デル XPS 13(7390)の実機レビュー

更新日:2019年11月17日

後継機種が発売されました
↓↓↓↓↓

XPS 13 (9310)の実機レビュー

CPU Core i3-10110U
Core i5-10210U
Core i7-10510U
Core i7-10710U
メモリ 最大16GB
ストレージ PCIe SSD
液晶サイズ 13.3型
液晶種類 FHD 非光沢
4K 光沢 タッチ
質量 約1.23kg~
バッテリー FHD:最大約21時間
(52Wh)
価格[税込] 9万円台~
第10世代CPU搭載で性能大幅アップ

XPS 13(7390)は、第10世代Coreプロセッサーを搭載した「XPS 13」の最新モデルです。

Core i7-10710Uを搭載すれば、従来よりもベンチマークスコアが約60%も伸びており、より快適にPCが動作することでしょう。

他社に先駆けて狭額ベゼルを採用し、現在でも、他の同サイズの液晶を搭載したノートPCより、コンパクトなボディです。

カーボンやグラスファイバーを用いたボディも特徴の1つで、他社と比べても美しさが際立っています。

また、バッテリー駆動時間も他社PCより長く、より長く外で使えるでしょう。

公式サイトはこちら

 

レビュー機は、当サイトの購入品です。

レビュー機の構成

Core i5-10210U、8GBメモリ、256GB PCIe SSD、FHD液晶

Core i7-10710U、他同上

 

目次

お忙しい方は、「XPS 13(7390)」のみお読みください。

 

XPS 13(7390)の特徴

6コアCore i7-10710Uを含む第10世代Coreを搭載

他社のモバイルノートはまだ第8世代Coreプロセッサーを搭載している中、XPS 13(7390)は、いちはやく第10世代インテルCoreプロセッサー(Comet Lake)へアップグレードしてきました。第10世代のCore i5-10210Uを搭載したXPS 13(7390)は、従来のCore i5-8265Uを搭載したXPS 13よりも、約25%もベンチマークスコアが上昇しました(当サイト調査)。

さらに、UシリーズのCoreプロセッサーとしては初の6コアを搭載したCore i7-10710Uに関しては、従来のCore i7-8565Uより、約60%もスコアアップしています。

また、XPS 13は、他の同等構成PCよりもベンチマークスコアが高く、より快適に作業をすることができます。

CINEBENCH R15
Core i7-9750H 1212
Core i7-10710U 1095 [新XPS 13で計測]
Core i5-10210U 819 [新XPS 13で計測]
Core i7-8565U 684 [旧XPS 13で計測]
Core i5-8265U 654 [旧XPS 13で計測]

 

13.3型ノートの中では最高水準の小ささ

今でこそ、狭額ベゼルを採用したノートPCはたくさんありますが、おそらく最初に狭額ベゼルを採用した製品がこのXPS 13です。それから何度かモデルチェンジを繰り返し、今ではベゼル幅が4mmという狭さで、ボディサイズに対する画面占有率は80.7%と高く、13.3型のディスプレイの割には小型のボディです。

3辺狭額ベゼルでコンパクト

 

XPS 13登場後、多くのPCが狭額ベゼルを採用していますが、その中でも、本製品は最高水準の小ささです。後発のASUS ZenBook 13 UX333FAは、4辺狭額ベゼルを採用しており、幅x奥行きの面積はXPS 13(7390)よりやや小さくなっています。ただし、高さも含めた体積ではXPS 13(7390)が最もコンパクトです。

狭額ベゼル採用の13.3型モバイルノートのサイズ比較
  奥行 高さ
XPS 13(7390) 302 199 7.8-11.6
ASUS ZenBook 13 UX333FA 302 189 16.9
富士通 LIFEBOOK WU2/C2 309 212.5 15.5
dynabook G(GZ) 308.8 211.6 17.9
NEC LAVIE Direct HZ 305 205 16.9
※ 単位はmm

 

狭額ベゼルでも、Webカメラを液晶上部に配置

2つ前のモデルでは、ベゼルが狭すぎるため、Webカメラを液晶の下部に配置していました(下図)。そのため、下から見上げるような映像となり、ビデオチャットなどの時に違和感がありました。

従来モデルのWebカメラの位置

 

