ASUS ZENBOOK Prime UX31Aの実機レビュー

更新日:2012年6月30日

フルHD+見やすい液晶搭載

ZENBOOK Prime UX31Aは、フルHD液晶を搭載した13.3型ウルトラブックです。

フルHDに加え、ギラつきやザラつきがなく、色再現性や色域も比較的良く、ウルトラブックの中では見やすい液晶ディスプレイを搭載しています。

ただし、13.3型ボディにフルHD液晶では、文字サイズが小さくなるため、好みが分かれる機種であるとは思います。

アルミニウムボディを採用し、デザイン性にも優れています。キーボードも改良され打ちやすくなっています。

メーカー直販店:UX31A(SSD256G)

※レビュー機は当サイトでの購入製品です

目次

ZENBOOK Prime UX31A の基本スペック

ZENBOOK Prime UX31Aの基本スペックを下記に紹介します。※型番:UX31A-R4256の情報です。これ以外の型番は構成が異なります。

CPU
Core i7-3517Uです。店頭モデルもWebオリジナルモデルも同じCPUです。
グラフィックカード
CPU内蔵(インテルHDグラフィックス 4000)です。
液晶ディスプレイ
13.3型ワイド(1920x1080)の光沢液晶ディスプレイです。
メモリ
4GBのメモリを搭載しています。交換不可です。
ハードディスク
HDDは非搭載です。
 
SSD
256GB SSDを搭載しています。
 
光学ドライブ
内蔵光学ドライブは非搭載です。
 
バッテリ駆動時間
バッテリ駆動時間は、メーカー仕様で、約8.5時間です。実測値は後述します。

特徴1 - フルHD液晶を搭載

ZENBOOK Prime UX31Aは、フルHD液晶を搭載した珍しいウルトラブックです。

デジタルビデオカメラで撮影したフルHD動画などを、そのままの解像度で綺麗に再生できます。また、詳細は「液晶ディスプレイのチェック」で説明しますが、色再現性や色域も比較的高いので、デジカメで撮影した画像なども綺麗に見る事ができます。


フルHDの液晶を搭載

初期設定では、文字サイズは「中」

初期設定では、Windowsの文字サイズは「中」になっています。それに伴いInternet Explorer(IE)の設定も「拡大125%」になっています。

13.3型液晶でフルHDでは文字がかなり小さくなりますが、この設定により、文字が大きく読みやすくなっています。

 

ただし、このままの設定では、せっかくのフルHD液晶でも、デスクトップ領域が狭くなってしまいます。

また、下記のように、IEで表示したときの画像も拡大され、ぼやけたような感じになってしまいます。ネット閲覧をするときにやや違和感があります。

文字サイズを「小」にすると、13.3型フルHD液晶では見にくい?

文字サイズを他のPCと同様の「小」にするには、「コントロールパネル」>「デスクトップのカスタマイズ」<「テキストやその他の項目の大きさの変更」を選択し、「小 - 100%」を選択します。

この設定をし、13.3型(1366x768)の液晶のPCと比較したのが、次の画像です。かなり文字サイズは小さくなります。

 

この状態で文字が見にくいかどうかは、個人差があると思います。若くて、視力が正常で、PCの画面を長時間見ても疲れない方であれば、この状態でも作業できるのではないかと思います。

ただし、老眼の方や、視力が悪い方、PCの画面を見ると疲れやすい方などは、避けたほうが良いと思います。

特徴2 - 極薄ボディ


ゴム足を含めた高さの実測は約21mm

ウルトラブックだけに、本体は非常に薄いです。メーカーの仕様では、最薄部が3mmで、最厚部が18mmとなっています。

ゴム足を含めて実測してみると、最厚部は約21mmでした。

特徴3 - SSDを搭載し高速起動

本機はSSDを搭載しており、PCの起動などが高速です。

PC起動関連の実測値は次の通りです。

PC起動時間など
テスト内容 時間
通常停止/起動 PC停止時間 約12秒
PC起動時間 約21秒
スリープ移行/復帰 スリープへの移行時間 約5秒
スリープからの復帰時間 約2秒
PC起動時間は、電源ボタンを押してからデスクトップ画面が表示されるまでの時間

SSDのベンチマーク

高速起動を実現しているSSD単体のベンチマーク結果です。なお、搭載されていたSSDは、SanDisk SSD U100でした。

シーケンシャルリード&ライトは速いと思いますが、ランダムリード&ライトがSSDの割にはそれほど速くありません。


ZENBOOK UX31A のSSDと、一般的なノートPCのHDDのベンチマーク比較

液晶ディスプレイのチェック

液晶ディスプレイのチェックです。

ノートパソコンの中では、綺麗で見やすい液晶だと思います。

なお、液晶パネルは、ChimeiのN133HSE-EA1でした(同じパネルが搭載されるとは限りません)。


正面からの画像

 

