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ASUS Zenbook S 13 OLED (UX5304)の実機レビュー
CPU | Core i5-1335U Core i7-1355U |
---|---|
メモリ | 16GB |
ストレージ | 512GB PCIe SSD |
画面サイズ | 13.3インチ |
画面種類 | 2,880×1,800 OLED 光沢 |
質量 | 約1.0kg |
バッテリー | 63Wh |
価格[税込] | 15万円台~ |
Zenbook S 13 OLEDは、有機ELディスプレイを搭載したモバイルノートPCです。
モバイルノートの中でもボディが非常に薄く、また質量も1.0kgしかなく、持ち運びしやすいです。
場所を問わず、写真や動画配信サービスを見て楽しみたい方におすすめです。
また、天板が、とても特徴的な質感とデザインです。リサイクル可能な素材で出来ており、環境にも優しいです。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。一部部材は量産品と違う可能性があります。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Core i7-1355U、16GBメモリ、512GB SSD
目次
お忙しい方は、「ASUS Zenbook S 13 OLEDの特徴」のみお読みください。
製品の特徴
モバイルノートの中でも薄いボディ
Zenbook S 13 OLEDは、約1.0kgと軽く、高さも約10.9~12.3mmしかなく、とても持ち運びやすいノートPCです。最近のノートPCは薄い機種が多いですが、その中でも特に薄いボディです。
環境にやさしく手触りもいい天板
Zenbook S 13 OLEDは、天板が非常に特徴的です。アルミニウムの表面に、独自のプラズマ電解酸化処理を施しています。コーティング剤を塗布していないため、リサイクル可能で環境に優しいです。さらに、紙のようなテクスチャ―で、手触りもいいです。指紋なども目立ちにくく、毎日持ち歩いても、ボディがベトベトと汚れて見えるということはありません。
有機ELディスプレイを搭載
Zenbook S 13 OLEDは、2,880×1,800ドットの有機ELディスプレイを搭載し、色鮮やかで、黒の表現力も高く、美しい画像・映像を表示することが可能です。
ただし、光沢ディスプレイであるため、周囲の物や自分の顔が映り込みます。光沢が苦手な方はご注意下さい。
各用途の快適度
各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
◎ | 問題なく作業できます。 |
---|---|---|
動画鑑賞 | ◎ | 有機ELディスプレイを搭載し、綺麗な映像です。スピーカーは最大音量が小さいですが、音質は普通です。 |
RAW現像 画像編集 |
○ | 広い色域で、画像編集系の作業にも使えるでしょう。 |
動画編集 | △~○ | FHD動画の簡単な編集ならできますが、凝った編集や4K動画を編集する場合は、もう少しスペックの高いPCがいいと思います。 |
ゲーム | △ | 軽いゲームならできるものもありますが、ゲームをするならもう少しスペックの高い機種がいいと思います。 |
ディスプレイのチェック
Zenbook S 13 OLEDのディスプレイのチェックです。
2,880×1,800ドットの有機ELディスプレイを搭載しています。なお、(デフォルトの)HDRをオフにした状態の最大輝度は、360cd/m2とやや高めでした。その他については、以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
色域は非常に広いです。
カバー率 | |
sRGBカバー率 | 100% |
---|---|
DCI-P3カバー率 | 99.9% |
Adobe RGBカバー率 | 96.0% |
キーボードおよびタッチパッドのチェック
Zenbook S 13 OLEDのキーボードのチェックです。
「半角/全角」、「Backspace」などのキーが小さい点や、キートップがフラットでやや滑る点が気になりますが、普通の打ちやすさでしょう。タッチパッドはサイズも大きめで、使いやすいです。
キーボードバックライトも搭載しています。
パフォーマンスのチェック
Zenbook S 13 OLEDのパフォーマンスをチェックします。
Zenbook S 13 OLEDでは、MyASUSアプリで動作モードを変更することができます。基本的にはデフォルトの「スタンダードモード」で計測していますが、CINEBENCHと3DMarkについては、高いパフォーマンスが出る「パフォーマンスモード」でも計測しています。
CPU
プロセッサーには、ベースパワーが15Wのインテル第13世代Coreプロセッサーを搭載しています。
今回は、Core i7-1355Uを搭載しています。最近のノートパソコンとしてはそれほど高い性能ではありませんが、2世代前のCore i7-1165G7より約1.5倍高いスコアが出ており、通常の使用においては遅く感じることはないでしょう。
~ CPU性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
なお、高負荷時のCPU電力、CPU温度は「パーツの温度のチェック」で記載しています。
メモリ
メモリはLPDDR5-6400を搭載しており広い帯域です。なお、今回は、アプリが落ちるため、帯域の計測はしておりません。
グラフィックス
3DMarkのベンチマークスコアは、以下の通りです。CPU内蔵グラフィックスとしては、比較的高めのスコアが出ていると思います。
~ グラフィックス性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
ストレージ
ストレージには、PCIe Gen4 SSDを搭載しており、高速です。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
SDカードスロット
SDカードスロットは搭載していません。
クリエイターソフトの処理時間
各クリエイターソフトの処理時間を下に掲載します。
Lightroomの現像時間はそこまで速くはありませんでした。ただ、1枚1枚現像する作業についてはそれほど重くないので、十分使えると思います。
※プロファイル補正、露光量+1、シャドウ+10、自然な彩度+10、ノイズ軽減+10を適用した100枚のRAWファイル(1枚あたり約45MB)を同じ書き出し設定でjpegに書き出し、所要時間を計測
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
FHD動画の書き出し速度は速かったです。FHD動画のカット編集程度の作業も、比較的ストレスなく行えました。
※ グラフィックスは全てノートPC用
