デル Inspiron 15 5000(5583)の実機レビュー

更新日:2019年5月29日
CPU Core i3-8145U
Core i5-8265U
Core i7-8565U
GPU CPU内蔵 /
GeForce MX130
メモリ 4GB / 8GB
ストレージ PCIe SSD / HDD /
PCIe SSD + HDD
液晶サイズ 15.6型
液晶種類 FHD 非光沢
質量 約2.17kg
バッテリー
価格[税別] 5万円台~
コスパの高いノートPC

Inspiron 15 5000(5583)は、コスパの高いノートパソコンです。

Core i3、1TB HDDの構成なら5万円台(税別)、Core i5、GeForce MX130、256GB SSDという構成でも7万円台(税別)という安さで購入できます。※いずれもクーポン適用時の価格です。

また、最近では減った光学ドライブを搭載しており、レンタルDVDやCDなどを再生することが可能です。

液晶については、IPSパネルではないものの、非光沢のFHD液晶となっています。

公式サイトはこちら

 

レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。

レビュー機の構成

Core i7-8565U、8GBメモリ、GeForce MX130、128GB PCIe SSD+1TB HDD

目次

お忙しい方は、「Inspiron 15 5000(5583)の特徴」のみお読みください。

Inspiron 15 5000(5583)の特徴

高いコストパフォーマンス

Inspiron 15 5000(5583)は、コストパフォーマンスの高いノートPCです。前述した通り、Core i3、1TB HDDの構成なら5万円台(税別)という安さです。おすすめは、Core i5、GeForce MX130、256GB SSDの構成で、これでも7万円台(税別)です。一般ユーザーならこの構成で困ることはないと思います。GeForce MX130は搭載する必要性を感じませんが、SSDを搭載したモデルはこのグラフィックスが付いてきます。

おすすめ構成

 

光学ドライブを搭載

Inspiron 15 5000(5583)は最近では搭載されることが減った光学ドライブを搭載しています。ネット配信が主流になり、光学ドライブを使うことは少なくなりましたが、DVDやCDをレンタルして読み込む方はまだ少なくないと思います。そういったユーザーに適した製品です。

光学ドライブ搭載

 

液晶ディスプレイのチェック

液晶ディスプレイのチェックです。

非光沢で映り込みが少ないのは良いですが、視野角が狭いのが難点です。総合的に見てもそこまで見やすい液晶ではありません。

  • 視野角
  • RGB
    発色特性
  • 色域
  • 画素・
    ギラつき
  • 映り込み
  • フリッカー

視野角は狭いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線です。青色が強く発色していることがわかります。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

色域はやや狭いです。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

画素形状です。ややギラつきがありますが、大きく気になるほどではありません。

画面拡大

非光沢液晶であるため、画面への映り込みは低減されています。

画面への映り込み

少し輝度を下げて(正確には覚えておらず申し訳ないですが輝度設定60%くらい)撮影した限りでは、フリッカーはありませんでした。

フリッカーのテスト
※カメラのシャッタースピードを1/800秒にして撮影したときの画面

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

キーボードの打ち心地は普通です。

実測で、キーピッチは横:約19mm、縦:約18mm、キーストロークは約1.2mmです。キートップはほぼフラットである点と、キーストロークが浅い点が気になりますが、慣れれば普通に打てる範囲のキーボードです。

キー配列は普通ですが、「Backspace」のキーはやや小さいです。また、一部のキーが1つのフレーム内に2つ入っている点は、見た目の面でやや残念です。

タッチパッドの操作性は普通です。

キーボード全体図
キーの拡大図

 

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。

CPU

最近のノートの標準的なCPUを搭載しています。

CPU性能
~ CINEBENCH R20 ~
Core i7-8565U
他のCPUとの比較(マルチコア)
Core i7-9750H 2640
Core i7-8565U 1190 [レビュー機で計測]
同上 1268
Core i5-8265U 1252
Core i3-8145U 749
Celeron 3867U 294
※緑色のバーが、本製品で選べるCPUです
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です

 

グラフィックス

グラフィックスは、Intel UHD グラフィックス 620またはGeForce MX130となっています。今回、GeForce MX130を搭載していますが、Intel UHD グラフィックス 620よりもややスコアが高い程度でした。ゲームなどに使うにはスペックが足りず、メインメモリの消費を抑える程度の効果しかありません。

グラフィックス性能
~ 3DMark Time Spy ~
GeForce MX130
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
GTX 1050Ti 2310
GTX 1050 1787
GeForce MX250
1119
GeForce MX150 1074
GeForce MX130 494 [レビュー機で計測]
Intel UHD 620 371
※緑色のバーが、本製品で選べるグラフィックスです
※[レビュー機で計測]と書かれたグラフィックス以外は、他のPCで計測した代表値です

