ThinkPad X1 Yoga 2017と2016の比較
2017年1月3日、レノボより、ThinkPad X1 Yogaの新モデル(2017モデル、Gen2)が発表されました。ただし、発売日は4月上旬からとだいぶ先になります。
今回、まだ発売前ですが展示機を確認してきましたので、旧モデルとの違いを中心にThinkPad X1 Yogaを紹介します。
ペン先を改善し、紙に描くときに近い書き心地に
ThinkPad X1 Yoga 2017モデルでの変化点の1つに、アクティブペンの先の素材が変わったことが挙げられます。旧モデルに使用されていたペンの先はPOM(ポリアセタール樹脂)で出来ており画面に描くとツルツル滑ってしましたが、新モデルではエラストマー素材に変更になり、画面に描いたときに適度な抵抗感が出るようになりました。紙に描くときに近い描き心地になったと思います。


抵抗感のある書き心地に変わった
従来と変わらず「静電結合方式」のワコム仕様のペンで、形状は旧モデルと一緒です。ペン先のみが新しい素材に代わっています。液晶側も旧モデルから変わっていません。
旧モデルのツルツル滑る描き心地のほうが好きな方は、旧モデルのペンを流用することも可能です。旧モデルに付属しているペンは、「ThinkPad Pen Pro-3(4X80K32539)」という製品名称(製品番号)で販売しています。
なお、新モデルに付属するペンは、まだ単体では発売されていません。海外サイトを見るとThinkPad Pen Pro for 2017という名称で掲載されていますが、レノボの方の話では旧モデルと同じ名称になるかもと言っていました。まだこの辺りの仕様は固まっていないようです。

ペンの形状は旧モデルと一緒で、ペン先の素材のみ異なる

ペンはPC本体に収納可能
リフトンロック機構も改善し、液晶が汚れにくくなった
旧モデルと比べて新モデルのThinkPad X1 Yogaは、Lift'n' Lock(リフトンロック)の機構も変化しました。
リフトンロックとは、タブレット形状にしたときに、キートップと周りのフレームが水平になってロックされる仕組みのことで、手で持ったときにキーが押されて持ちにくかったり、故障したりするのを防ぎます。
旧モデルのリフトンロックはキーボードの周りのフレームが浮き上がり、キートップと水平になりましたが、新モデルのリフトンロックはキー自体が沈んでフレームと水平になるようになりました。さらに、液晶を普通に閉じたときもキーが沈み込むようになり、液晶とキーが接触して、液晶が傷つくことも防げるようになりました。

旧モデル(2016モデル)のキーボード

新モデル(2017モデル)のキーボード
新モデルのリフトンロックのキーの動きを、下の図に掲載します。

液晶を閉じているときキーは隠れている

液晶を開くと、徐々にキーが出てくる

液晶を開くと、キーが完全に露出

液晶をさらに回転させていくとキーはまた隠れる
Iris付きのグラフィックスが選択可能に
ThinkPad X1 Yoga 2017では、Iris付きの「インテル Iris Plus グラフィックス 640」を内蔵したCPUが選択可能になりました。GPU支援を利用できるソフトを利用する際にパフォーマンスが上がるでしょう。通常のUシリーズCore プロセッサーよりも高性能なCPUを搭載できるペン対応の 2 in 1 パソコンは、VAIO ZやSurfaceBookなど数えるほどしかないため、イラスト制作などのクリエイティブな作業をするユーザーは嬉しいのではないかと思います。
USB Type-C/Thunderbolt 3ポートが追加されるなどポート類は変化
ThinkPad X1 Yoga 2017では、USB Type-C/Thunderbolt 3ポートが追加されています。
旧モデルで搭載されていたminiDisplayPortとLenovo OneLink+は無くなりましたが、どちらもUSB Type-C/Thunderbolt 3で代用できます。
また、アダプターが必要になりますが一応LANポートも追加されました(直接LANケーブルを挿すことはできないので、あまり意味がない気もします)。


