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HP ENVY Phoenix 810-190jp/CTの実機レビュー

更新日:2014年6月13日
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HP ENVY Phoenix 810-480jp/CTの実機レビュー

Ivy Bridge-E搭載

HP ENVY Phoenix 810-190jp/CTは、Ivy Bridge-EのCPUを搭載したミニタワーデスクトップパソコンです。

CPUの処理性能が非常に高いため、エンコードや学術計算などCPU負荷がほぼ100%になる作業を長時間行う方に適しています。

水冷式CPUクーラーを搭載しており、負荷のかかる処理を長時間しても安心です。

また、グラフィックスには、最大GeForce GTX770を搭載することが可能です。メーカー系パソコンで、このクラスのグラフィックスを搭載できるのは珍しいです。ほとんどのゲームを、高いグラフィックス品質設定でプレイできます。

ピクセラ製のテレビチューナーを選択することもできます。

国内生産をしている、かつ世界シェアNo.1という二つの安心感もあります。

メーカー直販サイト:HP ダイレクトプラス

※レビュー機はメーカーからの借用製品です

目次

HP ENVY Phoenix 810-190jp/CTの基本スペック

HP ENVY Phoenix 810-190jp/CTの基本スペックをチェックします。特徴的な部分は赤字にしています。※2014年4月28日時点の情報です。時期が経つと選択できるパーツは異なる可能性があります。詳細はメーカーサイトでお確かめ下さい。

CPU
IvyBridge-EのCPUを選択できます。本機はCore i7-4960X-EEを搭載しています。
マザーボード
インテル X79 Express チップセットです。
 
グラフィックカード
GeForce GT760、GTX770から選択できます。本機はGTX770を搭載しています。
メモリ
最大32GBまで選択できます。本機は16GB(8GB×2)です。
1st ハードディスク/SSD
単体HDD、単体SSDHDD+キャッシュSSDHDD RAID の構成が可能です。本機は単体SSD(128GB)です。
2nd、3rd ハードディスク
増設用HDDを2本まで搭載可能です。これにより、SSD+HDDや、RAIDなど構成可能です。本機は1TB HDDを2本搭載しています。
光学ドライブ
DVDからブルーレイドライブまで選択可能です。本機はブルーレイドライブです。
テレビチューナー
地デジ/BS/110度CS対応の内蔵型TVチューナーを選択可能です。
電源
600W電源です。※2014年夏モデルでは500W電源に下がったようです(2014.6.13追記)。

拡張性
PCI Express x16が2スロット、PCI Express x1が2スロット、PCI Express Mini Cardが1スロットあります。

特徴1 - Ivy Bridge-E搭載で高処理性能

ENVY Phoenix 810-190jp/CTは、Ivy Bridge-EのCPUを選択することができる、処理性能の高いデスクトップPCです。

ネットやOfficeなどの作業をするだけなら、かなりのオーバースペックですが、エンコードなどCPUパワーを使用する作業の場合、かなり快適です。

以下は、本機に搭載しているCore i7-4960X Extreme Editionと、Core i7-4770Kとで、TMPGEnc Video Mastering Works 5 のソフトによるエンコード時間を比較した表です。Core i7-4960X Extreme Editionは、オーバークロック(倍率:43倍)にしたときの計測結果も掲載しています。オーバークロックの方法については、以前レビューした「HP h9-1190jpのレビュー(OCの設定)」をご覧ください。

Core i7-4770Kでもかなりエンコードは速いのですが、Core i7-4960X Extreme Editionはそれ以上に高速です。オーバークロックをしたCore i7-4960X Extreme Editionであれば、Core i7-4770Kよりも約3割も時間が短縮されました。

CPU比較(TMPGEncによるエンコード)
  Core i7-4960X Extreme Edition Core i7-4770K
オーバークロックあり 倍率:43倍 オーバークロックなし
TMPGEncによるエンコード時間 8分8秒 9分01秒 11分23秒

 

次に、PassmarkのCPU Mark スコアを掲載します。オーバークロックをしていないCore i7-4960X Extreme Editionは、Core i7-4770Kよりも、約1.3倍も高いスコアでした。オーバークロックをした場合は、約1.4倍も高いスコアでした。

CPU比較(Passmark)
  Core i7-4960X Extreme Edition Core i7-4770K
オーバークロックあり 倍率:43倍 オーバークロックなし
PassmarkのCPU Markスコア 14467 13001 9853

 

注意!
オーバークロックによって部品が故障しても、メーカー保証を受けることはできません。本記事を参考にして設定を行い故障したとしても、当サイトは一切責任を負えません。オーバークロックは自己責任で行って下さい。また、オーバークロックによって部品の寿命を著しく縮める恐れがあることもご了承下さい。

