1万円前後のプリンターの比較&おすすめ

更新日:2017年11月20日

 

前回、「売れ筋のプリンターの比較&まとめ」の記事を公開しましたが、「年賀状しかプリンターは使わない」という方や、「たまにコピーするだけ」という方、「たまに文書印刷をする程度」という方など、たまにしかプリンターを使用しない方も多いと思います。

そんな方には、ここで紹介する1万円前後の複合機プリンターがおすすめです。中には7,000円程度で購入できる機種もあります。しかも、この価格でスキャナー、コピー機能も搭載しておりかなりお買い得です。

目次

1万円前後の安いプリンターの選び方

ここでは、1万円前後の安いプリンター(複合機)の選び方を簡単に解説します。あくまで安いエントリーモデルのプリンターの選び方について記載しており、もう少し高いプリンターの選び方とはやや異なります。

写真印刷の綺麗さ

1万円前後のプリンターの場合、写真印刷の綺麗さは求めてはいけません。鮮やかさに欠け、高いプリンターとは素人でもはっきり違いが分かるくらい品質に差があります。文書、年賀状の印刷が主な使い方になると思って下さい。

ただし、エプソンの6色染料インクを搭載したプリンターだけは写真印刷も綺麗です。写真印刷をよく行う方はそういった機種を選ぶと良いでしょう。

文書印刷の綺麗さ

文書(文字)を中心に印刷する場合は、顔料の黒インクを搭載した機種がおすすめです。この価格帯のプリンターは、ほとんど搭載していると思います。

また、カラーインクも顔料を使っているとグラフや図・イラストなどが綺麗です。


※顔料インクで印刷した文書

印刷スピード

1万円前後のプリンターの場合、L判写真印刷なら、1枚あたり30秒台の速度が多いです。40秒以上かかるプリンターは遅いと思って下さい。

A4普通紙カラー印刷なら、1分あたり7枚印刷できれば速いと思います。

印刷コスト(インク・用紙代)

L判写真印刷なら、インク・用紙代が約20円以下であれば安いほうだと思います。

また、独立インクカートリッジのほうが、無くなった色だけ交換できるため、経済的です。

本体サイズ

プリンターは割と設置スペースが取られます、部屋が狭い方は本体サイズも確認しておきましょう。

1万円前後のプリンターの場合、横幅は約40cm以下であれば、短いほうだと思います。奥行きは、どのプリンターもそれほど変わりませんが、30cmちょっとであれば短いと思います。

スマホから印刷できるか?

最近はスマートフォンから印刷するケースも多いと思うので、そういった方はスマートフォンに対応しているかを確認する必要があります。ただ、最近のほとんどの機種は対応していると思います。

2017年発売のおすすめの最新プリンター

まずは、2017年秋に発売された最新のプリンターの中から、1万円前後で購入できて、おすすめの製品を紹介します。

最新の機種が良い方はこちらから選ぶと良いでしょう。ただ、最新機種は年賀状シーズンが終わる頃になるまで価格が高いです。価格の安いプリンターが欲しい方は、次の章で紹介する2016年発売の型落ちのプリンターの方が良いと思います。

エプソン カラリオ EP-710A

写真印刷を多くする方におすすめ

エプソン カラリオ EP-710Aは、6色もの染料インクを搭載し、非常に写真の印刷が綺麗です。

また、1万円前後の複合機プリンターとしては、印刷スピードも非常に速い点も特徴です。

さらに、この価格帯の製品としては、横幅が約39cmと比較的短く、コンパクトである点も魅力でしょう。

ただし、染料インクしか搭載していないため、文字の綺麗さは、顔料インクよりもやや劣ります。ただ、そんなに大きく違うわけではありません。

また、インク数が多いため、純正インクカートリッジ代は、他の機種と比べてやや高めになります。

Amazonで価格をチェック


 

 

ブラザー DCP-J572N

コストパフォーマンスが高くおすすめ

写真印刷の綺麗さは上のEP-710Aには及びませんが、顔料インクを搭載しており文書印刷は綺麗です。

インク・用紙代が安く、ランニングコストも低く抑えられると思います。

前面給紙に対応し、しかも2段です。背面からも手差しで印刷可能であるため、封筒などの特殊な用紙も印刷可能です。

価格も安く、両面印刷などにも対応しており多機能で、コストパフォーマンスが高いです。

Amazonで価格をチェック


 