この点を改善するために、1つ前のモデルから、Webカメラがディスプレイ上部に搭載されるようになりました。新開発された2.25mmの小型のカメラユニットを搭載することで、上部のベゼルもそれほど広くはなっておらず、スマートな見た目です。しかも、カメラ性能もアップしており、すべてのエリアでシャープな映像を撮ることができ、高度なノイズリダクションにより、薄暗い状況でのビデオ品質も向上しています。

狭額ベゼル採用&2.25mmのカメラユニットを液晶上部に搭載

 

カラーは3色でいずれも素敵

XPS 13(7390)は、次の3色のボディカラーがラインナップされており、いずれも素敵なデザインです。

ラインナップ

フロスト&アークティックホワイト

ローズゴールド&アークティックホワイト

プラチナシルバー&ブラック

 

ビジネス用途であればプラチナシルバーが落ち着きがあってよさそうですし、女性であればローズゴールドが合うと思います。新色のフロストは、明るく、清潔感があり、男性でも女性でも、多くのシーンで使えそうで、個人的には最も好きなカラーです。

ボディ(天板&底面)のカラーは3色

 

パームレストは2種類あり、プラチナシルバーのボディのときのみ、パームレストはブラックになります。

パームレストは2色

 

剛性の高いボディ

XPS 13(7390)は、優れたモバイルPCとして不可欠な堅牢性も優秀です。

天板および底面には、CNCによるアルミの削り出しを採用。また、パームレストについては、ブラックがカーボンファイバー、アークティックホワイトがグラスファイバーとなっています。実際に触ってみると分かるのですが、天板をひねっても曲がりにくく、パームレストを押しても歪まず、非常に剛性が高いです。

また、ディスプレイにはGorilla Glass 4が採用されており、普通のガラスの表面よりも2倍ほどダメージに強いです。タッチ操作を行うかどうかに関わらず、ディスプレイの強度が高いことは、モバイルPCとしてのメリットとなるでしょう。

高い強度を備えたボディなので、安心して持ち運ぶことができるでしょう。

トップケース、ボトムケースはCNCによるアルミの削り出し
「ブラック」のパームレストはカーボンファイバー
「アークティックホワイト」のパームレストはグラスファイバー

 

質の高いディスプレイを搭載

XPS 13(7390)は、HDRに対応した4K Ultra HD (3840 x 2160)のタッチ液晶を選択できます。輝度が400ニット、sRGBカバー率が約100%となっており、実際に画面を見てもとても色鮮やかで、高精細で綺麗です。

映像をきれいに表示可能なディスプレイ

 

また、YoutubeなどのHDR映像にも対応しています。白飛びや、黒つぶれすることなく表示でき映像が綺麗です。HDR対応のテレビと比較すると、さすがに輝度、色域、液晶サイズなどどれも劣ってしまいますが、パソコンで手軽に観る映像としては、十分満足できる品質ではないかと思います。

HDRをオンにしたときとオフにしたときの違い

 

デュアルファンにし排熱機構も再設計

XPS 13は、CPUの発熱を下げるために、デュアルファンおよびデュアル排熱パイプを採用しています。さらに、GORE(ゴア)社のThermal Insulationを採用することで冷却性を上げています。これはNASAが火星探索機などで採用している熱絶縁体で、熱い宇宙空間において探索機を守る役目を担っています。この熱絶縁体(フィルム)で、排熱パイプの一部を覆うことで、高負荷時でもシステムを低い温度に保ちます。

デュアルファン

 

割り切りのインターフェイス

XPS 13(7390)のインターフェイスはシンプルです。USB Type-C、microSDカードリーダー、ヘッドホン端子のみです。フルサイズUSBやLANなどのポートはありません。

割り切ったインターフェース

 

メイン兼モバイルPCとして使用する場合などは、下の写真のようにDell Thunderbolt Dockを利用すると、拡張性をアップすることも可能ですし、ケーブルを一本抜くだけで簡単に持ち出すことができて便利です。

Dell Thunderbolt Dockを使って拡張性アップが可能

 

LTEには非対応

最近は、多くのメーカーがLTE対応PCを販売し、デルも、スタンダードなモデルのInspironシリーズまで、LTE搭載モデルをラインナップしてきました。しかし、ハイグレードのXPSシリーズである本製品は、まだLTEに対応していません。

 