水冷CPUクーラーも搭載

本機は、さらに水冷式のCPUクーラーも搭載しています。エンコードのように時間のかかる作業でも、CPUの発熱を抑えることができて安心です。


水冷CPUクーラー搭載

特徴2 - 比較的高いグラフィックス性能

HP ENVY Phoenix 810-190jp/CTは、GeForce GTX 760またはGTX770のグラフィックカードを選択することが可能です。

GTX 780 Ti やGTX TITANなどのハイスペックなグラフィックカードを選択することはできませんが、ほとんどのゲームは、GeForce GTX 760またはGTX770で十分です。

各ゲームベンチマークの結果は次の通りです。標準的な品質の設定にしています。グラフィックドライバーのバージョンは、執筆時点で最新の「335.23」です。かなり高いスコアです。

ゲームベンチマーク (グラフィックス設定:標準品質)
製品名 HP
ENVY Phoenix 810-190jp/CT
基本スペック Core i7-4960X-EE
GeForce GTX770
重めの
ゲーム
ロストプラネット 2(テストB) 1920x1080 RANK A(101.6fps)
1280x720 RANK A(113.9fps)
ファイナルファンタジー XIV(旧) 1920x1080 6656(とても快適)
1280x720 7172(とても快適)
中程度の
重さの
ゲーム
ファイナルファンタジー XIV 新生エオルゼア
キャラクター編 (標準品質 ノートPC)
1920x1080 21243(非常に快適)
1280x720 24727(非常に快適)
ファンタシースターオンライン2 ver.2 1920x1080 62079(快適)
1280x720 104561(快適)
バイオハザード6 1920x1080 RANK S(11458)
1280x720 RANK S(16224)
モンスターハンターフロンテ ィア
第三弾(大討伐)
1920x1080 19767
1280x720 37013
軽めの
ゲーム
ドラゴンクエスト X(標準品質) 1920x1080 15589(すごく快適)
1280x720 15700(すごく快適)
デビルメイクライ4 1920x1080 RANK S
1280x720 RANK S

 

GeForce GTX 770だと、標準品質のグラフィックス設定では、どのゲームも非常に高いスコアであるため、最高品質のグラフィックス設定でのベンチマークも一部のゲームで計測しました。この設定でも非常に高いスコアです。

ゲームベンチマーク(グラフィックス設定:最高品質)
製品名 HP
ENVY Phoenix 810-190jp/CT
基本スペック Core i7-4960X-EE
GeForce GTX770
ロストプラネット 2(テストB) 1920x1080 RANK B(59.3fps)
ファイナルファンタジー XIV 新生エオルゼア キャラクター編(最高品質) 1920x1080 11768(非常に快適)
ファンタシースターオンライン2 ver.2(簡易描画設定:5) 1920x1080 37983(快適)
ドラゴンクエスト X(最高品質) 1920x1080 12023(すごく快適)

 

人気の「ファイナルファンタジー XIV 新生エオルゼア」のベンチマークについては、下記の6つのグラフィック品質で計測しました。いずれも高いスコアです。

FF 14 新生エオルゼア キャラクター編 のベンチマーク結果
製品名 HP
ENVY Phoenix 810-190jp/CT
基本スペック Core i7-4960X-EE
GeForce GTX770
1920x1080 最高品質 11768(非常に快適)
高品質 (デスクトップPC) 12117(非常に快適)
標準品質 (デスクトップPC) 21319(非常に快適)
1280x720 最高品質 17983(非常に快適)
高品質 (デスクトップPC) 18838(非常に快適)
標準品質 (デスクトップPC) 26170(非常に快適)

 

他のグラフィックカードのベンチマーク結果は、「ゲーム用パソコンの比較」や「FF XIV ベンチマーク」をご覧ください。

特徴3 - 東京生産&世界シェアNo.1ブランドで安心の品質

国内向け発送のENVY Phoenix 810-190jp/CTは、東京で生産されています。そのため、品質面で安心ですし、輸送時の揺れや衝撃による故障を低減することもできます。またBTOパソコンにしては納期が早いです。最短5営業日で製品が到着します。


世界シェアNo.1&MADE IN TOKYO ロゴ

特徴4 - 合計3台のストレージを搭載可能

ENVY Phoenix 810-190jp/CTは、ケースの小さいミニタワーであるものの、3台までストレージを搭載可能です。

1stストレージはHDDまたはSSDを選択できます。2nd、3rdストレージはHDDのみ選択できます。

また、ツールレスベイとなっており、レバーを引いて引き抜くだけで、HDDを取り出せます。


ストレージを3台搭載可能


レバーを手前に引くだけで取り出し可能


マウンタ―のようなものは必要とせず、HDDに直接ネジをはめるだけでOK

特徴6 - テレビチューナー選択可能


地上/BS/110度CSダブルテレビチューナー

本製品は、次のテレビチューナーを選択可能です。

  ・地上/BS/110度CSダブルテレビチューナー

PCに内蔵するチューナーです。視聴ソフトの詳細については「ピクセラ StationTV X」をご覧ください。

なお、ワイヤレステレビチューナーを選択することはできません。

パフォーマンスのチェック

前述した通り、CPUについては最上級の処理能力です。水冷式CPUクーラーを搭載していることから、多少オーバークロックしても安心です。グラフィックスも比較的高い性能です。

