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the比較 > タブレットの比較 > iPad Pro、Surface Pro、MIIX 720のペン性能比較

iPad Pro、Surface Pro、MIIX 720のペンはどれが描きやすい?

更新日:2017年9月20日

 

iPad Pro12.9インチ(2017年モデル)、Surface Pro(2017年モデル)、MIIX 720の3機種で、イラストレーターさんに実際にイラストを描いてもらい、どのデバイスおよびペンが一番使いやすいかを検証してもらいました。

各デバイスで使用したペンは次の通りで、メーカー標準のものを使用しています。

ペン性能の比較
  iPad Pro 12.9インチ
(2017年モデル)
Surface Pro
(2017年モデル)
MIIX 720
ペン名称 Apple Pencil Surface Pen
(N-Trig)
Lenovo Active Pen 2
(ワコム製)
筆圧段階 非公開 4,096段階 4,096段階
遅延 20ms 21ms 非公開
傾き検知 対応 対応 非対応

ペン使用レビュー概要

今回は、3名のイラストレーターさんにお願いして、3機種の使用感をレビューしてもらいました。その際、10点満点で点数もつけてもらいました。その点数とレビュー概要を下に掲載します。

レビュー概要
  iPad Pro 12.9(2017) Surface Pro (2017) MIIX 720
イラストレーター
松岡 慧

9点

書き出しまでが早く、手軽にサクッと描きたい場面に最適。反応速度も速く、ストレスなく描ける。傾き検知のアドバンテージを生かしやすいペン形状なので、鉛筆ツールとの相性は抜群。ペン先の感触はやや硬め。

9点

旧モデルから飛躍的に進化。筆圧レンジは4096段階に拡張し、傾き検知にも対応。旧モデルで気になった描画位置のズレも改善された。バッテリー式なので予備の単6電池は常備しておきたい。

7点

遅延はほとんどなく、4096段階の筆圧検知もイラスト作成には十分なレベル。傾き検知はなく、ペン先が滑りやすいため描画表現の幅はやや狭い。

 

イラストレーター
Chiga

8点

手軽に起動してイラストを描けるが、iPadPro単体で使用するにはAppStoreで配信されているアプリに限られてくるのが残念 (※PCと接続すれば液晶タブレットとして使用することも可能) 。ApplePencilはとても描きやすく、遅延もほぼない。

9点

筆圧感知、ディスプレイの鮮やかさともに素晴らしく、アプリケーションも滞ることなく動く。しかし、ペンの傾きによってポインタのズレが起きることがまれにある。

7点

持ち運びに便利な仕様で筆圧感知がかなり高い。 その分、必要ない情報も拾ってしまう面もあるので慣れと工夫が必要。

イラストレーター
山本

9点

ペン視差:ほぼなし
sRGBカラー誤差:◎少ない
スタンドの傾斜調整:×
動作音と熱:◎

スケッチブック感覚で思いついた時にラフを描いて、Cloudにアップしてデスクトップでの本作業へ移行可能。
ただし、ペンの長さ、重量、タッチの硬さが気になったので-1。アプリ以外のソフトやWindowsソフトは動かないため、人によっては普段のワークフローから切り離される。

8点

ペン視差:少ない(難点有)
sRGBカラー誤差:◎少ない
スタンドの傾斜調整:◎
動作音と熱:◎

Windowsソフトが使えるのでワークフローに組み込みやすい。また、メモリとストレージの拡張容量が大きい。

ただし、絵を描く上では、接続式のキーボードが使いづらい。ペン性能は、WacomとAppleにはもう一歩、という印象。 動作が重めで、ペン追従より描画反映の遅延が気になる。

7点

ペン視差:少ない
sRGBカラー誤差:○少なめ
スタンドの傾斜調整:○
動作音と熱:△

Windowsソフトが使えるのでワークフローに組み込みやすい。

ただし、絵を描く上では、接続式のキーボードが使いづらい。 メモリとストレージの拡張上限が最も低い。動作が重めで、ペン追従より描画反映の遅延が気になる。

 