各用途の快適度

XPS 13(7390)の各用途の快適度は次のように考えます。もちろん、細かい用途や、ソフトによって快適具合は変わってきますので、参考程度にご覧下さい。

各用途の快適度
用途 快適度 コメント
Web閲覧
Office作業
十分なスペックを搭載し、画面も見やすく、Web閲覧や動画鑑賞、Office作業などしやすいです。
動画鑑賞 液晶が見やすく、スピーカーの音質もまずまずで、動画鑑賞も快適です。
RAW現像
画像編集
液晶の色域が比較広く、Web用画像のRAW現像や画像編集にも使えると思います。また、6コアのCore i7-10710Uを搭載すれば、現像速度なども比較的速いです。なお、Lightroomなどはメモリを多く消費するので、メモリは16GBにしましょう。
動画編集 家庭で行う簡単な編集なら大丈夫かもしれませんが、外部グラフィックスを使用していないためスペック不足でしょう。書き出し時間も長めです。
ゲーム 外部GPUを搭載していないため、ゲーム向きではないです。ただ、2Dゲームや、古い軽めのゲームならできると思います。

 

液晶ディスプレイのチェック

液晶ディスプレイは、次の2つから選択可能です。

一般ユーザーであれば、(1)のFHD液晶のほうが、非光沢で映り込みが少なく、バッテリー駆動時間も大幅に伸びるのでおすすめです。高解像度の写真を確認・編集したり、4K動画を視聴したりする場合は、(2)の4K液晶がいいと思います。

液晶の種類

(1) FHD 広視野角 非光沢

(2) 4K UHD 広視野角 タッチ

 

FHD 広視野角 非光沢

まずは、FHD液晶の特性を解説します。

液晶の型番は「06VG6 B133HAN」となっていました。なお、別のパネルが搭載される可能性もあります。最大輝度は、当サイトの計測で394cd/m2と高いです。詳細は以下のタブをクリックして下さい。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 画素・
    ギラつき
  • 映り込み
  • フリッカー

色域は広いです。当サイトの計測ではsRGBカバー率が99.5%、sRGB比が103.4%でした。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線は下図のようになっています。どの色もほぼ1:1の直線となっていることから、自然な発色であることが分かります。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

画素形状です。ギラつきは感じません。

画面拡大

前述しましたが、非光沢液晶ですので、映り込みが少ないです。

画面への映り込み

正確な確認方法ではありませんが、カメラのシャッタースピードを上げて撮影してみた限りでは、フリッカーは感じませんでした。

フリッカーのテスト
※カメラのシャッタースピードを1/2000秒にして撮影したときの画面

 

4K UHD 広視野角 タッチ

続いて、4K UHD液晶について解説します。

型番は「0R99K LQ133D1」となっていました。なお、こちらは旧モデルで確認した型番ですが、おそらく新モデルも変わっていません。

最大輝度は、当サイトの計測で、458cd/m2と非常に高いです。詳細は以下のタブをクリックして下さい。

  • 色域
  • RGB
    発色特性
  • 視野角
  • 画素・
    ギラつき
  • 映り込み
  • フリッカー

色域は広いです。当サイトの計測ではsRGBカバー率が99.6%、sRGB比が106.4%でした。

ガモット図
※ i1 Display PROでICCプロファイルを作成後、MacのColorSyncユーティリティでグラフを作成

カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線は下図のようになっています。やや緑が低めに補正されていますが、どの色も比較的揃っており、比較的自然な発色であることが分かります。

ガンマ補正曲線
※ i1 Display Proで計測。目標値は輝度:120、白色点:CIEイルミナントD65、ガンマ値:2.2

視野角は広いです。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)

画素形状です。ギラつきは感じません。

画面拡大

低反射コートが施されており、非光沢液晶よりは映り込みがあるものの、光沢液晶よりは映り込みが抑えられています。

画面への映り込み

どのくらいの輝度で計測したか忘れてしまったのですが、おそらく半分くらいの輝度設定では、フリッカーはなさそうでした。

フリッカーのテスト
※カメラのシャッタースピードを1/800秒にして撮影したときの画面

 