 

ストレージ

ストレージは、PCIe SSDやHDDを搭載できます。できれば、PCIe SSDを搭載した構成がいいと思います。

ストレージ性能
~ CrystalDiskMark ~
左:128GB PCIe SSD、右:1TB HDD
他のストレージとの比較(Seq Q32T1 Read [MB/s] )
PCIe SSD 1604 [レビュー機で計測]
SATA SSD 550
HDD 147 [レビュー機で計測]
※緑色のバーが、本製品で選べるストレージです
※[レビュー機で計測]と書かれたストレージ以外は、他のPCで計測した代表値です

 

SDカードスロット

SDカードスロットの速度は遅いです。

CrystalDiskMark 6(SDカード)
最大95MB/sのUHS-Iのカードで測定

 

実際のソフトで計測した処理時間

次に、実際のソフトウェアで計測した各種処理時間を掲載します。

TMPGEnc Video Mastering Works 7 によるエンコード時間
  エンコード時間
x265でエンコード (※1) 31分47秒
QSVでエンコード (※2) 3分36秒
NVENCでエンコード (※3)
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換したときの時間
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 AMD APU内蔵のハードウェアエンコーダー(AMD Media SDK)
※3 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
x265でのエンコード時間
Core i9-9900K 9分29秒
Core i7-8700 12分27秒
Core i7-9750H 15分37秒
Core i5-8265U 29分29秒
Core i7-8565U 31分47秒 [レビュー機で計測]
Core i3-8145U 45分19秒
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です
x265でエンコード時間中のCPUクロック

 

質量のチェック

メーカー仕様表では約2.17kgとなっていますが、今回、SSD + HDDの構成となっているためか、2.242kgと仕様値よりもやや重かったです。ACアダプターも、一般的なノートPCと比較して、やや重いです。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  質量
PC本体 2.242kg
ACアダプター 318g

 

バッテリー駆動時間のチェック

バッテリー駆動時間のチェックです。

当サイトの確認では、42Whのバッテリー容量でした。当サイトにて計測したバッテリー駆動時間は次のようになります。外部グラフィックスを搭載している影響のためか、思ったほど駆動時間は伸びませんでした。

バッテリー駆動時間の計測結果(当サイトによる実測値)
  駆動時間
動画再生時 ※1 4時間2分
PCMark 8 Work テスト ※2
※画面輝度は約120cd/m2、電源モードは高パフォーマンス
※1 ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
※2 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行

 

 


 

 

以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。

静音性のチェック

動作音(静音性)のチェック結果です。

アイドル時でもやや動作音が聞こえます。エンコード時(高負荷時)の騒音値はやや低めです。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

パーツの温度のチェック

各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。

問題ない温度です。

各パーツの温度
測定環境:室内温度 約26℃、 測定ソフト:HWMonitor
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

エンコード時のCPU温度の詳細

下図は、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時のCPU温度の詳細です。60℃台で推移しており、低めの温度です。

CPU温度
x265でエンコード中のCPU温度

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。

こちらも問題ない温度です。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。

やや低めの消費電力です。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST7
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

外観のチェックです。

シンプルなデザインです。狭額ベゼルではありません。

 

天板は凹凸のある模様が入っています。

 

スピーカーは背面にあります。音質は、高音がややキンキンと響き耳ざわりな感じがあります。勝手に点数をつけると、10点満点で5点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。

 

パームレストにも幾何学的な模様があり、やや凹凸があります。

 

液晶が傾く最大の角度です。

 

側面のインターフェースは次の通りです。主要なポートは揃っています。

 

底面です。

 

ACアダプターは、電源ケーブルがやや太いです。容量は65Wです。

 

まとめ

以上が、Inspiron 15 5000(5583)のレビューです。

コストパフォーマンスの高い製品で、Core i5、GeForce MX130、256GB SSDというおすすめの構成でも7万円台と低価格です。

光学ドライブが搭載されている点もポイントです。

ただし、液晶の視野角が悪い点が残念です。また、デザインもやや地味です。

コスパの高い15.6型ノート

Inspiron 15 5000(5583)

特徴

  • 高いコストパフォーマンス
  • 光学ドライブを搭載

こんなあなたに

  • 安くてもスペックの高いものが欲しい方
  • 液晶の品質はあまり気にしない方
  • 価格5万円台[税別]~
公式サイトはこちら

 

 

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