以下、各イラストレーターさんの詳細なコメントです。

イラストレーター 松岡 慧 氏

イラストレーター 松岡 慧 氏の詳細なコメントです。

iPad Pro 12.9インチ(2017)

使用アプリ:Adobe Photoshop Sketch

その名の通り、本物の鉛筆のようにペンを傾けて描画できます。視差はかなり小さく、反応速度も抜群なので、思い通りの線が引けます。傾き検知機能があるため、鉛筆を寝かせて、芯の側面を使い、腕のストロークによる描画ができるのも特徴。このおかげで表現の幅はかなり広がります。本格的なイラストはもちろんだが、ラフ画やデッサン、外出先でのスケッチ向きといえます。

ただしペン先がモニターに当たる感触はやや硬く、鉛筆の描き心地の再現には至っていません。ペンの重心がやや本体後方にあるため、慣れないうちは少し重く感じる点もマイナス。またごく稀にパームリジェクションがうまく機能しないことがありました。ホバーカーソルやサイドボタンがないのは好みの分かれるところです。


iPad Pro 12.9インチで描いたラフ画(松岡 慧氏)

Surface Pro (2017)

使用アプリ:CLIP STUDIO PAINT PRO

ペン先の感触はマイルドで、非常に滑らかな描き心地。高速でペンを動かすと、若干描画の遅れを感じるが、実用には差し支えないレベル。今回比較した3機種の中ではアナログの描き味に一番近いと感じました。気持ちよくペンが進むため、本格的なデジタルイラスト制作なら個人的にはこの新型Surface Penをおすすめしたいです。旧モデルで問題となっていた描画位置のズレは大幅に改善しています。

ただし、ペン先が浮いている時はペン先とカーソルの位置がわずかにズレるため、カーソルを見ながら描く人は注意が必要でしょう。ペン先にスイッチが入るON荷重は少し重めです。サイドボタンは誤タッチも起こりにくく、使いやすいです。

さらに別売りのSurface dialと併用すれば、画面のズームインアウト操作が手元で可能となるため、制作時間の短縮にも貢献してくれそう。


Surface Pro (2017)で描いたラフ画(松岡 慧氏)

MIIX 720

使用アプリ:CLIP STUDIO PAINT PRO

アプリ「Medibang Paint Pro 11.0」で使用したところ、パームリジェクションがうまく機能しなかったため、今回は「CLIP STUDIO PAINT PRO」を使用。筆圧検知の精度とペン先の追従性がよく、コストパフォーマンスで選ぶならこれでしょう。

ただし、傾き検知はなく、ペンを寝かせると描画ポイントがペン先より内側にずれ込んでしまいます。本格的なイラスト作成を考えると、ぜひ改善して欲しいポイントです。

画面上を滑らせるような、つるつるとした描き心地はやや癖があるので、手ぶれ補正機能のあるアプリで使ったほうが扱いやすい印象。タブレットに負荷がかかってくると、ファンの音が大きくなり、やや気になりました。またサイドボタンの感度は高めで、慣れるまでは間違ってクリックしてしまうことが何回かありました。


MIIX 720で描いたラフ画(松岡 慧氏)

イラストレーター Chiga 氏

イラストレーター Chiga 氏の詳細なコメントです。

iPad Pro 12.9インチ(2017)

使用アプリ:ibisPaintX

シンプルなデザインの良さはもちろんのこと、大きさの割に軽く起動も容易なので場所を選ばずすぐに描くことができます。

ApplePencilも初見では絵を描くには細いかと思いましたが、実際描いたところ特に気になりませんでした。

イラストを描いた上で一番のメリットは遅延がないことで、タブレット端末で絵を描いていると髪など速く曲線を描いてもうまく感知されずに直線として認識してしまったりすることが多々ありますが、そういったストレスを感じずに描くことができました。

