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デル Inspiron 13 7000 2-in-1(7373)の実機レビュー
CPU | 第8世代Core |
---|---|
メモリ | 4~16GB |
ストレージ | SATA SSD |
液晶サイズ | 13.3型ワイド |
液晶種類 | FHD IPS 光沢 |
質量 | 約1.48kg~ |
バッテリー | 最大8時間20分 |
LTE | 非対応 |
価格 | 10万円台~ |
第8世代CPU搭載の2 in 1 PC
Inspiron 13 7000 2-in-1は、第8世代インテルCoreプロセッサーを搭載した処理性能の高い2 in 1 PCです。第7世代CPUに比べるとかなり性能UPしているため、編集系の重い処理をする方でも快適でしょう。
また、アクティブペンにも対応しており、手書き文字入力が可能です。
ボディはアルミ素材で、見た目も悪くないです。
このように性能、機能、デザインとも比較的優秀ですが、価格は10万円台からとコストパフォーマンスは非常に高いです。
軽さとバッテリー駆動時間はそれほど良くないため、室内でパソコンを移動して使う用途の方に適していると思います。CPU性能は高いので、十分メイン機としても使えるでしょう。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i7-8550U、16GBメモリ、512GB SATA SSD
目次
お忙しい方は、「Inspiron 13 7000 2-in-1の特徴」のみお読みください。
Inspiron 13 7000 2-in-1の特徴
第8世代CPUなど搭載した高性能 2 in 1 PCが10万円台~
Inspiron 13 7000 2-in-1は、第8世代インテルCoreプロセッサーの高性能CPUに、FHD IPS液晶とSSDを搭載した性能十分なモバイルノートです。さらに、液晶が360度回転しタブレットにも変形する2 in 1 PCとなっています。
このように高性能で、多機能な製品ですが、価格は10万円台からと比較的安価です。
「Inspiron」と名前が付く製品は、「3000シリーズ」、「5000シリーズ」、「7000シリーズ」の3種類がありますが、本製品は最上位の7000シリーズとなります。性能が良いのはもちろん、ボディには、つや消しブラシ加工のアルミ素材が用いられており、高級感もあり頑丈です。
高性能、多機能なモバイルPCですが価格は10万円台~
アクティブペンにも対応
Inspiron 13 7000 2-in-1は、アクティブペンにも対応しています。筆圧検知の段階数は不明で、試した限りでは傾き検知にも対応していないようでしたが、文字や簡易的な図を書く程度なら十分な性能だと思います。イラストを本格的に書きたい方は、傾き検知に対応した他の機種のほうが良いと思います。
なお、アクティブペンは、モデルによっては付属せずに、オプションとなっているため気を付けましょう。
アクティブペン対応
ちなみにワコムのペンは使えませんでしたが、Surface Pro用のMicrosoftペンは使えました。
Surface ProのMicrosoft ペンも使用可能
狭額縁だがXPS 13よりは大きい
Inspiron 13 7000 2-in-1は、狭額縁の液晶を採用しています。ただし、フレームが細いのは左右のみで、上下はそれほ細くありません。狭額縁液晶と言えばXPS 13ですが、2台のサイズを比べたところ、Inspiron 13 7000 2-in-1のほうがやや大きかったです。
狭額縁液晶
Inspiron 13 7000 2-in-1よりはやや大きい
モバイルPCとしては、軽くはなく、バッテリー駆動時間も短め
Inspiron 13 7000 2-in-1の質量は、約1.48kgとなっており、最近のモバイルノートパソコンとしてはそれほど軽くありません。むしろやや重い部類です。また、バッテリー容量も38Whとそれほど多くなく、さらに消費電力の大きいタッチパネルを搭載しているため、バッテリー駆動時間もやや短めです。バッテリー駆動時間の当サイトによる計測値は「バッテリー駆動時間のチェック」をご覧ください。
宅内モバイル向けか?
