東芝 dynabook R631(2011年秋冬モデル)の実機レビュー
後継機種のR632が発売されました。詳細は「dynabook R632のレビュー」をご覧ください。

dynabook R631は、PCが高速起動し、バッテリ駆動時間も比較的長く、入出力ポート類も充実した薄型・軽量13.3型ウルトラブックです。
WiMAX、指紋認証、キーボードバックライトなど、モバイルユーザーには便利な機能も標準搭載しています。
Microsoft Office Home & Business 2010 を搭載しているのも嬉しいです。
発売前は価格が高いと噂されていましたが、いざ発売されてみるとそれほど高くありませんでした。 本機の装備と、Officeが搭載されていることを考えれば、安いほうだと思います。
メーカーサイト:dynabook R631
目次
| 1 dynabook R631 の基本スペック | 2 特長1 - 極薄ボディ |
| 3 特長2 - 約1.1kgと超軽量 | 4 特長3 - 東芝「高速スタート」で素早くPC起動 |
| 5 特長4 - WiMAX内蔵 | 6 特長5 - 様々な耐久テストをクリア |
| 7 液晶ディスプレイのチェック | 8 キーボードとタッチパッドのチェック |
| 9 総合ベンチマーク | 10 動画のエンコード時間のチェック |
| 11 カードリーダー/ライターのチェック | 12 バッテリ駆動時間のチェック |
| 13 静音性のチェック | 14 パーツの温度のチェック |
| 15 表面温度のチェック | 16 消費電力のチェック |
| 17 外観のチェック | 18 まとめ |
| 付録 | |
| dynabook R631の箱出しレビュー |
dynabook R631 の基本スペック
本機の基本スペックを紹介します。※2011年12月15日現在の情報です。
CPU 店頭モデルはCore i5-2467Mで、WebオリジナルモデルはCore i7-2677Mです。 |
グラフィックカード CPU内蔵(インテルHDグラフィックス)です。 |
液晶ディスプレイ 13.3型ワイド(1366x768)の光沢液晶ディスプレイです。 |
メモリ 4GBのメモリを搭載しています。 |
ハードディスク HDDは非搭載です。 |
SSD 128GBのSSDを搭載しています。 |
光学ドライブ 内蔵光学ドライブは非搭載です。 |
バッテリ駆動時間 |
特長1 - 極薄ボディ


ゴム足を含めた高さの実測は約19mm
本機は、ボディが非常に薄いです。
メーカーの仕様では、8.3~15.9mmの薄さです。
ゴム足を含めて実測してみても、最厚部で約19mmという薄さでした。
特長2 - 約1.1kgと超軽量
重量も軽いです。実測してみたところ、本体は1107gでした。今までZENBOOK UX21、UX31、Aspire S3とレビューしてきましたが、その中で最も軽かったです。
ACアダプタの重量は、237gとこちらも軽量です。

重量の実測結果
特長3 - 東芝「高速スタート」で素早くPC起動
dynabook R631は、約15秒で起動する「高速スタート」という機能を搭載しています。
また、Intel Rapid Start Technology(Intel RST)という機能にも対応しています。スリープを実施すると、一定時間後に自動で休止状態へ移行し、この休止状態から約10秒で高速起動することが可能です。
ここでは、こららの高速スタートやIntel RSTによる高速復帰を含めた起動・停止まわりの時間を計測してみました。下の表が結果の一覧です。
| テスト内容 | 時間 | |
|---|---|---|
| 通常停止/起動 | PC停止時間 | 約15秒 |
| PC起動時間 | 約18秒 | |
| 高速スタートモード停止/起動 | 高速スタートモードで停止 | 約24秒 |
| 高速スタートモードで起動 | 約16秒 | |
| スリープ移行/復帰 | スリープへの移行時間 | 約5.5秒 |
| スリープからの復帰時間 | 約2秒 | |
| スリープから自動で休止状態へ 移行した後の復帰時間 |
約10秒 | |
「高速スタートモードで起動」させたときの結果について
「高速スタート」させるには、通常のシャットダウンではなく、下図のようにスタートメニューから、「高速スタートモード」を選択して停止する必要があります。起動するときは通常通り電源ボタンを押すだけです。高速スタートさせたときの起動時間は、実測で約16秒と確かに速かったです。
ただし、「高速スタートモード」を選択して停止させた場合は約24秒かかり、通常のシャットダウン(約15秒)よりも遅くなりました。また、通常のPC起動時間を実測したところ、約18秒と(高速スタートには及ばないものの)割と速かったので、個人的には、通常の起動・シャットダウンでも良いような気がしました。ただし、アプリを入れたり使い込んでいくうちに、高速スタートと通常起動の差は大きくなっていくかもしれません。

「高速スタート」させたいときは、スタートメニューから「高速スタートモード」を選択してPCを休止する
「スリープから自動で休止状態へ移行した後の復帰時間」について
本機は、Intel Rapid Start Technologyによりスリープを実行すると、休止状態へ移行します。さらに、この休止状態からの復帰が非常に速いです。実測したところ、約10秒でした。ただし、スタートメニューから直接「休止状態」を選択すると、復帰時間は約18秒でした。Intel Rapid Start Technologyによって、「スリープ実行 → 自動で休止状態へ移行」が実行されないと高速復帰はしないようです。
なお、スリープを実行してから、 自動で休止状態へ移行するまでの時間はデフォルトで2時間ですが、変更することも可能です。BIOS起動後、下図の画面を表示します。10分、2時間、5時間、24時間の中から選択できます。