また、「ホームボタンを押してロック解除」→「アプリをタップ」の2ステップですぐに絵が描けるというのは、ちょっとした落書きをしたいだけなのにPCを起動する煩わしさから解放してくれる大きな利点だと感じました。

【メリット】

【デメリット】


iPad Pro 12.9インチで描いたラフ画(Chiga氏)

Surface Pro (2017)

使用アプリ:CLIP STUDIO PAINT

今回比較した3機の中では1番液晶タブレットに近い描き味だと感じました。

1番気になったのは色を塗る際にペンを傾けると、わずかにポインタがズレる事があり、少し塗り方を工夫する必要がありました。 また、描く際にペン先の沈みがあるのでこちらも慣れるまでは少し違和感を感じるかもしれません。

SurfacePro本機は文句のない性能で、起動も早くイラストアプリケーションもサクサク動きますし、USB等の外部端子の充実もありがたいです。 筆圧感知もかなり精度が高く、遅延はiPadProと比べると劣りますが描いていて気になるレベルではありませんでした。

細かいところを言うと、持ち運びを前提とした割にサイドについている電源スイッチが軽く押しても反応するので、ハードケースに入れないと「持って歩いている間に勝手に電源がついてた」という事態が起きそうです。

【メリット】

【デメリット】


Surface Pro (2017)で描いたラフ画(Chiga氏)

MIIX 720

使用アプリ:CLIP STUDIO PAINT

書き味としては筆圧感知も良く、入り抜きも綺麗に表現されていてとても良かったのですが、描くたびにペン先がカチカチと沈む音と電源を入れるとわずかに聞こえる「ウィーン」という稼働音が少し気になりました。

しかし、ディスプレイのサイズの割に軽量で、ペンホルダーも付属、サイドについている電源も長押しして起動するようになっているので持ち運びの面では痒いところに手が届く仕様だと感じました。

起動も早くアプリケーションも問題なく動きますし、画面裏の付属スタンドの自由度が高く好みの角度に簡単に設定できます。 イラストを描く面では感度の良さからか、拾わなくていいわずかに浮いた状態の動きも拾ってしまうことがあるので、少し慣れが必要だと感じました。

【メリット】

【デメリット】


MIIX 720で描いたラフ画(Chiga氏)

イラストレーター 山本氏

イラストレーター 山本 氏の詳細なコメントです。

今回は、ラフ作業を行うツールとして、通常のワークフローに組み込むならどれを選びたいか、という視点を基準にレビューを行いました。

sRGBカラー誤差について:デスクトップPCで使用しているEIZOモニターで、タブレットで描いたイラストデータを開いた時に色の差があるかどうか、が基準です。

SurfaceとMIIXのデメリットには重複している部分があります。

iPad Pro 12.9インチ(2017)

使用アプリ:Procreate

【メリット】

・必要なアプリだけをいれて持ち歩けば良いので、全体的に動作が軽いです。

・ペンの使い心地は良いです。ペンの視差がほとんどなく、アナログでらくがきをする時に近い感覚でラフスケッチ作業が行えました。 ペンは本体に差せば充電できるので便利です。

・ペイントアプリは複数リリースされていますので、試してみて合うものを選ぶと快適に作業が出来るでしょう。他ソフトへの移行を前提としたワークフローに組み込むなら、使いたいアプリがどの保存形式に対応しているかは要確認です。今回は、Procreate(有償アプリ)を使用しました。ブラシカスタム、PSD形式保存&レイヤ情報互換性有り、作業動画のタイムラプス保存、配信機能等があります。

・Procreate→Dropbox/iCloudへアップロード→PCでのデータ確認はスムーズに行えたので、今後自分のワークフローに組み込むイメージが浮かびました。

 

