レノボ ThinkPad E560の実機レビュー

仕事がしやすいパソコン
ThinkPad E560は、仕事がしやすい15.6型ノートパソコンです。
フルHD IPS液晶を選択できるようになり、画面が見やすくなりました。
また、従来通りキーボードが打ちやすく、文書を作成するときにはかどります。さらに、テンキーも搭載しており、数字を打つときに便利です。
ThinkPad E460とは違い、光学ドライブも搭載しています。
また、オプションでJBLスピーカーを選択することも可能で、ノートパソコンにしては臨場感のあるサウンドを楽しめます。
最新の第6世代インテルCPUを搭載し、AMD Radeon R7 M370のグラフィックスも選択可能です。
そして、価格も安いです。
公式サイト:レノボショッピング(ThinkPad E560)
※レビュー機は当サイトでの購入品です
目次
ThinkPad E560の基本スペック
ThinkPad E560の基本スペックをチェックします。特徴的な部分は赤字にしています。※2015年12月15日時点の情報です。時期が経つと選択できるパーツは異なる可能性があります。詳細はメーカーサイトでお確かめ下さい。
CPU Uシリーズの第6世代インテルCPUを選択可能です。本機はCore i7-6500Uです。 |
グラフィックカード CPU内蔵またはAMD Radeon R7 M370です。本機は後者です。 |
液晶ディスプレイ 15.6型、非光沢液晶です。HD(1366x768)、またはフルHD(1920x1080)を選択できます。本機はフルHDです。 |
メモリ 4~16GBまで選択できます。本機は8GBです。 |
ハードディスク/SSD HDD、SSHD、SSDを選択できます。本機は192GB SSDです。 |
光学ドライブ DVDスーパーマルチドライブを搭載しています。 |
バッテリー駆動時間 メーカー公表値で最大 約9.6時間(JEITA2.0)です。 |
その他 薄さ23.8–27.1mm、重量約2.45kgです。 |
特徴1 - カスタマイズできて価格も安い
ThinkPad E560は、最新の"Skylake"こと第6世代インテルCPUを搭載しながら、約6万円で購入可能なコストパフォーマンスの高いパソコンです。
他の15.6型クラスの第6世代インテルCPU搭載の安価なノートパソコンと比較したものが下の表です。Lenovo B51と比べると、価格はわずかに高いですが、ThinkPad E560は液晶をフルHD IPSにしたり、4GBより上のメモリを選択したり、SSDを選択したり、パーツの選択肢が広いです。また、HPやDellのパソコンと比べると、ThinkPad E560はフル HD IPS液晶を選択できるのが大きく違い、構成によりますが価格も安いケースが多いです。
レノボ ThinkPad E560 |
レノボ Lenovo B51 |
HP Pavilion 15-ab200 |
Dell Inspiron 15 5559 ※1 |
|
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液晶サイズ | 15.6型 | |||
液晶 | HD 非光沢 フルHD IPS 非光沢 |
HD 非光沢 | フルHD 非光沢 | HD 光沢 HD 光沢 タッチ |
CPU | Core i3-6100U~ Core i7-6500U |
Core i3-6100U~ Core i5-6200U |
Core i3-6100U~ Core i7-6500U |
Core i3-6100U~ Core i7-6500U |
メモリ | 4GB~16GB | 4GB | 4GB~16GB | 4GB~8GB |
ストレージ | HDD、SSHD、SSD | HDD | HDD、SSHD | HDD |
グラフィックス | CPU内蔵、 Radeon R7 M370 |
CPU内蔵 | CPU内蔵、 GeForce 940M |
CPU内蔵、 Radeon R5 M335 |
光学ドライブ | DVD | DVD | DVD ブルーレイ |
DVD |
価格 | 59,616円~ | 57,564円~ | 62,800円~ | 69,980円~ |
レビュー | 本記事 | レビュー | レビュー |
※選択できるパーツは変更されるときがあるのでご注意ください
※1 Inspiron 15 5000シリーズには5558と5559があり、第6世代インテルCPU搭載モデルが5559となります
特徴2 - IPSパネルのフルHD液晶を選択可能
ThinkPad E560は、従来モデルのThinkPad E550では選択出来なかったIPSパネルのフルHD液晶を選択することが可能です。
視野角が良いため画面が見やすくなり、非光沢液晶ということもあり、とても仕事がしやすいです。