 

キヤノン PIXUS TS3130

速度は遅いが背面給紙で安定動作

キヤノン PIXUS TS3130は、印刷速度が遅く、両面印刷も非対応で、これといって秀でた部分がなく、あまり特徴のない製品です。

ただ、給紙が背面からとなっているため、背面給紙が好きな方には良いでしょう。前面給紙は、紙が丸く曲がって給紙されますが、背面給紙はストレートに紙が送られるので、名刺のような小さい用紙や、厚手の紙の印刷が得意です。

また、キヤノンというメーカーだけに、安心感もあります。

Amazonで価格をチェック


 

 

キヤノン PIXUS TS5130

バランス型のプリンター

キヤノン PIXUS TS5130は、上のTS3130よりもやや価格は上がりますが、両面印刷に対応し、印刷速度も他のプリンターと同等レベルになっています。

インク構成は、3色染料と黒色顔料になっており、写真印刷をするには物足りないインク構成ですが、文書印刷なら十分でしょう。以下は、実際にTS5130で印刷した写真ですが、実際の画像よりも鮮やかさに欠けます。

 

用紙は、前面と背面の両方にセットすることが可能で、よく印刷するA4用紙は前面に、はがきなどたまに印刷するものは背面にセットし、使い分けることが可能です。

ただし、前面給紙カセットにA4などの大きな用紙をセットすると、プリンター本体からややはみ出るため注意しましょう。

Amazonで価格をチェック


 

各複合機プリンターの仕様比較

上で紹介したプリンターの仕様の比較です。製品を選ぶ際の参考にして下さい。

複合機プリンターの比較
  エプソン
EP-710A
ブラザー
DCP-J572N
キヤノン
TS3130
キヤノン
TS5130
発売年 2017年 2017年 2017年 2017年
印刷速度
/L判
約17秒 約34秒 約52秒 約36秒
印刷速度
/A4普通紙カラー
約6枚/分 約4枚/分 約6.8枚/分
インク用紙代
/L判
約26.5円 約18.6円 約21.7円 約19.5円
純正インク
カートリッジ代
(全色)
約5,000円 約3,700円 約4,500円 約4,100円
インクの種類 6色染料 3色染料
黒色顔料
3色染料
黒色顔料
3色染料
黒色顔料
独立インク × ×
液晶パネル 1.44型 2.7型 1.5型 2.5型
給紙方法 前面 前面2段
背面手差し
背面 前面
背面
両面印刷 × ×
無線/有線LAN 無線のみ 無線のみ 無線のみ 無線のみ
スマホから印刷
横幅 [mm] 390 400 435 425
奥行 [mm] 338 341 316 315
価格 約13,000円 約12,000円 約10,000円 約15,000円

高いコスパ!2016年発売のおすすめの型落ちプリンター

次は、2016年に発売された型落ちのプリンターの中から、1万円前後で購入できて、おすすめの製品を紹介します。

まだ販売が継続されている現行機種もありますが、ほとんどは生産終了となった機種で、そのうち店頭から姿を消します。もし、売られていたら、コストパフォーマンスは非常に高いです。購入はお早めに。

エプソン カラリオ PX-049A

激安で人気の複合機プリンター

エプソン カラリオ PX-049Aは、EPSONの製品でありながら、約6,000円で購入可能な激安プリンターです。

印刷速度は遅く機能も少ないですが、無線LANにも対応しており、「年賀状だけ印刷できればいい!」 など割り切って使う方は、こちらでも十分だと思います。

ブラック、シアン、マゼンタ、イエローとも、すべて顔料インクで構成されており、普通紙もハガキも、くっきりと印刷できます。

エプソンの上位機種とは違い写真印刷は苦手ですが、文書の印刷なら綺麗です。

この価格で、スキャン、コピーもできるのは驚きです。

ただし、給紙方法は背面からのみとなっています。

Amazonで価格をチェック


 

 