X1 Yoga 2017のポート
ThinkPad Thunderbolt 3 ドックが使える
USB Type-C/Thunderbolt 3ポートが追加されたことで、「ThinkPad Thunderbolt 3 ドック」が使えるようになっています。このドックはまだ発売されていませんが、近々発売するようです。

ThinkPad Thunderbolt 3 ドック(後日発売)が使える
以下はThinkPad X1 Carbonと同じ
以下の変化点は、ThinkPad X1 Carbonと同じです。詳細は「ThinkPad X1 Carbon 2017と2016の比較」の記事をご覧ください。
仕様の比較
ThinkPad X1 Yoga 2017と2016の仕様をまとめます。
全体的なスペックは上がっていますが、重量は増えています。レノボの方の話よると、旧モデルは良い素材を使いすぎてコストがかかったため、価格を安くするために、若干重くても安い素材に変更したそうです。ちなみに、X1 Carbon 2017モデルは高い素材を使っているそうです。
ThinkPad X1 Yoga 2017 | ThinkPad X1 Yoga 2016 日本発売モデル |
|
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カラー | ブラック、シルバー | ブラック |
液晶 | 14.0型 WQHD OLED(有機EL) タッチパネル 14.0型 WQHD IPS タッチパネル 14.0型 FHD IPS タッチパネル |
14.0型 WQHD OLED(有機EL) タッチパネル 14.0型 WQHD IPS タッチパネル 14.0型 FHD IPS タッチパネル |
プロセッサー | 第7世代インテルCore プロセッサー | 第6世代インテルCore プロセッサー |
メモリ | 最大16GB (1866MHz LPDDR3) 最大16GB (2133MHz LPDDR3) Iris only |
最大16GB (LPDDR3) |
ストレージ | 最大 PCIe NVMe SSD | 最大 PCIe NVMe SSD |
グラフィックス | インテル HD グラフィックス 620 インテル Iris Plus グラフィックス 640 |
インテル HD グラフィックス 520 |
LTE | 対応 | 非対応 |
ポート | Thunderbolt 3 ×2 USB 3.0 ×3 HDMI microSD microSIM LAN(アダプタ使用) |
Powered USB 3.0 x 1 USB 3.0 x 2 HDMI miniDisplayPort microSD Lenovo OneLink+ |
バッテリー駆動時間 | 最大 約16時間(MobileMark 2014計測) OLED version 最大 10.5時間 ※ページによって記載が異なります |
最大 約9.8時間(JEITA2.0) |
重量 | 約 1.42kg OLED version 最大 1.36kg |
約 1.36kg |
横幅 x奥行 | 333mm x 229mm | 333mm x 229mm |
薄さ | 17.05 mm OLED version 最大 17.4mm |
15.3 - 16.8 mm |
ペン | ThinkPad Pen Pro for 2017 | ThinkPad Pen Pro |
価格 | 4月上旬発売予定 こちらからメールを登録すれば 最新情報を 受け取ることが可能です。 |
約160,000円~ |
外観画像
最後に外観の画像を掲載します。
様々な形状での画像です。
360度回転するヒンジ部分の画像です。
視野角は良いです。有機ELモデルも発売予定です。
底面です。
ThinkPad X1 Yogaは、発売後に製品が届いたら、実機レビュー予定です。
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メーカーサイト:レノボ・ショッピング(ThinkPad X1 Yoga) |
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関連ページ(内部リンク)
ThinkPad X1 Carbon 2017と2016の比較
ThinkPad X1 Tablet 2017と2016の比較
ThinkPad X1 Yoga (2016) のレビュー - the比較
関連サイト(外部リンク)
レノボ・ショッピング ThinkPad X1 Yoga 2017 情報ページ
Lenovo Shows How “Different Innovates Better” at CES 2017
Specs for the ThinkPad X1 Yoga(PDF)