キーボードおよびタッチパッドのチェック

キーボードとタッチパッドのチェックです。

従来モデルとキーボードは変わっていません。実測で、キーピッチは横:約19mm×縦:約18mmと十分な数値です。キーストロークはメーカーサイトに1.3mmと記載されており、やや浅めです。キー配列は普通ですが、「@」や「*」などの一部のキー幅はやや狭いです。総じて、普通の押しやすさではないかと思います。

キーボード全体図
キーの拡大図

 

バックライトキーボードも搭載しています。イベント時など、暗い会場でタイピングしなくてはならないライターさん等におすすめです。

バックライトキーボード

 

タッチパッドは操作しやすいです。タッチパッド一体型のクリックボタンも軽めの力で押すことができます。ただし、クリック音はやや大きめです。

タッチパッド

 

パフォーマンスのチェック

パフォーマンスのチェックです。

CPU

CPUは、第10世代Coreプロセッサーを搭載しています。

XPS 13は、他のPCよりもベンチマークスコアが高いケースが多く、今回も、同じCPUを搭載した他のノートPCよりも高いスコアが出ていました。特にCore i7-10710Uは、HシリーズのCore i5-9300Hよりも高いスコアが出ていて、RAW現像、動画変換など、重い処理を実行することがあるなら非常におすすめです。

CPU性能
~ CINEBENCH R20 ~
Core i5-10210U
Core i7-10710U
他のCPUとの比較(マルチコア)
Core i9-9980HK 3405
Core i7-9750H 2640
Core i7-10710U 2211 [レビュー機で計測]
Core i5-9300H 1921
Core i5-10210U 1564 [レビュー機で計測]
Core i7-1065G7 1484
Core i5-1035G1 1424
Core i7-8565U 1268
Core i5-8265U 1252
Core i3-8145U 952
※緑色のバーが、本製品で選べるCPUです
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です

 

グラフィックス

CPU内蔵のグラフィックスであるため、性能は高くありませんが、動画鑑賞の負荷なら全く問題ないです。ゲームなどには不向きです。

グラフィックス性能の目安
~ 3D Mark Time Spy - Graphics score ~

Intel UHD グラフィックス
他のグラフィックスとの比較(Graphics score)
RTX 2070 7495
RTX 2060 5821
GTX 1660Ti 5626
GTX 1650 3310
GTX 1050Ti 2201
GTX 1050 1689
Intel UHD 412 [レビュー機で計測]
※緑色のバーが、本製品で選べるグラフィックスです
※[レビュー機で計測]と書かれたグラフィックス以外は、他のPCで計測した代表値です
※いずれもノートPC用のグラフィックスです

 

ストレージ

ストレージは、PCIe SSDを搭載しており高速です。

ストレージ性能
~ CrystalDiskMark ~
256GB PCIe SSD
(TOSHIBA KBG40ZNS256G(TLC))
他のストレージとの比較(Seq Q32T1 Read [MB/s] )
PCIe SSD 2251 [レビュー機で計測]
SATA SSD 550
HDD 170
※緑色のバーが、本製品で選べるストレージです
※[レビュー機で計測]と書かれたストレージ以外は、他のPCで計測した代表値です

 

その他のベンチマークスコア

その他のベンチマークスコアについては、こちらに掲載しているのでご覧ください。

Core i7-10710Uのベンチマーク Core i5-10210Uのベンチマーク

 

実際のソフトで計測した処理時間

次に、実際のソフトウェアで計測した各種処理時間を掲載します。

TMPGEnc Video Mastering Works 7 によるエンコード時間
  Core i5-10210U Core i7-10710U
x265でエンコード (※1) 27分09秒 21分43秒
NVENCでエンコード (※2)
QSVでエンコード (※3) 2分56秒 3分02秒
XAVC Sの動画(約2分、4K)をH.265/HEVCへ変換したときの時間
※1 "4K"や"8K"にも対応したx264の後継のエンコーダー。エンコードは遅いが画質が綺麗
※2 NVIDIAのKeplerコア以降のGPUに搭載されるハードウェアエンコーダー
※3 CPU内蔵のハードウェアエンコーダー
x265でのエンコード時間
Core i7-8700 12分27秒
Core i7-8750H 16分40秒
Core i7-10710U 21分43秒 [レビュー機で計測]
Core i5-10210U 27分09秒 [レビュー機で計測]
Core i7-8565U 31分50秒
Core i5-8265U 32分07秒
Core i3-8130U 45分24秒
※[レビュー機で計測]と書かれたCPU以外は、他のPCで計測した代表値です
x265でエンコード時間中のCPUクロック