高性能で多機能なモバイルノートPCですが、質量とバッテリー駆動時間は、やや他の製品よりも劣ります。そのため、Inspiron 13 7000 2-in-1は外出先でバリバリ使うPCというよりも、社内や自宅内でよくPCを移動して使う人向けの製品と言えるでしょう。
液晶ディスプレイのチェック
液晶ディスプレイのチェックです。
IPS液晶であるため、視野角は非常に良いです。
視野角(斜めから見たときの見やすさ)
カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線です。青と緑がやや強調されているのが分かりますが、それほど気にはなりません。
色域はノートパソコンとしては、やや広めです。
ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成
画素形状は下図の通りです。
画素の拡大図
光沢液晶であるため、画面への映り込みがあります。
画面への映り込み
キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードとタッチパッドのチェックです。
実測で、キーピッチは横:約19mm×縦:約18mm、キーストロークは約1.2mmです。キーピッチは十分ありますが、「Backspaceキー」や「Enterキーの下部」などは、他のキーよりも細くなっています。慣れれば特に気になりませんが、人によっては最初はタイプミスする方もいるかもしれません。
また、英語キーボードとある程度共通化するためだと思いますが、「\とBackspace」や、「}とEnter」など、同じフレーム内に2つのキーが配置されています。隣のキーに接する部分は少し凹んでいるため、タイピングには影響は出ませんが、やや見た目がかっこ悪いです。
キーボード全体図
キーボード拡大図1
キーボード拡大図2
キーの拡大図3
キーの拡大図4
キーボードバックライトも搭載しています。
キーボードバックライト
タッチパッドの操作性は普通です。
タッチパッド
パフォーマンスのチェック
Inspiron 13 7000 2-in-1のパフォーマンスのチェックです。
CPU
第8世代インテルCoreプロセッサーを搭載しており、第7世代のプロセッサーを搭載したモバイルノートPCよりも、処理性能が高いです。クリエイティブな作業もするのであれば、第8世代インテルCoreプロセッサーはおすすめです。
CPUの選び方(筆者の独自判断)
※灰色のバーのパーツは、本製品では選択できません
ストレージ
ストレージは、SATA SSDを搭載しています。PCIe-NVMe SSDは選択できませんが、体感速度はそれほど変わらないため、SATA SSDでも十分だと思います。
ただ、メーカーサイトには「革新的な応答性: 最大512 GBのSATA SSDまたは512 GB PCIe NVMe SSDを搭載。」と書かれているため、もしかするとそのうちPCIe NVMe SSDも選択できるようになるのかもしれません。
ストレージの選び方(筆者の独自判断)
※灰色のバーのパーツは、本製品では選択できません
Inspiron 13 7000 2-in-1で計測したベンチマーク
以下、Core i7-8550U、16GBメモリ、512GB SATA SSDの構成のInspiron 13 7000 2-in-1の実機で計測したベンチマークスコアを掲載します。
(CPU性能の評価)
Core i7-8550U
(CPU性能の評価)
Core i7-8550U
(主にグラフィックス、CPU性能の評価)
Core i7-8550U、インテル UHD グラフィックス 620
(x265がCPU性能の評価、NVENC、QSVが主にグラフィックス性能評価)
Core i7-8550U | |
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x265でエンコード (※1) | 28分59秒 |
NVENCでエンコード (※2) | ― |
QSVでエンコード (※3) | 3分21秒 |
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
(ストレージの評価)
512GB SSD(Micron 1100 SATA)
USB Type-C 充電器 / ドックの動作テスト
USB Type-Cポートを利用して、他の充電器やドックで充電などができるかを試しました。
Inspiron 13 7000 2-in-1のUSB Type-Cポートは、Thunderbolt 3 には対応していないため、ThinkPad Thunderbolt 3 ドックで外部ディスプレイやLANなどの拡張はできませんでしたが、充電のみならできました。ThinkPad USB Type-C ドックなら拡張も充電もできました。
また、ZHOULXの充電器で、充電することもできました。
充電できるか? | 外部ディスプレイ、 LANの拡張 |
|
---|---|---|
