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【TGS 2014】DELL ALIENWARE Alpha 展示機レビュー
ゲーミングPCがリビングへ!
STEAMと連結したコンソールゲーム機
昨日から行われている「東京ゲームショウ 2014」のALIENWAREブースにて、独自の次世代コンソールゲーム機である「ALIENWARE Alpha」が公開されました。今年のE3で既に発表されていますが、日本でのお披露目は、この東京ゲームショウ 2014が初となります。
この「ALIENWARE Alpha」は、中身はWindows8.1を搭載したゲーミングPCではあるものの、主体はSTEAMと連結したコンソール機。つまり、PS4やXBOX ONEのような、「リビングで楽しむことのできる」をコンセプトにしたゲーミングPCとなってます。
本機は購入時にキーボードやマウスは付属せず、PCゲームのダウンロード販売プラットフォームである
STEAMを介し、購入からダウンロード、プレイに至るまで、全ての操作がゲームパッドのみで可能となっています。初期起動時も非常に簡単で、ケーブル類を接続して電源スイッチを押すだけ。面倒なアクティベーション作業も一切なく、ゲームパッドのみで始めることができます。
GPUにはNVIDIAと共同開発した独自のチップを採用。性能はモバイル用GPUであるGeforce GTX 860Mをベースに、さらにパワーアップさせたもので、STEAM上のほとんどのゲームがフルHD(1920×1080)、60fpsで動作するとのこと。
モデルは3種類。発売日は今年の11月21日。既にアマゾンにて先行予約が開始。
用意されたモデルは下記の表の通り、スタンダード、プレミアム、プラチナの3種類。グラフィックはそのままで、CPUやメモリ、ハードディスク容量が異なるものとなってます。発売日は今年の11月21日となっており、18日からアマゾンにて先行予約が開始されました。
モデル | スタンダード | プレミアム | プラチナ |
---|---|---|---|
CPU | Core i3-4130T |
Core i5-4590T | Core i7-4765T |
OS | Exclusive Alienware Alpha コンソール インターフェース Microsoft Windows 8.1 64ビット |
||
メモリ | 4GB DDR3L | 8GB デュアルチャネル DDR3L | |
HDD | 500GB SATA 6Gb/s | 1TB SATA 6Gb/s | 2TB SATA 6Gb/s |
グラフィック | NVIDIA GeForce GPU GDDRS | ||
ワイヤレス | インテル デュアルバンド ワイヤレス-AC 3160 1×1 + Bluetooth4.0 | インテル デュアルバンド ワイヤレス-AC 7265 2×2 + Bluetooth4.0 | |
スロット | 2×DDR3 SoDIMMソケット | ||
ポート | USB 2.0×2(前面)/USB 3.0×2(背面)/ LAN / HDMI 出力 / HDMI 入力/ デジタル音声出力 |
||
コントローラー | Xbox 360 ワイヤレスコントローラー(ブラック)/USBアダプター | ||
保証 | 1年間スタンダードサービスプラン | ||
価格(税抜き) | 59,800円 | 75,800円 | 89,800円 |
非常にコンパクトで高性能
本体サイズはゲーミング PCとして見ても、コンソール機として見ても、コンパクトで非常に小さいです。デザインはALIENWAREには見合わないシンプルなBOX型ですが、黒をベースにLEDがワンポイントとなり、とてもスタイリッシュです。搭載されているポート類も最低限に抑えています。排熱口は背面に広く取られており、負荷が高い時でも大丈夫そうです。
ショーケースに飾られたALIENWARE Alpha
全体の外観
前面にはUSB2.0ポート×2
側面には何もなく、赤いLEDがトライアングル状に点灯
背面には左から電源、HDMIイン、HDMIアウト、デジタル音声出力、LANポート、USB3.0×2
このポートの上が排熱口となっています。
ケーブル接続時の写真
本体はXBOXコントローラーより二回りほど大きい程度。
ゲーミングPCとしても、コンソール機としてもサイズは非常に小さい。
先行予約はこちら:Amazon
ALIENWARE ALPHA PRESENTATION
DELLが独自に開発したユーザーインターフェース「Alpha UI」
ALIENWARE プロダクトマーケティングのマーク=ダイアナ氏
さらに今回東京ゲームショウ 2014で行われた、マーク=ダイアナ氏によるプレゼンテーション・デモでは、独自に開発したユーザーインターフェース「Alpha UI」や、本体のカスタマイズ性やパフォーマンスについて聞くことができました。
まずは本機の要とも言える「Alpha UI」。ゲームパッドのみで全ての操作を行えるよう独自に開発されたこの「Alpha UI」は、非常に見やすく、シンプルに設計されています。PCとは思えない、コンソール機らしいユーザーインターフェースという印象です。
この「Alpha UI」からは、コンソールモードとデスクトップモード(Windows 8.1)の切り替えや、起動時のブート設定(起動時にSTEAMを開始)などが可能となっています。WindowsのアップデートやNVIDIAドライバなどのアップデートも、この「Alpha UI」から行うことになり、アップデート設定はマニュアルとオートで切り替えができます。オートを選択すると、自動で必要なアップデートをすべて行ってくれるという優れもの。
「ALIENWARE Alpha」の要となる「Alpha UI」
コンソールモードとデスクトップモード(Windows)を切り替えることが可能。
「Alpha UI」のトップ画面。主な設定はここからとなる。
アップデート設定。ここでアップデートのチェックやオートアップデートの切り替えができる。
Boot設定。起動時に何を立ち上げるか選択できる。
背景などの選択も。