Intel Rapid Start Technologyによるスリープから休止状態への移行時間の設定
SSDのベンチマーク
以上の高速起動/復帰については、SSDを活用することで実現しています。そこでSSDのベンチマーク結果を掲載します。
下図は、SSDのCrystalDiskMarkのベンチマーク結果です。そんなに速いSSDを搭載しているわけではありません。シーケンシャルライトにおいては、一般的なハードディスクよりもスコアが低いです。
なお、店頭モデルもWebオリジナルモデルも、SSDの型番(THNSNB128GMCJ)は一緒でした。

dynabook R631のSSDと、一般的なノートPCのHDDのベンチマーク比較
特長4 - WiMAX内蔵

WiMAX内蔵
本機はWiMAXを内蔵しています。WiMAXを内蔵しているウルトラブックは、今のところdynabook R631のみです。
電車などでネットに接続したい方には便利です。
特長5 - 様々な耐久テストをクリア

体重70kg以上の筆者が踏んでも大丈夫
下記の耐久テストをクリアしているそうです。
筆者も、簡単なテストではありますが、本体を踏んでみました。筆者は体重が70kg以上ありますが、特に故障はしませんでした。
液晶ディスプレイのチェック
液晶ディスプレイのチェックです。
搭載されていたパネルは、不明です。
ノートPCにありがちな青みの強い液晶ですが、モバイルノートはこんなものでしょう。非光沢液晶なので映り込みがない点は良いです。

正面からの画像
詳細を見ていきます。
視野角は良くないです(普通のノートPC並み)。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)
カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線を確認すると、青色が大きく低めに調整されています。また、赤色は明部が低めにそれ以外は高めに調整されています。そのため実際の画面は、全体的に青味が強く、また明るめの赤はやや薄めの発色になっています。
※同じパネルでも調整具合はやや異なります。また異なるパネルが搭載される可能性もあります

ガンマ補正曲線
※ i1 BASIC PROで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2
※見方の詳細については、miyahan.com様、DOS/V Power Report様のページをご確認ください
色域のチェックです。やや狭い色域ですが、多くのモバイルPCは、こんなものです。
画素の拡大図です。ノングレア処理面は比較的滑らかです。実際の画面にギラツキはあまり感じません。

画素の拡大図
※マイクロスコープ(FS-SST240 )で撮影
キーボードとタッチパッドのチェック
キーボードのチェックです。
打ってみた感想としては、打ちやすくはないですが、慣れれば気にならなくなる範囲だと思われます。ENTERキーが大きくて良いのですが、打つと、やや安っぽい音がします。
キーピッチの実測値は、横が19mm、縦が16.5mmです。縦のキーピッチがやや狭いです。
キーストロークの実測値は約1.2mmと浅めです。キートップはほぼフラットです。

キーボード全体図

キーの拡大図
タッチパッドは、手をホームポジションに置いた時に、両手のちょうど中央に位置します。大きさも、小さすぎず大きすぎず、ちょうど良いため、誤って手が触れてしまうことが少ないです。
クリックボタンも独立しており押しやすいです。クリックボタンの間には指紋認証装置も搭載しています。

タッチパッド
キーボードバックライトを搭載し、暗闇の中でもキーを打てます。別のPCですが、計画停電があったときは、キーボードバックライトがかなり役立ちました。

キーボードバックライト搭載
総合ベンチマーク
dynabook R631の各種ベンチマークの結果です。
Core i5-2467Mを搭載した店頭モデルと、Core i7-2677Mを搭載したWebオリジナルモデルのスコアを掲載します。
両者のCPU関連のスコアを見ると、Webオリジナルモデルのスコアほうが店頭モデルのスコアよりも、約1.2~1.3倍程度良いです。
Windows エクスペリエンス インデックス

PassMark Performance Test 7.0

3DMark06(1.2.0 1901)

1280x720で実行
PCMARK7 v1.0.4

動画のエンコード時間のチェック

ペガシス TMPGEnc Video Mastering Works 5
TMPGEnc Video Mastering Works 5 による動画のエンコード時間のチェックです。
x264でエンコードしたときは46分47秒、クイック・シンク・ビデオでエンコードしたときは16分48秒でした。
ノートPCとしては、普通の処理時間だと思います。
※クイック・シンク・ビデオとは、CPU内蔵のグラフィックスのエンコードエンジンで、動画変換を高速に行う機能
| エンコード方法 | 店頭モデル(Core i5-2467M)の エンコード時間 |
Webオリジナルモデル(Core i7-2677M)のエンコード時間 |
|---|---|---|
| x264でエンコード | 46分47秒 | 40分52秒 |
| クイック・シンク・ビデオでエンコード | 16分48秒 | 14分38秒 |
iPhone 4で視聴可能なMPEG-4 AVC(解像度:1280x720)へ変換
カードリーダー/ライターのチェック

SDカード挿入後の外観
カードリーダー/ライターのチェックです。
カードスロットは本体の左側面にあります。挿入後、出っ張りはありません(右図)。奥へさらに押すとカードが出てくるので、取り出しやすいです。
対応しているカードは次の通りです。
| 対応カード | SD(SDHC、SDXC含む) |
カードリーダー/ライターのCrystalDiskMarkのベンチマーク結果です(下図)。結果を見ると、かなり高速です。

使用カード:SanDisk Extreme Pro SDHC UHS-I

使用カード:Panasonic SDHC UHS-I
カードリーダーのベンチマークテスト結果
バッテリ駆動時間のチェック

バッテリ駆動時間の実測値は5時間02分
バッテリ駆動時間のチェックです。
ハードディスクへ保存したDVD画質相当の動画を再生させ、バッテリ駆動状態にしてから、休止状態に入るまでの時間を計測しました。
その結果、5時間02分で休止状態へ移行しました。
現在発売中のウルトラブックの中では長いほうです。(用途によりますが)出張でも安心できる範囲の駆動時間です。
※店頭モデルでのテスト結果です


