iiyama ProLite XU2590HS(XU2590HS-B1)の実機レビュー

更新日:2015年8月3日

25型AH-IPS&狭額ベゼル

iiyama ProLite XU2590HSは、評判の良いAH-IPSパネルと、わずか12mmのベゼル幅を採用した25型のフルHD液晶ディスプレイです。

目の疲労や不調の原因とされるブルーライトを最大60%まで低減する「Blue Light Reducer」機能をはじめ、残像を抑えるオーバードライブ機能や、コントラスト比を向上させるACR機能を搭載。

消費電力も低く、筐体自体もスリムかつ軽量設計です。

作業用にはもちろん、動画視聴やゲーム用にと、幅広く対応できる汎用性の高い製品です。

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※レビュー機はメーカーからの貸出機です

基本スペックのチェック

基本スペックのチェックです。

iiyamaのウルトラスリムシリーズ、昇降機能なしの25型サイズの製品です。以前に本機と同シリーズの23型サイズの製品をレビューしましたが、基本スペックや機能面での違いは、サイズが25型とやや大きい点と、ブルーライト低減機能が搭載されたという点です。

基本スペック
製品名 iiyama ProLite XU2590HS
サイズ 25型ワイド
解像度 1920×1080
表面処理 非光沢
パネル方式 AH-IPS
バックライト ホワイトLED
応答速度 5ms(OD最大時)
コントラスト比 1000:1(標準)
5,000,000:1(Adv.コントラスト機能時)
入力端子 D-SUB×1
DVI-D×1
HDMI×1
スピーカー 2W×2
VESAマウント規格 VESA DDC2B 対応
位置調節 チルト機能(上20° 下4°)
消費電力 標準 26W
最大 40W
輝度 標準:250 cd/m²
重量 4.4kg(スピーカー、スタンド含む)
付属ケーブル D-SUBミニ15ピンケーブル(1.8m)
DVI-Dケーブル(1.8m)
HDMIケーブル(1.8m)
オーディオケーブル(1.8m)
電源コード(1.8m)

画質のチェック

ガンマ補正曲線のチェック

ガンマ補正曲線を確認すると、どの色もほぼ直線的です。自然な発色であることが分かります。


ガンマ補正曲線
※ i1 BASIC PROで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

色域のチェック

色域の広さは標準的です。


ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

画素のチェック

画面をマイクロスコープで拡大した図です。透過性の高い画素形状で、ツブツブ感はありません。また、ノングレア処理面の凹凸も少なく、ギラつきもほぼ感じません。ただし、画面がやや大きい割に、解像度は普通なので多少の粒状感は感じます。


画素の拡大図 ※マイクロスコープ(FS-SST240 )で撮影

視野角のチェック

視野角は良いです。


正面から見た場合

上下から見た場合

横から見た場合

残像感、動画のチェック

応答速度はオーバードライブ最大で5ms


応答速度は実測でもおよそ5ms

「液晶応答速度&低解像度チェック」というソフトを使って残像感をチェックしました。本機には応答速度を改善する5段階のオーバードライブ機能を搭載しており、メーカー発表値で最大5msまで改善させることができます。

実際に筆者が計測したところ、オーバードライブ機能オフで応答速度はおよそ6ms、オーバードライブ機能最大時では5msと、メーカー発表値とほぼ同じ結果となりました。あくまで目視での計測であるため、結果に個人差が出る点はご了承ください。

応答速度5msなら25型のIPSパネルでは標準的な速さなので、動画やゲームにおいて、残像感が気になるということはまずないでしょう。

動画の視聴も綺麗


実際にブルーレイディスクを再生して動画を視聴

実際にブルーレイディスクを再生して、映像を視聴してみたところ、発色が綺麗で、色ムラもなく鮮明に表示されていました。

残像感もオーバードライブ機能によりほとんど気になりません。またベゼル幅の少ないフラットな液晶パネルは、より一層映像に集中させてくれます。

ゲームの快適度をチェック

アクションゲームをプレイ


PC版「ウィッチャー3」をプレイ

実際に本機でPC版の「ウィッチャー3」をプレイしてみました。色再現性が良く、「ウィッチャー3」のようなリアルで美しい世界観も十二分に表現してくれます。たとえば草木、花、家屋など、それぞれのオブジェクトがはっきりと色分けされているのがわかり、非常に綺麗に表示されています。

