ドスパラ Critea VF-HGK1050の実機レビュー

更新日:2018年1月28日

ゲームや編集作業ができるエントリーモデル。何気に120Hz駆動液晶

Critea VF-HGK1050は、GeForce GTX 10シリーズの中では、エントリー向けのGeForce GTX 1050を搭載したゲーム・編集向けノートPCです。

エントリー向けと言っても性能は割と高く、フルHDなら"中程度"のグラフィック設定でプレイすることが可能です。オーバーウォッチならウルトラ設定で快適にプレイできます。

またエントリー向けの割には、120Hz駆動に対応した液晶を搭載しています。ヌルヌルとなめらかな映像でゲームをプレイすることができ、FPS入門ゲーミングPCとしてもおすすめです。

液晶は17.3型ワイドと、ノートPCとしては大画面で、ゲームや編集作業などもしやすいです。

CPU Core i7-7700HQ
グラフィックス GTX 1050 (2GB)
Optimus 対応
メモリ 4~32GB
ストレージ HDD / SATA SSD /
SSHD
液晶サイズ 17.3型
液晶種類 FHD 非光沢
質量 約2.9kg
バッテリー 約2.8時間
本体サイズ 約420[W] x 285[D]
x38.5mm[H]
価格 129,800円~(税別)

 

 

レビュー機は、メーカーからの貸出機です。今回は次の構成でレビューをしています。

  • Core i7-7700HQ、8GBメモリ、GeForce GTX 1050(2GB)、500GB HDD

目次

お忙しい方は、「1」の特徴のみお読みください。

Critea VF-HGK1050の特徴

120Hz駆動対応で、ヌルヌルと滑らかな映像

Critea VF-HGK1050は、なぜか公式ページには記載されていませんが、120Hz駆動という高リフレッシュレートの液晶ディスプレイを搭載しています。本来120Hz駆動のディスプレイを搭載したノートPCというのは、コア向けの高価格帯のゲーミングノートPCに搭載されるものですが、本機のようなエントリー向けのゲーミングノートPCに搭載されているのは非常に珍しいです。

リフレッシュレートとはモニターの駆動速度のことで、「1秒間に画面を更新する回数」を指します。一般的なディスプレイの場合、60Hz駆動(1秒間に60回画面を更新)で動作するのに対し、本製品では120Hz駆動(1秒間に120回画面を更新)で動作するので、とても滑らかな映像でゲームをプレイすることができます。特にFPSゲームでは、素早い動きや視点移動でもヌルヌル動くため、かなり重宝する機能です。

実際にFPSゲームである「オーバーウォッチ」を120Hz駆動でプレイしてみたところ、キャラクターはヌルヌルキビキビと動き、視点移動も滑らかで、動いている敵を視認しやすく、反応速度もエイムも向上します。普段の作業でも、マウスカーソルや画面スクロールがヌルヌル動くので、目にも優しいです。

試しにオーバーウォッチをプレイしてみましたが、ウルトラ設定でも60fps以上で快適にプレイすることができました。


120Hz駆動のなめらかな映像で快適にゲームがプレイできる


オーバーウォッチの画面設定からでも120Hzに対応していることがわかる

ダブルストレージ構成が可能

Critea VF-HGK1050は、M.2 スロットと2.5インチベイを搭載しており、ダブルストレージ構成にすることが可能です。

しかも、2.5インチベイにはSSDを選択することも可能であるため、ダブルSSD構成にすることもできます。


ダブルストレージ

充実したインターフェース

Critea VF-HGK1050は、USB2.0、USB3.0×2、USB3.1(TypeC)、光学ドライブからマルチカードリーダーと充実したインターフェースを備えているため、デバイス接続では困ることはなさそうです。映像出力端子ではmini DisplayPortとHDMIを備えています。


充実したインターフェイス構成

GPU温度は低めだがCPU温度はやや高め

後述しますが、ゲームをしたときの"GPU"温度は低めですが、エンコードをしたときの"CPU"温度は高めでした。

ゲーム目的で購入する方は問題ないですが、エンコードや動画編集(レンダリング)を頻繁にする方は、部屋の温度を低めにするなど気を配ったほうがいいでしょう。たまにする程度なら問題ないと思います。

ゲームベンチマーク

Critea VF-HGK1050は、GeForce GTX 10シリーズの中ではエントリー向けのGeForce GTX 1050を搭載しています。エントリー向けと言っても性能は高く、フルHD解像度なら"中程度"のグラフィック品質で、多くのゲームが快適にプレイ可能です。