IPSパネルのフルHD液晶
特徴3 - テンキーも搭載した打ちやすいキーボード
ThinkPadシリーズは、定評のある打ちやすいキーボードを搭載しています。ThinkPad E560はさらにテンキーも搭載しており、数字をよく打つ方にもおすすめです。

テンキー搭載の打ちやすいキーボード
特徴4 - 意外に使えるRadeon R7 M370
本製品は、「Radeon R7 M370」のグラフィックスを選択可能です。
決して高い性能ではありませんが、「GeForce 940M」程度の性能は持っており、低めの解像度や、低めのグラフィック品質設定にすれば、プレイできるゲームも多いです。画質は求めず、たまにゲームをする程度の方に適したグラフィックスだと思います。
製品名 | レノボ ThinkPad E560 | |||
スペック | Core i7-6500U AMD Radeon R7 M370 (2GB) |
|||
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ファイナルファンタジー XIV 蒼天のイシュガルド (DirectX 11) |
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標準品質 ★ | 6144 (とても快適) |
高品質 ★ | 3759 (快適) | |||
最高品質 | 2563 (やや快適) | |||
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標準品質 ★ | 3234 (やや快適) | ||
高品質 ★ | 2006 (普通) | |||
最高品質 | 1429 (設定変更が必要) | |||
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ファイナルファンタジー XIV キャラクター編 |
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標準品質 ★ | 9680 (非常に快適) |
最高品質 | 4831 (快適) | |||
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標準品質 ★ | 5433 (とても快適) | ||
最高品質 | 2618 (やや快適) | |||
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ドラゴンズドグマオンライン |
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低品質 | 5155 (快適) |
標準品質 | 4811 (快適) | |||
最高品質 | 3767 (快適) | |||
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低品質 | 2847 (普通) | ||
標準品質 | 2635 (普通) | |||
最高品質 | 2267 (普通) | |||
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ファンタシースターオンライン2 ver.2 | ![]() |
描画:3 | 12324 (快適) |
描画:5 | 5202 (快適) | |||
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描画:3 | 4330 (標準) | ||
描画:5 | 1926 (重い) | |||
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バイオハザード6 | ![]() |
― | RANK B (3409) |
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― | RANK C (2129) | ||
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モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐) | ![]() |
― | 5384 |
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― | 3078 | ||
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ドラゴンクエストX | ![]() |
標準 | 10576 (すごく快適) |
最高 | 9448 (とても快適) | |||
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標準 | 6125 (快適) | ||
最高 | 4992 (普通) | |||
★デスクトップPCの場合は「標準品質(デスクトップPC)」と「高品質(デスクトップPC)」、ノートPCの場合は「標準品質(ノートPC)」と「高品質(ノートPC)」の設定にしています。 ※フレームレート(fps)の掲載値は、平均値です。最小値や最大値ではありません ※CPUやメモリなどの環境によってスコアが変わる点はご了承ください。 ※ファイナルファンタジー XIV 蒼天のイシュガルドは、約7700スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※ファイナルファンタジー XIV 新生エオルゼアは、約7000スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※ドラゴンズドグマオンラインは、約5800スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※ファンタシースターオンライン2 ver.2は、約2700スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※バイオハザード6は、約9000スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐)は、約6000スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※ドラゴンクエストXは、約5500スコアで平均60fps(当サイト調べ) ※通常の液晶ディスプレイは60Hz駆動であるため、ゲームを快適にプレイするには最低でも平均60fpsは欲しいです。ただし、平均fpsが60でも最小fpsはもっと小さいため、60fpsを切らないようにプレイするには平均80~100fpsは欲しいです。また、120Hz駆動の液晶ディスプレイを使用している方は、最低でも平均120fpsは欲しいです。 |
GPU-Zで確認したAMD Radeon R7 M370 (2GB)の情報は次の通りです。

AMD Radeon R7 M370 (2GB)のグラフィックカードのスペック
本格的にゲームをやりたい方は、「ゲームノートパソコンの比較」も参考にして下さい。
特徴5 - Windows Helloで顔認証ログインが出来る
ThinkPad E560は、RealSense 3Dカメラを選択可能です。
このカメラを使ったアプリが色々開発されているようですが、今のところ最もメジャーな使い道は、Windows Helloだと思います。Windows Helloとは、パスワードの代わりに生体認証を使ってログインできる機能です。RealSense 3Dカメラが搭載されているPCの場合、画面の前に顔を向けるだけで、「顔」認証で自動ログインすることができます。