キヤノン PIXUS MG3630

古い機種である代わりに約7,000円と激安

キヤノン PIXUS MG3630は、2015年に発売された少し古い機種ですが、その代わりに約7,000円で買える安さです。

上で紹介したカラリオ PX-049Aよりも、印刷速度が速く、インク用紙代も安く、両面印刷も可能です。

給紙方法は、前面給紙となっており、ホコリは入りづらくなっています。

ただし、3色カラーインクカートリッジは一体型となっており、どれか1つの色が無くなると、カートリッジを取り換える必要があります。そのため、特定のカラーインクのみ使用するような方は、インク代がかかりやすいです。

なお、ブラックのインクカートリッジのみは独立しています。

Amazonで価格をチェック


 

 

キヤノン PIXUS TS5030

インク・用紙代が安く、サイズもコンパクト

キヤノン PIXUS TS5030は、大容量インクを購入すれば、インク代がかなり安い製品です。プリンター本体も安いため、トータルコストは非常に安く済むでしょう。

また、ボディサイズがとてもコンパクトです。設置スペースが少ない方にもおすすめです。

この価格帯のプリンターは、インクが4本で構成されている場合が多いですが、本製品は4色染料+黒色顔料の5本で構成されており、写真印刷表現が豊かです。

また、それぞれのインクは独立したカートリッジとなっているため、1つの色が無くなったら、その色だけ購入すればよいため経済的です。

両面印刷に対応していない点は残念です。ちなみに上位機種の「TS6030」なら両面印刷に対応しています。その代わり、SDカードでの印刷には対応していません。

Amazonで価格をチェック


 

 

ブラザー DCP-J567N

コストパフォーマンスが高くおすすめ

インク・用紙代が比較的安く、インクカートリッジは独立しており、両面印刷も可能で、この価格帯のプリンターとしては欠点が少ないです。

それでいて、価格は約10,000円と非常に安いです。

給紙も、前面カセットに加え、背面からも手差しで印刷可能です。

ブラザーは写真印刷があまりきれいではありませんが、文書印刷については問題なく、1万円前後で買えるプリンターの中では、多機能でおすすめです。

Amazonで価格をチェック


 

各複合機プリンターの仕様比較

上で紹介したプリンターの仕様の比較です。製品を選ぶ際の参考にして下さい。

プリンター複合機の比較
  エプソン
PX-049A
キヤノン
MG3630
キヤノン
TS5030
ブラザー
DCP-J567N
発売年 2016年 2015年 2016年 2016年
印刷速度/L判 約74秒 約37秒 約33秒 約34秒
印刷速度
/A4普通紙カラー
約5.7枚/分 約9枚/分 約6枚/分
インク用紙代/L判 約27.5円 約19.5円~ 約15.8円~ 約18.6円
純正インク
カートリッジ代
(全色)
約3,700円 約4,100円 約5,100円 約3,500円
インクの種類 4色顔料 3色染料
黒色顔料
4色染料
黒色顔料
3色染料
黒色顔料
独立インクタンク ×
操作液晶パネル なし なし 3.0型 2.7型
給紙方法 背面 前面 背面 前面2段
背面手差し
両面印刷 ×
(はがき非対応)
×
無線/有線LAN 無線のみ 無線のみ 無線のみ 無線のみ
スマホから印刷
横幅 [mm] 390 449 372 400
奥行 [mm] 300 304 315 341
価格 約7,000円 約7,000円 約10,000円 約10,000円

最後に

売れ筋プリンターの比較&おすすめ」で紹介した製品と違い、写真印刷が綺麗ではなかったり、印刷スピードが遅かったり、本体サイズが大きかったりと、どこか欠点があるものの、「年賀状だけ印刷できればいい!」、「たまにしか印刷しない」など割り切って使える方は、ここで紹介した製品でも十分ではないかと思います。

外部リンク - プリンタ/複合機関連ページ

EPSON ホームページ
EPSON カラリオ の複合機・インクジェットプリンタのホームページです。
http://www.epson.jp/products/colorio/

Canon ホームページ
Canon PIXUS の複合機・インクジェットプリンタのホームページです。
http://cweb.canon.jp/pixus/index.html

brother ホームページ
brother MyMIO 複合機のホームページです。
http://www.brother.co.jp/product/printer/index.aspx