当サイトで計測したゲームベンチマークスコアは次の通りです。 なお、グラフィックドライバーバージョンは、最新の
「390.65」です。

ゲームベンチマーク(解像度設定:1920x1080)
ゲーム一覧 ドスパラ Critea VF-HGK1050
重さの目安 ゲームタイトル グラフィック
品質設定
Core i7-7700HQ
GeForce GTX 1050(2GB)
重いゲーム ゴーストリコン ワイルドランズ 55 fps
33 fps
ウルトラ 3 fps
中程度の
重さのゲーム
FF14 紅蓮のリベレーター 標準品質 ★ 11683 (非常に快適) 81 fps
高品質 ★ 7246 (非常に快適) 48 fps
最高品質 6234 (とても快適) 42 fps
フォーオナー 89 fps
55 fps
超高 41 fps
STEEP 最低 59 fps
40 fps
超高 29 fps
ライズオブトゥームレイダー 最低品質 87 fps
中品質 53 fps
最高品質 20 fps
ファークライ プライマル 低い 60 fps
高い 46 fps
最高 32 fps
軽めのゲーム ドラゴンズドグマオンライン
最高品質 9339 (とても快適)
ファンタシースターオンライン2 EP4 描画:6 12960 (快適)
モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐) 13105
ドラゴンクエストX 最高品質 14747 (すごく快適)
★「標準品質(ノートPC)」と「高品質(ノートPC)」の設定にしています。
※フレームレート(fps)の掲載値は、平均値です。最小値や最大値ではありません
※CPUやメモリなどの環境によってスコアが変わる点はご了承ください。
※ドラゴンズドグマオンラインは、約5800スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※ファンタシースターオンライン2 EPISODE4は、約4500スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐)は、約6000スコアで平均60fps(当サイト調べ)
※ドラゴンクエストXは、約5500スコアで平均60fps(当サイト調べ)

 

GPU-Zで確認したGeForce GTX 1050の情報は次の通りです。


GeForce GTX 1050のグラフィックカードのスペック

 

その他のゲームのフレームレートについては、下のページを参考にしてください。他のPCで計測した結果ではありますが、鉄拳7、バイオハザード7、オーバーウォッチなどのフレームレートについても掲載しています。

PCゲームベンチマーク一覧

液晶ディスプレイのチェック

液晶ディスプレイのチェックです。

視野角は狭いです。


視野角(斜めから見たときの見やすさ)

 

カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線です。寒色系であることがわかります。



※見方の詳細については、miyahan.com様、DOS/V Power Report様のページをご確認ください

 

色域はゲーミングパソコンにしては広いです。


ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

 

画素形状です。ギラつきは少しありますが、それほど気になりません。


画面拡大

キーボードおよびタッチパッドのチェック

キーボードとタッチパッドのチェックです。

キーピッチは、実測で縦:約19mm、横:約18.5mmと十分な間隔です。ただし、テンキーの横のキーピッチは約16mmと狭くなっています。キーストロークは約1.8mmあり、十分な深さです。キートップはほぼフラットです。底つきの衝撃は少なく、音も小さいです。普通に打てるキーボードだと思います。

キー配列で気になるのは、「Delete」キーがテンキーの上にある点で、ブラインドタッチしにくいです。「Ctrl」と「半角/全角」キーが大きいのは良いと思います。

また、通常左側にあるWindowsキーが右側にあります。これにより、ゲーム 中に良く使う「WASD」キーを押すときに、誤ってWindowsキーを押してしまうことを防いでいます。ただし、Windowsキーを使ったショートカットがやりにくくなるというデメリットもあります。


キーボード全体図

キーの拡大図1


キーの拡大図2

 

タッチパッドの指の動かしやすさやクリックボタンの押しやすさは普通です。


タッチパッド

 

本機にはキーボードバックライトが搭載されており、3段階で明るさを調整することができます。色やイルミネーションの変更はできませんが、スペースキーやCTRLキーなどの、キーボード最下段のキーは、緑や青などのLEDで色分けされいます。




キーボードバックライト

 

「SHORTCUT MANAGER」のソフトを使用すれば、すべてのキーにショートカットを割り振ったり、マクロを設定したりすることができます。


SHORTCUT MANAGER

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。

CPU

CPUにはゲーミングノートPCとしては標準的なCore i7-7700HQを搭載しており、処理性能は十分です。


CPUの選び方(筆者の独自判断)
※灰色のバーのパーツは選択できません

グラフィックス

上述した通りグラフィックスにはGeForce GTX 1050を搭載しています。中程度のグラフィック品質設定でプレイできるゲームが多いでしょう。



グラフィックスの選び方(筆者の独自判断)
※灰色のバーのパーツは選択できません

ストレージ

2.5インチストレージには、HDDまたはSATA SSDを選択できます。下のグラフには無いですがSSHDも選択可能です。

HDDとSSDでは体感速度がかなり違うため、OSをインストールするディスクにはSSDの搭載をおすすめします。


ストレージの選び方(筆者の独自判断)

本機で計測したベンチマーク

以下、Core i7-7700HQ、メモリ 8GB、GeForce GTX 1050、500GB HDDのレビュー機で計測したベンチマーク結果を掲載します。

CINEBENCH R15
(CPU性能の評価)

Core i7-7700HQ
PassMark Performance Test 9.0 CPU MARK
(CPU性能の評価)

Core i7-7700HQ
3DMark
(主にグラフィックス、CPU性能の評価)



Core i7-7700HQ、GeForce GTX 1050 2GB
VRMark
(VRが快適に動作するかの評価)

※Target frame rateを超えれていれば快適に動作
Core i7-7700HQ、GeForce GTX 1050 2GB
TMPGEnc Video Mastering Works 6によるエンコード時間
(x265がCPU性能の評価、NVENC、QSVが主にグラフィックス性能評価)
  Core i7-7700HQ
GeForce GTX 1050(2GB)
x265でエンコード (※1) 20分40秒
NVENCでエンコード (※2) 1分40秒
QSVでエンコード (※3)
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
CrystalDiskMark 5
(ストレージの評価)

500GB HDD
CrystalDiskMark 5
(SDカードスロットの評価)

UHS-Ⅰ対応カード

質量のチェック

Critea VF-HGK1050の質量は下表の通りです。

PC本体は、メーカー仕様値で、約2.9kgとなっています。

ACアダプターは、一般的なノートPCよりは重いです。

質量(当サイトによる計測値)
  質量
ACアダプター 521g

 

 

 

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