VALUESTAR G タイプ N(VALUESTAR N)の実機レビュー

テレビ内蔵PCならコレ
VALUESTAR G タイプ N(カタログモデルではVALUESTAR N)は、テレビ機能が充実した液晶一体型パソコンです。
ぱっと観テレビという視聴専用チューナーを合わせると最大5つのチューナーを搭載することが可能です。ジャンルやキーワードを指定して番組を録画する「おまかせタフ録り」機能を使えば、自分の好みに合った番組をどんどん録画してくれます。
また、外付けHDDを増設できる点や、スマートフォンやメディアサーバーへダビングできる点、DTCP-IPサーバー/クライアントにもなる点など、機能も豊富です。
メーカーサイト:NEC Direct(VALUESTAR G タイプN)
※レビュー機はメーカーからの借用製品です
目次
VALUESTAR G タイプ Nの基本スペック
VALUESTAR G タイプ Nの基本スペックをチェックします。特徴的な部分は赤字にしています。
※2014年夏/カスタマイズモデル「VALUESTAR G タイプ N」のスペックです。カタログモデル「VALUESTAR N」と外観は同じですが、ややスペックが異なります。
※ カスタマイズモデル・・・Web直販店「NEC Direct」で販売されているモデル。パーツのカスタマイズが可能
※ カタログモデル・・・家電量販店で販売されているモデル。パーツのカスタマイズは不可
CPU ノートパソコン用の4コアCPUを搭載可能です。本機はCore i7-4800MQです。 |
グラフィックカード CPU内蔵(インテル HD グラフィックス 4600)です。 |
液晶ディスプレイ 23型ワイド(光沢)IPS フルHD液晶です。タッチパネル対応/非対応モデルがあります。 |
メモリ 最大16GBまで搭載可能です。本機は16GBのメモリを搭載しています。 |
ハードディスク 最大4TBまで選択可能です。本機は、4TBのHDDを搭載しています。 |
SSD 選択できません。 |
光学ドライブ DVDスーパーマルチ、またはブルーレイドライブを選択できます。 |
テレビチューナー 最大5つのテレビチューナーを搭載可能です。詳細は、後述します。 |
特徴1 - 最大5つのテレビチューナーを搭載
本製品は、次の地上・BS・110度CSデジタル放送対応のTVチューナーを選択可能です。なお、TVチューナーを選択しないことも可能です。
「ぱっと観テレビ」とは、パソコンの電源が切れている状態でも、数秒でテレビを視聴できる機能です。通常使用するチューナーとは別のチューナーを用います。ぱっと観テレビで、番組を録画したり、再生したりすることはできません。
通常使用するチューナーは、4チューナーもしくはダブルチューナーのどちらかを、購入時に選択します。このチューナーは、「SmartVision」というソフトで利用されます。録画や再生なども可能で、その他にもたくさんの機能を備えています。
ぱっと観テレビでテレビを観る
パソコンの電源が切れている場合、パソコンの電源を入れてからSmartVisionが起動するまで1分以上かかります。それは長いということで、SmartVisionが起動するまで一時的にテレビを視聴できるようにしたものが「ぱっと観テレビ」です。テレビのライブ視聴と番組表の表示、番組表からの録画予約をすることはできますが、複雑な録画や再生を行うことはできません。
ぱっと観テレビの番組表
録画番組一覧など、ぱっと観テレビで提供していない画面へ遷移しようとすると、自動でSmartVisionへ切り替わります。
なお、「ぱっと観テレビ」機能を搭載しないことも可能です。
SmartVisionでテレビを観る
SmartVisionが、メインとなる視聴ソフトです。番組表などのデザインが、ぱっと観テレビとは異なります。
SmartVisionの番組表
おまかせタフ録り
4チューナーを選択した場合、「おまかせタフ録り」という機能が使えます。
おまかせタフ録りとは、ジャンルやキーワードから番組を自動で抽出し、より興味に合致するものを録画する機能です。
おまかせタフ録り(ジャンル録画)
おまかせタフ録り(キーワード設定)
おまかせタフ録り(自動録画のレベル設定)
8チューナーくらい搭載して、全録するレコーダーが流行りつつありますが、全録はハードディスクの消費が半端なく多いです。自分の観たい番組が4チャンネル重なることはほぼないので、全録ではなく、4チューナー+おまかせタフ録りでも十分なケースは多いと思います。
外付けハードディスクへの移動
本製品は最大4TBのHDDを選択可能ですが、それでも容量が足りなくなった場合、外付けHDDを増設し、ここへ番組を移動したり、直接録画したりすることが可能です。
また、録画した番組を、ドラッグ&ドロップで外付けHDDのフォルダへ移動することも可能で、便利です。
タブレットなどからも視聴可能
DTCP-IPサーバー機能も搭載しているため、録画した番組をタブレットから視聴することも可能です。
スマートフォンやメディアサーバーへのダビング
外出先でテレビを観るために、スマートフォンへ番組をダビングすることもできます。このときの画質は、ワンセグ画質(320x180)またはSD画質(640x360)となります。
また、LAN上のメディアサーバーへダビングすることもできます。アイ・オー・データのRECBOXなどへダビングすれば、外出先からRECBOXへ、3G/4G回線経由でアクセスしてテレビを視聴することも可能です。なお、パソコンからRECBOXへのダビングは、録画完了次第、自動で行うこともできます。
テレビ内蔵パソコンのメリット・デメリット
テレビ機能を内蔵したパソコンは、メリットもありますが、もちろんデメリットもあります。
まずメリットとしては、パソコンとテレビ、レコーダーの3役を1台で済ませられる点です。省スペースで、配線もシンプルです。リビングで使う用途には向きませんが、書斎や、一人暮らしの部屋などには適した製品だと思います。
デメリットとしては、録画している最中に再起動すると、録画がストップするため、頻繁にPCを再起動できない点です。特に「おまかせタフ録り」のような機能を使うと、録画していることが多く、なかなか再起動できません。PCの調子が悪くなって再起動したいときや、Windows Updateやその他ソフトのUpdateで再起動したいときなど不便を感じます。
SmartVisionの操作画面の詳細
SmartVisionの操作画面の詳細については、「SmartVisionのレビュー」に別途記事を書きましたので、こちらをご覧ください。
特徴2 - YAMAHA製スピーカー搭載
本製品はYAMAHA製の3W+3Wのスピーカーを搭載しており、パソコン内蔵スピーカーとしては、比較的音も良いです。
ただ、筆者は1万円で買えるYAMAHA製のPCスピーカー「NX-50」を持っていますが、NX-50のスピーカーのほうが、こもった感じがなくて高音・低音ともヌケが良く、音に奥行きも感じられます。VALUESTAR G タイプ Nのスピーカーは、パソコン内蔵スピーカーとしては音質が良いですが、1万円程度の外部スピーカーほどではないため、過度な期待はしないで下さい。
YAMAHA製スピーカー
液晶ディスプレイのチェック
液晶ディスプレイのチェックです。
本製品は、タッチパネル対応モデルと、非タッチパネルの液晶があります。「ぱっと観テレビ」を選択するとタッチパネル液晶になります。
タッチパネル液晶あり
視野角はIPSパネルであるため、とても広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)
カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線を確認すると、少し青色が下げ調整です。このことから、少し寒色系の画面であることが分かります。
色域はやや広めです。

