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東芝 dynabook R632について開発者に話を聞く

更新日:2012年8月2日

東芝PC意見交換会へ参加

2012年7月26日、東芝本社ビルで開催された東芝パソコンの意見交換会に参加して参りました。dynabook Rシリーズや dynabook Satellite Tシリーズの製品説明や実機展示、開発者との個別の質疑応答などが行われました。

ここでは、「dynabook R632」を中心に、イベント内容を紹介していきます。

dynabook R632は実用性が高い

dynabook R632は、「実用性が高い」という点を強調してアピールしておりました。

これは、国内メーカーのN社とF社のウルトラブックと比較して説明が行われました。特に来月(2012年8月)発売予定の800g台のN社のウルトラブックをかなり意識しているようで、これらと比較してdynabook R632の優位性を説明していました。

dynabook R632は「実用性が高い」と言っている理由は、次の通りです。

1 充実のインターフェース(LANやRGB、USBポートx3の充実装備)
→N社やF社はLANやRGBポートを搭載してないか、変換アダプターが必要。

2 高速なデータアクセス
→東芝は2012年夏モデルからSeq Read:約500MB/sのSSDを採用。F社の店頭モデルはHDD+キャッシュ用SSDの構成であるため、そこまでの速度は出ない。(ただし、F社もWeb直販モデルでSSDを搭載した場合、約500MB/sの速度は出ます)

3 高速スタートで省電力
→高速スタートモードでPCを停止したときの待機電力が少ない。R632はシャットダウン時とほぼ同じ待機電力を実現している。

4 いつでもどこでも、高速ネットワークにつながる
→R632は有線LAN、無線LAN、WiMAXの全てを搭載している。一方、N社は無線LANしか搭載していない。

5 使い勝手の良さ
→3社の中で、最もACアダプターが小さくて軽い。
→高画素WebカメラとSkypeを搭載(N社・F社は約100万画素以下)。
→キーボードバックライト搭載(N社・F社はなし)。
→指1本で、ディプレイの開け閉めや、指紋認証によるログインが可能。またecoボタンやプレゼンテーションボタン等搭載。
→19mmのキーピッチを確保(N社は上下矢印キーが極端に小さい)。
→2つのカラーバリエーションを用意(N社にカラバリはなし)。


dynabook R632は、充実のインターフェース、ネットワーク接続方法の豊富さなどから実用性が高い

もっと軽くはできるが、あえて行わない

ここからは、開発者に個別に聞いた話です。

まず、dynabook R632の重量は、メーカー公表値で約1.12kg、当サイトの実測値では1.076kgと非常に軽いです。

N社からもっと軽い800g台ウルトラブックが発売される予定ですが、dynabook R632もこの重量に近づけようと思えばできるそうです。ただし、インターフェースを減らす、バッテリ容量を小さくするといったことを行わなければなならず、再三強調していた「実用性」が落ちるため、今のところはあえて行っていないそうです。


現在でも十分軽い重量。もっと軽くすることは可能だが実用性が落ちるためこれ以上はしない

意外と珍しいWiMAX内蔵のウルトラブック

モバイル用途で使用することの多いウルトラブックですが、WiMAXを内蔵している製品は意外と少ないです。

これは、海外ではWiMAXが整備されている環境が少ないため、外資メーカーはWiMAXを搭載しない場合が多い(3Gを搭載しているPCは多い)という点がまず挙げられます。

次に技術的な問題があります。WiMAXのアンテナをマグネシウム合金などで覆うと電波受信強度が弱くなり通信が難しくなるため、アンテナはプラスチックで覆うのが一般的です。通常アンテナは天板の上部に設置しますが、ウルトラブックは天板が薄く作られているため、天板の上部のみをプラスチックにするのが意外と難しいのです。そのため他社ではヒンジ部分にアンテナを配置する方法をとっているところもありますが、これでは電波が弱くなりUQ WiMAX Certificationを取得できません。他社はWiMAXを内蔵しないのではなく、技術的に内蔵が難しいのです。

