HP Pavilion dm4-3000 の実機レビュー

SSDキャッシュで高速アクセス
HP Pavilion dm4-3000(以下、dm4-3000)は、HDDと共に32GBのキャッシュ用SSDを搭載し、ディスク・アクセスが高速な14.0型ノートパソコンです。
インテル・スマート・レスポンス・テクノロジー(ISRT)を採用することで、高速アクセスと、大きなディスク容量を実現しています。HP社ではISRTを使った仕組みを「SSDアシスト・ハードドライブ」と呼んでいます。
14.0型、約2.0kgと、ホームノートパソコンにしては小型・軽量で、PCの移動や設置が楽な点も良いと思います。
価格は最小構成で、79,800円(税込)~となっています(2012年3月5日現在)。
メーカーサイト:HP ダイレクトプラス
目次
| 1 dm4-3000 の基本スペック | 2 ISRT対応で高速ディスク・アクセス |
| 3 液晶ディスプレイのチェック | 4 キーボードとタッチパッドのチェック |
| 5 総合ベンチマーク | 6 動画のエンコード時間のチェック |
| 7 ゲームベンチマーク | 8 静音性のチェック |
| 9 パーツの温度のチェック | 10 表面温度のチェック |
| 11 消費電力のチェック | 12 外観のチェック |
| 13 まとめ |
dm4-3000 の基本スペック
HP Pavilion dm4-3000(正式型番:dm4-3008TX)の基本スペックを紹介します。※「dm4-3008TX」以外の型番の製品はスペックが異なりますのでご注意ください。
CPU Core i5-2450Mです。 |
グラフィックス Radeon HD 7470M(1G)を搭載しています。 |
液晶ディスプレイ 14.0型ワイド(1366x768)の光沢液晶ディスプレイです。 |
メモリ メモリは4~8GBの中から選択できます。本機は4GBです。 |
ハードディスク 500GB(7200rpm)です。 |
SSD インテル・スマート・レスポンス・テクノロジー用に32GBのSSDも搭載しています。 |
光学ドライブ DVDスーパーマルチドライブです。 |
バッテリ駆動時間 メーカーHPの仕様では、約7時間です。実測値は後述します。 |
ISRT対応で高速ディスク・アクセス
dm4-3000は、インテル・スマート・レスポンス・テクノロジー(ISRT)を採用し、SSDをHDDのキャッシュとして使用することで、SSDの高速さと、HDDの容量の多さを両立しています。
ISRTの詳細については、下記をご覧ください。
インテル スマート・レスポンス・テクノロジー(ISRT)とは?
ISRTとは、SSDをキャッシュ領域として使用し、HDDのアクセス速度を向上させる機能です。一度読み込んだファイルは、SSDにキャッシュされ、次回から同じファイルにアクセスするときはSSDから読み込むため高速になります。OSを再起動してもキャッシュは残ったままです。
ISRTには「拡張モード」と「最速モード」があります。これらは書き込み時の動作が異なります。
「拡張モード」はHDDへ書くと同時にSSDへも書き込みを行うライト スルーキャッシュ方式です。安全な書き込み方ではありますが、書き込み速度はHDDと大差ありません。むしろ書き込みは、HDDより若干遅くなります。読み込み速度は速くなります。
「最速モード」はSSDへ一度書き込み、間隔をおいてHDDへ書き込みを行うライト バック キャッシュ方式です。読み込みも書込みも高速になります。SSDからHDDへの書き込みが完了する前に障害が発生すると、データ消失の可能性がありますが、SSDが壊れていなければ、再起動時に途中で停止した書き込み処理を再開します。
以前、拡張モードと最速モードのアクセス速度の違いを実測したことがあります。ご興味のある方は、こちらもご覧ください。

下記は、PCの起動時間などの計測結果です。SATA3.0に対応したSSDほど高速ではありませんが、比較的速く起動・停止することが出来ています。
| テスト内容 | 時間 | |
|---|---|---|
| 通常停止/起動 | PC停止時間 | 約11秒 |
| PC起動時間 | 約23秒 | |
| スリープ移行/復帰 | スリープへの移行時間 | 約7秒 |
| スリープからの復帰時間 | 約2.5秒 | |
SSDのベンチマーク
ISRTを有効にした状態のディスクアクセス速度を、CrystalDiskMarkで計測していました。参考までに、一般的なHDDのベンチマーク結果も掲載します。
なお、搭載されていた32GBのキャッシュ用SSDは、mSATA接続のSAMSUNG MZMPA032HMCD-000H1でした。
dm4-3000のシーケンシャルリード/ライトについては、HDDに比べてそれほど大きく速度は向上していませんでしたが、ランダムリード/ライトについてはHDDよりも大きく速度向上していました。

dm4-3000のディスクと、一般的なノートPCのHDDのベンチマーク比較
液晶ディスプレイのチェック
可もなく不可もない普通の液晶ディスプレイです。

正面からの画像
視野角は、一般的なノートPCと同様にそれほど良くありません。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)
カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線を確認すると、青色が低めに調整されています。そのため、実際の画面はやや青色が強い画面になっています。
※同じメーカーのパネルが搭載されるとは限りませんのでご了承ください
色域のチェックです。広い色域ではありません。ノートPCとしては普通の色域だと思います。