ALIENWAREが求めていた形、それは自由にカスタマイズのできるコンソールゲーム機
ALIENWARE Alphaの分解を始めるマーク=ダイアナ氏
さらにALIENWARE Alphaはカスタマイズが可能となっており、ユーザーの自由に拡張が可能となっています。もちろん中を開けたからといって、保証が切れるということはありません。
これこそ、ALIENWAREが求めていた形であり、ALIENWAREだからこそのコンソールゲーム機なのでしょう。そしてマーク=ダイアナ氏は実際に中を開けて製品の拡張方法がいかに簡単かを実演してくれました。
実演では時間の関係上、ネジは1つだけの状態で始まりましたが、CPUとGPUを取り外し、メモリとHDDにアクセスして元に戻すまで、5分ほどで終わりました。まるで弁当箱を開けておかずを交換して閉めるようで、非常に簡単そうでした。
ネジを外して中を開けた様子。ネジは底面角に4つのみ。
同じ形のものが2つ並んでいるが、それぞれCPUとGPUのクーラーとなっている。
クーラーを取り外すとCPUとGPU、メモリにアクセスできる。いとも簡単に取り外して見せた。
その下(裏面)にはHDDがある。
実際にゲームを動作させてフレームレートを検証
実際にゲームを動作させてフレームレートを検証
つぎにALIENWARE AlphaのスペックやGPUの詳細、3DMarkのスコアを紹介した後、実際にゲームを動作させて、Frapsによるfpsの動向を検証した映像を披露。
動作させていたものはバットマン:アーカム・ビギンズ、MODを適用させたスカイリム、バイオショック インフィニットの3タイトル。いずれのゲームもグラフィック設定はかなり高めでしたが、fpsは50~70辺りでとても安定していました。
スカイリムに至っては、演出系MODを適用させて負荷を高めても、平均fpsは70辺りとかなり高め。バイオショック インフィニットだと、負荷の高いシーンでは40台にまで落ちるところもありましたが、平均fpsは60を上回るでしょう。
デモを見ていた筆者からしても、どのゲームも快適に動作していると言えます。これほどのスペックなら、STEAM上にあるゲームなら全てと言っていいほど、快適にプレイできると思います。
スペック詳細。GPUにはGDDR5のメモリ2GBが搭載されている。
GPUはGeforce GTX 860Mをベースにさらにパワーアップさせたもの
各モデルでの3DMarkスコア
コンソール機としてのALIENWARE Alpha
実際にゲームを動作させてフレームレートを検証
つぎに家庭用ゲーム機であるPlayStation 4と、Xbox Oneとで比較した表を公開。簡単に訳したものを下記の表にまとめてみました。
ALIENWARE AlphaはゲーミングPCとしてはミドルスペックに当たるものの、コンソールゲーム機として見ると、高性能でメリットの多い新しいプラットフォームになるのではないでしょうか。
価格は他のゲーム機と比較すると、若干高くなってしまいますが、そこはSTEAMのゲームの安さがカバーしてくれるでしょう。
最後にマーク=ダイアナ氏の語った「インディーズゲームにも、もっと注目してほしい」という言葉にはとても感慨深いものを感じました。確かに、ゲームと言えば大型パブリッシャーの放つ高グラフィックなゲームや、昔から続くタイトルナンバーのゲームばかりが売れる印象です。マーク=ダイアナ氏は、このALIENWARE Alphaを通して、ライトゲーマーの方々にもインディーズゲームに触れてもらい、もっとゲーム市場を盛り上げていってほしいという思いが込められているのではないかと思います。
ALIENWARE Alpha | PlayStation 4 | Xbox One | |
---|---|---|---|
全てのゲームで1080pに対応しているか | ○ | × | × |
4K解像度に対応しているか | ○ | × | × |
拡張性があるか | ○ | × | × |
有料定額サービスがあるか | × | ○ | ○ |
新作ゲームの平均価格 | およそ 49.99ドル | およそ 59.99ドル | およそ 59.99ドル |
廉価版ゲームの平均価格 | およそ 14.99ドル | およそ 29.99ドル | およそ 29.99ドル |
下位互換があるか | ○ | △ | △ |
サイズ | 2.2L | 4.8L | 7.4L |
周辺機器やアクセサリ | 全てのPCで使用可能 | 限られる | 限られる |
オープン ソフトウェア プラットフォームであるか |
○ | × | × |
分解した場合、保証は無効になるか | × | ○ | ○ |
デスクトップ機能はあるか | ○ | × | × |
消費電力 | 130W | 150W | 150W |
ゲームタイトル数 | 3200タイトル以上 | 111タイトル | 59タイトル |
CPU | 第4世代インテルCPU Hasswell | AMD Jaguar | AMD Jaguar |
GPU | Maxwellアーキテクチャを採用した独自のGTX GPU | GCNアーキテクチャを採用したIntegrated AMDGPU | GCNアーキテクチャを採用したIntegrated AMDGPU |
東京ゲームショウ 2014でのALIENWAREブース
東京ゲームショウ 2014でのALIENWAREブースには、20台の試遊台が設置されています。プレイできるタイトルはウルトラストリートファイターIVやボーダーランズ2、ダークソウル IIやアウトラストなど、STEAMでは人気のゲームばかりです。オプションも弄ったりできるので、グラフィック設定を自由に設定してプレイしてみてはどうでしょうか。

1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
関連ページ
■東京ゲームショウ 2014 公式ページ: http://expo.nikkeibp.co.jp/tgs/2014/
■ALIENWARE
公式ページ: http://alienware.jp
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