ドスパラ mini Regulus の実機レビュー

更新日:2019年8月21日
CPU AMD Ryzen5 3400G
GPU CPU内蔵
Radeon RX Vega 11
メモリ 4~32GB
価格 6万円台(税別)~
軽量でコンパクトなミニデスクトップPC

ドスパラ mini Regulusは片手で持てるほど小さい、軽量でコンパクトなミニデスクトップPCです。

コンパクトで省スペースなので、設置場所にも困りません。狭いデスク上にも楽に置けます。VESAマウントを使用することによってディスプレイ裏にも設置可能です。

CPU性能はそこまで高くなく、外部グラフィックスも搭載していませんが、普段使いとしてなら十分な性能です。

公式サイトはこちら

 

レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

mini Regulus AR5:AMD Ryzen5 3400G、メモリ8GB、256GB M.2 SSD

mini Regulusシリーズのラインナップ

ドスパラのミニパソコンにはインテル CPUを搭載したものと、AMD CPUを搭載したもので分かれており、その中でもいくつかモデルが用意されていますが、今回は、AMD Ryzen5 3400G搭載モデルのmini Regulus AR5という機種でレビューを行います。

※図はメーカーサイトからの抜粋(2019年8月20日現在)
※ラインナップは変わる可能性があります

 

目次

お忙しい方は、「mini Regulusの特徴」のみお読みください。

mini Regulusの特徴

片手で持てるミニデスクトップPC

mini Regulusの本体は軽量で、片手で持てるほどコンパクトです。本体サイズは公式で80.0(幅)×155.0(奥行き)×155.0(高さ)mmとなっており、質量は当サイト計測で1.520kgでした。別のACアダプターは649gあり、合わせても約2kg強なので、十分持ち運ぶことのできる大きさと重さです。

ケース本体自体はASRock Deskmini A300シリーズというベアボーンキット(自作キット)を採用しています。


本体は片手で持てるほど軽量でコンパクト

 

設置場所に困らないコンパクトさ

mini Regulusは、コンパクトなデスクトップPCなので、狭いデスク上でも設置場所に困りません。下の写真は120cm幅のデスクに24インチの液晶ディスプレイを配置し、実際に本機を設置してみた写真です。小さいのでデスク上に配置しても、スペースを取らず、すっきりしています。

設置イメージ(ディスプレイは24インチ、デスクは120cm幅)

縦向きに設置

横向きに設置

 

ディスプレイ裏にも設置が可能

オプションで専用VESAマウントを選択することで、下の写真の様なVESAマウントブラケットが付いてきます。このキットを使って、ディスプレイ裏のVESA規格に本体を設置することが可能になり、PC本体をディスプレイ裏に隠すことができます。

設置自体もネジ止めして本体を引っ掛けるだけなので楽です。なお、モニターアームなどでディスプレイ裏のVESA部分を使用している場合は設置できません。

オプションで選択できる専用VESAマウントキット
モニター裏に設置して隠すことができる

 

高性能冷却ファンを搭載

マザーボード全体の写真です。
CPUファンは、92mm口径の冷却性と静音性の高いNoctua NH-L9a-AM4を採用しています。自作ユーザーにも評判の高クオリティーのファンで、特に音が静かです。

 

コンパクトでも十分なインターフェース

mini Regulusはコンパクトながらも十分なインターフェースを備えています。正面にUSB 3.1 Type-AとType-Cが1つ、側面にUSB 2.0 Type-Aが2つ、背面にはUSB 3.1 Type-AとUSB 2.0 Type-Aが1つずつ備わっています。小型PCにしては、豊富なUSBポートが備わっているので、USBポートの数で困ることはないと思います。

また、出力ポートはHDMI、DisplayPort、D-Subが備わっており、HDMIとDisplayPortでは4K解像度60Hzの出力も可能です。

さらには2.1チャンネルスピーカー、サウンドバー、ヘッドフォンアンプなどが接続できる外部オーディオ端子も備わっています。

小型PCでも豊富なUSBポート

 

電源は外付けのACアダプター

本体はコンパクトと言っても、電源は外付けのACアダプターとなっています。外付けであるため設置スペースを考慮する必要がありますが、外付けだからこそ実現できるコンパクトさとも言えます。

PC本体とACアダプター

 

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。

CPU

本製品に搭載しているAMD Ryzen5 3400Gのベンチマークスコアです。Core i5より少し低いくらいのスコアです。

代表的なCPUの性能の目安
~ CINEBENCH R15 マルチコア ~
AMD Ryzen5 3400G
他のCPUとの比較(マルチコア)
Core i9-9900K 2033
Core i7-9700K 1489
Core i7-9700 1474
Core i7-8700K 1415
Core i7-8700 1389
Core i7-8700 1377
Core i5-9600K 1072
Core i5-8600 1023
Core i5-8500 975
Core i5-8400 877
AMD Ryzen5 3400G 821 [レビュー機で計測]
Core i3-8100 598
※緑色のバーが、本製品で選べるCPUです
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です
※一部、The Guru3D.comのサイトから引用しています

 

グラフィックス

AMD Ryzen5 3400Gに内蔵しているグラフィックス、Radeon RX Vega 11 Graphicsのベンチマークスコアです。こちらはCore i5-8400の内蔵グラフィックスの約2倍のスコアです。

