iiyama ProLite XB2779QS(XB2779QS-S1)の実機レビュー

更新日:2013年11月14日

デザイン秀逸WQHD液晶ディスプレイ

iiyama ProLite XB2779QSは、AH-IPSグレアパネルを採用した27型のWQHD(2560 x 1440ドット)液晶ディスプレイです。

ベゼルフリー(パネルと枠の段差がない)の画面に、シルバーとブラックのツートンカラーでボディを配色し、デザインが秀逸な製品です。

スタンドは昇降機能、スイーベル機能、チルト機能に対応し、利便性も高いです。

また、残像を抑えるオーバードライブ機能や、コントラスト比を向上させるACR機能も搭載しています。

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※レビュー機はメーカーからの貸出機です

基本スペックのチェック

基本スペックのチェックです。本機は大画面の27型液晶で、解像度は2560×1440(WQHD)となっており、パネルには光沢タイプのAH-IPSパネルを採用しています。応答速度はオーバードライブ最大時で5msと、IPSパネルWQHD対応の液晶にしてはかなり速いです。

輝度は標準でも440cd/m2と高めとなっており、その分消費電力も標準で68Wと高めです。スタンドは最大130mmの昇降機能、最大90度のスイーベル機能、最大17度のチルト機能が備わっており、十分な角度調整が可能となっています。

また出力ケーブルにはDisplayPortケーブルと、デュアルリンク対応DVIケーブルの両方が付属されているので、別途用意する必要はなく、DisplayPortとDVIのどちらからでも、2560×1440の解像度で出力することが可能です。

基本スペック
製品名 iiyama ProLite XB2779QS
サイズ 27型ワイド
解像度 WQHD 2560x1440
表面処理 グレア
パネル方式 AH-IPS
バックライト ホワイトLED
応答速度 OD最大時 5ms(GtoG)
コントラスト比 1,000:1(標準)
5,000,000:1(ACR機能時)
入力端子 DVI-D×1
D-sub×1
HDMI×1
DisplayPort×1
スピーカー 2W×2
VESAマウント規格 100mm×100mm 対応
位置調節 昇降機能(最大130mm)
スイーベル機能(最大90度)
チルト機能(最大17度)
消費電力 標準 68W(最大 95W)
パワーマネジメントモード時 最大0.5W
輝度 工場出荷状態:350cd/m2
標準:440cd/m2
重量 8.2kg(スピーカー、スタンド含む)
付属ケーブル DisplayPortケーブル(1.5m)
Dual-Link DVIケーブル(1.5m)
オーディオケーブル(1.5m)
電源コード(1.8m)

iiyama ProLite XB2779QSの特徴

特徴1 - ベゼルフリーのスタイリッシュデザイン

液晶部分はベゼル枠の段差がないベゼルフリータイプとなっており、またシルバーとブラックのツートンカラーで配色され、スタイリッシュなデザインとなっています。



段差のないベゼルフリー画面、シルバーとブラックのツートンカラーデザイン

特徴2 - WQHD(2560 x 1440ドット)の高解像度

本機は27型の大型パネルにWQHD画質(解像度 2560 x 1440ドット)対応となっており、作業領域はとても広いです。1280×720ドットの動画や写真を4枚並べることができると言うとイメージが湧くと思います。フルHD(1920×1080ドット)と比べると、作業効率は段違いです。



2560 x 1440ドットの画面領域
緑枠は1920×1080ドット

画質のチェック

ガンマ補正曲線のチェック

ガンマ補正曲線を確認すると、全体的にやや下げ調整ですが補正幅は少ないです。色の再現性は良いと思います。


ガンマ補正曲線
※ i1 BASIC PROで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

色域のチェック

色域はsRGBを完全にカバーしており、比較的広めです。


ガモット図
※ i1 BASIC PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

画素のチェック

画面をマイクロスコープで拡大した図です。ギラつきはありません。


画素の拡大図 ※マイクロスコープ(FS-SST240 )で撮影

視野角のチェック

本機はAH-IPSパネルを採用しているので、視野角はとても広いです。


正面から見た場合

上下から見た場合

横から見た場合

残像感、動画のチェック

残像感のチェック


応答速度は実測でおよそ5ms

残像感のチェックでは「液晶応答速度&低解像度チェック」というソフトを使って計測しました。本機には応答速度を改善する5段階のオーバードライブ機能を搭載しており、メーカー発表値で最大5msまで改善させることができます。

実際に私が計測した結果では、オーバードライブ機能オフで応答速度はおよそ6ms~7ms、オーバードライブ機能最大時ではメーカー発表値と同じ5msとなりました。

ただし、あくまで目視での計測であるため、結果に個人差が出る点はご了承ください。

高精細グレアパネルとAH-IPSパネルにより動画も鮮やか


動画も写真のように色鮮やか

本機はグレア&AH-IPSパネルにより、動画が鮮明です。ノングレアパネルとはまた違った、透明感のある精巧な鮮明さです。シーンひとつひとつがまるで写真の様に綺麗で、色鮮やかです。