以下は、Core i5-10210UモデルでエンコードしたときのCPUクロックです。約1分間はターボブーストが働いて高めのCPUクロックで推移します。その後、持続可能なCPUクロックに下がりますが、上がったり下がったりを繰り返しています。

なお、Core i7-10710Uモデルは、CPUクロックがうまく取得できなかったので省略します。ただ、後述するCPU温度を見ると、Core i5-10210Uと同様に上がったり下がったりを繰り返していたので、CPUクロックも同様の動きをしていると思われます。

Core i5-10210U

 

カードリーダー/ライターのチェック

内蔵カードリーダー/ライターのチェックです。  

micro SDカードのみ対応しています。挿入後、わずかですが出っ張りはあります。


SDカード挿入後の画像

 

SDカードリーダー/ライターの速度は速いです。UHS-Ⅱにも対応しています。

CrystalDiskMark 6(SDカード)
最大275MB/sのUHS-Ⅱのカードで測定

 

USB Type-C 充電器 / ドックの動作テスト

USB Type-Cポートを利用して、純正品以外の充電器やドックが使えるか試した結果を、下表に掲載します。

USB Type-C、Thunderbolt 3のドックは使用できました。PD充電器は27Wh以上であれば利用できそうです。5V充電器には非対応でした。

なお、純正品以外の機器で充電し故障しても、当サイトでは責任を負えませんのでご注意下さい。

充電器/ドックとの互換性
  充電できるか? 外部モニター /
有線LANの拡張
ドック ThinkPad USB Type-C ドック
ThinkPad Thunderbolt 3 ドック
PD充電器
※1
ZHOULX 充電器(65W)
AUKEY 充電器(46W)
cheero 充電器(18W) ×
5V充電器
※2
ANKER 充電器(5V/2.4A) ×
AUKEY 充電器(5V/2.4A) ×
その他 USB C-DPケーブルで外部モニター接続
※1 Power Delivery対応の充電器
※2 スマホやタブレット向けの5Vの充電器

 

27W未満の充電器を接続すると、以下のような警告画面が表示されます。


容量の少ない充電器を接続したときの画面

 

質量のチェック

XPS 13(7390)の質量を、他の13.3型モバイルノートと比較します。

最近のモバイルノートは軽量化が進んでおり、XPS 13(7390)はやや重い部類に入ります。とは言っても、1.2kg台であれば、それほど重く感じず持ち運べると思います。

13.3型クラムシェル型モバイルノートの「質量」の比較
LIFEBOOK WU2/C3(25Wh) 約698g
LAVIE Direct PM (M) 約783g
LAVIE Direct PM (L) 約837g
dynabook GZ(42Wh) 約859g
Inspiron 13 7000 約955g~
ZenBook S UX391UA 約1080g
HP Spectre 13 約1110g
ThinkPad X390 約1180g~
XPS 13 約1230g
HP Pavilion 13-an0000 約1260g
Inspiron 13 7000 約1330g
ThinkBook 13s (Core i7) 約1380g

 

当サイトで計測した質量は次の通りです。

当サイトによる計測では、4K液晶モデルより、FHD液晶モデルのほうが75gも軽かったです。少しでも軽いほうが良ければFHD液晶モデルをお勧めします。

ACアダプターについては、本体は小型ですが、電源ケーブルがやや重いため、ACアダプターと電源ケーブルの総質量は普通です。

質量の計測結果(当サイトによる実測値)
  フルHD液晶 4K液晶
PC本体 1.157kg 1.232kg
ACアダプター(+電源ケーブル) 246g 242g

 

バッテリー駆動時間のチェック

XPS 13(7390)は、52Whのバッテリーを搭載しており、13.3型液晶搭載のモバイルノートパソコンの中では、非常に多いバッテリー容量です(下表参照)。

13.3型クラムシェル型モバイルノートの「搭載バッテリー」の比較
XPS 13 52Wh
ZenBook S UX391UA 50Wh
LIFEBOOK WU2/D2 50Wh
LAVIE Direct PM 49Wh
ThinkPad X390 48Wh
Inspiron 13 7000 45Wh
ThinkBook 13s 45Wh
HP Spectre 13 43.7Wh
dynabook GZ 42Wh
HP Pavilion 13-an0000 37Wh
LIFEBOOK WU2/D2 25Wh
dynabook GZ 21Wh