グラフィックス性能の目安
~ 3D Mark ~
Radeon RX Vega 11 Graphics

 

ゲームベンチマーク

Radeon RX Vega 11 Graphicsでのゲームベンチマークスコアです。インテルCPU内蔵のインテル UHD グラフィックス 630よりは高いスコアですが、外部グラフィックスを搭載したモデルと比べるとスコアは低いです。軽い部類のゲームなら設定を下げればプレイできないこともないですが、ゲームをするなら外部グラフィックスを搭載したPCをおすすめします。

軽い部類のゲーム
フォートナイト
1280x720 解像度100% 53 fps
1920x1080 解像度100% 21 fps
軽い部類のゲーム
ドラゴンクエストX
1280x720 8944
1920x1080 4861
※グラフィック品質設定は「最高品質」
※約5500で60fps

 

ストレージ

PCIe-NVMe SSD搭載時のスコアです。非常に高速です。

ストレージ性能の目安
~ CrystalDiskMark Seq Q32T1 Read [MB/s] ~
他のストレージとの比較(Seq Q32T1 Read [MB/s] )
PCIe-NVMe SSD 3103 [レビュー機で計測]
SATA-AHCI SSD 550
HDD 140
※緑色のバーが、本製品で選べるストレージです
※[レビュー機で計測]と書かれたストレージ以外は、他のPCで計測した代表値です

 

その他のベンチマークスコア

以下、その他のベンチマーク結果を掲載します。

  • SPECviewperf 13
  • CINEBENCH R20
  • TMPGEnc
SPECviewperf 13
~ グラフィック(プロフェッショナル向け)性能の評価 ~
Radeon RX Vega 11 Graphics
CINEBENCH R20
~ CPU性能の評価 ~
AMD Ryzen5 3400G
TMPGEnc Video Mastering Works 7によるエンコード時間
  エンコード時間
x265でエンコード (※1) 26分54秒
QSVでエンコード (※3) 2分05秒
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換したときの時間
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
x265でエンコード時間中のCPUクロック

 


 

以下、静音性、パーツの温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。

静音性のチェック

本機の動作音(静音性)のチェックです。

低めの騒音値です。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:動画再生時(解像度:720x480で実行)
左から3番目:PowerDirector の編集画面でエフェクトを追加しプレビュー再生
左から4番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

パーツの温度のチェック

各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。

普通の温度です。

各パーツの温度
測定環境:室内温度 約26℃、 測定ソフト:HWMonitor
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

 

エンコード時の温度の詳細

下図は、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時のCPU温度の詳細です。70℃台後半から80℃台の温度で推移しており、普通の温度だと思います。

CPU温度
x265でエンコード中のCPU温度

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。

エンコード時以外は低めの消費電力です。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST7
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

外観のチェックです。
非常にコンパクトでシンプルなデザインのPCケースです。ケースはASRock Deskmini A300シリーズというベアボーンキット(自作キット)を採用しています。

 

正面と背面です。

 

全体的にメッシュ状になっており、通気性を高めています。

 

側面と底面には縦横置き用のゴム足シールを貼り付ける溝があります。

 

Wi-fiアンテナです。

 

電源ユニットは内蔵していないので、ノートPCの様なACアダプターになります。

 

ACアダプターの詳細です。

 

ケースの内部のチェック

ケース内部へのアクセス方法ですが、背面のネジ4つを取り外すことで、内部にアクセスが可能です。

なお、以下、搭載されていたパーツを紹介しますが、毎回同じ型番のパーツが搭載されるわけではありませんので、ご注意下さい。基本的にはパーツの型名を指定することはできません。

 

マザーボードトレイを引き出しのように引っこ抜くことができます。抜く際は、USBやコンパネケーブルのピンが挿さっているので、注意してください。

 

背面には2.5インチストレージを2台まで搭載できます。SATAストレージ接続ケーブルも2本付属しているので、後で増設が可能です。



 

メモリはノートPC用のものを搭載しています。スロットは2スロットです。


 

CPUクーラーは薄型です。

 

搭載されていた256GBの NVMe M.2 SSDです。

 

まとめ

以上が、ドスパラ mini Regulusのレビューです。

とてもコンパクトで、狭い場所にも設置しやすく、また軽量で持ち運びもしやすいデスクトップPCです。

VESAマウントキットにより、ディスプレイ裏に設置することも可能です。

サイズは小さくても、信頼性の高い冷却ファンを使用しているため、静音性、冷却面も問題ありません。

パフォーマンスも、小型でも通常のデスクトップPCと変わりはなく、一般的な作業なら十分な性能です。

USBポートも十分な数が備わっているので、数が足りなくて困ることはありません。

設置スペースが少ない方や、デスクトップPCを持ち運びたい方に適した製品です。

詳細・購入はこちら

ノートでも2画面で効率よく作業できる

mini Regulus

特徴

  • 小型で省スペース
  • 信頼性の高い冷却ファンを使用

こんなあなたに

  • 設置スペースが少ない方
  • デスクトップPCを持ち運びたい方
  • 価格6万円台[税別]~
公式サイトはこちら

 

 

関連ページ