詳細を見ていきます。

IPS液晶であるため、視野角は非常に良いです。かなり斜めから見ても画像を認識できます。


視野角(斜めから見たときの見やすさ)

 

カラーマネージメントツールによるガンマ補正曲線を確認すると、各色とも直線的です。やや赤色が下げ気味に補正されているため、実際の画面はやや暖色系となりますが、調整幅はわずかです。

ただし、テレビ画面や、普通のノートPCの画面などになれている方は、本機の画面は全体的に赤っぽい、または黄色っぽいと感じるかもしれません。ただし、(周囲の照明にもよりますが)本機の液晶のほうが眼は疲れにくいと思います。



※見方の詳細については、miyahan.com様、DOS/V Power Report様のページをご確認ください

 

色域のチェックです。ノートPCにしては、やや広めの色域です。


 

表面処理はハーフグレアとなっています。映り込みが低減されています。


表面処理

 

画素の拡大図です。ハーフグレアの表面は滑らかです。ギラつきは感じません。


キーボードとタッチパッドのチェック

キーボードのチェックです。

実際に打った感想としては、「ウルトラブックの中では打ちやすい」です。旧モデルのZENBOOK UX31Eより打ちやすくなったと思います。

キーストロークの実測値は約1.5mmです。旧モデルのZENBOOK UX31Eより深くなったと思います。

キーピッチの実測値は19mmです。

キートップはほぼフラットですが、滑りにくい素材になっています。


キーボード全体図


キーの拡大図

 

タッチパッドは大きく、そして感度が良いです。ただし、感度が良すぎて、誤って触れて誤動作するときがあります。

個体差があると思いますが、本機の左クリックボタンはやや"遊び"があり、クリックすると「カチ、カチ」と2度音が鳴ります。ただ、右クリックは問題ないため、本機だけの現象ではないかと思います。


タッチパッド&クリックボタン

 

キーボードバックライトも搭載しています。


キーボードバックライト

総合ベンチマーク

Core i7-3517Uおよび256GB SSD搭載のZENBOOK Prime UX31Aのベンチマークの結果です。

上で掲載したSSDのCrystalDiskMarkの結果の通り、ランダムリード&ライトのスコアが悪かったため、その他ベンチマークのディスク関連スコアも、SSDにしてはそれほど高いスコアではありませんでした。

Windows エクスペリエンス インデックス

PassMark Performance Test 7.0

3DMark06(1.2.0 1901)


1280x720で実行

PCMARK7 v1.0.4

3DMark11(1.0.3)- Performance

 

動画のエンコード時間のチェック


ペガシス TMPGEnc Video Mastering Works 5

動画のエンコード時間のチェックです。

使用ソフトは、いつも通りTMPGEnc Video Mastering Works 5 です。

本機のCPUは、Ivy BridgeのCore i7-3517Uです。

x264でエンコードしたときは32分53秒、クイック・シンク・ビデオでエンコードしたときは12分00秒でした。

超低電圧版Sandy Bridgeよりはエンコード時間が短いです。ただし、やはり標準電圧版Ivy Bridgeよりはエンコード時間が長いです。


TMPGEnc Video Mastering Works 5 によるエンコード時間
エンコード方法 エンコード時間
x264でエンコード 32分53秒
クイック・シンク・ビデオでエンコード 12分00秒

バッテリ駆動時間のチェック


バッテリ駆動時間の実測値は5時間43分

バッテリ駆動時間のチェックです。

内蔵SSDへ保存した動画(解像度:720x480)を再生させ、バッテリ駆動時間を計測しました。

計測の結果、バッテリ駆動時間は、5時間43分でした。ウルトラブックの中では、長い駆動時間だと思います。

重量のチェック

旧モデルでもそうだったのですが、メーカーのニュースリリースで掲載されている重量と、実測した重量とでやや開きがあります。

メーカーのニュースリリースでは約1.3kgですが、当サイトでの実測値は1.396kgでした。ただ、この重量でも、持ち運びには十分耐えられると思います。

また、ACアダプターは非常に軽く、実測で175gでした。


重量の実測結果

カードリーダー/ライターのチェック


SDカード挿入後の外観

内蔵カードリーダー/ライターの対応カードと速度のチェックです。

スロットは本体の左側面の奥にあります。挿入時、カードがかなり出っ張ります。カード挿入しながら、カバンの中へ入れるのは難しいと思います。

対応しているカードは次の通りです。

対応カード SD(SDHC、SDXC)、MMC

カードリーダー/ライターのCrystalDiskMarkのベンチマーク結果は次の通りです。速度は遅いです。UHS-Iには対応していないと思われます。


 

 

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