ThinkPad USB Type-C ドック | OK | OK |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | OK | NG |
ZHOULX 充電器(65W) | OK | ― |
カードリーダー/ライターのチェック
内蔵カードリーダー/ライターのチェックです。
SDカード挿入後の出っ張りはほぼありません。
SDカードスロットの位置(底面から見た画像)
速度は遅いです。
UHS-Ⅰ対応のSDカード
質量のチェック
Inspiron 13 7000 2-in-1の質量のチェックです。
メーカー仕様表では、約1.48kg~となっています。
当サイトで計測した結果は次の通りで、PC本体が1.464kgでした。一般的なモバイルノートPCと比較すると、やや重いです。
ACアダプターは270gでした。こちらもやや重いです。
質量の計測結果
バッテリー駆動時間のチェック
バッテリー駆動時間のチェックです。
容量は38WHrとなっており、一般的なモバイルノートPCと比較すると、やや少なめです。
当サイトで計測したバッテリー駆動時間は、下の表の通りです。Inspiron 13 7000 2-in-1は、タッチパネル液晶を搭載していることもあり、他のモバイルノートと比較して、バッテリー駆動時間はやや短めです。
Core i7-8550U | |
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PCMark 8 Home テスト ※1 | 3時間24分 |
PCMark 8 Work テスト ※2 | 3時間52分 |
動画再生時 ※3 | 4時間32分 |
※1 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、画像編集、ビデオチャット、軽いゲームなどを実行
※2 ブラウザでのショッピング/大量の画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャットなどを実行
※3 ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
静音性・CPU温度・表面温度のチェック
静音性は比較的静かです。アイドル時は無音で、エンコード時も約38dBと、他のノートPCよりもやや低めでした。
CPU温度については、低負荷なときは問題ないですが、エンコード時は80℃ちょっとあり、やや高めでした。
表面温度は、エンコードのような超高負荷なときは、裏面の背面側がかなり熱いですが、キーボード面はそれほどでもありません。また、低負荷なときは問題ない温度です。
外観のチェック
外観のチェックです。
アルミ素材のボディで、比較的安い製品ですが、高級感があります。
天板です。
360度回転するヒンジ部分の画像です。
電源ボタンです。またキーボード側のボディ部分のみ、ヘアライン加工が施されています。
スピーカーは底面の横に配置されています。デルのパソコンは、PC内蔵マイクで環境ノイズを捕捉し、ノイズキャンセリング調整をリアルタイムで行うなどして「聞きやすい音」に調整されて音声が出力されています。実際に聞くと、音がテーブルに反射しやや音質が変わる点と、最大音量がやや小さめな気になりますが、比較的良い音だと思います。ノートPC基準で点数をつけると、10点満点で6点の音質です(普通が5点で、筆者の独断の評価です)。
液晶を閉じたときの画像です。
天板を閉じたときの画像です。
底面です。吸気口があります。また、上下に長いゴム足もあります。
液晶は360度開くため、下図のようにしてPCを使用することもできます。
右側面のポートです。メモリカードやUSB3.1ポートがあります。
左側面のポートです。USB 3.1 Type-Cポートや、HDMI、USB3.1などがあります。
ACアダプターの画像です。
まとめ
以上が、デル Inspiron 13 7000 2-in-1のレビューです。
第8世代インテルCoreプロセッサーにFHD IPS液晶、SSDを搭載しておりスペックが高いです。また、タブレットにも変形できる2 in 1 PCで、アクティブペンにも対応しており、様々な状況にもパソコンを利用できるでしょう。
それでいて、価格も比較的安いです。
ただし、モバイルノートの割には、質量がやや重く、バッテリー駆動時間もやや短いです。そのため、外出先でバリバリと使うよりも、宅内モバイル(室内のみで、パソコンを移動して使う方法)としての使い方が合っていると思います。CPU性能も高いので、十分メイン機としても使用できるでしょう。
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1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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