HP Pavilion dv4-3100 の実機レビュー

軽いゲームならプレイ可能な6万円PC
HP Pavilion dv4-3100は、Radeon HD 6750Mを搭載し、軽めのゲームならプレイ可能な14.0型ノートPCです。
価格は6万円台で購入可能ですが、「HP Imprint」テクノロジーを採用した光沢仕様のボディは、6万円台とは思えない艶やかなデザインです。
ただし、液晶画面はやや青みが強いです。動画を観るときは綺麗かもしれませんが、文書作成やネット閲覧など、テキスト文字をよく見る人は目が疲れやすく感じるかもしれません。
目次
1 dv4-3100 の基本スペック | 2 特徴 - Radeon HD 6750M搭載で軽いゲームならOK |
3 液晶ディスプレイのチェック | 4 キーボードとタッチパッドのチェック |
5 総合ベンチマーク | 6 動画のエンコード時間のチェック |
7 バッテリ駆動時間のチェック | 8 静音性のチェック |
9 パーツの温度のチェック | 10 表面温度のチェック |
11 消費電力のチェック | 12 外観のチェック |
13 まとめ |
dv4-3100 の基本スペック
本機の基本スペックを紹介します。※2011年8月9日現在の情報です。BTOパソコンという特性上、時期が経つと選択できるパーツは異なります。
CPU Core i5-2410Mを搭載しています。ただし、以前はPentium B940や、Core i3-2310Mも選択できました。本機は、Pentium B940です。 |
グラフィックカード Radeon HD 6750Mを搭載しています。 |
液晶ディスプレイ 14.0型の光沢液晶ディスプレイです。解像度は1366x768です。 |
メモリ 4GB(PC-10600)です。 |
ハードディスク HDDは500GB(7200rpm)です。ただし、以前は250GBや500GBも選択できました。本機は250GBです。 |
SSD SSDは搭載できません。 |
光学ドライブ DVDスーパーマルチです。 |
バッテリ駆動時間 6セルバッテリ搭載です。メーカーホームページの仕様では6時間です。実測値は後述します。 |
特徴 - Radeon HD 6750M搭載で軽いゲームならOK
本機は、6万円台と安価でありながら、Radeon HD 6750Mを搭載し、軽めのゲームならプレイ可能なノートPCです。
下に、ゲームのベンチマークの結果を下の表に掲載します。今回試したベンチマークソフトでは、60fpsを超えるようなベンチマークスコアはありませんでしたが、解像度を落とせば、軽めのゲームならプレイできなくもないです。
製品名 | HP dv4-3100 | ||
基本スペック | Pentium B940、Radeon HD 6750M | ||
重めの ゲーム |
ロストプラネット 2(テストB) | 1360*768 | RANK D (11.6fps) |
ファイナルファンタジー XIV | 1280*720 | 1619(重い) | |
中程度の ゲーム |
バイオハザード5(テストB) | 1280*720 | RANK B(38.0fps) |
モンスターハンターフロンティア第二弾(絆) | 1360*766 | 3851 | |
軽めの ゲーム |
THE LAST REMNANT | 1280*720 | 45.79fps |
デビルメイクライ4 | 1360*766 | RANK A |
液晶ディスプレイのチェック
本機は、14.0型(1366x768)の光沢液晶を搭載しています。パネルは不明です。
やや青みが強い点が特徴です。

正面からの画像
TNパネルであると思われるため、視野角は広くありません。一般的なノート並です。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)
カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線を確認すると、青が極端に低めに調整されています(下図)。そのため実際の画面は青みが強くなっています。このような寒色系の画面の場合、テキスト文字などを読むときに、背景の白色が青っぽく一般的な紙の色とは異なる色になるため、やや目が疲れやすくなります。文書作成やネット閲覧を主に行う方は、適さないかもしれません。
※同じパネルが搭載されるとは限りませんし、パネルによって調整は異なります。

ガンマ補正曲線
※ i1 BASIC PROで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2
※見方の詳細については、miyahan.com様、DOS/V様のページをご確認ください
色域のチェックです。色域は各色とも範囲が狭いです。
画素の拡大図です。
各色の画素は、左右また上下逆転しながら並んでいます。発色はわりと均一です。この画素の特徴やノングレアの表面処理具合がギラツキ等に関係してくると思われますが、まだデータが少なく何とも言えないので、今後データをたくさん採取して考察していきたいと思っています。
尚、本機は、ギラツキはそれほど感じませんでした。ただ、画面が粗い(キーピッチが広く画素間に隙間がある)ようにやや見えました。

画素の拡大図
※マイクロスコープ(FS-SST240 )で撮影
キーボードとタッチパッドのチェック
本機のキーボードは、アイソレーションタイプです。キーピッチは19x19mmと十分です。ただし、「delete」、「home」、「pgup」キーなどが右端にあるのがやや不満です。
実際に打ってみると、気になるほどではありませんが、「A」や「S」キーの辺りにややたわみがあります。
キーボード全体図。キーピッチは19x19mm
キートップは凹んでいないため指のフィット感が足りませんが、滑りにくいので、押しにくいこともありません。
キートップはフラット
ファンクションキーの割り当てが特殊です。
「f7」や「f8」を押すと、動画の再生や、早送りが実行されます。カナ変換などを行うときは、「Fn」キーと「f7」や「f8」等を同時に押す必要があります。尚、BIOSの画面から設定は変更できます。
通常のファンクションキーとは異なる割り当て
タッチパッドとクリックボタンは、独立しています。タッチパッドの滑りは普通です。クリックボタンは堅めで、カチッと大きな音がするので、個人的には押しにくいと感じます。また、タッチパッドを、もっと左にずらして配置してもらったほうが良かったです。現状の位置だと、タイピングの際に右の手のひらがタッチパッドに触れてしまい、誤動作しやすいです。
タッチパッドの滑りは普通。クリックボタンは堅め
総合ベンチマーク
Pentium B940、Radeon HD 6750M搭載の本機でのベンチマークスコアの結果を掲載します。
尚、注文時(2011年7月5日)のときは、Pentium B940のCPUを選択できたのですが、2011年8月11日現在、Core i5-2410Mしか選択できなくなっています。Core i5-2410Mの場合、もっとスコアは良くなりますので、ご注意ください。
Windows エクスペリエンス インデックス
PassMark Performance Test 7.0
3DMark06(1.2.0 1901)
解像度:1280x768で実施
動画のエンコード時間のチェック
ペガシス TMPGEnc Video Mastering Works 5
dv4-3100はPentium B940を選択できなくなったため、Pentium B940を搭載した本機での動画エンコード時間を紹介しても、あまり参考にならないと思いますが、一応掲載します。
結果は、1時間1分22秒でした。他のCPUと比べると非常に遅いです。
尚、現在、dv4-3100で搭載可能なCore i5-2410Mでエンコードした場合、別のPCでの結果となりますが、約38分で完了します。
エンコード方法 | エンコード時間 |
---|---|
x264でエンコード | 1時間1分22秒 |
iPhone 4で視聴可能なMPEG-4 AVC(解像度:1280x720)へ変換
バッテリ駆動時間のチェック
バッテリ駆動時間は実測で4時間33分
dv4-3100のバッテリ駆動時間の実測結果です。
テストでは、ハードディスクに保存した動画(DVD相当の画質)を再生させながらバッテリ駆動させ、スリープになるまでの時間を計測しました。尚、画面の輝度は中間の「5」にしています。
結果は、4時間33分でした。
14型ノートにしては長いバッテリ駆動時間です。重量が約2.28kgとやや重めではありますが、モバイル用として使用できなくもないです。
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