またオーバードライブ機能により残像も低減してれるので、アクションゲームだけでなく、FPSのようなシューティングゲームもばっちりプレイすることができます。

格闘ゲームをプレイ


PC版「ウルトラストリートファイターIV」をプレイ

次に格闘ゲームであるPC版「ウルトラストリートファイターIV」をプレイ。

操作してみた感想ですが、動作にややもっさり感があり、少し入力遅延があると思われます。他のジャンルのゲームなら問題ないですが、格闘ゲームにはあまりおすすめはできません。

OSDメニュー及び操作性のチェック


本機のOSD操作ボタン

本機のOSD操作ボタンは右の写真のように、フレームの底面の少し奥に配置されています。ボタンは押しやすいですが、スタンド部分が弱いため、ボタンを押すたびに液晶がガクガク揺れてしまうのが残念です。

OSDメニューは下の写真の様に、文字が少し小さく感じますが、見やすい方だとは思います。このOSDメニューからは、輝度、コントラスト、色温度、RGBの調整や、オーバードライブの切り替え、ACR機能のオン/オフができます。

iiyama製品従来のi-Style Color(プリセットモード)も用意されており、標準、テキスト、ゲーム、ムービー、スポーツの中から表示する映像に応じて、最適なモードを選択することができます。


本機のOSDメニュー


そのほかのOSDメニュー

消費電力のチェック

消費電力は低い


実際にワットチェッカーで輝度ごとに消費電力を計測してみました。本機の輝度は0~100まで一段階ずつ調整が可能です。

測定結果は右の写真の通り、輝度最小時では約15.6W、輝度中間時で約19.6W、輝度最大時では約26.0Wという結果でした。また、120cd/m²での消費電力は21.0Wとなっており、この時の輝度設定は68でした。

なお、個体差があるため数値は参考程度にして下さい。

透過率の高いAH-IPSパネルを採用していることもあり、消費電力は低くかったです。

エコモードとブルーライト低減機能


ブルーライトを抑える「Blue Light Reducer」機能

本機には省エネ機能であるエコモードと、ブルーライトを最大60%まで抑える「Blue Light Reducer」機能が搭載されています。

エコモードは3段階のパターンが用意されており、通常(おそらく輝度最大時)よりも輝度を下げ、消費電力をさらに削減してくれます。

ブルーライト低減機能も、3段階のパターンが用意されており、強度に応じて、青色を抑え、暖色の画面になります。

エコモードを切り替えるには「-」ボタンから、「Blue Light Reducer」機能を切り替えるには、「+」ボタンを長押しすることで、いつでも簡単に切り替えることが出来ます。

 


エコモード
  消費電力削減率 年間消費電力量 削減率
通常モード 26W 40.1 kWh
Ecoモード 1 通常より約 15%削減 38.2 kWh 4.7%
Ecoモード 2 通常より約 25%削減 37.6 kWh 6.2%
Ecoモード 3 通常より約 35%削減 36.5 kWh 9.0%
※メーカーホームページより抜粋

ブルーライト低減機能
  オフ パターン1 パターン2 パターン3
Peak max 0.009074 0.006501 0.004947 0.003634
Reduce rate 28.4% 45.5% 60.0%
※メーカーホームページより抜粋

外観のチェック

外観のチェックです。

本製品はフラットなウルトラスリムラインを採用しているので、見た目がすっきりしているデザインが特徴となってます。

ただスタンドが軽く、OSD操作や机の揺れで、液晶パネルがガタガタ揺れてしまいます(通常時は問題ないです)。


全体の写真です。


液晶パネルの写真です。


ベゼル枠は段差がなく、ほぼフラットになっています。
ベゼル幅(非表示幅)は12mm(メーカー公表値)となっています。


正面の写真です。


背面の写真です。


背面ロゴ部分の写真です。
ヘアライン調になっています。


スタンド部分の写真です。


側面の写真です。
チルト角度は上20°下4°となっています。


フレーム部分の写真です。


台座の写真です。非常に軽いです。
台座表面もヘアライン調となっています。


入力部分の写真です。


同梱されているケーブル類です。
詳しいケーブル類は、冒頭部分の基本スペック表をご覧ください。

まとめ

以上がiiyama ProLite XU2590HSのレビューです。

透過性の高いAH-IPSパネルを採用し、ツブツブやギラつきがほぼなく、消費電力も低いです。

ベゼル幅は12mmに抑えた狭額縁に、段差のないフラットな画面で、すっきりとしたデザインです。

長時間の作業でも目の疲労を抑える「Blue Light Reducer」機能をはじめ、残像を抑えるオーバードライブ機能や、コントラスト比を向上させるACR機能を搭載。

価格も安く、仕事用にも遊び用にも使える製品だと思います。

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