画素の拡大図です。
1つ1つの画素はシンプルな形をしています。光沢液晶ということもあり、ギラつきは感じません。

キーボードとタッチパッドのチェック
キーボードのチェックです。
キーピッチは約19x19mm、キーストロークは約2.5mmと十分な広さ/深さです。キートップは滑りにくい素材です。
キートップが湾曲していない点と、backspaceやenterキーが端にない点がやや残念ですが、問題なく打つことができます。

キーボード全体図

キーボード拡大図
タッチパッドの操作感は普通です。クリックボタンは独立しており、固くもないため押しやすいです。押したときの音もそれほど大きくありません。

タッチパッドとクリックボタン
本機のF6~F11等は、動画の再生、巻き戻し、早送り、ボリューム操作などに割り当てられています。従来の役割を実行したければ、「Fn」を押しながらファンクションキーを押す必要があります。
従来通りのファンクションキーの割り当てが良い場合は、BIOSで変更できます。パソコンの電源投入時に「F10」を押してBIOSを起動し、「System Configuration」>「Action Keys Mode」を"Disabled"へ変更します。

ファンクションキー
総合ベンチマーク
Core i5-2450M、Radeon HD 7470M(1G)を搭載したdm4-3000のベンチマークスコアの結果を掲載します。なお、本機は切替え可能なグラフィックスですが、今回はRadeon HD 7470M(1G)に固定してベンチマークを実行しています。
グラフィックス性能はそれほど良いスコアではありません。
Windows エクスペリエンス インデックスおよびPassMarkのディスクのスコアが、HDD単体時のスコアとほぼ同等です。ISRTの効果は、これらのスコアには出ないようです。
Windows エクスペリエンス インデックス

PassMark Performance Test 7.0

3DMark06(1.2.0 1901)

1280x720で実行
PCMARK7 v1.0.4

動画のエンコード時間のチェック

ペガシス TMPGEnc Video Mastering Works 5
Core i5-2450Mを搭載した本機での動画エンコード時間のチェックです。
エンコードソフトは TMPGEnc Video Mastering Works 5を用いました。
測定では、x264のエンコードと、クイック・シンク・ビデオでのエンコード時間を計測しました。ATI Stream(GPGPU)に対応していないため、計測していません。
テストの結果は、x264でエンコードしたときが34分16秒、クイック・シンク・ビデオでエンコードしたときが15分34秒でした。
最近のノートPCとしては、一般的なエンコード速度だと思います。
| エンコード方法 | エンコード時間 |
|---|---|
| x264でエンコード | 34分16秒 |
| クイック・シンク・ビデオでエンコード | 15分34秒 |

ゲームベンチマーク

Radeon HD 7470M(1G)を搭載した本機によるゲームのベンチマークの結果を掲載します。
それほど性能の良いグラフィックスではないため、プレイできるゲームは限られてくると思います。
| 製品名 | HP dm4-3000 |
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| 基本スペック | Core i5-2450M Radeon HD 7470M(1G) |
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| 重めの ゲーム |
ロストプラネット 2(テストB) | 1280*720 | - |
| ファイナルファンタジー XIV | 1280*720 | 1224(動作困難) | |
| 中程度の ゲーム |
バイオハザード5(テストB) | 1280*720 | RANK B(34.5 fps) |
| モンスターハンターフロンティア 第三弾(大討伐) | 1280*720 | 2173 | |
| モンスターハンターフロンティア 第二弾(絆) | 1280*720 | 2210 | |
| THE LAST REMNANT | 1280*720 | 36.86 fps | |
| 軽めの ゲーム |
デビルメイクライ4 | 1280*720 | RANK B |
| リアル彼女(ハイクオリティ) | 1280*720 | RANK A(26 REAL) | |
| カスタムメイド3D | 1280*720 | 4893(とても快適) | |
常に専用グラフィックスを使用する場合
本機は、インテル HD グラフィックスとRadeon HD 7470M(1G)とを動的に切替えて使用します。ただし、アプリケーションごとに、使用するグラフィックスを設定する必要があり面倒です。

もし、Radeon HD 7470M(1G)を常時使用したい場合、BIOSで設定可能です。ただし、消費電力は多くなるためご注意下さい。BIOSによる設定の変更は、「System Configuration」>「Switchable Graphics Mode」をFixedに変更します。

バッテリ駆動時間のチェック

動画再生のバッテリ駆動時間は3時間43分
バッテリ駆動時間のチェックです。
HDDに保存したDVD画質相当の動画を再生させて、バッテリ駆動時間を計測したところ、3時間43分の駆動時間でした。
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