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ASUS M3702WFAKの実機レビュー
CPU | Ryzen 3 7320U Ryzen 5 7520U |
---|---|
メモリ | 8GB / 16GB |
ストレージ | 512GB PCIe SSD |
液晶サイズ | 27型 |
液晶種類 | FHD 非光沢 75Hz |
価格[税込] | 11万円台~ |
ASUS M3702WFAKは、27型の大画面ディスプレイを搭載した液晶一体型PCです。
「タワー型PCを設置する場所が無い、だけど大画面ディスプレイで作業をしたい」といった方に適した製品です。
CPU性能は低いですが、その代わり静音性は高く、静かな環境で作業をすることができます。
HDMI入力ポートが付いているのも特徴で、ゲーム機などを繋げて、映像を出力して使うことも可能です。
レビュー機は、メーカーからの貸出機です。一部部材は量産品と違う可能性があります。今回は次の構成でレビューをしています。
レビュー機の構成
Ryzen 3 7320U、8GBメモリ、512GB PCIe SSD
目次
お忙しい方は、「 ASUS M3702WFAKの特徴」のみお読みください。
ASUS M3702WFAKの特徴
27型大画面ディスプレイを搭載
ASUS M3702WFAKは、27型の大画面ディスプレイを搭載した、液晶一体型パソコンです。老眼で小さい文字が見にくくなってきている方、大画面で動画を観たい方などに適しています。
sRGB 100%クラスのディスプレイを搭載し、映像や画像も、比較的色鮮やかです。
スタイリッシュなデザイン
ASUS M3702WFAKは、ベゼル幅も非常に狭く、モダンな見た目でスタイリッシュです。
また、スタンドは、細く、金属感があり、高級感のある見た目です。一般的なタワー型デスクトップPCと比べると、床設置面積も少ないので、場所も取りません。
HDMI入力ポートを搭載
ASUS M3702WFAKは、HDMI入力ポートを搭載しているのも特徴的です。ノートパソコンなどのセカンドディスプレイとして使えますし、Nintendo Switchなどのゲーム機を接続して使うこともできます。パソコンとゲームコンソール用ディスプレイが兼用できるので便利です。
ノートPCとは違うスピーカー搭載
ASUS M3702WFAKは、ディスプレイ下部に、バスレフデザインのステレオスピーカーを搭載しています。ノートパソコンのスピーカーと比べると、音質は明らかに異なり、特に重厚感のある低温を再生することが可能です。3,000円前後の外部スピーカーと同等程度の音質はあると思います。
動作音が静か
ASUS M3702WFAKは、スペックがあまり高くないというのもありますが、動作音が非常に静かです。何もしていない時ならほぼ無音ですし、(デフォルトの動作モードなら)高い負荷をかけても、ほとんど動作音は聞こえません。静かな環境で作業をしたい方に適していると思います。
気になるポイント
ASUS M3702WFAKの気になるポイントとしては、CPU性能がそこまで高くない点です。液晶一体型PCは、デスクトップ用CPUを搭載しているケースも多いですが、本製品はノートPC用のCPUです。しかも、Zen 2世代のデフォルトTDP:15Wのプロセッサーなので、普通の最新ノートPCと比較しても性能は低めです。そのため、あまり負荷をかけないで使う方に適していると思います。
また、27型の大画面に、1920x1080ドットの解像度だと、文字などに粒状感を感じます。27型もあるなら、2560x1440ドットの解像度でも良かったかなと思います。なお、23.8型の兄弟機種「M3402WFAK」も発売されているので、個人的にはそちらでもいいかなと思います。
各用途の快適度
ASUS M3702WFAKの各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによっても快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。
用途 | 快適度 | コメント |
Web閲覧 Office作業 |
○ | 大画面で作業しやすいです。軽めの作業なら大丈夫ですが、ブラウザのタブをたくさん開いたり、Word、Excelなどのアプリを同時に複数起動したりするなら、16GBメモリのモデルがおすすめです。 |
---|---|---|
動画鑑賞 | ◎ | ディスプレイは綺麗ですし、スピーカー音も良いので、動画鑑賞は快適です。 |
オンライン会議 | ○ | Webカメラは、92万画素で画質は普通ですが、AIノイズキャンセリング機能を搭載し、スピーカー音も良く、オンライン会議も快適です。 |
RAW現像 画像編集 |
○ | 色域の広さはまずまずですが、CPU性能が低いので、もたつきを感じるかもしれません。RAW現像などをするなら、Ryzen 5、16GBメモリのモデルがおすすめです。 |
動画編集 | △ | Ryzen 5、16GBメモリのモデルであれば、FHD/30pの簡単な編集ならできないこともありませんが、動作が遅く感じるときもあると思います。 |
ゲーム | △ | 軽いゲームならできるものもありますが、ゲーム向きの製品ではありません。 |
ディスプレイのチェック
ASUS M3702WFAKのディスプレイの詳細なチェックです。
27型、1920x1080、非光沢、75Hzのディスプレイを搭載しています。その他の特性については以下のタブをクリックしてご覧ください。
- 色域
- RGB
発色特性 - 視野角
- 映り込み・
ギラつき - フリッカー
パフォーマンスのチェック
ASUS M3702WFAKのパフォーマンスのチェックです。
本製品は、ファンモードによって、パフォーマンスを変えることができます。ここでは、デフォルトの「スタンダードモード」で各種ベンチマークを計測していますが、CIBENCH R23と3DMarkについては「パフォーマンスモード」でも計測しています。
CPU