エンコードだろうが、ゲームだろうが、あらゆる作業が快適なデスクトップパソコンです。

Core i7-4960X-EE、GeForce GTX770、16GBメモリ、SSD+HDD1+HDD2の構成でのベンチマーク結果は次の通りです。高いスコアです。

Windows エクスペリエンス インデックス

PassMark Performance Test 8.0

3DMark


※ ICE STORM:Direct 9相当ベンチ、CLOUD GATE:Direct 10相当ベンチ、FIRE STRIKE:Direct 11ベンチ

PCMark 8

動画のエンコード時間

上でx264でのエンコード時間を掲載しましたが、下にはCUDAによるエンコード時間も掲載します。

TMPGEnc Video Mastering Works 5 によるエンコード時間
  Core i7-4960X-EE
GeForce GTX770
x264でエンコード 9分01秒
CUDAでエンコード 6分26秒
AVCHDの動画(ファイルサイズ:1.54GB、再生時間:約13分、解像度:1920x1080)を、
iPhone 4で視聴可能なMPEG-4 AVC(解像度:1280x720)へ変換

ストレージのベンチマーク

カードリーダー/ライターのチェック

内蔵カードリーダー/ライターの速度チェックです。高速なリーダー/ライターではありません。


静音性のチェック

本機の動作音(静音性)のチェック結果です。もし動作音が大きいと、作業に集中しづらいです。

低負荷時は他のPCと比較して、普通の騒音値だと思います。高負荷時も騒音値は変わらず、他のPCと比較すると、やや低めの値です。ファンコントロール機能が働いていないのかと思い、BIOSを確認しましたが、ファンコンの設定は無かったため、確認できませんでした。ただ、次のテスト項目で記載している通り、CPU温度は低めだったので問題ないと思います。


騒音値の計測結果
部屋を極力無音にしたときの騒音値:40.4dB、 測定機器:GS-04
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※選択したCPUやGPUが異なると騒音値は変わってきます
【PCの状態】
左から1番目の図:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目の図:動画再生時(解像度:720x480で実行)
左から3番目の図:TMPGEnc Video Mastering Works 5 でエンコード時(x264、解像度1280x720)
左から4番目の図:FF XIV 新生エオルゼア キャラクター編(標準品質 1920x1080)実行時

パーツの温度のチェック

各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。

CPU温度は水冷式クーラーを搭載しているだけあって、やや低めです。GPU温度は他のデスクトップPCと比較すると、"普通~やや高め"です。


消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。

CPUの性能が高く、グラフィックスの性能も比較的高いため、消費電力は高めです。


外観のチェック

本機は、赤く光るフロント底部や、水冷式のラジエーターファンが幻想的で、良いデザインだと思います。

外観については、810-180jp/CTと全く同じですので、詳細は「HP ENVY Phoenix 810-180jp/CTの実機レビュー(外観)」をご覧ください。


 

ケース内部についても、マザーボードやCPUの種類は異なりますが、各パーツの配置、電源などは、810-180jp/CTと一緒です。詳細は、上のリンク先をご覧ください。一応、本機(810-190jp/CT)の画像も1枚だけ下に掲載しておきます。

まとめ

以上が、HP ENVY Phoenix 810-190jp/CTのレビューです。

CPUがIvy Bridge-Eである点が最大の特徴です。オーバークロックすれば、さらに処理性能が向上します。エンコードや学術計算など、CPUパワーを使う処理をする方に適しています。また、水冷式CPUクーラーを搭載しているため、オーバークロックや、高い負荷が長時間続く処理でも安心です。

ミニタワーのPCケースに、Ivy Bridge-Eを搭載している機種も意外と珍しいです(多くはミドルタワー)。

グラフィックスは最大でGeForce GTX 770を搭載できます。高いグラフィックス設定にしても、ほとんどのゲームを快適にプレイすることが可能です。

世界シェアNo.1のメーカーが、国内生産しているPCということもあり、品質面でも安心感があります。

ただし、電源が600Wと、ゲーム用途としてはやや少なめです。現状、ギリギリ大丈夫な容量であるとは思いますが、今後、高性能&高消費電力なグラフィックカードへ、もし換装した場合、容量が心配です。

詳細はこちら
安心のメーカー直販サイト:HP ダイレクトプラス