また本機にはゲームや動画の再生時に「明るい場面」と「暗い場面」に応じて輝度を変え、通常1,000:1のコントラスト比を最大500万:1まで向上させるACR機能が搭載されています。この機能を有効にすることにより、色の明暗にメリハリが出て、より鮮明な映像を楽しむことができます。

このACR機能による輝度の変化は違和感もなく、オーバードライブ機能と併用することができるので、素早いシーンでも残像が気になりません。ただ、本機はグレアパネルなので、明るい場所だと多少映り込みが気になります。

ゲームの快適度をチェック

バトルフィールド 4をプレイ


PC版「バトルフィールド 4」をプレイ

実際に本機でFPSゲーム最新作、PC版の「バトルフィールド 4」を解像度2560×1440ドット表示でプレイしてみました。

映像表示は動画と同様、鮮明でとても綺麗です。残像もオーバードライブ機能があるので、ゲームをする上ではあまり気になりません。

ですが、光沢パネルの映り込みにより、ゲームによっては見づらいこともあります。また、少し遅延も気になったので、ゲーム向きではありません。

OSDメニュー及び操作性のチェック


本機のOSD操作はタッチ式

本機のOSDボタンはタッチ式となっています。反応は良く、レスポンスも速いので、操作性は良いです。軽くタッチするだけでOSD操作が可能です。

ただ暗い部屋だと、どこを触ればいいのか分からなくなるのは難点です。ちなみに一番右の電源ボタンは、指で押せそうなデザインですが、これもタッチ式で、遊び心のあるデザインです。

OSDメニューは下記の写真の様に文字が小さくてやや見づらいです。このOSDメニューからは、輝度、コントラスト、色温度、RGBの調整や、オーバードライブの切り替え、ACR機能のオン/オフができます。

iiyama製品従来のi-Style Color(プリセットモード)も用意されており、スタンダード、テキスト、映画、ゲーム、風景と、5種類から表示する映像に応じて、最適なモードを選択することができます。


本機のOSDメニュー

消費電力のチェック

消費電力は高め


実際にワットチェッカーで輝度ごとに消費電力を計測してみました。本機の輝度は0~100まで一段階ずつ細かな調整が可能です。

測定結果は右の写真の通り、輝度最小時では約37.0W、輝度中間時で約52.5W、輝度最大時では約68.8Wという結果でした。また、120cd/m2での消費電力は36.5Wとなっています。

消費電力は全体的に高めです。

ワンボタンでECOモードの切り替えが可能


ECOモードを選択

iiyamaの製品には往来、ワンボタンで切り替えができるECOモードが搭載されているのですが、本機の場合はOSDメニューから選択します。

このECOモードは、通常(おそらく輝度最大時)よりも輝度を下げ、消費電力を最大で約30.9%削減してくれます。


外観のチェック

外観や使用感のチェックです。

これまで筆者がレビューしたiiyama製品は、シンプルで控えめなデザインが多かったですが、本製品は珍しくオシャレなデザインです。ベゼルフリーの液晶パネルの美しさと、シルバーカラーのアクセントがスタイリッシュで、どのデスクに置いてもかっこいい、そんな外観です。個人的にはとても好きなデザインです。

スタンドはとてもしっかりしており、昇降機能、スイーベル機能、チルト機能はどれも硬すぎず、とても調整しやすいです。会議中のとっさの位置調整にも片手で十分対応できます。また重量があるので、キーボードを強く叩いても揺れがなく安定感があります。


全体の写真


正面の写真


背面の写真


スタンド上部の写真


スイーベル調整
左右45度


側面の写真
高さ調節 最大130mm、チルト調整 最大17度


スタンドには穴が空いており、ケーブルをまとめることができます


スタンド前面はシルバーカラーになっています


液晶下部もシルバーカラーになっています


グレアパネルなので映り込みは激しいです


スタンド部分の写真


入力部分の写真


同梱されているケーブル類

まとめ

以上がiiyama ProLite XB2779QSのレビューです。

ベゼルフリー&シルバーとブラックのツートンからのデザインは秀逸で、デザイン性の高い製品です。どんな部屋にも合うことでしょう。

また、27型のWQHD液晶を搭載し、大画面・高精細な画面で作業をすることが可能です。高輝度・高色域なグレアパネルを採用し、映像や画像が鮮やかでとても綺麗です。

スタンドは、昇降機能、スイーベル機能、チルト機能に対応し利便性が高いです。

ただし、グレアパネルであるため、映り込みが多い点は注意しましょう。

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