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
USB Type-C / HDMIの動作テスト
USB Type-Cの動作チェック
USB Type-C機器のテスト結果はご覧の通りです。Thunderbolt4に対応しているので多くの機器が使用できます。
充電 | モニター 出力 |
有線LAN | ||
ドック | ThinkPad USB Type-C ドック | ○ | ○ | ○ |
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック | ○ | ○ | ○ | |
PD充電器 ※1 |
61W RAVPower GaN充電器 | ○ | ― | ― |
45W Lenovoウルトラポータブル | △ ※3 | ― | ― | |
30W RAVPower GaN充電器 | △ ※3 | ― | ― | |
18W cheero充電器 | △ ※3 | ― | ― | |
モニター※2 | EIZO ColorEdge CS2740 | ○ | ○ | ― |
※2 Type-Cケーブルで接続し、PCへの給電も出来るモニター
※3 低速ケーブルであるとの警告が表示
HDMIの動作チェック
4KモニターへHDMIで接続したときの詳細です。4K、60Hz、RGBで出力できていました。
質量のチェック
Zenbook S 13 OLEDの質量のチェックです。
メーカー仕様値では「約1.0kg」となっています。当サイトの計測値は以下の通りで、仕様値よりもやや重かったですが、ほぼ同じ数値です。
ACアダプターも、小型で軽いです。
質量 | |
PC本体 | 1.047kg |
ACアダプター+電源ケーブル | 218g |
バッテリー駆動時間のチェック
Zenbook S 13 OLEDのバッテリー駆動時間のチェックです。
アプリで確認したバッテリー容量は約63Whです。モバイルノートPCとしては、大きめの容量です。
大容量バッテリーおよび、プロセッサー・ベース・パワーが低めのCPUを搭載しているおかげで、バッテリー駆動時間は比較的長いです。
バッテリー駆動時間 | |
(1) JEITA2.0 | 計測中 |
(2) 動画再生時 | 16時間7分 |
(3) CPU15%、GPU10%の負荷 | 7時間31分 |
(1) メーカー公表値
(2) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(3) Premiere Proで480x320の動画をプレビュー再生(リピート)させたとき
Webカメラ・スピーカーのチェック
Webカメラ
207万画素のウェブカメラを搭載しており、画質は比較的良いです。
また、IRカメラを搭載しており顔認証にも対応しています。ただし、カメラを物理的に隠す機能はありません。
スピーカー
スピーカーは、底面の左右に配置されています。最大音量は低めです。音質は普通で、ノートPC基準で10点満点で5点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。
パーツの温度のチェック
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPU温度などの推移を確認します。
プロセッサー・ベース・パワーは15Wですが、それ以上のCPU電力が出ているので、パフォーマンスは出ているほうです。CPU温度も問題ない範囲です。
- スタンダードモード時
- パフォーマンスモード時
静音性のチェック
Zenbook S 13 OLEDの動作音(静音性)のチェック結果です。
アイドル時はほぼ無音です。負荷をかけると騒音値は高くなりますが、他のノートPCと同等程度です。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
表面温度のチェック
本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。特に、手の平を置くパームレストの温度変化は重要です。
高い負荷がかかると、キーボード上部が熱くなりますが、手が常に触れる部分ではないため、そこまで気にはなりません。肝心のパームレスト部分の温度はほとんど上がらないので、快適に使用することができるでしょう。
消費電力のチェック
消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、約10分経過後から確認できた最も高い数値を掲載しています。
モバイル向けのプロセッサーを搭載しているため、低めの消費電力です。
外観のチェック
Zenbook S 13 OLEDの外観のチェックです。
ボディはバサルトグレーというカラーでやや地味ですが、リサイクル可能な素材で環境に優しいです。
天板は特徴的なデザインと質感です。
ボディの高さは10.9~12.3mmとなっており、非常に薄いです。
インターフェースはご覧の通りです。主要なポートはありますが、SDカードスロットはありません。
ディスプレイは180度近く開きます。
底面の通気口は小さめで、膝の上にPCを置いても、塞がれにくい位置にあります。
ACアダプターは65Wです。小型で軽く持ち運びやすいです。
まとめ
以上が、ASUS Zenbook S 13 OLEDのレビューです。
有機ELのディスプレイを搭載した、持ち運びしやすいノートPCです。
とても色鮮やかに画像や映像を表示することができます。場所にこだわらず、NetFlixなどの動画配信サービスで映画を綺麗に見たい方や、撮影した写真を色鮮やかな表示で見たい方におすすめです。
質量は約1.0kgと軽く、ボディも薄く、バッテリー駆動時間も長いです。モバイルノートPCの中でも、持ち運びに適したスペックです。
CPUの処理性能は、最近のノートPCとしてはそれほど高くありませんが、モバイルノートPCで使うような一般的なアプリであれば十分快適に動きます。むしろ、CPUベースパワーが低めな分、バッテリー駆動時間が長くなるというメリットがあります。
天板のデザインも特徴的です。
ただ、ディスプレイの表面が光沢仕様です。Officeソフトの使用など、仕事メインで使う場合は、映り込みが気になるかもしれません。また、キーボードの「半角/全角」、「Backspace」キーが小さい点もやや気になります。
有機EL搭載の軽量ノートPC
ASUS Zenbook S 13 OLED
特徴
- 有機ELディスプレイ搭載
- 約1.0kgの軽量ボディ
- 約10.9~12.3mmの薄さ
こんなあなたに
- 映画などをよく観る方
- 有機EL搭載PCを持ち運びたい方
- 価格15万円台[税込]~
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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