [他のPCで計測]
Core i5-8265U 1252
Core i3-10110U 922
Celeron 3867U 294
※緑色のバーが、本製品で選べるCPUです
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です

 

ストレージ

ストレージは、M.2 SSDを搭載しています。追加でHDDも搭載でき、多くのデータを保存できます。

※PCIe SSDが選択できるかは不明です。現在在庫切れで詳細が確認できないため、販売再開後に確認します。

ストレージ性能
~ CrystalDiskMark ~
500GB SATA SSD
他のストレージとの比較(Seq Q32T1 Read [MB/s] )
PCIe SSD 1500~3000
SATA SSD 540 [レビュー機で計測]
HDD 140
※緑色のバーが、本製品で選べるストレージです
※[レビュー機で計測]と書かれたストレージ以外は、他のPCで計測した代表値です

 

実際のソフトで計測した処理時間

次に、実際のソフトウェアで計測した各種処理時間を掲載します。

TMPGEnc Video Mastering Works 7 によるエンコード時間
  エンコード時間
x265でエンコード (※1) 31分37秒
NVENCでエンコード (※2)
QSVでエンコード (※3) 3分04秒
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換したときの時間
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
x265でのエンコード時間
Core i7-9700 12分21秒
Core i9-9980HK 12分25秒
Core i7-9750H 15分37秒
Core i7-10710U 21分43秒
Core i7-10510U 28分32秒
Core i5-10210U 28分53秒
Core i7-8565U 31分37秒 [レビュー機で計測]
31分50秒 [他のPCで計測]
Core i5-8265U 32分07秒
Core i3-8130U 45分24秒
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です
x265でエンコード時間中のCPUクロック

 

質量のチェック

メーカー仕様値では約1.7kgです。

当サイトの計測値は下表の通りでさらに軽かったです。ACアダプターも軽いので、持ち運びは楽です。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 1.551kg
ACアダプター 268g

 

バッテリー駆動時間のチェック

バッテリー駆動時間のチェックです。

本機のバッテリー容量は35.03Whです。少なめの容量です。

バッテリー

 

当サイトにて計測したバッテリー駆動時間は次のようになります。

バッテリー駆動時間の計測結果(当サイトによる実測値)
  駆動時間
(1) JEITA2.0測定方法 約7.8時間
(2) 動画再生時 5時間06分
(3) PCMark 8 Work テスト
※画面輝度は約120cd/m2、電源モードは高パフォーマンス
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行

 

 


 

 

以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。

静音性のチェック

動作音(静音性)のチェック結果です。

アイドル時でもわずかに動作音が聞こえます。高負荷時は他のノートPCと比べて静かです。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

パーツの温度のチェック

各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。

やや低めの温度です。

各パーツの温度
測定環境:室内温度 約26℃、 測定ソフト:HWMonitor
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

エンコード時の温度の詳細

下図は、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時のCPU温度の詳細です。徐々に温度が上がっていき、後半は60℃台で推移しています。

CPU温度
x265でエンコード中のCPU温度

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。

低めの表面温度です。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。

低めの消費電力です。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST7
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

Critea DX-W7の外観の画像を掲載します。
ボディ素材は不明ですが、おそらく樹脂製かと思われます。ただ、パームレスト面はシルバーでメタリック風の質感です。

 

天板にはロゴなど何もありません。好みのステッカーを貼ってもいいでしょう。

 

スピーカーは底面にあります。勝手に点数をつけると、10点満点で4~5点といったところです(音質についての評価はあくまで主観です)。

 

液晶が開く最大の角度です。

 

インターフェースは下図の通りで、種類は豊富です。メモリカードスロットがmicro SDなのが残念です。

 

底面です。フラットでスッキリしています。

 

底面カバーを外したときの画像です。

 

今回搭載されていたメモリです。換装もできるでしょう。

 

今回搭載されていたM.2 SSDです。

 

今回、2.5インチストレージは搭載していません。マウンター(固定用の器具)が無いため、2.5インチストレージを搭載したいと考えている方は、後から自分で増設するのではなく、最初から搭載しておいたほうがいいと思います。

 

ACアダプターは小型で持ち運びやすいです。容量は40Wです。

 

まとめ

以上が、ドスパラ Critea DX-W7のレビューです。

500GB SSD、16GBメモリを搭載し、8万円台とコスパの高い15.6型ノートPCです(ただし、メモリが16GBなのは初回ロットのみ)。

PC本体が1.7kg(当サイト計測値では1.5kg台)と軽量なので、ちょっとした移動が楽です。

CPUは世代が古いですが、一般的な作業なら快適です。M.2 SSD + HDDのストレージ構成にすることも可能です。

また、冷却ファンが大きいためか、高めの負荷をかけても、騒音値、CPU温度、表面温度が上がりにくい点も良かったです。

ただし、液晶フレームや底面はプラスチック感があり、やや安っぽさは感じます。また、テンキーの配置が通常とは異なるので、使いにくいかもしれません。

500GB SSD搭載で8万円台のスタンダードノートPC

ドスパラ Critea DX-W7

特徴

  • 大容量ストレージ&メモリ
  • 比較的高いコスパ
  • 15インチクラスノートPCの割には軽い

こんなあなたに

  • 大容量SSDを搭載したPCを安く買いたい方
  • 部屋を移動してPCを使うことがある方
  • 価格8万円台[税込]~
公式サイトはこちら Core i3のDX-W3はこちら

 

関連ページ