Windows Helloで顔認証ログイン
特徴6 - JBLスピーカーを選択可能
ThinkPad E560は、JBLスピーカーを選択可能です。今回は購入時に選択するのを忘れてしまいましたが、ThinkPad E550で聴いたときは、ノートパソコンの割には低音域から高音域まで広く再生できており、迫力のあるサウンドでした。

JBLスピーカーを選択可能(指紋センサーの項目でカスタマイズできます)
注意:画像はE550のものです
特徴7 - ThinkPad OneLinkドック装着可能
ThinkPad E560は、USB、HDMI、LANなどを拡張するThinkPad OneLinkドック(別売り)に対応しています。
ThinkPad OneLinkドックのケーブルを接続すれば、ThinkPad OneLinkドックに接続した外部機器を全て使えるようになります。ThinkPad OneLinkドックのポートは下図の通りで、USB、LAN、HDMIポートなどがあります。なお、ThinkPad OneLinkプロドックという製品も販売されており、こちらはDVIやDisplayPortも搭載されています。

ThinkPad OneLinkドックのポート
液晶ディスプレイのチェック
液晶ディスプレイのチェックです。
本製品は、HD液晶とフルHD IPS液晶を選択できますが、今回はフルHD IPS液晶の特性についてチェックします。
IPSパネルであるため、視野角が非常に良いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)
カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線です。若干緑色が下げ調整となっていますが、補正幅はそれほど大きくないため、比較的素直な発色であると思います。
色域は、やや狭いです。撮影した画像を見たりするときなどは物足りないですが、仕事をする分には十分です。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成
画素形状です。ギラつきはほぼ感じません。


非光沢液晶であるため、画面への映り込みが低減されています。

画面への映り込み
キーボードおよびタッチパッドのチェック
キーボードとタッチパッドのチェックです。
非常に打ちやすいキーボードです。テンキーも搭載しています。タイピングすることが多いのであれば、本製品をおすすめします。
実測で、キーピッチは約19x19mm、キーストロークは約2mmです。キートップは大きく湾曲しており、指がフィットしやすいです。押し始めは適度な抵抗があり、底は柔らかく、押し心地も良いです。

キーボード全体図

キーの拡大図1

キーの拡大図2
トラックポイントおよび独立したクリックボタンも搭載しています。
タッチパッドも普通に操作できますし、タッチパッドと一体型のクリックボタンも、比較的軽い力で押せます。

タッチパッド
パフォーマンスのチェック
パフォーマンスのチェックです。
UシリーズのCore i プロセッサーを搭載しており、CPUの処理性能は標準的です。グラフィックスは、Radeon R7 M370を選択できるのでゲームをしたい場合は、こちらのグラフィックスを選択すると良いでしょう。ストレージはSSDも選択できます。体感速度を上げたければ、SSDを選択しましょう。
Core i7-6500U、8GBメモリ、Radeon R7 M370、192GB SSDの構成でのベンチマーク結果は下の通りです。
PassMark Performance Test 8.0
3DMark
※ FIRE STRIKE:高性能GPU向け、SKY DIVER:ミドルレンジGPU向け、
CLOUD GATE:一般ノート向け、ICE STORM:タブレットやスマホ等のモバイル向け
PCMark 8 - Home accelerated
動画のエンコード時間
注意:2015年10月24日より、エンコードのテスト内容を変更しました。
Core i7-6500U | |
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x265でエンコード (※1) | 48分10秒 |
x264でエンコード (※2) | 20分13秒 |
NVENCでエンコード (※3) | ― |
QSVでエンコード (※4) | 実行できず |
※1 4Kや8Kにも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが、出力ファイル容量は従来の約半分
※2 H.264エンコーダーの中で、現在人気の高いエンコーダー。ほどほどの速度で高画質
※3 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載される最新ハードウェアエンコーダー。従来のCUDAより速度、画質とも向上
※4 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー。エンコードが高速
ストレージのベンチマーク
192GB SSD
SDカードのベンチマーク
UHS-Ⅰ対応カード
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