 

バッテリー駆動時間は次のようになっています。(1)はメーカー公表値で、(2)~(4)は、当サイトによる計測値となります。FHD液晶であれば、他のモバイルノート比べても長い駆動時間です。ただし、4K液晶を搭載した場合は、バッテリー駆動時間が半分程度になってしまいます。

バッテリー駆動時間
  FHD液晶
Core i5-10210U
FHD液晶
Core i7-10710U
4K液晶
Core i7-8565U
(1) MobileMark 2014 約21時間 約12時間
(2) PCMark 10 Modern Office 13時間29分
(3) 動画再生時 11時間16分 9時間11分 5時間09分
(4) PCMark 8 Work 8時間3分 7時間22分 3時間22分
※画面輝度は約120cd/m2、電源モードは高パフォーマンス
(1) メーカー公表値
(2) 文書作成、ブラウジング、ビデオ会議といった事務作業。アイドル時も多く軽めの処理
(3) ローカルディスクに保存した動画(解像度:720x480)を連続再生
(4) ブラウザでのショッピング/画像閲覧、文書作成、表計算、ビデオチャット等。やや重めの作業

 

当サイトで計測した充電時間は次の通りです。普通の充電速度かなと思います。

1時間あたりの充電容量
純正ACアダプター
アイドル時
59%(約30Wh)
※PCの充電残量が10%から充電を開始し、1時間でどのくらい充電残量が増えたかを計測

 


 

以下、静音性、パーツの温度、表面温度、消費電力を計測していますが、搭載するパーツの種類によって結果は変わります。なお、以下は一部を除き、Core i5-10210U、フル液晶モデルで計測したデータを掲載しています。

静音性のチェック

動作音(静音性)のチェック結果です。

アイドル時はほぼ無音です。他の状態の時は普通の騒音値です。

騒音値
計測機器:リオン NL-42K
部屋を極力無音にしたときの騒音値:20.0dB
※無響室で測定したわけではないので、数値は不正確です
※CPU使用率およびGPU使用率は平均値です
【PCの状態】
左から1番目:アイドル時(何も操作していない状態)
左から2番目:動画再生時(解像度:720x480で実行)
左から3番目:Filmora 9 の動画編集ソフトでプレビュー再生
左から4番目:TMPGEnc Video Mastering Works でエンコードした時(x265)

 

参考までに、当サイトで使用している騒音計が表示する騒音値の目安を掲載します。

使用計器の騒音値の目安

 

パーツの温度のチェック

各パーツの温度のチェック結果です。もし、あまりにも温度が高いと、パーツの寿命や動作の安定性に影響します。

問題ない温度です。

各パーツの温度
測定環境:室内温度 約26℃、 測定ソフト:HWMonitor
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

エンコード時の温度の詳細

下図は、CPU使用率がほぼ100%になるエンコード時のCPU温度の詳細です。このテストのみ、Core i7-10710Uのモデルも計測しています

最初のターボブースト時の1分間くらいは、CPU温度が100℃くらいまで上昇してかなり高いですが、CPUクロックが下がると共にCPU温度も下がります。その後は、60℃台と70℃台を行ったり来たりしており、問題ない温度になります。これは、Core i5-10210Uのモデルも、6コアのCore i7-10710Uのモデルも同様の傾向でした。

  • Core i5-10210U
  • Core i7-10710U
CPU温度
x265でエンコード中のCPU温度
CPU温度
x265でエンコード中のCPU温度

 

表面温度のチェック

本体の表面温度のチェック結果です。もし、表面温度が高すぎると、作業中に手のひらが熱くなり、不快になります。

極端に温度が高くなっている部分もなく、普通の表面温度です。高負荷時はやや暖かく感じる部分もありますが、それほど気になりません。

PC本体の表面温度
サーモグラフィー:FLIR ONE PRO
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです

 

消費電力のチェック

消費電力のチェック結果です。数値は変動しますが、確認できた最も高い数値を掲載しています。

全体的に、一般的なノートパソコンよりもやや低めの消費電力です。4K液晶モデルだともう少し上がるでしょう。

消費電力
測定機器:ワットチェッカー TAP-TST7
※PCの状態は「静音性のチェック」のときと同じです
※確認できた中で、最も高い消費電力を掲載しています

 