ASUS M3702WFAKのプロセッサーには、Zen2世代のRyzen 3 7320UまたはRyzen 5 7520Uが搭載されています。
今回は、Ryzen 3 7320Uを搭載していますが、最新のパソコンとしては低い処理性能です。ただ、Celeronほど性能が悪いわけではないので、軽いアプリなら、問題なく動作するでしょう。重いアプリを動かす方や、サクサクと作業を進めたい方は、性能に物足りなさを感じると思います。
~ CPU性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
メモリ
メモリは、LPDDR5-5500が搭載されています。当サイトで計測した限りでは、LPDDR5-5500の割には狭い帯域でした。また、オンボードメモリなので換装することもできません。
~メモリ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
※実際のノートPCで計測した実測値です。理論的な最大値ではありません
グラフィックス
3DMarkの結果は次の通り、グラフィック性能はあまり高くありません。
~ グラフィックス性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
ストレージ
ASUS M3702WFAKのストレージには、PCIe SSDを搭載しています。PCIe SSDの割には遅いですが、PCの起動やアプリの起動は、それほど遅く感じません。
~ ストレージ性能の評価 ~
:レビュー機で計測したスコア(他のスコアは別のPCで計測した代表値)
パーツの温度のチェック
Prime95実行時のCPU温度
Prime95で全CPUコアの使用率が100%になる高い負荷をかけたときのCPUの温度およびCPU電力の推移を確認します。
CPU電力は、「スタンダードモード」の場合は10Wで推移しており低めの数値です。「パフォーマンスモード」にすると、20W前後で推移し、10分くらい経つと15Wまで下がります。デフォルトTDPが15WのCPUなので普通のCPU電力値です。高いCPU電力ではありません。
CPU温度については、「スタンダードモード」なら60℃前後と低めです。「パフォーマンスモード」にすると85℃前後と高めになりますが、10分くらい経つと75℃以下になります。どちらもCPU電力は高くありませんが、問題ない温度だと思います。
静音性のチェック
ASUS M3702WFAKの動作音(静音性)のチェック結果です。
「スタンダードモード」なら、高い負荷をかけてもほぼ動作音は聞こえません。「パフォーマンスモード」にすると騒音値は上がりますが、それでも静かなほうです。
参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。
消費電力のチェック
ASUS M3702WFAKの消費電力のチェック結果です。確認できた最も高い数値を掲載していますが、数値は変動するため参考程度にご確認下さい。
ディスプレイサイズが大きく消費電力が高いものの、CPUの消費電力が低いので、全体としても低めの消費電力です。
外観のチェック
M3702WFAKの外観のチェックです。
狭額縁デザインでスタイリッシュな見た目です。
背面はホワイトのカラーで清潔感があります。スタンドもかっこいいです。
背面に電源ボタンがあります。
92万画素と、標準的なウェブカメラを搭載しています。ウェブカメラを隠すスライド式の物理シャッターも付いています。
インターフェイスは、背面に集中しています。HDMI入力ポートがあるのが特徴的です。
ディスプレの下側には、USBポートとオーディオ端子があります。また、PCモードと、HDMI入力モードを切り替えるボタンもあります。
ディスプレイの傾けられる最大の角度は次の通りです。
付属しているUSBキーボードです。十分なキーストロークおよびキーピッチがあり、タイピングしやすいです。
付属のUSBマウスはシンプルなデザインです。サイドボタンはありません。
キーボードは、PC本体のスタンドの上に置くことができますが、スタンドが斜めになっているので、滑ってキーボードが落ちてきます。
ACアダプターの容量は90Wです。ACアダプターの置き場所も考えておきましょう。
まとめ
以上が、ASUS M3702WFAKのレビューです。
27型の大画面ディスプレイを備えた液晶一体型PCです。ディスプレイの色域も比較的広く、忠実な色再現が可能で、画像や映像を綺麗に表示することができます。スピーカー音もいいので、動画をよく観る方にいいでしょう。
狭額ベゼルを採用し、金属感のあるスタンドも高級感があり、スタイリッシュな見た目です。
HDMI入力ポートを備えているのも特徴で、Nintendo Switchなどのゲーム機を接続して利用することも可能です。
ただし、CPU性能が低めなので、高い負荷のかかる作業をする方には適していません。あまり負荷をかけないエントリーユーザー向けの製品です。
また、27型の大きさでFHD解像度だと粒状感があるので、WQHD解像度でも良かったかなと思います。23.8型FHD液晶の兄弟機種「M3402WFAK」も発売されているので、そちらも合わせてご検討下さい。
27型大画面の液晶一体型PC
ASUS M3702WFAK
特徴
- 27型の大画面
- スタイリッシュな見た目
- CPU性能は低め
こんなあなたに
- PCとゲーム機の兼用モニターとして使いたい方
- 狭い机でも、大画面でPCを使いたい方
- 価格11万円台[税込]~
1975年生まれ。電子・情報系の大学院を修了。
2000年にシステムインテグレーターの企業へ就職し、主にサーバーの設計・構築を担当。2006年に「the比較」のサイトを立ち上げて運営を開始し、2010年に独立。
毎年、50台前後のパソコンを購入して検証。メーカーさんからお借りしているパソコンを合わせると、毎年合計約150台のパソコンの実機をテストしレビュー記事を執筆。
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