ガモット図
※ i1 BASIC PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成
画素形状はシンプルで、ギラつきは感じません。


キーボードおよびマウスのチェック
キーボードは、十分なキーストロークがあり、打ちやすいです。
キーボード全体図
キーの拡大図
マウスの動かしやすさは普通です。ホイールを左に傾けるとチャームバーが表示されます。右に傾けるとアプリ一覧が表示されます。Windows 8 を操作しやすいマウスです。
マウス
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
ノート用ではありますが4コアのCore i7を搭載し、処理能力は比較的高いです。ただし、ストレージにSSDを選択することはできません。
Core i7-4800MQ、16GB メモリ、 4TB HDD構成でのベンチマークスコアを、下に掲載します。
PassMark Performance Test 8.0
3DMark
※ FIRE STRIKE:高性能GPU向け、SKY DIVER:ミドルレンジGPU向け、
CLOUD GATE:一般ノート向け、ICE STORM:タブレットやスマホ等のモバイル向け
PCMark 8
動画のエンコード時間
Core i7-4800MQ | |
---|---|
x264でエンコード | 13分28秒 |
クイック・シンク・ビデオでエンコード | 6分35秒 |
iPhone 4で視聴可能なMPEG-4 AVC(解像度:1280x720)へ変換
ストレージのベンチマーク
カードリーダー/ライターのチェック
内蔵カードリーダー/ライターの速度チェックです。
UHS-Ⅱのカードも対応しているようで、非常に高速なリーダー/ライターです。

使用SDカード:SanDisk Extreme Pro SDHC UHS-Ⅱ(読取り最大280MB/秒、書込み最大250MB/秒)
カードリーダーのベンチマークテスト結果
![]() ![]() |
![]() |
|
![]() |