外観のチェック

フロスト&アークティックホワイト

フロスト&アークティックホワイトのカラーで外観のチェックをします。

前述した通り3辺のベゼルが狭くコンパクトなボディです。

 

パームレストは、繊維の織り目が見えており、かっこいいです。指紋も目立ちにくく実用性も高いです。

ホワイトは黄ばみや汚れに弱いですが、これらを防ぐためのUVと汚れ防止コーティングが施されており、長くきれいな状態を保って使うことができます。

 

電源ボタンは、指紋認証リーダーにもなっており、1回だけ少し長めにタッチするだけで、スリープ解除とログインの両方が出来て便利です。

 

天板はマットな素材で、色も明るいので、指紋や皮脂が目立たず扱いやすいです。

 

スピーカーは側面に配置されています。音質は比較的良いと思います。勝手に点数をつけると、10点満点で5~6点といったところです(5点が普通です。音質についての評価はあくまで主観です。ご了承下さい)。

 

ヒンジの下に排気口があり、テーブルに置いているときは、排気口が見えにくくなっています。

 

薄いボディです。

 

エッジ部分はキラリと光っておりかっこいいです。

 

液晶が傾く最大の角度です。

 

側面は次の通りで、ポートの種類は少なめです。USB Type-Cポートは3つありますが、いずれもPower Delivery、DisplayPort出力に対応しています。また、3つあるうちの2つは、Thunderbolt 3にも対応しています。

 

底面もシンプルでスッキリとしています。また、ゴム足のカラーも、天板のカラーと同色になっています。

 

ACアダプターは45Wで、小型で持ち運びにも便利です。

 

プラチナシルバー&ブラック

プラチナシルバー&ブラックのカラーの外観は次の通りです。

 

パームレストは、カーボンファイバーの織り目が見えており、肌触りが良く高級感のある質感です。つや消しの素材であるため、指紋や皮脂もある程度目立たないようになっています。

 

プラチナシルバーの天板です。

 

側面は、シルバーとブラックのツートンカラーになています。

底面もすっきりとしています。

 

ACアダプターは、ボディカラーに合わせて、ブラックになっています。

 

内部画像

底面カバーと取り外したときの画像です。なお、ネジを外すにはT5 トルクスドライバーが必要です。

外部GPUを搭載していないモバイルノートで、デュアルファンを搭載しているのは珍しいです。メモリはオンボードで後から換装できないのでご注意下さい。

 

M.2 SSDについては換装できそうです。

 

まとめ

以上が、XPS 13(7390)のレビューです。

剛性の高いボディで、グラスファイバーやカーボンファイバーを使ったパームレストは質感も上品で、デザインが美しいです。

また、早くも第10世代Coreプロセッサーを搭載し、さらに同じCPUを搭載した他社PCよりも、パフォーマンスが高いため、画像編集など負荷が高めの作業をする方にも適しています。

バッテリー駆動時間が長いのも特徴で、ACアダプターを持ち歩かなくてもいい機会が増えるでしょう。その代わり、質量はやや重い部類に入ります。

また、主なポートは、USB Type-C(Thunderbolt 3対応)とmicroSDカードスロットしかありません。割り切った構成ですので、このポートで足りるのか事前にご確認下さい。LTE対応モデルもありません。

なお、4K液晶とFHD液晶のモデルがありますが、FHD液晶のほうがバッテリー駆動時間が長く、質量も軽いです。またFHD液晶は非光沢となっており映り込みも少なかったです。一般ユーザーであればFHD液晶をお勧めします。RAW現像や画像編集なども行うクリエイターは4K液晶でもいいでしょう。

デザインが美しく、実用性も高い人気モバイルノート

XPS 13(7390)

特徴

  • コンパクトボディで美しいデザイン
  • 6コアのCore i7-10710Uを選択可能
  • 長いバッテリー駆動時間
  • HDR対応の4K液晶を選択可能

こんなあなたに

  • PCのデザインも気にする方
  • バッテリー駆動時間重視の方
  • クリエイター(Core i7-10710Uがおすすめ)
  • 価格9万円台[税別]~
  • 一言惚れるデザイン
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