一方、dynabook R632では高度な技術で天板の上部のみをプラスチックにしてWiMAXアンテナを配置することを実現しています。しかも、塗装によってプラスチック部分とマグネシウム合金部分の境目はわからなくなっています。dynabook R6xxシリーズはUQ WiMAX Certificationを取得した数少ないウルトラブックとなっています。


高度な技術でWiMAXアンテナを天板上部に内蔵

R631→R632で改善した点

R631からR632へモデルチェンジするにあたって、CPUやSSDの性能がUPしたことの他に、いくつかの改善点があります。

1つ目は、アイドル時にファンを停止することで、動作音を静かにしています。R631ではアイドル時でもファンが回りうるさいという意見があったため、R632ではアイドル時にファンを停止するようにしたそうです(当サイトのテストでもR631よりR632のほうがアイドル時の騒音値が低くなっています)

2つ目は、静かな場所で使用する際、クリックボタンの音が大きいと迷惑になるという意見があったため、クリック音を静かにしたそうです。実機で確認してみましたが、確かにクリック音は静かになっています。


クリックボタンを押したときの音が小さくなっている

HD+の液晶を搭載しなかった理由は?

筆者は個人的にHD+(1600x900)の液晶解像度が欲しいと思っていたので、次のような質問をしてみました。

質問:世の中のニーズとしてはHD(1366x768)のほうが多いとは思いますが、Webオリジナルモデルだけでも良いので、HD+(1600x900)の解像度を選択できると嬉しいのですが?
回答:R632にするときに解像度UPの話も出た。技術面では問題なく対応可能ですが、一からパネルを作ってもらう必要があり、予想出荷数を考慮すると、採算が合わないため見送った。

放熱面での工夫は?

質問:薄いボディですが、放熱面での工夫は?
回答:ファンの部分の底面を出っ張らせ、多くの空気を取り込めるようにしています。


吸気口を出っ張らせることで、より多くの空気を取り込んでいる

堅牢にするための工夫は?

質問:頑丈さの工夫は?
回答:パームレスト部分と、キーボード下の梁の部分をハニカム構造にすることで、ねじれに強くなり、剛性を上げています。また天板はドーム状にして中央部分を肉厚にすることで堅牢さを確保しています。


ハニカム構造<六角形を並べた蜂の巣のような構造>で剛性をアップ
※上図は、本イベントではなく、CEATEC 2011でのR631の撮影写真


天板は中央部分にかけてわずかに厚くしている

バッテリー換装は?

質問:バッテリーを自分で交換できるようにはならないか?
回答:バッテリーがR732のような円状に近い形になってしまうため難しい。なお、余談だが、バッテリーマネージャーを起動し、「eco充電モード」にすれば、満充電ではなく、80%の充電で充放電を繰り返すため、バッテリーの寿命が延びる。


バッテリーマネージャー

所感

dynabook R632は、東芝の担当者が「実用性が高い」と言っていた通り、私も他のウルトラブックと比べて実用性は高いと思います。もちろん、一部の要素だけ見た場合、dynabook R632より優れた製品は存在します。しかし、dynabook R632は、重量、バッテリ駆動時間、搭載インターフェイス、パフォーマンスなど全ての面が総合的にバランスよく優れており、最も実用的であると思います。

個人的な要望としては、HD+(1600x900)の液晶パネルを搭載して欲しいという点です。採算面で厳しいとは言われていましたが、HD+の液晶を搭載した13.3型ウルトラブックは既に存在しているため、できないことはないはずです。しかもN社のように光沢のHD+液晶ではなく、非光沢のHD+液晶が欲しいところです。

それにしても、国産メーカーのウルトラブックのコンセプトが、全て異なった点は良かったなと思います。東芝はバランスや実用性を重視、N社は重量と液晶解像度を重視、F社は画面サイズを重視しています。どの製品が良い/悪いということはなく、いずれも良い製品だと思いますので、自分の使用用途に合った製品を選べば良いと思います。

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