【デメリット】

・傾斜をつけるスタンドがないため、カバーアクセサリを使わない限り、本体のみで傾斜をつけた状態で描けません。

・ペンが長めで重心が後方にいってしまいます。手が小さい筆者にはやや扱いづらさが残りました。また、描画時のタッチは硬めです。

・アプリ以外のソフトやWindowsソフトは動かないので、各々のワークフローへの組み込み方を考える必要があり、人によってはiPadではないほうが良いでしょう。

 


iPad Pro 12.9インチで描いたラフ画(山本氏)

Surface Pro (2017)

使用アプリ:FireAlpaca

【メリット】

・稼働時の音はかなり静かで、本体熱も控えめでした。

・キックスタンドの調整がしやすく、対応角度、強度ともに大きな問題はありません。筆者が使用しているVAIO Z Canvasのスタンドとほぼ同等の感覚です。

・ペン先視差は小さめで、新型ペンは傾き検知機能と筆圧感知が向上したので、描き心地は良くなっています。

・WacomのデジタイザペンBamboo Inkも使用可能のようです(未検証:リンク参照)。

・モニターカラーは、元々sRGBのカバー率が高く、輝度ムラも少ないため、色調整作業を行っても問題ないと感じました。

・メモリとストレージ拡張容量が大きめなので、メインマシンがダウンした時のサブ機としても使えそうです。

 

【デメリット】

・絵を描く際にキーボードはセパレートした状態で使える方が良いため、キーボードカバーにBluetooth対応がほしいです。

・Surface側のペン筆圧調整項目で、カーブの微調整が出来ないので、筆圧感知が活かしきれていない印象が残りました。

・ペン先の感触にややガタつきを感じます。ペンの傾きによって、ホバー時のカーソルがズレます。

・OS側の設定で、動作が重くなる要素をすべてオフにしておかないと、遅延を感じる時があります。

・CLIPSTUDIOその他、重いアプリケーションやデータを扱う場合は、メモリとストレージの拡張に相応のコストを必要とします。

 


Surface Pro (2017)で描いたラフ画(山本氏)

MIIX 720

使用アプリ:FireAlpaca

【メリット】

・キックスタンドの調整はしやすく、対応角度にも問題はありませんでした。

・ペン先視差は小さく、Lenovo Active Pen2 、Wacomのペンいずれも、描き心地に関しては問題ないと感じました。

・持ち運び用のペンはどれもスリムなものが多くて、気がつくとどこかへいってしまうので、ペンホルダーのオプションは嬉しいです。

 

【デメリット】

・本体が熱を持ちやすく、また、ファンの音が気になりました。

・傾斜角度をつけた状態でのホールド力がSurfaceに劣ると感じました。画面上部に手を載せてペンを動かすとすぐに倒れてしまいます。

・絵を描く際にキーボードはセパレートした状態で使える方が良いため、キーボードカバーにBluetooth対応がほしいです。

・OS側の設定で、動作が重くなる要素をすべてオフにしておかないと、遅延を感じる時があります。

・メモリとストレージの拡張容量が小さいので、仕上げまで行う事を視野に入れた作業用マシンとしては使えないと感じました。

・sRGBカバー率はSurfaceに比べてやや低く、メインのモニターに移動させた際、若干色差を感じる部分がありました。致命的なものではありませんが、写真や繊細な色を使うデータを扱う場合は、別のモニタでも確認した方がよいでしょう。

 


MIIX 720で描いたラフ画(山本氏)

イラストレーター紹介

名前:松岡 慧

週刊誌漫画家のアシスタント、スチールカメラマンを経て現在はフリーのイラストレーター。主にCMの絵コンテライターとして活動する傍ら、商品パッケージイラストや電子書籍の表紙イラストなども手がけています。

名前:Chiga

フリーでイラスト制作、漫画制作等行っております(Twitter:@chiga_illust)。男性はもちろん女性から見ても可愛いと思える女の子イラストが得意です。イラスト制作のご依頼はランサーズまでお願いします。
ランサーズアカウント:Chiga

名前:山本

ゲーム会社勤務の2D/VFXアーティストです。御用の際は、下のご依頼フォームにお願いいたします。
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